みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
6.《ネタバレ》 「セルラー」(2004年)ほどのスタイリッシュな魅力はありませんが、アジア映画らしい泥臭さが濃密に盛り込まれており、あちらに負けず劣らずの傑作に仕上がっていますね。 勿論、全編に亘って改良が施されているという訳ではなく(ここは「セルラー」の方が良かったなぁ……)と思える部分もチラホラ見つかってしまうのは、非常に残念。 恐らく「セルラー」で不自然だった箇所を、なるべく自然にしようと改変を行ったのだと思いますが、それによってテンポが悪くなっていたり、逆に説得力が失われていたりもするんですよね。 この「悪くなっている部分」さえ無ければ、あの「セルラー」を越える傑作だと、胸を張って紹介出来た気がします。 中でもキツかったのが「監禁中のヒロインの手枷を解いてあげる犯人達」という場面。 確かに「セルラー」に対しても「なんでヒロインの手を縛っておかなかったんだよ」というツッコミは成立する為「最初は縛っておいた」という形にするのは分からないでもないんですが……それによって「わざわざ一度縛ったものを、何故解いた?」という、より強いツッコミ所が生まれているんだから、本末転倒じゃないかと。 無理矢理に推測するなら「手枷を解いてやる事によって飴を与え、自白させやすくする」という効果を狙ったのかも知れませんが、ちょっと分かり難かった気がします。 「セルラー」では「犯人達が手を縛る事を思い付かなかっただけ」という事で、ギリギリ納得出来る形だった訳だし、ここは変えなくても良かった気がしますね。 と、そんな具合に冒頭部で(こりゃあダメじゃないかな……)と失望させられたりもした訳ですが、その後にどんどん挽回。 気が付けば画面に釘付けになっていたんだから、やはり凄い映画なんだと思います。 先程は「セルラー」に比べて悪くなっている部分を述べましたが、それと同じか、あるいはそれ以上に良くなっている部分も多かったんですよね。 まず、主役格の「青年」「女性」「警官」の三人が、不自然な程に有能過ぎない、等身大な存在となっている点が好ましい。 中でもヒロインのグレイスが「教師だから色んな事に精通していて、何でも出来てしまう」という万能属性を取っ払われて「設計士だから電話を直す事が出来た」「男との揉み合いで勝利出来たのも、偶々刃物が血管を傷付けたから」といった感じに改変されており、これは凄く良かったと思います。 警官に関しても「これまでロクに銃を撃った事も無いはずなのに、何故か物凄く有能」というキャラから「性格に難があって降格させられている元敏腕刑事」という設定になっており、グッと説得力が増している。 極めつけはルイス・クー演じる主人公の青年であり「如何にも頼りない眼鏡姿」「でもやる時はやるという精悍な顔立ち」「経理関係の仕事をしており、頭も良い」「これまで息子に嘘を吐き続けていた為、今度こそ約束を守ろうと奔走する」というキャラクターになっていて、実に自分好みでしたね。 小道具として「バットマン」を巧みに活用し「ヒーローに憧れているはずなのに、現実と妥協して情けなく生きてきた主人公が、今度こそ本物のヒーローになる」というカタルシスを生み出している辺りなんて、見事としか言いようがないです。 誘拐犯のリーダーも貫禄があって良かったし、香港映画らしいカーアクションが盛り込まれている点も、嬉しい限り。 空港での犯人達との駆け引きも緊迫感がありましたし「一件落着かと思いきや、実は……」という、どんでん返しのやり方も上手かったと思います。 ヒロインは人妻ではなくシングルマザーなので、この後に主人公と結ばれる未来が示唆されているんですが、それも直接そうとは描かず、あくまで「結ばれるかも?」と思わせる程度に留めている辺りも、上手いバランスでしたね。 最後に息子に理解してもらえて、親子で抱き合うハッピーエンドになるのも、実に気持ち良い。 人質の命を救う為、止むを得ず息子との約束を破ってしまう主人公の姿が切なかっただけに、この「和解」のシーンは、本当に心に響くものがありました。 (あんなに約束を守ろうと頑張ったのに……)というやるせなさが強かっただけに、約束を破ってでも他人の命を救ってみせた主人公の恰好良さと、それが息子に伝わって仲直りする事が出来たという感動も、更に際立つという形。 「バットマンに転職したら?」との言葉通り、この後の主人公は、貧乏な家族を泣かせるようなヤクザ紛いの仕事なんて辞めちゃって、警官になっていたりもしそうですよね。 あるいは息子をロビン役にして、クライムファイター的なヒーローになるかも? なんて妄想まで出来ちゃう、実に面白い一本でした。 【ゆき】さん [DVD(吹替)] 8点(2018-12-19 21:30:31) 5.被害者からの必死の電話に冷たい対応の主役。そりゃまーそーですよね。でも途中から被害者を助けるのに奮闘しちゃいます。周りの迷惑を顧みずに。うん、実に潔い。香港映画らしい味付けのエキサイティングなリメイクで良かったです。 【真尋】さん [DVD(吹替)] 8点(2015-01-02 22:59:57)(良:1票) 4.《ネタバレ》 いやー、いいモン観ちゃったと言うのが鑑賞後の素直な感想です。まぁ、リウ・イェ君目当てで見たんですけど(照)どちらかと言うとぼーっとした純朴な青年を演じることの多いリウ君ですが、ここではどうしてどうして悪い奴をcoolに演じてます。うまい俳優さんです。 ストーリーは誘拐された美しすぎる科学者が、偶然繋がった電話の相手に助けを求め、息子の見送りに行かなきゃいけない主人公もお人よし全開でボロボロになりながら彼女を助けようと疾走します。途中から加わる刑事さんもなんか渋くてカッコいい。完全に巻き込まれ型映画ですが、ホント面白かったです。日本人には作れない映画かな。友達とかとワイワイ言いながら観たらいいかも。 ちなみにオリジナルは未見です。こっちで充分満足。 【MILA】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-10-09 13:24:58) 3.《ネタバレ》 あんな廃屋で、どうして電話が通じるの?~誰が電話代払っとんじゃ!~みたいな無理な設定も俳優陣の少々臭い演技も気にしてはいけません。 香港映画の面白みとは、辻褄が合わなくても無理を承知で押し通す力技の爽快さと、ダイヤの原石を掘り当てたようなアクションシーンとの邂逅、そして極めて亜細亜的なユーモアセンス。 その点において、今作は最高の仕上がりとなっています。 グレイスの拉致シーンや軽自動車のカー・アクション、携帯電話店での珍強盗等、見所満載!抱腹絶倒!気分爽快! 謝謝!! 【つむじ風】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-09-08 00:49:04)(良:1票) (笑:1票) 2.50本に1本ぐらいこういう大当たりがあるから香港映画はあなどれない。 【mimi】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-08-10 10:21:43) 1.《ネタバレ》 久しぶりに面白い香港映画を見ました。誘拐された見知らぬ女性からの突然の電話で気弱な主人公が事件に巻き込まれるという設定。 ハリウッド作品のリメイクだそうですが、完全に香港映画に仕上がっています。 電話がきれたらそれでおしまい、という緊迫感に加えて、ところどころにちりばめられたユーモアもあり、はらはらわくわくしっぱなしでした。 細かい複線、最後のどんでん返しと、アクション映画として文句ありません。 ぜひお友達と映画館で楽しんでください。 【なつこ】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-08-10 00:19:02)(良:1票)
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