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ブルーバレンタイン

Blue Valentine
2010年【米】 上映時間:112分
ドラマロマンス
[ブルーバレンタイン]
新規登録(2011-05-08)【8bit】さん
タイトル情報更新(2019-07-15)【Olias】さん
公開開始日(2011-04-23)


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監督デレク・シアンフランス
キャストライアン・ゴズリング(男優)ディーン
ミシェル・ウィリアムズ(女優)シンディ
マイク・ヴォーゲル(男優)ボビー
ベン・シェンクマン〔男優〕(男優)医師 ファインバーグ
脚本デレク・シアンフランス
挿入曲ライアン・ゴズリング"Unicorn Tears"他
製作総指揮ライアン・ゴズリング
ミシェル・ウィリアムズ
配給クロックワークス
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【クチコミ・感想(8点検索)】

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1


8.《ネタバレ》 子供とふざけていると「バカバカしいからやめて」、付き合っていた頃には喜んで聞いてくれていた冗談を言うと「うるさい」、ムードを出そうとすると「気持ち悪いから近寄らないで」、我が家で日夜繰り広げられている光景ですが、本作にはこれらに相当する場面がことごとく盛り込まれており、倦怠期に入った夫婦生活の実態が容赦なく描写されています。結婚を経験した人であれば世界中の誰もが「わかる、わかる」と頷ける内容となっており、個々の描写のリアリティで本作は他作品を圧倒しています。
同時に、ストーリーテリングの技の多さや、その洗練度でも本作は驚異的な水準に達しています。説明的なセリフはまったくないものの、小さなエピソードの積み重ねによって登場人物の背景や感情は完璧に伝わって来るし、何気なく眺めていたことの意味が後に明かされるという語り口は、映画全体に対する観客の関心を維持することに繋がっています。『エターナル・サンシャイン』や『(500)日のサマー』等、恋の始まりと終わりを同時に見せる映画は他にもあり、かつ、このジャンルは良作揃いだったりもしますが、映画としての完成度の高さでは、本作が最高ではないかと思います。
偶然の出会いから劇的な結婚まで「私たちは特別なカップル」と思っていた夫婦であっても、お互いへの熱を維持することは難しい。この二人は破局しますが、どちらが悪いわけでもないという点に男女関係の難しさがあります。冒頭、ある朝の一幕がすべてを物語っているのですが、この二人は生活のテンポがまるで噛み合っていません。物事が手順通りに進んでいかないとイライラするシンディに対して、子供の悪ふざけに付き合い、完全に立ち止まることもあるディーン。この差は人生観にも影響を与えていて、何かを成し遂げねばならないと常に目的意識を持つシンディに対して、家族と楽しく生きられることこそが重要であり、仕事なんて食べるための手段に過ぎないんだから一生懸命やる必要はないと考えるディーン。どちらも間違っていないからこそ問題は深刻で、直すべきものが見当たらない中で、時限爆弾のように破局が迫ってきます。そして一線を超えた後は、二人がともに引き返すことを願っても、もう戻れません。ディーンが勢いで結婚指輪を茂みに捨てるものの、すぐ間違いに気づいて指輪を探しに戻るが、もう見つからない。この場面が象徴的でした。 ザ・チャンバラさん [DVD(字幕)] 8点(2015-08-29 00:09:20)(良:1票)

7.《ネタバレ》  これを恋愛映画というカテゴリーに入れていいのか。人生丸ごと考えさせられる。
 デレク・シアンフランス監督は完全に私のお気に入りになってしまった。プレイス・ビヨンド・ザ・バインズがあまりにもよかったので鑑賞。もしよければ私に騙されてこの映画を観る人が増えることを希望。
 主人公がウクレレを弾きながら彼女が踊ったり、列車(バス?)の最後尾で彼女を丸抱えする場面などは、ストーリーにかかわらずそこだけでも独立して魅せるショットとなっている。美しい。しかし内容はあまりにもきつい。主人公の人生や家族の崩壊を、時系列を壊し、見事な編集で対比的に観せる。そして崩壊の過程にうならされる(私も実生活で崩壊を経験しているので、もうどうしようもない感が半端なくて…)。
 嫌いな人やタイミングの悪い人にとっては爆弾映画。どうしようもなくダメになる愛を、どうしてここまでつたない人生経験のキャラクターだけで表現できるのか。いや、人生につたない人間たちだからこその当然の結果なのか。
 主人公は去る。娘は走り寄る。娘を妻に。誰の胸中も計り知れない。選択を求められているのは妻なのだろうか、主人公なのだろうか。
 愛の形はいろいろ。 JFさん [DVD(字幕)] 8点(2015-05-21 09:50:08)

