みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
8.《ネタバレ》 またしても、アメリカ映画界の「力」を思い知らされた。 若草物語はアメリカのみならず世界の文学史に於ける文学作品の代表作だ。 その古典とも言える作品を巨額の制作費用を投じ、旬の俳優陣を大量投入、とどめは新進気鋭の女流監督に作品を任せる。 そして完成した作品は見応えのある一級品の作品に仕上がっている。 これだけの事を成し遂げられるのは今やアメリカ映画界しかないのでは。 ■キャスティング:考え得る限り、今時点で最高のキャスティングと言える。 シアーシャ・ローナン・・・只でさえ女流作家が大成するのは難しい時代に、自分の志を貫く事を決めながらも揺れ動く心情を繊細且つ大胆に演じられるのはこの人しか考えられない。「レディ・バード」繋がりのキャスティングだとしても、アカデミー主演女優賞ノミネートも納得の演技。これからが本当に楽しみだ。コロコロ変わる表情を追いかけるのが何とも言えず、ハッキリ言って全くタイプでは無いのだが本作を通じてファンになってしまった。 フローレンス・ピュー・・・嫌われ者的役割を見事に演じている。この人の演技をしっかりと観たのは本作が初めて。確かまだ数本しか映画には出ていない筈で、これだけの芯の有る堂々とした演技をする女優さんをよくぞ見つけてきたと思う。末娘を演じるには少々貫禄が有り過ぎる気もするが、アメリカ映画界の底深さを改めて痛感した。 ティモシー・シャラメ・・・ルックスだけの俳優かと思っていたが見事に裏切られた。世界中で絶賛されている事も納得。 他、主役級の俳優さんが要所で皆いい演技を見せている。 出番は少ないがクリス・クーパーがあの様な押さえた渋い演技が出来るとは意外だった。 ローラ・ダーンが居ると画面全体が引き締まる。稀有な女優さんになったと思う。 ■脚本・演出:凝っているが判りやすい。映像の力を感じる。 時系列が入り乱れる構成は得てして判りにくい印象を得がちだ。ましてや本作はわずか7年の違いしか無く、登場人物皆が極端に外観が変わる程の年月の開きはは無い。 それでも混乱する事無く物語に没入出来るのは微妙に色調を変えた映像とカット割りの上手さから来るものだろう。 若い女性が大挙出演する様子を観るのは男として眼福でも有るし、原作小説のファンの方や過去映像化されたアニメや映画に触れた経験が有る方にも、 現代の解釈も交えエネルギッシュに映像化された本作を強くお勧めしたい。 良作です。 【たくわん】さん [映画館(字幕)] 8点(2021-11-15 17:13:09)(良:1票) 7.面白かったです。 集中して見なかったら、取り残されているかもしれません。 映像も、衣装も、音楽も、役者も、演出も美しかったです。 観賞後にすごく満足感がありました。 エマワトソンの作品を初めて見たと思いますが、美人だな〜と思いました。笑 【へまち】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2021-09-19 22:12:27) 6.《ネタバレ》 面白い! 男性映画監督が多いこともあり、女性姉妹の女性側からの映画は そんなにはない。 あっても男性がどうかかわるかといったとこに 力点が置かれることが多い。 数少ない名作が「いつか晴れた日に」だ。 (でもこの監督はゲイの映画が多いんだよな) かように女性の視点からの映画が少ない中、とうとう 女性監督があの「若草物語」を映画化してしまった。 ラストがいいね♪ジューンアリスンのジョーも捨てがたいが、 この作品のジョーも印象的だ。 さぁこれから女性の時代だし、どんどん女性視点の映画が 創られることを期待します。 【トント】さん [DVD(字幕)] 8点(2020-12-20 02:31:43) 5.《ネタバレ》 ずっと見たかった本作。やっぱり映画館で観るんだった・・・・。ウィノナ・ライダー版の『若草物語』は見ていたけど、覚えていたのは三女が病死することくらい。冒頭から時制が行ったり来たりする構成は、原作の設定やストーリーがあらかじめ頭に入ってる欧米の観客向けだな、などと序盤は見ていたけれど、登場人物の見た目よりも場面の空気感や人物が帯びる雰囲気で時制が伝わる演出になっていて、そのあたりのレベルの高さに素直に感心する。シアーシャ・ローナンのジョーは期待どおり。個人的には、こじらせまくってた『レディ・バード』のほうが好きなキャラだったけど、そのストレートさが時代と各所で衝突して自分を模索する姿がドラマの推進力になって、ぐいぐい引き込まれる。うれしい驚きだったのは、エイミー役のフローレンス・ピュー。ジョーよりも「古典」っぽくない外見(一番下の妹なのに明らかに貫禄ありすぎな雰囲気とか・・失礼)で最初は違和感だったのだけれど、末っ子らしい葛藤と達観を帯びていく過程を見事に演じきった。シャラメは、いかにもシャラメな前半よりも、エイミーと結婚した終盤のオーラの消し方が見事だった。あんなに輝いていたのにフツーの男になってしまい、でもそのフツーになれることの「凄み」を見せてくれる。この映画、突っ走るジョーに最大限共感しながらも、姉妹たちの選択もきちんとリスペクトを感じるのがすばらしい。だから、個人的には、やっぱりこの邦題は間違い。まるでジョー「だけ」のライフに見えてしまうけど、やっぱりこれは群像劇であり、だからこそジョーの選択が際立ち、ラストの本が完成するプロセスが感動的になるのに。その意味で、このメインタイトルはもちろん「わたしの」を付けてしまった副題も、あきらかにジョーに憑依しながらも「原題Little Women」をちゃんとリスペクトしたグレタ・ガーウィグの想いを踏みにじる暴挙だと思う。ついでに、オスカーの脚色賞もこれがとるべきだった。MeTooとか関係なく、原作に敬意を払いながら現代的な物語へと「アダプト」した、これぞ「脚色」というべき傑作だと思う。 