みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
4.まるで夢の断片をつなぎ合わせたかのような不条理感満点のとんでもない作品で、意味不明加減ではあの『8 1/2』より強烈やったんやけど、それゆえにおもろいっちゅう妙な映画的魔力に満ちた作品で、フェリーニ監督の演出力にはとにかく感嘆。まあちょっと支離滅裂すぎてついていけんところもあってんけど、不思議で、怖くて、おもろくて、不快な、なんとも珍妙でたまらん作品でありました。まさに悪夢やねこれは。 【幻の『モンスター』】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-01-01 11:44:51) 3.厳密にはここで描かれるのは「悪徳」ではない。なぜならこの世界にはまだ一切の人道を説く教義が敷衍されていない為、悪徳が悪徳という概念たり得る根拠が存在しないから。そこに悪はなく罪はなく恥はない。そこにあるのは純粋な快楽主義に他ならない。だからこれらを狂態と捉えるのは、この後数千年かけて連綿と練られて来た、「倫理」という名の私たちの勝手な観念なのだが、それはともかく、悪いものは美しい。悪は魅力的であるとはよく言ったと思う。臓腑の隅々まで悪徳で飽和した美というものは、善良で健全な美よりも遥かに強烈で魅惑的である。凡庸な私にとっては結局のところ、「退廃的な世界」とは所詮記号としてのものでしかないけれど、いざそれを見せられると、それはまるで豪華な悪夢のようで。そういえば高校の世界史の資料集で見た。1日中寝そべって食べ続け、満腹になると鳥の羽でのどをついて吐き出しては次の料理を食べたというローマ貴族たちの絵。ここにはその世界の一大絵巻があった。ローマとはかくも凄艶な退廃の都であったのか。狂騒の宴の埋葬地であったのか。その饗宴の残響がフェリーニには聞こえたのだろうか。そしてこれは彼による狂乱の宴への賛歌であり、葬礼だったのか。そして同時に混迷と混沌の未来を映したのか。これは寓話なのだろうか。警鐘なのだろうか。分からない。フェリーニなんて高尚なもんは私には分からないですよ。でも多重層的な仕掛けを掛けられたような気がする。“Before Christ After Fellini”にシビれた。 【ひのと】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-01-19 23:00:52)(良:2票) 2.文明の先にある退廃、それも恐ろしいまでにとめどない退廃ぶりを、時代を古代ローマにさかのぼり描く。現代に置き換えてもじゅうぶん当てはまるからこれまた恐ろしい。時代は繰り返すということか。しかしながら、現代の設定にしなかったことでやりたい放題の摩訶不思議な世界が違和感なく目に飛び込んでくる。いや、違和感なんて感じる間なんてもともと無いかもしれない。最初から最後までその世界観に圧倒されっぱなしです。フェリーニのイマジネーションも凄いが、それを映像にしてしまうのがもっと凄い。相当、制作費もかかっているんじゃないだろうか。またいつかこの作品を観るだろうけどやっぱり今度も、この世界観に浸るのではなく圧倒されっぱなしだと思う。 【R&A】さん 8点(2004-06-11 16:32:48)(良:1票) 1.フェリーニという名が私の中に刻み込まれた記念的作品。 独自の美意識、価値観、不条理な世界観、欲望と退廃を極めた末の人間の業と生命力・・・ 言葉では言い尽くせないそんなイタリアを、詩のような映像で刻み込んでくれた。 映画とはこういうもの、と高校時代感慨にふけったもので その他の「普通」の映画がそれ以後どれもこれも色あせて困った。 【あにさきすR】さん 8点(2003-12-01 03:26:36)
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