6.《ネタバレ》 ディーンとシンディは、幼い娘を抱えたどこにでも居るような若い夫婦。だが、夫ディーンは朝から缶ビールをかっ喰らって仕事に出かけるという典型的な駄目男だった。対する妻シンディも看護師としての仕事を最優先に考え、いつでも家庭は二の次というキャリア志向の強い女だった。当然のようにそんな二人の結婚生活は、もう破綻寸前までに冷え切ってしまっている。家族の紐帯はもはや、可愛い盛りの娘フランキーのみ。そんな夫婦生活をなんとか再生させようと、ディーンは子供を義父に預け夫婦水入らずでラブホテルに泊まろうという計画を立てるのだったが…。絶望的な袋小路へと陥ってしまったそんな現在の夫婦と、彼らがまだ知り合ったばかりの若き日のキラキラと輝やくような日々を対比させるように交互に描き出してゆく濃厚なラブストーリー。最近観た、「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ」というクライムサスペンスが思いのほか良かったので、同監督のデビュー作となった今作をあらためて鑑賞してみたのですが、いやー、なんちゅう鬱映画やねん(笑)。どんなに深い愛情によって結ばれた幸せな夫婦でも一歩間違えばこうしてどん底まで堕ちてしまうという過程がかなりリアルに、そして極めて分かりやすく描かれておりました。「プレイス~」でも感じたことですが、監督のこの緻密に考え抜かれた編集力は素晴らしいですね。センス溢れる音楽や役者陣の熱演(ゴズリングの見事なまでの駄目男っぷりはさすが!)も良かったです。それにしても、この監督の人を見る目はかなりシニカル。人間は誰もがみんなロクでもなく自分勝手で、そしてどんな幸せな日々もいつかは崩壊へと向かうという暗鬱な思想に貫かれた本作ですが、最後、打ち上がる花火の下で背中を向けて立ち去るディーンを追いかける娘の健気な姿に、それでも人はこの大地で必死に生きてゆくのだという微かな希望を感じ取ることが出来たように思います。これから結婚しようと考えている幸せ絶頂の全ての若いカップルたちに是非とも観てもらいたい(笑)、良質のリアル恋愛ドラマでありました。 かたゆきさん [DVD(字幕)] 8点(2014-08-01 03:57:07)

5.普通なら映画になりにくそうな2つの年代のドラマが、交互に展開することで反響しながら面白さが増していく、そんな映画でした。

自分にとっては、若いカップルがイチャイチャしつつ愛を深めていくのを見せられても、「エエ、よろしいですねえ」と他人事。
けれど、冷め切った中年時代も同時に描かれるので、まるでサスペンス映画のようなドキドキがありました。物語が進むにつれて2人の状況の全体が次第に明らかになっていくのも巧~い。

自分には彼女も居ないし結婚もしてないし(汗)もちろん子供なんていないけど、後半に行くにつれ、より感情移入させられました。

2人の喧嘩のシーンは、見てるこっちも一緒にイライラ。何度もDVDを一時停止!冷静になるまで画面の前を行ったり来たりして「フンガー」と息を整えました(ゴリラか)。興奮→一時停止→クールダウン→再生→興奮を何度も繰り返し、随分時間をかけて鑑賞することになりました。これ映画館で観てたら絶対 悶え死にします!

最後は壊滅的な状況になってしまいますが、それでもまだ描かれていない「この先の物語」があるはずだから、そこに希望を託したいですね。でないと人生お先真っ暗。たとえ輝いているのが過去の思い出だけでも、それがこの先を明るく照らしてくれるといいんですけどねえ。 ゆうろうさん [DVD(字幕)] 8点(2013-07-13 04:16:44)

4.《ネタバレ》  昔「男と女の間には深くて暗い川がある」という歌詞の歌がありましたが、まあ結婚に対する夢も希望も打ち砕くようなリアルなストーリーでしたね。なんと言うか、すれ違いが生じたとき、それをなりふり構わず修復しようとする男とある段階で一気に関係を終わりにしようとする女の姿が非常に痛々しかったですね・・・・・。

 しかし、良く出来ている作品ではありました。最後の花火の映像は本当に哀しい美しさでした。

 また、男が怒って結婚指輪を投げ捨てた後、我に返って必死に探す姿が印象的でした。

 
TMさん [映画館(字幕)] 8点(2011-08-13 00:19:51)

