みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
12.私には映像の見せ方が かなり斬新に思えて、特に前半は「スゲーおもしれー」と感じた。 前作同様ストーリーはあって無いようなものだけど、映像だけでここまで こちらを引っ張ってもらえると素直に楽しめる。 もし素晴らしいテーマに出会って、それを映像化できたら名画になるんじゃないかと期待させる監督だが、その後の作品を見ると この監督に「強烈に観客に伝えたいメッセージ」というのは無いんだろうなあと思って、がっかりである。 技術だけは素晴らしい監督の奇跡の一本。 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-05-22 21:19:36) 11.《ネタバレ》 主人公は、殺しの女代理人と聴唖のモウの二人。女代理人は他人との関わり合いを持てない障害がある。殺し屋に惚れているが、直接の愛情表現は出来ず、淡い恋心を彼の部屋の掃除をしたり、ごみを調べたり、彼のベッドで自慰行為をすることで満たしていた。殺し屋が行方をくらますと、心に空洞が開いた。偶然再会して話をきくと、男は関係を解消したいという。彼女は、最後の仕事を依頼し、頭目に「友人の広告を一面に」と伝える。それは標的者に殺し屋の存在を漏らすことで、裏切りだった。足抜けを言い出した者への掟なのだろう。殺し屋は暗殺を仕損じ、返り討ちに遭う。女の心に更に大きな空洞が開いた。 モウは子供の頃、賞味期限切れのパイン缶を食べて口が利けなくなった。芯の無いパインは子供の象徴で、賞味期限切れのパイン缶を食べるのは、ずっと子供でいること。聴唖は伝達能力が劣ることの象徴。父の庇護の元、母の思い出のアイスクリームに拘り、夜毎、他人の店に侵入しては、居合わせた人に商品を売りつける。他人と心を通じ合わせたいのだ。遅い初恋を経験し、父の死を経て、漸く他人の店に入るのはよくないと気づく。大人になったのだ。女代理人は空虚さに耐えきれず、他人の温もりを求めていた。モウは他人と意思疎通ができるほど成長した。そんな二人が出逢った。以前の二人なら、すれ違うだけだったろうが、今の二人は違う。モウは女代理人を後ろに乗せ、夜の街をバイクで疾走する。女はつぶやく。「着いてすぐ降りるのはわかっていたけど、この暖かさは永遠に感じた」女が希望を抱いた瞬間だ。トンネルを抜けると黎明の空が輝いた。映像が感性に語りかけてくるような超感覚の映画で、脚本を忠実に追わなくとも、洪水のように流れる“凝った”映像に酔いしれればよいだろう。音楽の占める比重も大きい。即興的で洒落た作品だ。主題は、都市に生きる男女の孤独と恋愛模様。金髪女は行きずりの恋と知りながら、相手の腕に歯形を残そうとする。失恋女は、見えない恋敵に嫉妬し、恋の相手もころころ変り、昔の恋は忘れてしまう。他人を必要としながらも他人を拒絶してしまうのが人間で、その空回りがいとおしい。疎外感や孤独だけでなく、諧謔も描いているのが特色で、独自の世界観が成立している。演技力と演出の不備で、殺し屋の切なさが感じられなかったのが不満だ。独創的作品で、この映画の賞味期限はまだまだ続きそうだ。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-11-27 01:51:14) 10.《ネタバレ》 無駄なセリフを極力そぎ落とし、その映像とカメラワークで登場人物たちの心情を表現することに成功している。カメラワーク、特に人物の撮り方には強い拘りを感じた。被写体以外はぼかして、そのまわりの風景は時間のように慌ただしく過ぎ去る。ラストシーンは一転してその逆だ。バイクで疾走する二人、それが次第にスローモーションへ変わっていく。そして、間違いなくそこに存在するのは、お互いの息遣いだ。誰にでもある、いつまでもこのままでいたい瞬間。その瞬間を、映像で完璧に表現することに成功した、奇跡的な場面。 【タケノコ】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-12-28 00:03:45) 9.ストーリーはほとんど覚えていませんが、独特の映像美が印象的だったことははっきり記憶しています。