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お葬式

The Funeral
1984年【日】 上映時間:124分
ドラマコメディ
[オソウシキ]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2018-08-27)【イニシャルK】さん
公開開始日(1984-11-17)


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監督伊丹十三
助監督平山秀幸
キャスト山崎努(男優)井上佗助
宮本信子(女優)雨宮千鶴子
菅井きん(女優)雨宮きく江
奥村公延(男優)雨宮真吉
大滝秀治(男優)雨宮正吉
財津一郎(男優)里見
江戸家猫八[三代目](男優)海老原
高瀬春奈(女優)斉藤良子
友里千賀子(女優)綾子
尾藤イサオ(男優)
岸部一徳(男優)
加藤善博(男優)海老原の部下1
金田明夫(男優)フクちゃん
利重剛(男優)木のぼりの青年
津川雅彦(男優)木村先生
横山道代(女優)木村夫人
小林薫(男優)猪ノ瀬
笠智衆(男優)住職
香川良介(男優)老人会長
田中春男(男優)老人
藤原釜足(男優)小さい老人
吉川満子(女優)岩切のおばあさん
井上陽水(男優)電報配達人
関山耕司(男優)奥村
左右田一平(男優)榊原
佐野浅夫(男優)黒崎
中村まり子(女優)会計の女
長江英和(男優)綾子の夫
津村鷹志(男優)青木
西川ひかる(女優)花村夫人
黒沢清(男優)助監督
関弘子(女優)冠婚葬祭の先生
脚本伊丹十三
音楽湯浅譲二
作曲ヨハン・ゼバスティアン・バッハ「G線上のアリア」
撮影前田米造
浅井慎平(黒白部分撮影)
製作玉置泰
配給ATG
美術徳田博
編集鈴木晄
冨田功(ネガ編集)
照明松岡泰彦(照明助手)
その他バンダイ(協力)
IMAGICA(現像)
あらすじ
井上佗助と雨宮千鶴子は腕白盛りの二人の息子を抱える一見仲の良い俳優夫婦。侘助には一筋縄ではいかない気の強い愛人がいるが、マネージャーや周囲は千鶴子には黙って見て見ぬふり。がある日、千鶴子の父が急死し、夫妻は係累のしがらみや因襲の真っ只中に・・・。年老いた千鶴子の母に実質の喪主を任せてはおけないと二人の奮闘が始まる。死者が生者にもたらした心の交流をほのぼのと描く。

かわまり】さん(2007-04-04)
全てのをあらすじ参照する

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【クチコミ・感想(8点検索)】

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11.《ネタバレ》 私の中で邦画は、伊丹監督登場前と登場後で線引しています。当時私はハリウッドの娯楽映画ばかりを観ていましたから、伊丹監督の登場でついに、世界の娯楽作品と並べても何ら遜色のない、むしろ海外のヒット作品に比べても勝ってる部分が多い、世界中に観てほしい日本映画が、ようやく誕生したんだなぁ…なんて思ったものでした。気がつけばもう、40年も前の映画でしたか。

自身の監督のデビュー作に、人生最後のイベント=お葬式を持ってくるチョイス。たんぽぽや〇〇の女など、後の監督作品と比べるからこそ、本作もお葬式のハウツー映画と観られてしまいますが、此れ見よがしにハウツーをブチ込むのではなく、例えば死亡診断書を含んだ病院代や、お坊さんへのお布施の金額など、「あれ?確かに幾らくらい掛かるんだろう?」なんてネタの仕込み方がとても巧いんです。そして作品自体がお葬式のハウツー映画と捉えられないよう、劇中モロにハウツービデオで勉強するシーンを入れるセンスも素敵です。
豪雨の中、走りながらサンドウィッチを手渡しする手に汗握るシーンなんて、何であのシーン入れたんだろう?伊丹さんどこから思いついたんだろう?大滝秀治演じる伯父さんが、納棺をいつにするかで一人ズレてたり、いつまでも北枕を気にしていたり、本当にありそうなあるあるネタも盛りだくさんです。

初監督なのにずば抜けた完成度の作品ですが、熟れてない部分も見受けられます。突風でお金が飛ぶところなんて、コレと言った落とし所もなかったですね。風に舞うお札と伸びるたくさんの手を撮りたかったんでしょうかね?青木が撮ってるモノクロ8mmの記録映像は、やや長く感じます。尺を稼ぐ必要があったんでしょうか?でも雨宮家の面々の日常の顔が出てるので、マイナス要素には感じられません。むしろプラス。お経が長くて、足が痺れて転ぶなんてカビの生えた古典的なネタ。でもこの時のための財津一郎だったのかと思うと、むしろ見事です。…とまぁ私は好意的に捉えていますが、次作たんぽぽでは、無理に一本のネタ(ラーメン屋)で引っ張らず、オムニバス形式を取ってます。柔軟な発想の持ち主ですね。

