みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
8.《ネタバレ》 JAL…あっ、ごめんなさい。NALは動物園の動物の様でした。 獲物を狩る努力ではなく、国の役人という飼育員から補助金という餌を貰い、それを奪い合う事に力を注ぎ、余った餌は飼育員の私服のポケットに返すといった印象です。 組合長の恩地の運行安全の為に賞与を上げるという理屈も詭弁に聞こえました。賞与アップと運行安全は直接繋がらないと思います。 もし、本気で安全性向上を考えるのなら、賞与の差額分で整備員を増やしダブルチェック体制を取るとか、整備機材などの設備投資に廻した方が現実的だと思います。 市場からの売上げのみで運営している一般の会社から見れば、労使交渉も含めて、JAL…あっ、ごめんなさい。NALは、お気楽な会社ごっこです。 作品自体は原作未読という事もあり楽しめました。長尺な時間も気にならず、役者さんの演技や配役も良かったと思います。 宇津井健さんの演技は安定していましたし、憎しみを持って見てしまうほど三浦友和さんも仕上がっていたと思います。 恩地が息子と牛丼を食べているシーンや、娘婿の親と喧嘩して手を繋いで奥さんと戻るシーンは良かったですし、特に八木の転落していく過程の中で、組合運動で自分が輝いていた頃の写真を縋る様に見つめ、現実から逃避している姿は、私も八木と同様に、主人公の様に強い人間ではないので目が潤んでしまいました。初めて香川照之さんという役者さんが良いと感じました。 映像に奥行きが無くのっぺりとしたカットが多い印象でしたが、社会派ドラマとしてなら許容だと思います。 唯一CGが悪い意味で際立っていました。調子が悪かったのでしょうか。 【しってるねこのち】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-04-28 14:34:02) 7.前半で主人公がどういう人物なのか丁寧に描いているので、後半の台詞ひとつに重みを感じる。世の中の理不尽な仕組みに辟易もするが、起きた事件よりも最後まで自分を貫き通す主人公の生き方に焦点を当てているので、その姿に好感が持てました。 【ホースケ2号】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-06-19 19:09:19) 6.商売の論理の前には人命さえも・・・。実話に基づくフィクションとはいえ、後味悪いですねえ。 【次郎丸三郎】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-06-02 02:32:07) 5.途中休憩が入る3時間を越える作品だが、よくまとめたと思う。 確かに登場人物は多いし映画で描いている時間軸が長いし、各個人の内面に迫るようなシーンはあまりなかったがそういう説明的な演出がなくても十分に想像で補える。 原作を読んでいなければ先入観無しに勝手に登場人物を解釈できる。 あるいは読んだ上で予備知識を持って観るのもまた良しだと思う。 鑑賞後やり切れぬ思いだけが残る。 日本航空の体質、それに関わる政治家官僚の醜悪さ。 これが日本の本質なのかと思うとどうにも。。 もちろん映画では国民航空という会社名だしエンドクレジットで劇中の会社人物は実在のそれとなんら関わりがないと免責説明をしている。 だがこれが日本航空とそれを取り巻く人間の話であることは明白だし、フィクションではあっても事実を元にしていることも周知のこと。 関西に230人もの未亡人を一気に生んだ。 この台詞はあの墜落事故の大きさ辛さをあらためて再確認させるに足るものだった。 だが有名な「遺書」を映画の中で扱ったシーンはあまりにもお涙頂戴的な安易な演出でまったくいただけない。 最初のシーンは良い、激しく揺れる(ダッチロールという言葉、当時ほとんどの人はこのとき始めて聞いたろう)機内で遺書を書く。 それだけに留めて置けばよかったのだが棺の前でその遺書を息子に読ませるという余計な演出を加えてしまった。 あまりにもわざとらしくて少々しらけた。 そんなことしなくてもあの遺書のことはみんな知っているわけだし十分心に響いているというのに。 