話そのものは「恋する惑星」の方がわかりやすくて面白かったように思えますが、映画そのものの完成度は、こちらの方が上ではないでしょうか。 【ramo】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-07-10 02:56:57) 8.《ネタバレ》 「恋する惑星」と比べると、まだわかりやすい作りですが、 全体にはよ~くわからない世界でした。でもカメラワークが まだこちらの方が見やすく(広角レンズ多用は引いたが) セリフも説得力あったと思う。 減点は殺し屋のからみ。理解しようと2回見ても、 どうも殺し屋には見えず石田純一みたいだ・・ 「恋する惑星」では、2幕目がよく1幕の金城はいらないと思ってた。 それは不可解すぎた脚本と酔ういじりすぎた映像によるもの。 それがこちらの「天使の涙」では、殺し屋はいらない。 金城のほうがよくなってる。前回不満だった1幕目と2幕目の繋がり。 これが今回では無理やり頭と終わりに繋げているし、 ただしでもこの5人をリンクさせるのは違和感あり。 主体を宿屋に持ってきた時がよい。 特に良かったのが居酒屋のからみと8mmビデオ。 噂には聞いていたが、本当にこの映画の演技が金城武のベストでは? まだ全作見てはいないのだが・・・あの演技は「恋する惑星」の ストーカー女の浮遊感でもある。ハリウッドではこういう役が はまる一人に、ブラッド・ピットがいることを思い出した。 殺し屋の男は世界は違うが、(なるがまま)であり、 女3人は(なすがまま)と、女の方がしっかり意思を持つ、 そして口の利けない宿屋の息子はというと、中性的にどちらも持つ。 その存在が、濃い救いようのない映画を癒し映画にさえ変えている。 セリフのない分の浮遊感と本音の表情、淡々とした語りもまたセリフのうち。 殺し屋をもっとうまく描けてたらなぁ・・満点なんだけど。 【アルメイダ】さん 8点(2004-09-06 07:25:31) 7.「恋する惑星」と似た話(パロディ)だが、私はこっちの方が好きです。冷徹な殺し屋の話もいいけど、やっぱり青年モウのエピソードが面白い。いつも笑ってしまうのは、居酒屋でモウに焼きおにぎりを奪われた時の斎藤さんのリアクション。あれは間違いなく素だね(笑) あと、いっつもモウに捕まってる変なおっさんもいい味出してて大好きである。 【きのすけ】さん 8点(2004-06-14 10:43:58) 6.金城武がお父さんのビデオを鑑賞する場面はこの映画の喧噪からすこし離れていい味になってます。でもカレン・モクの役柄が他の役者さんだったらもっと良かったはず。 【rexrex】さん 8点(2004-06-12 12:17:13) 5.ミシェル・リーがとても魅力的だ。ウォン・カーワイの映画特有の孤独感がよく出ている。でも万人にウケする映画ではないだろう。 【アミノサプリ】さん 8点(2004-01-19 17:04:25) 4.全篇、「恋する惑星」のパロディでありながら全く違う映画になってるところが凄い。殺し屋のクールな話もいいが、金城武演ずるモウのエピソードが面白かった。また、王家衛独特の映像表現もますます様式化し、超広角レンズを多用してスターを格好良く撮る術は誰にもマネできない。 【李将龍】さん 8点(2003-06-20 15:08:19) 3.ひろげたふろしきのひとつひとつがうまくむすびつけられませんでした(^^; でも最後のシーンとそのセリフにはジーンっときました。また、数年後に観ると違った感想が持てそう(^^; 【はいね】さん 8点(2003-04-23 00:52:37) 2.恋愛とか銃撃シーンなんかが目立つけど、私的には金城武が親父をビデオに撮るシーンがなかなか良かった。こう言ったシーンがあるからカーウァイ作品はやめられません。 【HIKKI】さん 8点(2001-06-04 12:44:42) 1.「恋する惑星」を観てかなり期待したんですが、かなり意味不明ですね。恋をすると金髪になるんだって?全編意味不明なまま終って一体何がなんやら・・・またその辺がカーウァイらしいのでしょう。あと金城武はやっぱり台詞が無い方が良いです・・・? 【☆】さん 8点(2001-05-02 00:28:15)
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