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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
2.《ネタバレ》 「聞いてくれる?十代のころ、私は仲間たちとある会を作ったの」「どんな会だ?」「ファックと好色でいる権利の会よ。みんなで一緒にオナニーとかするの…。恋人は持たない。同じ男とは2度とヤらない。私たちは反抗的だった」「そうか…。で、そんな君たちは何に反抗してた?」「愛よ」「愛?」「そう、愛。愛なんてくだらないものに取り憑かれたこの世の中と闘っていたの」――。雪が舞い、冷風吹き荒ぶ寒い冬のとある夜。〝男〟は、道端に痣だらけになって捨てられたある〝女〟を発見するのだった。救急車も警察も要らない、ただ温かい紅茶が飲みたいと願う彼女を〝男〟は躊躇うことなく家へと連れて帰ってくる。〝女〟の名前はジョー。自らを生まれついての“ニンフォマニア(色情狂)”だと言う。雪が降り積もる音まで聞こえてきそうな静かな部屋の中で、ジョーは〝男〟にこれまでの性にまみれた自分の人生を赤裸々に語り始めるのだった…。人間の愚かさや社会の不条理をその冷徹なまでの視線で持って見つめ続けてきた鬱映画の巨匠ラース・フォン・トリアー監督の最新作は、そんな人間の性の醜さをシニカルに描いた意欲作でした。いやー、相変わらずこの人は人間、及び人間の生きる源泉であるはずのリビドー(性衝動、性欲)が嫌いなんでしょうね。なんだか中二病をこじらせた挙句にオナ禁している日本の若い男と精神構造的に似ているような気が…(笑)。でも、本作はそんな自分の言ってしまえばしょーもない悩みをまるで自己戯画化するような視線があって素直に面白かったです。きっと、そんなニンフォマニアであるジョーの話に、倫理観を一切持たずに耳を傾ける聞き手の男は、トリアー自身の投影なのでしょうね。観終わって、僕は遥か昔に読んだ18世紀フランスの自然主義文学の大家モーパッサンの代表作『女の一生』の中に出てくる神父のことを思い出してしまいました。その神父は、とても厳格で保守的でセックスこそが諸悪の根源であると妄信していて、道を歩いていた妊娠中の普通の雌犬を「この淫乱め!」と蹴り上げてしまうのです!馬鹿ですよね。セックスは人間が生きる上での重要な営みであるけれど、だからといって誰彼構わず何処ででもセックスするのは許されない。だから人は、その中間に倫理観という線を引くのだけど、この線引きの位置がいつの世も曖昧なものだから人間は何処までも愚かで社会から不幸な現実はなくならない…。そんな曖昧な線引き(もしかしてその位置を愛と呼ぶのか?笑)なんか完全に無視しちゃっているジョーのセックス遍歴の旅路は観ていて爽快ですらありました。そんなセックス大好きっ子だったジョーが最後に呟く衝撃の発言…(笑)。Vol.2も期待して観てみようと思います。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 8点(2023-07-03 11:41:36) 1.《ネタバレ》 ラース・フォン・トリアー作品とは思えないぐらい笑える。 行き倒れの女性(ジョー)と、介抱した一人暮らしのオジサン(セリグマン)との会話という形でストーリーが進んでいく。まず、色にまみれた半生を語るジョーに引くこともなく、性的好奇心を出すこともなく、変なノリで話に食いついて逆にジョーを引かせてしまうオッサンが面白い。ジョーの男漁りゲームの話に対し、「その気持ちわかるよ!俺も釣りすきだしね!!釣りにはコツがあるんだけど、それと一緒だな!!」と。どんな食いつき方だ…。 変に食いついたかとおもいきや、「自分をそんなに責めるんじゃない」みたいに真っ当なことも言い出すから、困る。 続いて、不倫による家庭崩壊の話になるんだが、もはやドタバタコメディになっちゃって、かなり笑える。こんなふざけた話だったのか!と思いきや、父との死別の話は陰鬱で時間もたっぷり使っている。 そのままシリアス路線になるのかとおもいきや、次の章では、三股をピアノの旋律に例えるバカバカしさ。 そして、ジョーに起こった突然の異変!ジョーの運命はいかに!?ってところで、vol.1は幕を閉じ、vol.2の予告を流しながらエンドロール。 vol.2は、ますますエスカレートしていく性描写が期待できる。 【すべから】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-05-21 01:29:54)
【点数情報】
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