【ころりさん】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2020-10-18 08:27:07)(良:1票) 4.《ネタバレ》 なんだこの良作はぁー!!!!! さいきんは映画館で、けっこうな頻度で映画をみているんですがね、 (コロナにより夫の在宅勤務で少し余裕ができ、子育て中なのに結構みれちゃうというありがたい環境) なんとなくみたい映画もなく・・DVDでいいかぁとおもってたこれを映画館で鑑賞することに。 結果、大正解です。 いやーー素晴らしかった、、、キャストがもうハマりすぎで、魅力的で、、、 そして今更ながらティモシーシャラメですよ! 告白シーンですよ!こんなに胸が痛い告白シーンほかにありましたか? 映画史に残る告白シーンですね。素晴らしかった。 あんなふうに告白されて、OKしないひとがいますか? 強すぎます。わたしならもうあれで好きになります。 そんな信じられない意志をお持ちの女性を演じたシアーシャ・ローナンもめちゃくちゃいいですね。 顔そんなにタイプじゃなかったのに、ものすごい魅力的でした。 尺がすこしながいのでDVDだとちょっと眠くなったかも。映画館でみれてよかったです。 人生がんばろうと思える映画! 【ギニュー隊長★】さん [映画館(字幕)] 8点(2020-08-31 14:12:00)(良:1票) 3.《ネタバレ》 第一線の俳優陣で送る恋と青春の物語は、どこまでも高クオリティ。 とにかく誰もが演技が素晴らしい。 ジョーの奔放すぎるも現実と向き合う姿勢、ローリーの恋の風向き、エイミーの感情が複雑に絡み合う思い、そしてメリル・ストリープ叔母さんの威厳が凄かったです。というかみんな凄い。 そしてグレタ・ガーウィック監督の編集の凄まじさも素晴らしい。近代アメリカが舞台ながら雰囲気を壊さずに現代的なテンポとスピード感で描いていったり、最初から覚える人物が多いながらも、一人一人の人間を丁寧に構築して自然とこちらに覚えさせる技はまさに職人。更に、過去と現在を色調でわかりやすく表現してるのも嬉しい。手紙のシーンも好きです。 それに衣装に、音楽、どれもが素晴らしく若草物語というモチーフに見る前は全然興味は惹かれなかった僕でさえ、最後には前のめりにウルッときてしまいました。素晴らしい映画です。 【えすえふ】さん [映画館(字幕)] 8点(2020-07-03 16:37:56)(良:1票) 2.とても見やすい映画でした。割と長めの上映時間、登場人物の多さ、時間軸が過去へ行ったり現在に戻ったりと複雑であること、などなど。映画を楽しむには、不利な条件が多いのに、ほとんどそれらのことは気になりませんでした。テンポの良さと、出演者の演技の良さが抜群で、すごく引き込まれました。原作は読んだことがないのですが、かなり脚色しているように感じられます。"古典"として楽しむのは難しいのかもしれません。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 8点(2020-06-19 22:55:55) 1.《ネタバレ》 教養が無いのがホントに恥なのだが、『若草物語』って原作は未読で、このグレタ・ガーウィグ版を鑑賞するにあたって大急ぎでマーヴィン・ルロイ版を鑑賞しておいたのである。今作は、その最大の特徴が時系列・エピソードの複雑な入替え、ということもあり、事前に話の内容を理解しておいたことは結果的に大正解であった。 今作、この時系列の入替えにより、ダレる部分や不自然な部分をつくることなく巧みに各エピソードをスリム化し、そして削った分更にエピソードを追加して描写の厚みを増す、という高度な構成をとっている(まあ普通につくったら単なるリメイクに為りかねない訳だし)。その結果、全体的に極めて密度が高くてハイテンポな仕上りとなっており、やや長尺ながら正に一気に駆け抜けた、といった後味が得られた。描写の厚みにしても、特にジョー・ローリー・エイミーの関係性をより複雑に表現することに成功している点が印象的であった(これには、シアーシャは毎度の素晴らしさながら、同レベルと言ってよい程にフローレンス・ピューが出色だったことが大いに寄与している)。入替え自体の効果としても、特に、過去で生還したベスが直後の現在で身罷る、といったシーンなどは中々にテクニカルだなあと思った。 全体として非常に見応えのある優れた作品なのは確かだが、あくまで個人の好みとして言わせて貰えば、一点、ちょっとキャストが「ガチ」過ぎるかなあ、と思う。シアーシャ、エマ、フローレンスはいずれも主役級で、3人の誰でも今作でジョーを立派に務められるだろう。しかし一方でメグないしエイミーのイメージにドンピシャかというと、実は3人ともそーでもない様に思う。ジョーをシアーシャにするならば、費用対効果的にメグとエイミーは他2人でなくても良かったのではないか(前述どおりフローレンスは非常に良かったのだが「妹」感的には少し微妙で、やっぱエイミーのイメージではない様に思う)。その意味では、母親がローラ・ダーンで伯母がストリープ、というのもコッテリし過ぎで胸焼けするんじゃねーかとも思ったのだが、流石にこの2人は空気を読んで脇役に徹しており、正にベテランの円熟味といった風情であった。 非常にアグレッシブかつ精密極まる作風といい、寸分の隙も無いキャスティングといい、グレタは今作、ちょっと肩に力が入り過ぎなよーにも思える。貴女の才能に議論の余地が無いことは既に全世界が知っているのだから、次回作はもっと気楽に遊んでつくっても好いかもよ?と思う。 【Yuki2Invy】さん [映画館(字幕)] 8点(2020-06-15 00:59:22)(良:1票)
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