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ククーシュカ ラップランドの妖精

Kukushka
2002年【露】 上映時間:104分
ドラマ戦争もの
[ククーシュカラップランドノヨウセイ]
新規登録(2006-03-13)【rothschild】さん
公開開始日(2006-03-25)


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監督アレクサンドル・ロゴシュキン
キャストアンニ=クリスティーナ・ユーソ(女優)アンニ
脚本アレクサンドル・ロゴシュキン
配給シネカノン
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【クチコミ・感想(8点検索)】

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7.《ネタバレ》 ロシア映画だが、舞台になっているのは1944年秋のフィンランド北部である。撮影場所はロシア領コラ半島とのことだがフィンランドに隣接する地域であり、もともとサーミ人が住んでいた場所という意味で大して違いはない。高緯度地方のためその辺にある山の中腹に森林限界が見えていた。

映画のジャンルには「コメディ」とあり、特に序盤は言葉を交わしているようでいて完全にすれ違っているのがけっこう可笑しい。しかし男女関係については言葉がなくても通じるようで、これが結局男2人を人間共通の基盤に置いたということのようである。男連中が素っ裸でいるところに女が来て品定めする顔がいい演出だった。
ただ男女関係に関しても実は態度の違いがあったようで、男にとっては一時の恋愛のようなものだったかも知れないが、女にとっては最初から生殖に直結する問題として捉えていたのではと思われる。出演女優は実際にサーミ人とのことで、この人が監督に、サーミ人は性欲が強いとでも思っているのか、と聞いたとの話だが、そこは自分が見てもそのようには思わなかった(強いというより普通というか)。サーミ人でも何人でも、人間の原点に近い暮らしをしていればこうなるのは変ではないだろう。
特に人口希薄な地域で暮らしていれば次代の生命を常に意識するのは当然であり、そうであってこそ人間という種族がこれからも続いていく。精霊に頼んで待ち構えていたところに来た男2人は餌食にされたような形だが、しかし単なる種馬扱いでもなく、ちゃんと人格を含めて受け入れられたことが納得できる終幕になっている。どっちの子だったかは大して問題でないという気がした。
また終盤の「温もりが欲しい」というあたりも人としての根源的な欲求なのかも知れない。これに応えたロシア人も価値ある恩返しができたのではと思われた。

ほか個別の場面としては、男を黄泉の国から救い出すところを映像化していたのがけっこう感動的で、ここは現代人が失った力を持つ民がうまくやってくれたという印象だった。また細かいところでは、フィンランド人に喧嘩を売ったロシア人が、痛めた手を大事そうにふうふう吹いていたのは笑った。手足がもげるような戦争ではなく、こっちが普通の人間の姿である。 かっぱ堰さん [DVD(字幕)] 8点(2017-12-09 09:58:44)

6.《ネタバレ》 一人の女に二人の男。人種が異なる3人。その男二人は敵味方に分かれて戦う兵士。誰も相手の言語を理解できず言いたいことを言っているだけだから会話なんて全く成立していない。それでも奇妙な共同生活は成立し、映画としても見事に成立していました。戦争で体にも心にも傷を負った兵士が自然の中の質素で素朴な暮らしの中、その傷が次第に癒されて次第に心を通わせていくのですが、その成立していない会話の台詞が楽しくユーモラスで、暖かく、人種が違い言葉が通じなくても争う気持ちや武器を捨て互いを理解しようとする気持ちがあれば支えあっって生きていけるはず。そんな素朴な反戦のメッセージが感じられました。そして最後に撃たれて死にかけたフィンランド兵がラストの彼女の物語では「悪人に撃たれた」ものになっていたのが嬉しかったです。 とらやさん [DVD(字幕)] 8点(2009-08-31 23:09:08)

5.対象的な二人の男と一人のご婦人の国籍や文化、それに言葉も三者三様、全く違う中での共同生活。言ってることの意味も全然伝わっていなくてもお互い人間同士やることはやって、これは洒落た大人のおとぎ話、大変面白かったです。 人間味溢れるここの女主人はとてもいじらしくて可愛く、男が戦場で殺し会う事がなんとも無意味でバカげた事とつくづく感じさせられます。
白い男さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-08-04 23:05:05)

4.鎖を外すという地味過ぎる反復作業を永遠と映し出していたので、最初は無口な作品かと思っていたのですが、突然バラバラの言語でマシンガントークをしだすから可笑しい。実際は言葉が通じなかったらあんなに喋らないでしょけど、これはシチュエーションコメディみたいなものですね。国と国との縮図のように、先入観バリバリで理解しようとせずコミュニケーション不調におちいり喧嘩したりするのは戦争に対する皮肉であり、女性の冷めた視線をからめることによってバカバカしく映しています。まるで〝人間は生きているんだぞ、戦争なんてしてる場合か〟とでも言いたいようです。しかし、それよりも女性の強さをより強く感じさせてくれます。どこの国の男が何をしていようが〝生きる〟ことに懸命でたくましい。蜘蛛の巣状に張り巡らせた罠で魚をとったり、性欲をしっかり満たしたりと。そのセックスシーンも激しい声(笑)が聞こえるだけでユーモアがあり女性の強さを証明しているようです。ラストのオチも民話のようで洒落ています。 ミスター・グレイさん [DVD(字幕)] 8点(2007-07-23 18:10:49)

3.アンニの、自然そのままの生き方がすてきでした。言葉が通じなくても、2人の男たちを仕切っている様子が、たくましく優しい。ファシストだと思い込んで聞く耳を持たないロシア人の疲れた中年男に対して、話せば話すほどすれちがいながら、それでも一生懸命説明しているフィンランド人のしつこいほどの善良さが、若いなぁと思いました。あの二人をまとめて面倒みてたアニタは大きい。 moguさん [DVD(字幕)] 8点(2007-05-20 18:17:17)

2.全然予備知識なしで見たんですが、上質の童話を読んでるカンジでした。飛び出す絵本じゃなくて動く絵本ね。 さらさん [DVD(字幕)] 8点(2007-02-13 11:50:55)

1.《ネタバレ》 これは期待以上に面白かったです。ポスターとか見ていると、北欧の美しい自然の中で繰り広げられる感動のストーリーみたいな感じですが、実際はユーモアと人間味に溢れていて、とても清々しい気分にさせてくれる作品でした。
 まあ、とにかく会話の噛み合わなさはまるでコントのようでした。それで、言葉が通じないので、何とか何を伝えようとしているのか察しようとしても育ってきた文化が違うので、これまた噛み合わないし・・・・。でも、そんな中でも通じる部分が出てくるのがとても心を打ちました。
 
まあ、最後の子供の名前は笑えたけどちょっと可哀想ですねw 
TMさん [DVD(字幕)] 8点(2006-12-23 14:17:38)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 17人
平均点数 7.24点
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300.00% line
415.88% line
515.88% line
6211.76% line
7423.53% line
8741.18% line
9211.76% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.75点 Review4人
2 ストーリー評価 6.80点 Review5人
3 鑑賞後の後味 7.80点 Review5人
4 音楽評価 6.50点 Review4人
5 感泣評価 6.00点 Review1人

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