みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
4.《ネタバレ》 まさか、織田裕二主演のフジテレビ映画でこんな感動するとは思わなんだ。いや実際私も、大抵の方と同じ感想、「うわー往年の名レスラー同士のプロレスみたいな“夢の(笑)”キャスティングやなー」とか、「織田裕二の喋り方、だんだん山本高広に似てきたな」とか、「佐藤浩市が出てくると、“どーせアナタが犯人なんでしょ”とツッコミたくなるね、冗談だけど」(←冗談で済まなかった)とか、思いつつ見てたんですけどね。結局、感動しちゃいました。クライマックスの、織田裕二と佐藤浩市が対峙する場面がとにかくシビレちゃったんですが、黒田が、少女の母から犯人に向けた「死なないで」というメッセージを伝えるシーン。この場面って、ベタな映画だったら、“伝言”じゃなくって、黒田と一緒に駆け付けた少女の母が直接、叫んじゃったりするのでは。映画冒頭、まるで不仲の夫婦のように無言でエレベーターに乗り込む二人、意思が通いあわないにも関わらず行動を共にしなければならない二人が、一連の事件を通じ、ついに気持ちを通い合わせた途端、離れ離れになり別行動となる。その最後に、交わし合う視線。結ばれた信頼によってこそ、これまでの迷いはすべてふっきれて、二人は決然と行動する、そしてその一方、信頼すべきパートナーを失ったことで復讐に走り犯罪に手を染めた犯人が、最後に見せる迷い。クライマックスの緊迫感の中、妙に寒がってみせる現地警部のいい味など、脇役陣も忘れがたい面々で、何かと嬉しい驚きのある映画でした。 【鱗歌】さん [地上波(邦画)] 8点(2012-03-04 17:55:35)(良:1票) 3.一言で表現するなら「豪華版の火曜サスペンス劇場」 決して悪い意味ではなく、日本人好みの作りになっている事を率直に評価したい。 前半は名所・名跡・名物案内で、後半はジェットコースターのごとくに畳み掛けるストーリー展開。 2時間ドラマのお得意の手法ですが、キャストを豪華にして海外を舞台に作ったらどうなるのか? いいんじゃないでしょうか?というのが私の感想です。 世界各地で起こるテロと対峙する外交官(詳細・所属共に不明)という設定なら続編作り放題です。 毒にも薬にもならないようなストーリーですが、予想していたよりも練ってあり、 濃厚なラブシーンや残虐なシーンがあるわけでもないので、家族と一緒に見ても安心して見ていられます。 娯楽映画と呼ぶに十分のクオリティがあると思いますので、子供からお年寄りまで万人にお勧めいたします。 最後に。 ロケハンにかなりの時間を費やしたであろう事は、素人目に見てもわかります。 イタリア人の友人からイタリア南部地方の美しい自然の事を聞いた事がありましたが、 この映画を見てアマルフィの美しい町並みと青い海に魅了されました。 次回作でも、まだ日本であまり知られていない観光地を照会していただければと(笑) 【はいぷ】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-09-03 14:30:56) 2.商業映画、特に『~記念大作』の類の必然として各俳優やロケ地のサービスショットなり、タイアップなりのしがらみに満ちた「企業の映画」たらざるを得ない中、画面にはそれに甘んじきらないスタッフの自己主張が随所に感じられて頼もしい。 何よりも主流ヒット作に顕著ないわゆる「万人受けの法則」つまり感傷場面の引き伸ばしに対して極めて自制的である。 主演二人のベランダの場面から、翌朝へのドライな繋ぎ。クライマックスから後日談への唐突でぶっきら棒な暗転。背中で隠したラストの「きれいな海」等はいかにも批評的で面白い。 出自やら来歴の説明を確信的に省いた風来坊のキャラクターも実に映画的で正しい。 無言を貫く主演二人の一連の動作と視線によって興味を引かせる導入部。これが終盤に活きてくる。渋滞の喧騒の中、二人は互いの言葉を聞き取れない。二人があくまで言葉によらずアイコンタクトのみによって意志を疎通させる展開の映画性。 また、空港の場面で戸田―スリの男―織田―天海親子、といった具合に人物の出し入れを(さりげない伏線の導入を含め)的確な流れで捌いた画面連鎖の見事さ。 これら、主要人物からエキストラまで複数の人物の頻繁な出入りが一貫して画面に活力を与えており、監視カメラ画像の連鎖を含めた引き、寄りのバランス感覚も悪くない。 クライマックスで織田裕二と佐藤浩市が一瞬交錯し、すれ違うショットの画面処理も的確で、二人の相容れない行路を明確に可視化している。 結果的に、類似した主題ながら台詞過多と画面の停滞で後半失速した東宝映画『誘拐』(1997)の愚を回避している。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-08-13 19:21:37) 1.文句なしに面白い。よくできたミステリ小説を読んだ気分。洋画を含むここ数年の映画の中で、ここまで時を忘れるほど手に汗にぎった映画は久しぶりだ。 玄人、職人技、いぶし銀、けれんみがない、素材(美しい景色・歌)はしつこからず適度に、ストーリー重視…自分が好きな要素がつまった映画だった。 【十五夜】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-08-02 00:44:58)
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