みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
7.《ネタバレ》 不気味なオープニングで観客の方向感覚を少々狂わせておきながら、いきなりの白昼堂々粗暴空き巣犯のカス3人組登場。冒頭シーンの印象は薄れて観客は一気にカス憎しへと。 そのカスが単なる金持ち狙いから弱者狙いにシフト。観客は益々カスどもに嫌悪感。そして強盗実行。こんなカスだからいきなり番犬を殺してしまうかとヒヤヒヤしたけれどカスにそんな度胸なし。だからって、これ決して動物に優しい訳じゃない。無知なカスがどうせ人間用だろう眠剤使って即眠させてるんだから下手すりゃワンちゃん即死。やっぱカス。 そして侵入。昼間の空き巣同様の横暴ぶりに観客の怒りは増長するばかり。亡き娘の思い出のビデオを流しながら眠る盲目の老人に観客の思いは高まる。さあ早く目覚めてカスどもを始末してしまえ! まずは一人。良し!躊躇は要らない!さあ次はどっちだ。一見可哀そうな生い立ちのカス女か?知的で優し気に見えるカス坊ちゃんか?追い詰めろ追い詰めろ頑張れ爺ちゃん! ところが、あれ?地下室に誰かいるよ?厳重にロックして大金隠してるんじゃないの?何隠してるの?ここで観客啞然。ちょっと待って爺ちゃん!あんた悲劇の独居老人じゃなかったの? と、このペースで書くと駄文長文が際限なくなってしまいます。自粛。 見事に感情をコントロールされてしまいました。全く感情移入も同情も出来ない素人強盗団。悲劇の極みだったはずの退役軍人の極悪ぶり。登場人物に共通する倫理観の破綻と自らの行為の根拠なき正当化。それでもまだ老人援護の気持ちがわずかに残っていたのに「レイプはしない」というまたしても浅はかな自己正当化を耳にして揺らぐ観客。 細かな点では皆さんのご指摘もあるように粗さのある脚本や設定ですが、この大筋の部分の感情のコントロール(勿論この程度ではコントロールされないという方も多いとは思いますが)が本作の最大の醍醐味ですね。 いろんな意味で諸手を挙げて称賛は出来ないものの、サスペンスホラーの佳作として8点献上です。 ワンちゃん、助かったかな?きっと現場周辺を捜索した警察に保護してもらえただろうな。 (追記:蛇足です) この爺ちゃんは戦争で負傷して失明してしまった訳で、その後10年以上は経過しているだろうとは思えるものの、嗅覚や聴覚が失った視覚を補って余りあるほどには研ぎ澄まされてはいないと思うのです、が、靴の匂いで複数犯であることを察知する程度には鋭い訳で、室内に自分以外の者が居れば匂いで分かるでしょうね。香水の文化のある国の人たちだけに尚更。だからすぐ横をすり抜けたりすれば匂いで判りますって。それから、あんな静かな空間だったら、ひそひそ話だって聞こえますって。ドントブリーズという割には、その辺りの本筋とは関係ないのかも知れない程度の部分の演出が雑に思えました。その辺無視した方がスリリングで良いのかも知れませんが。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(字幕)] 8点(2023-08-14 15:06:48)(良:1票) 6.こんなに面白いのに、なんで低評価なのだろう。 あまりに面白すぎるから何度でも見てしまう。 ホラーというよりコメディだね。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-01-09 11:46:53) 5.《ネタバレ》 数ヶ月前に、NETFLIXで鑑賞 盲目の独居老人の家に盗みに入ったら、そのじいさんの方がよっぽどクレイジーだったという、好きな展開でした。 当初あなどっていたこのじいさんに、得意なフィールドに持ち込まれたりとか、ホラー要素が新鮮で結構コワかった。 たまに、全然怖くないお化け屋敷の映画とかありますがこの映画はいい意味でお化け屋敷感があります。 ホラー・スリラー系が好きなら、見て損はない出来です。 【おもちパン】さん [インターネット(字幕)] 8点(2019-01-29 23:14:02) 4.《ネタバレ》 冒頭で主人公の少女ロッキーが泥棒を繰り返す動機をじっくり見せられてしまったコチラとしては、見ている間ずっと味わっていた“絶望と安堵の繰り返しの果て”からのラストの場面で「良かった…。」と心から思うのでありました…。何度か登場するテントウムシの“赤”が色味の薄い、閉塞感で満ちているこの映画の中にあって鮮やかなイメージを見せてくれていたように感じます。 