みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
4.《ネタバレ》 さあ、いよいよ、これでラストとなるこの第6部は梶の美千子への想いが今まで以上に悲しく描かれている。何としてでも俺は生きる。前に向って歩く。そして、必ず美千子の元へ無事なまま戻るという才気溢れる仲代達矢の演技の前には戦争は何て惨酷、人と人との間を切り裂く。仲間の死を眼の前にして、気が狂って仲間を死に追いやった奴は生かしてはおけないというものがモノクロの映像からどんどんと見えてきて恐ろしい。またこの最終作品の中で高峰秀子の避難民中の女の今、ここで戦争はやめてと叫ぶシーンにおいても、強烈なほどのメッセージが含まれている。そんな彼女の叫びを聞いて、降伏する日本兵、戦争からは何も生まれないという監督が一番、描きたかったことであるように感じ、ラストの雪の中、美千子に饅頭を渡したいが為に歩きつづける梶の姿、最後、美千子に会うことが出来ないまま倒れた梶、そうとは知らないであろう美千子の笑い声、全てが何とも惨酷で、悲しい結末に戦争なんてものさえ無ければ人は誰をも憎むことなく、幸せでいられるのにという気持ちが湧いてくる。見ていて楽しい映画なんかではないし、むしろ、腹が立ってばかりだが、それでもこの映画の6作品全てを今、何かあれば直ぐに戦争だ!やられたらやり返してやる。とそういう考え方しか出来ない人達にこそ特に見て欲しい作品である。 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-02-14 11:29:41)(良:2票) 3.《ネタバレ》 全9時間31分の壮大なヒューマンドラマ。それもついに完結。 かつては有能と言われた男も、捕虜という立場になっては危険分子と判断されるみじめさ、 かつての仲間は国境の向こうに理想の国家があると信じていた、しかしソ連兵のそれは決して理想とは程遠い酷いものだった。 結局、自分の信念と道理を信じて生きてきたが、戦争というものの中では些細なこと、そして戦勝国といえどやっていることはどこも同じ、ただ勝った負けたの違いで決定的に善悪が決まってしまうという滑稽さ、本当に、日本が、ではなく世界中がばかばかしくなってくるような虚しい内容でした。 そして、全編通して、「会いたい人には会える」ということを謳いながら、最後は愛する妻のもとに戻れず、思い出とともに死んでいく儚さ。 戦争というものの滑稽さを痛烈に表現している作品でした。 【クリムゾン・キング】さん [DVD(邦画)] 8点(2021-08-23 01:58:39) 2.《ネタバレ》 敗戦後、日本では進駐軍がきて、ジャズやらアメリカ文化が日本で湧きたってた。 その頃、大陸では敗残兵がこんな目にあってたとは・・ あの梶が、投降するのは、大陸に残った日本人女性たちのロシア兵慰安婦村で、であった。 ロシア兵に抱かれて、戦争を理解できなくなった感情的な女を高峰秀子が好演している。 遊びに来たロシア兵と日本敗残兵の打ち合いが始まる直前に、この女性が飛び出し、あの梶も投降するしか もう道はなかったのである。 それからが運命の皮肉だろうか。 梶と対極のキャラのキリハラ(第5部で日本人女性を暴行した彼)が、ロシアに取り入り、 日本人捕虜の監視役になっていたのだ。 レミゼラブルにも同じような、立ち回りの巧いキャラがいたが・・ 梶はキリハラを殺して、捕虜収容所を脱走、大陸をさまよううちに凍死する。 最愛の妻、ミチコの気の狂ったような甲高い笑いの中で、彼は絶命するのだ。 ニューシネマ全盛の映画界だから、通った企画だろう。 「人間らしさ」とは勝った国にしか通らぬ理想なのかもしれない。 寂しい気持ちになった。 【トント】さん [DVD(邦画)] 8点(2020-07-24 20:25:11) 1.5部からの繋がりとはいえ、最後にもなって桐原みたいな低次元な悪者がどうだこうだという話は悲しくなります。ちょっと残念でした。 【リーム555】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-04-29 13:17:37)
【点数情報】
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