みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
7.《ネタバレ》 すごく盛り上がるとか、オチというオチがあるわけではないストーリー展開だけれど、観たあと、長く反芻する作品。 姉と妹が対比されてるようには思うけれど、完全な対比でもないとも思った。 妹も愚かさは持っているし、純愛でもない。男と金で人生が振り回されるのは同じだ。 むしろ同じベクトルは持っていて、でも違うものがある。 それが何かははっきりしているけれど・・・ でもそれで教訓的なもので終わる映画でも無いような。 なんだろうこの・・・長いもやもや・・・ 自分も何かから目をそむけて生きているのかなあ。 【スズメッキの魔女】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2022-03-24 21:47:30) 6.《ネタバレ》 これは傑作。いろいろ必死になりながら、かえってドツボにはまっていく主人公がいい。イヤミなキャラのはずですが、つい応援したくなるのは、脚本が見事なのかケイト・ブランシェットの演技がすばらしいのか。誰でも見栄を張りたいときはありますが、それを傍から見るとこんなに滑稽なんですよと忠告されているような感じです。 では最後、いったどう着地するんだろうと思っていたら、どこにも着地しませんでした。むしろこれから、もっと悲惨な第二幕が始まりそう。なかなか残酷な作品です。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-03-14 23:31:12) 5.《ネタバレ》 そうと自覚の無い愚かな人は、他者を苛々させるものだ。ジャスミンの自意識はとてつもなく高いプライドと見栄でできていて、「完璧な人生を生きるべき自分」に一片の疑いも持たない愚かな人だ。都合の悪いことには見て見ぬふりで先送り。確かに彼女は犯罪者ではないし、悪人ではない。だけど他人の人生を上から目線で否定する傲慢さ、良い人間でもないだろう。 上手いなあ、と思ったアレン演出はオープニングと、妹のキャラクター設定。 旧知の叔母らしき老婦人とファーストクラスで旅行中のジャスミン。ずっと語りっぱなしだけど、これは観客への状況説明なのかと思いきや なんと老婦人は辟易した顔で迎えに来た家族の元へさっさと向かうのだ。えーっ、他人だったんかーい、と客は驚き、初対面の相手にだらだらと自慢話をするジャスミンという女の人間性を一発で理解するのだ。 ジャスミンと対比の妹、これがまた絶妙に彼女と逆ベクトルの描かれ方なんですな。垢抜けない髪型、服装、バツ一、子供あり、スーパーのパート、と設定に抜かりない。ジャスミンが馬鹿にして止まない生活レベルなのだけど、彼女は姉のように自己承認欲求に心が縛られていないので、のびのびとして自由だ。感心なことに、ラストのけんか別れまで一度も姉のことを悪く言わなかった。 金は無くとも、人生をそこそこ楽しみ受け入れる妹、かたや酒と安定剤に頼りながらセレブ生活にしがみつく姉。 私はジャスミンが好きではない。やることなすことイタくて不愉快だ。だけど見栄をはってつい誇張するくらいのことは、誰でもやるだろう。「愚か」というだけでこんなに悲惨な結末を迎えるとは、震え上がってしまった。アレン怖いなあ。 ジャスミンを100%理解して演じたC・ブランシェットが凄い。充血した上目使いで自分の妄言に取り憑かれている彼女から目が話せない100分でありました。 【tottoko】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-08-16 01:02:34)(良:1票) 4.自分はもっと認められるべき人間だ・・・こう見られたい・・・という焦りや幻想は、若い頃なら誰でも多少は持っているはず。そんなイタい感じを妙齢まで持ち続けているとこんなに怖い話になるのですね。自分は全くセレブとは縁遠いけれど、少しはこんな部分あるかもしれないと思わされるから怖いのかもしれない。ジャスミンと妹の元旦那、パーティーで出会った彼等・・誰がほんとうにいい人なのか悪い人なのか、ミステリーのようにわからなくなり、混乱する。混乱したジャスミンの気持ちに同化していくようでまた怖い。ジャスミンの衣装は高級ブランドものだが、お金がないからちゃんと同じ服を着回していたり、の細かいところが、演技とあいまってリアリティが凄い。見終わって、いちばん強いのは妹だなあ・・と変なところに落ち着いたのでした。 【ETNA】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-04-08 12:29:14) 3.花びらの端のほうが枯れてカサカサしてる、主人公ジャスミンはそんな感じの女性。ウディと同じくニューヨークを去った彼女は、セレブな奥様を保ちたくて保てなくて、ボーダーラインの上を歩くうちに崩れていく。彼女からクルクルコロコロと繰り出される言葉、思い出と虚構といろいろが混ざった言葉に目を丸くする人の姿、ガラスに映り込む情景を上手に使った画面、どんな場面でも平等に流れる音楽。あれれ、「人間」を描くその手腕が確かなのは知っていたけれどどうも苦手だったウディ映画が、今回心地いいぞ面白いぞ。何でもこなすケイト・ブランシェットが、この作品でも素晴らしい。すごいスピードでパホッと錠剤を口に入れ、ベラベラ勝手にしゃべりながらカパカパ酒をあおる姿は圧巻。妹のジンジャーの捻たりだらし無かったりの姿も見応えあった。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-01-17 22:15:36)(良:1票) 2.《ネタバレ》 よく比較される「欲望というなの電車」のヴィヴィアン・リーとマーロン・ブランド版(7点)よりすごく納得いく構成ですばらしかったです。ケイトがいい具合にセレブなときと病んでるところ、必死で食らい付いていこうとするところがすばらしかったです。彼女以外に適役はいないのではないかと思えるほどでした。 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-12-18 11:47:26) 1.《ネタバレ》 終盤まで、予告で見たとおりの展開だが、飽きることはなかった。 雰囲気はいつものアレン映画なので、この重い話を軽快なテンポで見せてくれる。 時系列のシャッフル(というか回想だから当たり前か)が、実にうまく機能している。 アレンのシリアス物は、当たり外れが大きいが、これは当たりだった。 主演女優賞も納得。 【三流】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-05-18 17:19:19)
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