古典的でベタな笑いも入れて、一本の映画に仕上げたお葬式。一貫して素晴らしいのは、亡くなったお父さんを笑いのネタにしなかったことです。棺桶からご遺体が転げ落ちるとか、そういうどうしようもないの。
そういうのを入れず、お葬式は滞り無く厳格に粛々と進み、そのまわりで残された家族が、ドタバタと勝手に騒動を起こしてる。お葬式を笑いにしながらも、死を笑いのネタにしないところが、頭一つ抜き出た伊丹監督のセンスを感じさせます。 K&Kさん [地上波(邦画)] 8点(2024-09-17 21:19:06)

10.《ネタバレ》 自分が喪主を務めた経験から閃いて一週間で書いた脚本なんだそうですが、その着想と切り口はさすがというしかなく、この一作によって伊丹十三自身も映画作家としての道を切り拓けたわけです。伊丹映画というと作りこまれたキャラの登場人物が特徴ですけど本作は逆に主人公夫婦が俳優というほかは出演者がみな平凡な一般人という設定です。山崎努もお得意の脂ぎったアクの強いキャラではなく、私生活の雑事からは逃げるタイプの優柔不断な男であるってのが新鮮です。この映画の凄いところは、“お葬式”という自身が葬られることも含めてどんな人間でも一度は体験する儀式を、その平凡な進行の中に潜む“可笑しさ”をまるで神の眼で見ているかのように客観的に描いているところなんです。こういう知的なアプローチのコメディはそれまでの日本映画にはほとんど皆無だったことを考えると、伊丹の才能は驚嘆すべきものがあります。さすがに長い俳優生活を経て映画を知り尽くしていただけあって、随所に見られる映画技巧はこれが初監督作とは信じられないですね。その後はどんどんその技巧に溺れるような作風になってしまったのは残念ですけど。 そして見るたびに感じるんですけど、メンヘラ愛人の高瀬春奈のキャラは果たしてこの映画に必要だったのかな、ということです。確かにあの爆尻と腋毛を見せつけるシーンはもう強烈で、現在ならあのシーンのおかげでR15指定ぐらいにされるのは必定でしょう。でもそこでカットバックを使って宮本信子がブランコで揺れるところを見せるのがまた強烈な印象で、あの横移動する木柱は夫の不倫に気づいている彼女の葛藤を表しているんですけど、それと同時に山崎努が高瀬春奈に行っている行為の暗喩にもなっているんです。伊丹の作品にはたいがい1箇所はエロシーンが入るのが恒例ですけど、どの映画でもハッとさせてくれます。彼自身もそういうのが好きなんでしょうけど、それにしてもこの山崎努と高瀬春奈のシーンは、伊丹の全フィルモグラフィ中でも最高峰のエロなんじゃないでしょうか。 S&Sさん [映画館(邦画)] 8点(2017-05-24 00:34:11)

9.伊丹監督の映画の中でも好きなモノのひとつ。
生々しい描写や映像の撮り方など、他の映画とは違った雰囲気やテンポが魅せる!
彼の作品は、誰かと見ると何故だか恥ずかしいので、一人で見たいですね。 たかしろさん [DVD(邦画)] 8点(2014-04-04 17:56:00)(良:1票)

8.期待通りの不真面目さがとても心地良かった。葬式なんてまさにあんなもん。
喪主経験2度有りの自分がそう思えてしまって そう言ってしまってるくらいなわけだし、まんざら適当な事を言ってるわけでもない。 でも、まだあれ以上に面白おかしくしてくれてもよかったのではないかと思えてしまった反面、扱ってる題材が題材なだけに、笑いを取るという部分に関しては あの辺が実はギリギリのラインだったのでしょうね。 実に上手い具合に小笑いが取れていたと思います。合格点。 財津一郎氏の存在がよかった 財津一郎が。財津一郎氏の功績〝大〟。 あと、きんさん、ヒデさんが良かった ついでに 猫さんも。
3737さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-12-26 22:52:41)