3.《ネタバレ》 素晴らしい作品だ。
アメリカでの評価の高さは伊達ではない。
二人の男女の関係を、幸せだった“過去”と、崩壊寸前の“現在”を対比させながら繊細に描き出している。
浮気をしたり、暴力をふるったり、ドラッグをしたりするような特別な問題が彼らにあるわけではない。
特別な問題がないにも関わらず、二人の関係の亀裂が徐々に大きくなり、元に戻すことができない溝へと広がっていくさまが描かれていることは評価したい。
やや抽象的に描くことにより、観客はより共感しやすくなったのではないか。
具体的に描くよりも抽象的に描くことは容易なことではなく、監督にも俳優にももちろん高いレベルが必要であろう。
仕事よりも家族との時間を大切にしたい男と、家族を大切にしながらも仕事で評価されたい女、お互いに愛しているのに、心がすれ違うさまを見事に描き出されている。
パートナーが自己の才能を浪費して自堕落な生活を送っていると感じる女、パートナーが家族よりも仕事を優先していると感じる男、離れていくお互いの心をなんとか戻そうとしているのに、傷つけることでしかお互いに向き合えない二人がいる。
過去に理解し合えたはずなのに、なぜ傷つけあってしまうのか、人間というもの、男女の関係というもののもどかしさを切なく味あわせてくれる良作だ。
ラストに子どもが父親を呼ぶ姿が印象的ともなっている。
心が傷ついた子どもがまた大きくなり、同じような過ちを繰り返さないことを祈るばかりだ。
また、彼が彼女に贈った曲の歌詞や、泊まったホテルの部屋の名前なども未来を暗示させており、いい効果を発揮している。
泊まったホテルで男が掛けた曲に込められた“思い”など、彼の心情を深く感じ取れるということも良い手法だ。
カップルが鑑賞するにはかなり厳しい作品かもしれないが、個人的には逆にカップルに鑑賞して欲しい作品だ。
反面教師的な役割となり、このようにならないために、お互いがお互いのことを考えられるようになるだろう。
愛し合ったカップルが年月を経ることによって徐々に気持ちが離れて、別れることが必然だということが、本作のメッセージだとは思っていない。
多くのカップルの中には、そのようなカップルもいるということを描いているに過ぎない。
どうすればこのようにならないかという“答え”はもちろん存在しないが、お互いがお互いのことを考えるしかない。 六本木ソルジャーさん [映画館(字幕)] 8点(2011-05-14 00:32:09)(良:1票)

2.《ネタバレ》 何とも評価するのが難しい映画。また観たいかと問われると当分いいですということになるが、こんなに上手に男女の感情の機微を描いた映画は観たことがない。ディーンとシンディの愛が生まれ、それが冷めていく様子が現在と過去を交互に映す手法で、淡々と語られるのだが、この過程が痛切だ。心が痛んで、切実なので痛切。この言葉がこれほどしっくりくる映画は他にないだろう。
二人はとてもロマンティックな出会いをする。そして恋に落ちる。ディーンのギターに合わせてシンディが踊るシーンは名シーンだ。彼らはこの上なく自然に結婚する。結婚しない理由が全く無い。しかし、やがて子供が生まれ、時が経ち、二人の結婚生活は少しずつ軋んでいく。
日本の公式サイトで、ディーンとシンディのどっちが悪いかという著名人によるディスカッションの模様が紹介されている。まとめるとディーンは色んなことにあまりにも無頓着すぎるし、シンディは相手に物事をはっきり言わなさすぎる。でも、僕はどちらが悪いかということは決められない。ディーンが不和の芽を作り出し、シンディが育てたのだと思う。どちらかが変われば結果は違ったかもしれない。でも、ある意味でベストカップル(だった)二人はそれができなかった。それはお互いの優しさだった。そしてそれが彼らを終わりへ導いた。
僕はこの映画をカップルには観て欲しくない。この映画は恐ろしくリアルで絶対に身につまされる箇所があるはずだから。僕がこの映画に8点しかつけられない理由もそこにある。誰が観ても色々と考え込んでしまう作品なのだ。彼女がいない僕でもそうだ。カップルで観たら碌なことにはなるまい。その場では自分達に限ってこんなことにはならないと思えるかもしれない。でも、数年後にふとこの映画のワンシーンを思い出してしまうかもしれない。頭から離れなくなってしまうかもしれない。そうなってしまうのはあまりにも気の毒だ。
結婚ってすごく難しいんだなと思う。僕もいつかするのだろうか。でも、この映画のせいであと10年はできない(笑)。 枕流さん [映画館(字幕)] 8点(2011-05-12 23:38:19)(良:1票) (笑:1票)

1.《ネタバレ》 ラブストーリーとしてではなく、リアルな人間ドラマとして観れました。
現在の状況(倦怠期気味で二人とも表情が冴えない)と過去の状況(お互いに恋が芽生え、とても明るい表情)が、うまく交差されて進む展開もよかったです。冷え切った二人の現在を観た後に、キラキラした二人の過去のシーンを観ると本当に切なくなってしまいます。エンドクレジットの映像がとても素晴らしく、感動しました。恋愛は儚くも美しいです。 バナナシェイクさん [映画館(字幕)] 8点(2011-05-12 19:41:36)(良:1票)

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マーク説明
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《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 48人
平均点数 6.88点
000.00% line
100.00% line
212.08% line
324.17% line
400.00% line
536.25% line
61327.08% line
71327.08% line
8816.67% line
9612.50% line
1024.17% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 7.33点 Review3人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review3人
4 音楽評価 6.00点 Review1人
5 感泣評価 8.00点 Review1人

【アカデミー賞 情報】

2010年 83回
主演女優賞ミシェル・ウィリアムズ候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2010年 68回
主演女優賞(ドラマ部門)ミシェル・ウィリアムズ候補(ノミネート) 
主演男優賞(ドラマ部門)ライアン・ゴズリング候補(ノミネート) 

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