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忘れじの面影(1948)

Letter From an Unknown Woman
1948年【米】 上映時間:87分
ドラマモノクロ映画
[ワスレジノオモカゲ]
新規登録(2003-07-05)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2010-10-26)【M・R・サイケデリコン】さん


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監督マックス・オフュルス
キャストジョーン・フォンテイン(女優)
ルイ・ジュールダン(男優)
原作ステファン・ツヴァイク(原案)
脚本ハワード・コッチ〔脚本・1902年生〕
マックス・オフュルス(ノンクレジット)
音楽ダニエル・アンフィシアトロフ
撮影フランク・F・プラナー
製作ジョン・ハウスマン
製作総指揮ウィリアム・ドージア(ノンクレジット)
美術アレクサンダー・ゴリッツェン(美術監督)
編集テッド・J・ケント
その他ウィリアム・ドージア(プレゼンター)
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【クチコミ・感想(8点検索)】

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2.《ネタバレ》 リザは寝室を抜け出し、母がいるリビング前をぴょんぴょんとすり抜け、玄関を出る。
そしてステファンの部屋の扉のちょっと上の小窓をこっそりと開けて彼のピアノの音色を聴くのだ。
小窓から音と共に流れ出すささやかな風が彼女の髪の毛を揺らす時、
ああ、映画の美しさとはこういうことかと感じるだろう。

同構図による時間経過後の反復は、同意義である一方でそこには決定的な差異があって、
その差異こそがそのショットの狙いなわけだけど、そもそも反復される前の元のショット自体に
なんだか強い力みたいのがあって、そこで先ず一発喰らわされて、
そして後に更にまた一発喰らわされるという、恐ろしい仕掛けだと熟思う。
この作品での同構図反復は、先ず、階段上からのリザひっかけの階段下を見た俯瞰ショット。
そこにステファンと別の女が帰って来て、ふたりが階段を上ってくるのにつけて、
徐々に軽くトラックバックしていき、リザはフレーム右端の壁にそっと隠れる。
二度目はそのワークそのままなのだが、リザがステファンと階段を上ってくるのだ。
最初にリザが隠れていた壁もしっかりとフレーム内に収めてはいるけれど、
そこはいい具合に暗闇になっていてこれが好い。
隠れて見ていることしか出来なくて泣いて帰ったリザが、
今はあの時自分が見た光景の様に、その憧れの男と一緒に階段を上っているという美しさだ。
あのときはこの暗い壁のところに隠れていたのだ。これが同構図反復の強さだと思う。

この映画はそのような流麗なカメラワークは勿論、あのアパート(特に階段)であったり、
冬の夜の遊園地であったりする完璧なまでの美術セットも素晴らしいだろう。

そして最後の扉前の合成の見事さったらないよね、って思った。
正に、忘れじの面影、素晴らしい邦題。 すぺるまさん [映画館(字幕)] 8点(2014-07-18 03:47:04)

1.《ネタバレ》 ミュージシャンのちょう落の原因のひとつに、慢心によるファンの軽視という事項をあげることができると想像出来る。この古い作品もそのように、例えば現代のポップやロック系のアーティストと、そのすぐに忘れ去られるファンの女性との関係を描いたものと捉えれば、ぐっと身近な物語と思えてしまったりするだろう。
この作品は、そういうミュージシャンとファンの関係を、男性ミュージシャンからの視点ではなく、ファンである女性からの手紙による回想としたことで、単にミュージシャンの不実をなじるのではなく、美しかった一夜の思い出を究極までに美化することになる。つまり、より美しい思い出は、悲劇の悲しみをいっそう増大させる。
ここでは、すべてを記憶してすべてを承知であるかに見える執事が、男に手紙を渡す。そのタイミングにこそ、女の名前も憶えていない男への告発を、死せる女性の代理で行っているという意識を感じさせられる。

単純な恋愛ドラマではないこの奥深さ、ビターさが、この「忘れじの面影」を、忘れじの作品たらしめているに違いない。
(しかしながら、今ではロックスターの死後に「実はこの子はあの人の子なの」と訴え出てくる女性は数多く、あんまり非難されるような事柄でもなくなって来ちゃってますけれどもね) keijiさん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-23 13:40:44)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 8人
平均点数 6.38点
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【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.00点 Review1人
2 ストーリー評価 9.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review1人
4 音楽評価 7.00点 Review1人
5 感泣評価 Review0人

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