7.ぼくは、伊丹さんを尊敬し、同時に嫌う。尊敬する点は、その才能と彼の嗜好ね!そのむかしから一般的に、”リアリズム俳優”(アクターズスタジオで有名)伊丹をよくみていたし、CM出演、TVタレント作家(というかマサに西洋嗜好の知識人であり博学者ね)ほんまにマルチなひとね。最近、死後に出版された彼に関する多くの書籍を見るまでも無く、むかしから(映画を撮る前から)、一般的にも私的にも、彼はすごいひとなのでありました。キライな点は、うーん!それはあれですよ、この作品の、葬式のエッチとか、食事、そして、慣習、文化に関する、深い知識に関することですよ。ぼくの考えでは、すべてのひとというものが基本、自分は生きているあいだにこれだけのいい思いをしたすごい人間なんですよ(SEX、頭脳、体力、人気、前人未踏のあらゆる体験などなど、、、)ということをできるだけ大勢の人間に知らしめたい生き物だと思うんです。(例外なくね!)そして、彼のすべての創造物(映画を代表とする)にはそういった、人間の持つイヤらしさに、満ち満ちているんです!それが、観ていて、寒い!というか、痛い!というか、非常にコっぱずかしい!彼が、ほんとはどう思っていたかわからんが、天下の森田の”家族ゲーム”のすぐ後の作品というのが、なんか非常に、イヤなんだよなあ。家族ゲーム出演がなかったら、”こういう種”の作品つくってたかなあ?とオモってしまう。でもねえ、これは、”東京圏”に長く住んでいると思うんだけど、世の中には階級(身分)ってあるんだよなあ。まあ、貴族や皇族とか、日本だと”天皇家”とか。(旧財閥はあまり関係ないか)そういう人種の”存在”を思う時、伊丹さんや、俺みたいなニンゲンたちは、間違っても、かなわないんだよなあ。 いくら、有名になったとしても。彼の早すぎた”自死”は(暗殺でなければ)彼がマッタク持ち合わせていなかった”シュールな表現”の能力に絶望し切っていたと想像する。以外にも、亡くなって解ったことだが、彼は、”あの種”(この種)の作品しか撮れなかったのだ。彼はそれに絶望していた。 男ザンパノさん [映画館(邦画)] 8点(2011-03-22 22:49:25)

6.本作の、脚本家兼監督、伊丹十三の着眼点、観察眼、ユーモアセンス、サービス精神に唸らされ惹き入れられ、遺作まで見続ける事となりました。本作はキャラクターのアクが今ひとつ弱い所が惜しまれます。 The Grey Heronさん [映画館(邦画)] 8点(2010-02-08 18:47:44)

5.「そうそう」と頷ける点が多々あって楽しめました。ラストの菅井きんの挨拶は自分の身内が亡くなった時の事を思い出し涙しました。大滝秀治がいい味だしてたなあ。 すたーちゃいるどさん [DVD(邦画)] 8点(2009-03-01 20:53:09)

4.ヨーロッパに退屈した監督が日本を撮った。名作なんだろうきっと。本流を意識した亜流であるところの名作。 michellさん [DVD(邦画)] 8点(2008-11-11 20:12:13)

3.チエホフの「桜の園」をすごく意識して作られたのか、親戚、隣人など、配役とキャラクター設定がとても緻密。セットも伊丹監督の自宅を正面から見据えた舞台として見せるなど、工夫されていて面白い。佐野浅夫、左右田一平、関山耕司、横山道代、藤原鎌足などのたたずまいも、とてもリアルだった。宮本信子だけがウソ臭いのが残念・・・。 神谷玄次郎さん 8点(2004-02-02 20:08:56)

2.《ネタバレ》 親族として、あるいは近親者としてお葬式に出席した事がある人なら、先ず間違い無く「ハイハイハイっ!」って納得出来る内容ですね(特に葬儀委員長の財津一郎が、長い読経のせいで足が痺れてスッ転ぶとこなんて、経験ありますもの<私:笑)あえて「葬式」と言う、ある意味タブーとされているところに切り込んで行った伊丹監督には敬意を表します。あ、それとエッチシーンが取りざたされてますけど、喪主って実際は最後の精進落としが終わるまではメッチャ忙しくて、あんな事をしてる暇はおまへん(笑) グリフィスさん 8点(2003-08-24 02:10:13)

1.厳粛な死をめぐる話を使って日常を切り取る伊丹監督のよさの出た作品だと思います。堅苦しくなく、(葬式を経験した人は)少し笑えて、余韻が残る。 モリブンドさん 8点(2002-10-06 00:41:02)

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【点数情報】

Review人数 94人
平均点数 6.23点
000.00% line
100.00% line
233.19% line
322.13% line
466.38% line
51819.15% line
62425.53% line
72223.40% line
81111.70% line
966.38% line
1022.13% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.20点 Review5人
2 ストーリー評価 6.14点 Review7人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review6人
4 音楽評価 5.60点 Review5人
5 感泣評価 4.80点 Review5人

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