スーパー盲目爺さんも単なるサイコではなく、理路整然と話のできる人物(しかもレイプはしないという倫理観)であればこその“でも、もっと一線超えてるっしょ”という怖さが良かったです。 それにしても…こんなにスポイトが怖かった映画が今まであっただろうかッ!?(ポタ~リ)←垂れてるよ! (追記)皆さんのレビュー見てたら「結局お金かい!」という意見多くてビックリ!『インシテミル』のラストシーン(鞄ポ~ン)に「ちょ、待てよッ!」と思った俺としては…断然、ロッキータン!(*´д`*)ハァハァ 【幻覚@蛇プニョ】さん [DVD(吹替)] 8点(2018-08-08 14:59:39) 3.我らがヒーロー・座頭市も、敵の側から見たらかなりホラーな存在なんだろう、という訳で、「逆・暗くなるまで待って」とでもいうような趣向の作品。これも実にヤな感じで、コワくて楽しめます。 限られた登場人物、限られた小道具、限られたシチュエーションを、これでもかと最大限に駆使して、何だか、よくできた詰将棋のような。 あと、貧困の問題とか、空き家の問題とか、結構、昨今の日本の社会問題にもつながるものがあったりして、そういう普遍性が、製作費の安上がりな感じと合わせて、今後続々と亜流作品を生みそうな予感が(笑)。 【鱗歌】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-08-12 08:41:27) 2.《ネタバレ》 ひと気がない整然と並ぶ家々を俯瞰して見下ろす映像から、カメラが下降し老人が女性を引きずる様子を映し物語は始まる。この台詞なしのワンショットのみで異様な空気、不吉な予感を漂わせる。 時折不気味なゴーストタウンのショットを挟みながら物語は進み、三人は老人の家に進入する。 家に入ってからの舐めるようなカメラワークの長回し。緊張感の演出もさることながら、観客にあらゆる物の配置、間取りを覚えさせるという機能も果たしている。ここで恐怖の下地が整う。 そこからは恐怖があらゆる感覚を通じて、連続で続く。 視覚による恐怖。痛覚の恐怖。嗅覚(老人が嗅ぎつけた香水であろう匂い)による恐怖。触覚(怪力で盲目の老人に触れられる事で逃げられない)の恐怖。聴覚(物音を立てる事ができない)の恐怖。 沈黙の間の中押し寄せる恐怖の連続は観ている側にも、息をつき物音を立てる事を許さない。 人物設定も素晴らしい。過去に娘を事故で亡くした盲目の退役軍人と獰猛な番犬という補って余りある補完関係は、主人公達との力関係を絶妙なラインでシーソーのように揺れ動かせる。そして妹と現状を抜け出す為にどうしても金がいるロッキーは、人間の罪や弱さを背負う。そのどちらもがサスペンス要素を伴いそれを増長させる。 そして計算されつくした舞台設定。 一軒家という限定された空間、薄いガラスの天窓、一人しか通れない幅の地下通路、鍵束、ホームセキュリティ、格子付きの窓、通気口など挙げればキリがないセットはどれもが物語に十二分に機能していく。 何から何まで作り込まれた物語、状況設定に、あらゆる感覚を刺激されるという、今までに感じた事のない恐怖体験だった。 【ちゃじじ】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-01-17 23:46:42)(良:1票) 1.《ネタバレ》 若者3人の中のひとり、女は、幼少期親から虐待を受けていたと序盤吐露する。「車のトランクに閉じ込められたのよ」などと。 で映画後半、イヌに追いかけられた女は、車のトランクにイヌを閉じ込めた。 このとき、女はかつての自分をフラッシュバックしないだろうか。閉じ込められたイヌに、幼い日の自分を重ね合わせ、見捨てることができず、トランクのふたをあけ放ち、イヌは最初は女に襲い掛かるけど、じきに仲良くなり、イヌはおとなしくなって自由の身になりデトロイトの道をちびちびと去っていく・・・ そんなことを想像した。映画自体は、観客を楽しませる(=驚かせたり怖がらせたりも)ためにありとあらゆる工夫が凝らされているので、満足。 【no_the_war】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-12-30 22:35:35)
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