みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
5.《ネタバレ》 話が陰惨すぎて万人には全くおすすめできないけど、 やっぱり自分、チャン・イーモウ監督の初期作品好きなんだよな~。 リマスター化で現在(2025.12〜)リバイバル公開中。 まず画面に流れる光の表現:反射や逆光、斜光を活用したショットと それを引き立たせる色の使い方。初鑑賞はウン十年前のビデオだったので ほとんど感じなかった、抑圧からの解放を意味する「光」と、古い価値観や 道徳、悪い因習等を映し出す「闇」がスクリーンだとより映える。 合わせて原作では農村だった舞台を染物屋にしたオリジナル要素がまたいい。 後年「HERO(’02)」「LOVERS(’04)」で見受けられる色をモチーフにした 感情表現はこの頃から冴えている。中国映画界の検閲事情と、監督自身 まだ若手であったが為、どうしても隠喩や比喩に頼らざるを得ない苦肉の 策だったと思うのだけどそこが逆に観客の想像力を喚起させる効果がある。 もう一点、更に強烈な印象だったのは女優コン・リーの素晴らしさ。 彼の作品における「情念」を演じる事が出来たのは彼女だけだった んだなぁ。チャン・ツィイーが及ばない(後釜で大変だっただろうに) のは至極もっともな話。 ただ私が監督チャン・イーモウを評価できるのは女優コン・リーと タッグを組んでいた「秋菊の物語('92)」まで。彼女との 関係性がマンネリになっていった事と合わせて、検閲等を 気にしない、名作家になった分なんか説明過多の感が 個人的には目につくんですよね。「これで観客は喜ぶよね」な感じ。 「初恋のきた道」「あの子を探して」('99)素敵な話なんだけど、ね。 今回のリバイバルは「赤いコーリャン('87)]、本作品と 「紅夢('92)」なので「初恋のきた道」しか知らないファンには ぜひ鑑賞した上、陰鬱な気持ちで映画館を出てもらいたい。 ついでに極私的チャン・イーモウベストワン「秋菊の物語(’92)」、 リマスターお待ちしてます。 長文失礼しました。 【Nbu2】さん [映画館(字幕)] 8点(2025-01-26 18:10:03) 4.テーマ的にも色彩設計的にも翌年の「紅夢」と同系の作品ですけど、洗練され過ぎてた「紅夢」より、泥臭さの残るこちらの方が私は遥かに楽しめました。封建的な因習の残る時代、鬼の様な老主人に虐げられる若妻と甥(気の強そうなコン・リーが猿ぐつわを咬まされた上、鞍を乗っけられて責め苛まれる姿には、かなりムラムラくるものがある)。しかしコン・リーがただ虐められてる筈はないと思ってたら、案の定、徐々に本性を表していく。甥をたらし込んで子供を設け、主人の体の自由が利かなくなれば、陰湿に復讐し始める。しかし、親の因果は子に報いるのです(この息子はまるでダミアン)。例によって極彩色の反物で彩られた芸術映画風ながら、これは人間のダーク・サイドばかりを描いた極上スリラーです、8点献上。 【sayzin】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-07-27 00:01:21) 3.チャンイーモウの優れた色彩感覚光ってます。風にたなびく反物、滴る雫、ガッタンゴットンと動く染色の機械?染物屋は一見鮮やかな色彩に彩られているが見えない闇の中で封建的な家父長制と厳しい折檻と許されざる愛。禁断の愛の行き着く先は因果応報、これが宿命であるとするならば悲しすぎる結末。 【亜流派 十五郎】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-03 18:20:54) 2.死者を弔う儀式は見もの。 チャン・イーモウは外国の評価の高い監督だが中国では評判が悪い。その理由は中国の悪い部分を見せているからと言われる。しかし彼は本当に中国を愛しているからこそすべてを映し出そうしている、 【花守湖】さん 8点(2003-11-27 22:02:32) 1.チャン・イーモウ監督の「紅いコーリャン」を観た時ほどの感動はなかったにしろ、これはいい作品だと思いました。独特の色遣いの映像と言い、コン・リーの匂い立つような美しさと言い。たとえ、結末が救いようのない悲劇だとしても・・・。 【ネジマキ】さん 8点(2002-12-04 18:19:36)
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