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【クチコミ・感想(8点検索)】
2.《ネタバレ》 スターリニズムの下、東欧各国で起きた粛清の恐怖を描いた非常に重苦しい社会派映画ですが、エンターテイメントとしても良く出来ていて見応えがありました。
国家権力という大きな力の下では、人間なんていかに弱くちっぽけな存在であるのかが嫌というほど描かれていて息がつまりそうになりました。
「プラハの春」の終焉で終わるラストは、非常にやりきれない気持ちになりましたね・・・。
【TM】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2009-04-28 20:05:24)
1.チェコで実際に起こった事件(スランスキー事件)に基づいているそうですが、過去の一事件の告発に終わらない、もっと普遍的な「恐怖」が、ここでは描かれているように思えます。映画は、背景のあまり多くを説明することなく、いきなり主人公が逮捕されるところから始まり、「これでもか」と過酷な取り調べが続きます。あまりにも息苦しい展開。主人公の弁明は実にクリア、彼が無実であることは、我々の目には間違いない。しかし、「彼の問われている罪」には取り調べ側の恣意性が次第に色濃くなり、「事実」を上回るクリアさを帯びてくる。主人公の転落への道はのっぴきならないものとなり、そして・・・。このシステマティックに仕組まれた逃げ場の無い絶望感、いかにもナチス・ドイツに相似しているが、それにとどまらず、見知らぬ人間同士が集まって「社会」を形成し、互いを束縛し、大きさの決まったパイの取り合いを始めるとき、多かれ少なかれ、このような絶望感への下地が根底に築かれているのでしょう。もともと「自由」とは「束縛」の海に浮かぶ小島に過ぎないのかもしれない。その不自由な海の中で、いかに流れに逆らわず、「障害」となるものがあればいかにして効率的に抹殺するか。流れから一度外れてしまえば(必ず誰かがその貧乏籤を引くのだが)、あとはもう、絶望の泥沼に溺死させられるしかない。イヴ・モンタンが身を呈して演じて見せた主人公の転落の姿は、ひとつの究極ではありますが、普遍的な、一種運命的な「恐怖」さえ伴うものであります。さて一方、主人公が目隠しをされた異様な姿など、いかにスタイリッシュであることか。↓まぶぜたろう様の指摘はあまりにも鋭い(感服!)。政治的屈服の背景にあるものは、広い意味での「エロティシズム」と言えるでしょう。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-11-13 12:29:44)(良:1票)
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【点数情報】
Review人数 |
4人 |
平均点数 |
8.25点 |
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1 | 0 | 0.00% |
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3 | 0 | 0.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 0 | 0.00% |
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6 | 0 | 0.00% |
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7 | 1 | 25.00% |
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8 | 2 | 50.00% |
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9 | 0 | 0.00% |
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10 | 1 | 25.00% |
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