みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
11.《ネタバレ》 GYAOの無料動画で視聴。 わたしはとくにピアフの歌が好きなわけでもなく、映画に対する期待値も低かったのですが、予想をはるかに上回る素晴らしい出来だったので驚きました。あとで調べてみたら、思った以上に若い監督だったのも驚きです。 すくなくとも中盤までは文句のない内容だったし、余計な解釈を加えず断片的な事実だけを切り取っていく手法も説得力がありました。前半部のフランスの描写と後半部のアメリカの描写の切り替えも映像表現として素晴らしかった。 ただ、残念なのは、肝心の恋人の死の場面で幻影が現れる演出がさほど効果的ではなかったこと(その前のボクシングの試合もやや冗長でした)。そして、その後の複雑な時系列の入れ替えが分かりにくかったことです。たぶんラストシーンで「Non, je ne regrette rien」を聴かせるために、そこから逆算して時系列を操作したのだろうけど、かえって感情移入の妨げになったのは否めない。恋人の「マルセル」と娘の「マルセル」を重ね合わせるような演出もかえって混乱を助長しています。これらの終盤部分さえ上手く編集しなおせば大傑作にもなりうる内容と思えるだけに惜しい。伝記映画をミラクルな物語に仕立てるのは難しいことなのだろうけど、かなりいい線までは行ってた気がします…。 物語の始まりは第一次大戦中(冒頭のテロップは「1918」となってますが、実際は「1916」ぐらいのはず)。ベルエポック期の表社会の華やかさとは裏腹に、とんでもなく汚くて貧しいフランスの裏社会が描かれています。ユゴーが描いた100年前の「レミゼ」の悲惨さと大差ないほど劣悪な境遇。実際、母に捨てられる少女の描写は「レミゼ」を意識して作ってる感じもある。大道芸人の世界など当時のフランスの社会風俗が見れるのも興味深い。 ビリー・ホリデイとの共通性は以前から感じていたことだけど、両者が同い年で、ピアフ自身がホリデイのことを強く意識していたとは初めて知りました。ピアフの歌もある種のブルースなのですよね。ジャン・コクトーやマレーネ・ディートリヒとの交流について知ることが出来たのも収穫。 ピアフの母親はイタリア系で父親はアルジェリア系だそうですが、これほどピアフが愛されたのは、フランス社会が抱えるそのような「実存」の部分を余すことなく体現していたからなのだろうと思います。ちなみにこの映画を観ると「Non, je ne regrette rien」の邦題は《悔いはない》とすべきであって、《水に流して》という従来の邦題があまり適切ではないように思えてきます。また「愛の讃歌」について、日本では岩谷時子の訳詞に対する賛否両論がありますが、恋人の生前にピアフが書いたものだと考えると、岩谷時子による曲の解釈もけっして間違っていないと感じます。 【まいか】さん [インターネット(字幕)] 8点(2022-10-26 04:12:51)(良:1票) 10.「ばら色の人生」「愛の讃歌」「パリの空の下」 「私の回転木馬」「水に流して」など多くのシャンソンを歌ったエディット・ピアフ。小さな身体で独特の巻き舌でスケール大きく歌うピアフ。歌もさることながら、47年の生涯はまさに波瀾万丈の人生だった。 そのピアフを演じたマリオン・コティヤールはたいへんすばらしく、深く印象に残った映画だった。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-05-04 21:52:47) 9.《ネタバレ》 飛行機事故の知らせ受けて「まいけるぅ~・・・まいけるぅ~」からワンカットでのステージシーンは鳥肌立った。象徴的なシーンだ、と勝手に思う。 【kagrik】さん [地上波(字幕)] 8点(2012-02-16 10:21:30) 8.★2回目の鑑賞 点数8 「いいえ、私は後悔はしていない。いいえ、私は何も後悔していない」と歌うエディットピアフの力強いメッセージに感動した。どうしてこんなに感動するのだろうか。 彼女の人生は決して平たんなものではありませんでした。幼いころに母の路上で歌を歌ってもらう稼ぎだけでは生活は成り立たず、父に引きとられる。大道芸を職とする父との生活も貧しい日々を送る。しかしパトロンに歌の才能を認められ一角の歌手になるが、そのパトロンも突然の死で落ち目になる。再び新しいコーチに出会い復活を遂げる。そして、人生で最大の恋に落ちた男性は飛行機事故、それから彼女はそれを忘れるように薬物に溺れ、体がぼろぼろに。若くして肝臓をやられ瀕死の状態。しかし、私は歌えなくなれば死ぬしかないと、最後に燃え上がる炎のように舞台で復活しました。 彼女の歌詞にある「私は後悔はしていない」というピアフのメッセージ。この映画で彼女の苦しみも悲しみもすべて受け入れ、それでも前を向く姿勢です。私も今までくよくよとおもい悩み続けることもある。どんな苦悩があってもゼロから出直すという勇気を持ちたいとおもいました。 彼女の力強い歌声は、彼女の自身の嘘偽りのない心境と感情を発し、彼女と観衆の心が通じているかのように共感するものがあります。彼女が本当に自分の為に歌ってくれるような。彼女と自分の人生が一体になったかのような心境になるというか。