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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
3.《ネタバレ》 「隠し砦の三悪人」の原型そして三船敏郎のデビュー作。 つうかデビューしたてでこの「雄」の匂い・・・! 野性的なエネルギーで画面を引っ張る。 デビュー初っ端で悲惨な最期って・・・黒澤三船殺し過ぎバロス。 こりゃ散弾銃もって監督殺しに行きたくもなるわ。 三船敏郎、小杉義男、高堂国典、そして志村喬と黒澤映画の常連三人が早くも居並ぶ。 悪のまま滅び行く三船たち、人の優しさに気づき改心する志村。 二人の「光と闇」の図式は既に完成していたようだ。 さらに伊福部昭の音楽! 明るいスケートの場面で流れる悲しきホルンの音色・・・主人公の顛末を物語る。 谷口千吉と黒澤明の脚本、伊福部の音楽が光る隠れた逸品。 【すかあふえいす】さん [DVD(邦画)] 8点(2014-12-08 23:53:55) 2.《ネタバレ》 これは黒澤映画=黒澤映画と言えば昔の日本映画ファンにとっては明で決まりである。の特徴である男と男のドラマであり、役者の魅力に尽きる映画と言っても良いぐらい三船敏郎のギラギラした悪人ぶりとそれとは対照的に心優しき悪人でありながらも一人の可愛い女の子の前に人間的な心を開く男を演じている志村喬の二人がとにかく素晴らしい。そして、もう一人の共犯者を演じている小杉義男を観ると私はマキノ雅弘監督が撮った「次郎長三国志」シリーズを思わずにはいられなくなるのである。それはスキー小屋の娘、若山セツ子も同じである。それとこの映画の助監督に本名岡本喜八郎(岡本喜八監督)の名前があるが、これもまた「次郎長三国志」シリーズの助監督としても有名であるので、そういう意味でも何とも興味深く楽しむことが出来た。三船敏郎をはじめとする三人の悪人がスキー場で出会う一人の少女、若山セツ子の初々しさの前に次第に人間らしい何かを掴んでいく。三人が犯罪者であるなんて全く知らずに無邪気に「ヤッホー!」「ヤッホー!」と連呼する若山セツ子の何と言う初々しさ、健気さ、若山セツ子という女優の持っている初々しさが私はとにかく好きでたまらない。ラストの志村喬とのやりとり、蜂蜜をもらって見せる志村喬の笑顔の素晴らしさ、あの音楽がこれまた切なくて、まるで志村喬と若山セツ子の二人の別れ、雪の降る中での若山セツ子の見送る姿と見送られて去っていく時の志村喬の背中からは物凄いオーラ、男の哀愁が漂い、背中で演技の出来る数少ない俳優の一人である志村喬という俳優の凄さは「無法松の一生」の阪東妻三郎演じる富島松五郎や「男はつらいよ」シリーズの渥美清に匹敵するぐらいのものを感じます。アクションもの、サスペンスとして見てしまうと少々物足りないものの、人間ドラマとしての見応えは十分で、これは完全に黒澤明監督脚本の勝利と言っても良いぐらい(勿論、谷口千吉監督のダイナミックな演出も忘れてはならない)が、黒澤映画が本当に良かったと思える頃(三船敏郎、志村喬の二人のいる黒沢映画はどれもが本当に面白かった。素晴らしかった)のギラギラした感じが観られる映画になっている。そして、最後まで私には若山セツ子の「ヤッホー!」と笑顔に蜂蜜を美味しそうに飲む姿が忘れられない。忘れられないと言えば高堂国典の親父も忘れられないぐらいの凄い印象を残します。 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-11-04 22:25:35)(良:1票) 1.ギラギラとする野性味たっぷりの三船敏郎。もし、この映画一本で終わったとしてもその存在感たっぷりの演技は語り草になっただろう。「世界の三船」はやはりすごい。雪崩のシーンとかも迫力があるんですけど、画面が古いのは仕方なしか。昔の日本映画の実力を再確認した。 【パオ吉】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-04-15 01:51:00)
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