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【クチコミ・感想(8点検索)】
3.普通の脚本家はストーリーを作るが、アーロン・ソーキンという脚本家は人間を丸ごと造り出してしまう。その人間が舞台の中で自由に動き回って衝突する。ほとんど会話だけで話を成立させるのだが、その会話の密度が凄く、それでいて一貫した人間的テーマが論じられる。およそ「頭の良い人間」の表現をギミックなしのまともな会話だけで説得力を持たせられるのはソーキンくらいだろう。誰にも媚びない観客置いてけぼり感がむしろ心地良い。
時代によって解像度を変える映像表現は効果的だが、その中に写っている時代を確実に反映したディテールが凄い。80年代の大群衆がまったくその時代の人間にしか見えないし、1998年も今から見ればけっこうな「昔」だということがよく分かる。
この現実感とフィクションの独特の折り合いの付け方がジョブス役のファスベンダーで、外見はまったくスティーブ・ジョブズに似ていないし最後ちょっと寄せはするものの基本的に似せる気がない。ウォズニアックもスカリーも同様。つまりこの映画の登場人物は実在でエピソードも事実を元にはしているが、あくまで架空の人物なのだ。この映画は懸命に生きて魂でぶつかり合った人々のファンタジーだ。 【tubird】さん [インターネット(字幕)] 8点(2018-01-11 00:20:17)
2.《ネタバレ》 とにもかくにも、あの怒涛の会話劇!ア-ロン・ソーキン節炸裂なので、好きな人にはたまらんでしょう。 元恋人との間に生まれた娘を認知せず、十分な支援をしてあげなかったり、盟友ウォズニアックが別機の開発チームに対して「謝辞を言ってくれ」と頼んでも頑として拒んだり。部下に無理難題を押し付けといて、自分は何も出来ないくせに涼しい顔をしてたり。ホント、本作のジョブズは礼儀も情けもないクソ野郎なんだけど、こういうサイコパス的なところが、ぶっ飛んだ天才っぽい。
細かい演出も良かったと思う。1988年NeXT Cubeの発表会のとき、ロビーに飾られた花をジョブズが入れ替えるシーンがある。ケイト・ウィンスレットと話しながら、花瓶に挿された淡い色の花を抜いて、その前に宴会場で拝借していた真っ白なカラーを入れる。この花の入れ替えについては特にセリフもなくサラっと流れてしまうのだけど、舞台に上がる直前に一瞬、このテーブルが映る。そこにはブラックの完全なる立方体(実は目の錯覚を利用して1ミリだけ寸法をズラし「完全な立方体」に“見せている”ジョブズの仕掛けがある)、新製品ネクストキューブが置かれ、隣にスッキリとしたカラーが黒を引き立たせているのだ。完璧主義にも程があるというか、ほとんどビョーキ(笑)。こういうジョブズらしい「こだわり」の見せ方、魅せ方が実に上手いと思った。
株主にも顧客にも媚びないジョブズの姿を通して、この作品自体の「こだわり」というか「頑なさ」も感じられる。観客側にかなり「負荷をかけてくる」映画ですね。M気質の自分はゾクゾクしました(笑)。 【ポッシュ】さん [DVD(字幕)] 8点(2017-07-27 00:31:16)
1.《ネタバレ》 面白かった。2013年のジョブズの映画を先に観てたので、この2015年版の冒頭の経営の話は理解できた。これ、ジョブズをよく知らない人が観たらジョン・スカリーの立ち位置分かるかなぁ?でも知らなくても、父と娘の話に焦点が移ってくるので、面白いと思うかもね。でも僕も2013年版で疑問に思ってた。ジョブズが先の映画に描かれてた人なら、よく皆、彼についていくもんだなぁって。でもやっぱり本作観ると、魅力あったんだろうね。人の子として。ジョブズがあんな生い立ちがあったなんて知らなかったよ。やっぱ彼はホンモノだと思う。って俺も軽いなぁ(笑)それにしてもケイトウィンスレットとは、最後まで気づかなかった。巧い役者だなぁとは思ってたけど。映画が進化するにつれ、映画の役者の見せ方も変わってきてるので気づかんやったワイ。 【トント】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-10-05 22:21:36)
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【点数情報】
Review人数 |
25人 |
平均点数 |
6.08点 |
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3 | 3 | 12.00% |
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4 | 2 | 8.00% |
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5 | 4 | 16.00% |
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6 | 6 | 24.00% |
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7 | 5 | 20.00% |
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【その他点数情報】
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