だから私の心に響き、心震えるような気がします ★1回目の鑑賞の感想 点数6 エディットピアフのことはしらずに観賞。映画のセットなどは素晴らしく見ごたえがあった。 【ホットチョコレート】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-06-12 06:00:07) 7.《ネタバレ》 エディット・ピアフに特別の思い入れはなく、時間も長くて国民的歌手の自我に溢れたもっと疲れるような映画かと懸念していましたが、そんなこともなく。 美貌をかなぐり捨てたマリオン・コティヤールの入魂の演技、独特のコクのある映像、節度あり流れるような運び。 今時の映画らしく時系列の入れ替えはありますが。 特に恋人マルセルを失った彼女がよろめきながら行きつく先は、はっとさせる演出。 ピアフの歌は要所要所で流されますが、使われすぎていないので飽きることなくもっと聴きたい、と思えるのもいいのでは。 市井から出た歌姫を支えた当時のスタッフたちのように、この作品にも彼女を愛し誇りとするフランスの愛情が幾重にも取りまいているようでした。 自身の人生はバラ色ではなかったかもしないけれど、聴く人の心はバラ色に染めたのでしょうから。 ドパルデューはゲスト的ですが、エマニュエル・セニエが幼い頃の彼女に愛を注ぐ娼婦ティティーヌを好演。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-12-07 00:00:02) 6.《ネタバレ》 老け役がうますぎる。波乱の人生のエディット、愛を探し続けてやっと見つけたのに、、、切ない。シャンソンがすばらしい、もっと聴きたいと思った。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-08-09 21:32:46) 5.《ネタバレ》 以前DVDで観た時はランダムに変わる時間経過に少し疲労を感じたが、テレビ放送されたものを改めて観ると何故かスンナリ入り込むことができた。長い映画だが、セリフも含めて全て覚えていた。 ボクサーのマルセル・セルダンの死を知らされて「愛の讃歌」が流れてくるシーンはちょっと残酷。何回観てもこのシーンだけは胸が痛くなる。ベタかもしれないけど「愛の讃歌」はエンディングで使って壮大な終わり方にしたほうがいいのではと思った。この終わり方はちょっと淋しい。でも上品で最高のセリフと演出、ピアフ本人も満足してくれるでしょう。 【クロエ】さん [地上波(吹替)] 8点(2009-01-04 16:01:16) 4.久しぶりに名演技を観た!って感じです。最近はあまり新しい作品を観る機会がなくマリオン・コティヤールが主演女優賞を受賞していることは知りませんでしたが、 納得です。波乱に満ちたエディット・ピアフの人生を見事に演じきっているマリオン・コティヤールは圧巻です。 【MINI1000】さん [DVD(吹替)] 8点(2008-12-15 12:35:49) 3.映画全体としての印象を一言で表すならば「バラバラのまま組み込まれたパズルのピース」。少し駆け足な感じはあったにせよ、個々のエピソードに関してはしっかり描かれていたと思います。だけどあまりにも時系列をいじくりすぎてそれらのエピソードが一つの物語として成り立っておらず、映画としての全体的なまとまりは悪かった印象です。それでも、見終わった後に確かな満足感が残るのは、音楽の素晴らしさと、マリオン・コティヤールのまるでピアフが乗り移ったような・・・・・という表現さえも陳腐に思わせる素晴らしい熱演のおかげに他なりません。若かりし少女時代から、死が目前に迫った晩年まで、エディット・ピアフという人物をまさに怪演とも言える全身全霊の演技で演じきる姿には、まさに「『女優魂』を見せて貰った!」という感じです。最後にマリオン・コティヤール。アカデミー賞主演女優賞、おめでとうございます。m(_ _)m 【ポール婆宝勉(わいけー)】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-04-29 13:45:08) 2.マリオン・コティヤール目的で観たのに、あのかわいこちゃんはどこにも出ていません。ピアフのドキュメンタリー映画の様でした。「エディット・ピアフ」という金字塔は、それ程のリアリティーとクオリティーでなければ表現するべきでないというフランス人の責任感が良く表れていましたね。マリオンに拍手を! 【ちぇぶれもん】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-02-26 18:06:14) 1.《ネタバレ》 主人公の人生は痛いことだらけです。母親には捨てられるは、目が見えなくなるは、交通事故にあうは、恋人は死ぬは、舞台で倒れるは、クスリ漬けになるは、世の中の痛みをすべて背負っている人生です。これをマリオン・コティヤールは見事に演じ切っています。この映画は傑作だと思います。 私は、この映画のスタッフで「美空ひばり物語」を作ってくれ!と思いました。 【爆裂ダンゴ虫】さん [映画館(字幕)] 8点(2007-11-11 23:10:13)
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