それにしてもあれほど会社から、いや出世して会社を牛耳って甘い汁を吸おうとしている連中に虐げられてもなお会社を辞めない主人公というのは私には理解を超えている。 あまりに清廉潔白で人間としてありえないんじゃないか。 とてもよく出来た作品だと思うのだが、CGの質の悪さが作品を貶めているかのようだ。 なんなのあの安っぽい不自然な飛行機のシーンは? 素人が自宅のパソコンででっち上げたかのようだ。 役者の出演料で予算を使い切ってしまったのだろうか。 海外に外注すれば良いのに。 飛行場からの単純な離陸シーンですら不自然極まりない。 せっかくのすばらしい演技が台無しだ。 【称えよ鉄兜】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-12-19 04:53:51) 4.3時間超の映画であったがその世界に引き込まれてしまって決して長いとは感じなかった。自分も会社人間として共感すべきところがあり、また(どこまでが本当かわからないが)○○航空はあんなにひどい会社なのかとショックだった。良い映画だったよ。 【ぺん】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-11-23 00:33:15) 3.《ネタバレ》 インターバルありの3時間30分は決して長くは感じなかったけれど、場面展開がパチパチ切り替わってしまうので、原作未読の者としては、恩地の『そこまでして貫くキモチ』が深く読み取れなかったのが残念。 テレックスを知らない世代としては、テレックスが非常に効果的に見え、タバコも時代を反映しているようだった。 それにしても、KEN WATANABEの存在感は本当にスゴイ。しかも、どの国へ行ってもさりげなくなじんでいる。この映画は渡辺謙あってこそ。恩地にはあまり感情移入できなくとも、渡辺謙にはどっぷりハマる。中でも鈴木京香との場面が私の中では秀逸。 【groundhog】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-11-11 10:53:26) 2.《ネタバレ》 様々な運命に翻弄されながらも己を曲げずに生きた主人公。 会社・人生とは何か?考えさせられました。 3時間は決して長くはありませんでしたが、御巣鷹山編を描くの ならアフリカ編との時間配分が難しかったと思う。でも伝わった。 【MAKI】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-11-08 13:41:47) 1.《ネタバレ》 試写会にて鑑賞。 実に3時間22分の大作で上映中に休憩を挟まれたのも初めての体験。 国民航空という架空の大企業の大組織に翻弄され続ける男の苦悩を描いた作品です。 架空の大企業とはいえ、主題は実際にあった「日本航空機墜落事故」を下地に作者のフィクショナリーを織り交ぜた話で、 フィクションとはいえ、とてもフィクションの世界とは思えない世界です。 話としては、ざっくり行くと日本航空機墜落事故に白い巨塔を足したような話です。 白い巨塔の里見先生みたいなキャラが渡辺謙さんで、財前五郎的な三浦友和さんが居て。 内容を掘り下げることはできないので、イメージとしてはこんな感じです。 しかしながら、白い巨塔を見ても思ってたことなのですが、組織の中で断固として、自分の意思を貫くことって、もう無理というか。不可能な話なんだなぁ、とつくづく思い知らされる一方で、 組織という大波に飲み込まれながらも断固として揺れ動かない登場人物が、そこに描かれているわけです。 一方で、とても憧れる生き方で、美しい生き方だと思いますが、 一方で、巻き込まれる人の事も考えてやれよ、とも思う自分が居ます。 自分の意思を貫くために、自分だけが傷つくことにたらず、時に家族に、時に仲間に、大事な人たちへと飛び火してしまうことがあっても、 山崎先生の描く世界のキャラクターは揺らぎながらも貫き通してしまいます。 回りの人間を巻き込むことを恐れてしまう自分が弱いだけの人間なのかもしれませんが、 まだまだ若輩者の自分には、理解できない世界なのかも知れません。 【バニーボーイ】さん [試写会(邦画)] 8点(2009-10-17 00:32:34)
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