みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
2.《ネタバレ》 これは思いのほか良かった、拾い物作品。 演出になんの工夫もない(と思える)のでフツーのドラマになってしまっているが、脚本はかなりイイと思う。 それぞれのキャラクターを説明するエピソードがなかなかイイのだ。 主人公バディ(ベン・アフレック)がちょっとイヤな奴だということは開巻すぐに分かる。 空港のバーで一緒に飲むことになった作家の男性に対して、開口一番「当ててみようか。国語教師?」だと。 この短いセリフに「アンタ、頭は良さそうだけど堅物で稼ぎも少ないんだろうな」ってな“上から目線”のニュアンスが滲む。 ベン・アフレックがまた軽薄そうな薄ら笑い浮かべちゃって、あのツラが鼻持ちならないのだよ(笑)。 この映画、ホント「ダイアローグ(会話)」が上手いなぁと思う。ダラダラと冗長な説明ゼリフもないし、何より凡庸じゃない。 ヒロインのアビー(グウィネス・パルトロウ)が「ニコチンガム中毒をやめるためにタバコを吸ってる」って言うのなんか、すごく可笑しい。 このエピソード、ちょっとファニーな彼女の魅力を伝えているだけじゃなくて、実は1年前に夫を失くした彼女が立ち直っていく過程を語っているのだ。 このとき彼女はこう説明している。「去年、友達から『神経を落ち着かせるのにいい』ってニコチンガムを勧められてやめられなくなった」と。つまり、夫の死で不安定になっていた彼女に「これ噛んでると落ち着くよ」って友達がガムをくれたって事なんでしょう。それが中毒になるほど彼女はずっとずっとガムを噛み続けていた・・・。 「悲しかった」とか「辛かった」とか直接的な言葉を使わないで、彼女の心を表現している訳で、実に上手い脚本だなぁと思う。 もう、いちいち書いてるとキリがないけど、あと一つだけ書いちゃおう。私がいちばん気に入ったのはコレ。 バディが素性を隠して自分たちに近づいたという事実をアビーが知り、バディに別れを告げる。(ここもすごくイイ。涙目のベン・アフレックが可愛い) で、その後、親友のドナに「騙されてた」と愚痴った時にドナはむしろアビーをいさめ、「(彼は)貴方たちが心配だったのよ」とバディをかばう。それに対してアビーが「確かめたらすぐに立ち去るべきよ」と反論すると親友は言う。 「男はドジを踏む生き物よ」 くぅ~~っ、上手い!バディが思いがけずアビーに惚れてしまったことを「screwed up(ドジった)」と表現するなんて。洒落てるゼ! かつて本当に恋人同士だったベンとグウィネスは、惹かれあっていく様子も苦渋に満ちた別れもリアルで響いてくる。そんな2人の繊細な演技も見もの。 いやぁ、これは隠れた名作じゃないかなぁ。衣装とかロケ地がもっと美しくて演出も凝ってたら、「恋人たちの予感」(1989)ぐらいの作品になってたんじゃないだろか。(褒めすぎですかね?) 【ポッシュ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-07-24 20:42:12) 1.あまりに評判は良くないようですが、良いですよ、これは。決して悪くない。派手さもなく、キャスティング的にも“華”が無いと言われそうですが、登場人物自体が“華”なんてありませんから、ある意味賢いキャスティングだと私は思いますけどね。実際にアル中だったって説があるくらいで、B・アフレックの依存症の姿には妙な説得力が(笑)。抑制が効いていて、それとは反面に恋愛映画としてのツボはしっかり押さえています。最近の恋愛映画の中では、スパイスが効いていてお薦めです。 【チャーリー】さん 8点(2002-02-21 12:45:21)
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