みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
3.《ネタバレ》 詰まるところ、人間にとっての最大の脅威は「時間」であるということ。 「時間」というものの非情さと残酷。それに直接的に脅かされた時、またはそれを独善的に操れると知った時、人間は狂気と慈愛の狭間で混乱し、混沌を生む。 立ち返ってみたならば極めて普遍的なテーマを主軸に据えた話ではあった。 だが、そこからよくもまあこんな狂った“設定”を思いつき、ストーリーを練り上げ、緊張と恐怖を創出できるものだ。あまりにも奇妙な事象を、極めてシンプルな映画世界の中できっちりと表現している。 「さすがはM・ナイト・シャマランだ」と称賛するに相応しい作品だったと思う。 私自身、常に時間の経過には焦り、脅えている。 特に忙しない人生を送っているわけでもなく、呑気な部類の生き方だとは思うが、それでも無情に過ぎ去る時間を無駄にしたくはないと常に思っているし、ふと覗いた鏡の中の自分が徐々に確実に老いていることを感じるたびに、焦燥感は吹き出る。 自分の子供が生まれ、彼らの足早な成長を目の当たりにするようになると、時間の経過とそれに伴う自分自身の“変化”は、事程左様にくっきりと輪郭を帯びるようになってきた。本作において子供のキャラクターを複数設定している意図は、まさにそういう部分にあったに違いない。 この映画の中で、登場人物たちは非人道的な時間による暴力によって、狂気のるつぼに放り込まれる。 ただでさえ非情な時間が、轟々と音をたてるように流れていき、彼らは焦ったり、恐怖に怯える間もなく、異常な現実を突きつけられる。 この映画のストーリーテリングが、とても恐ろしく、同時にとても面白いのは、登場するキャラクターたちが、異常事態による恐怖や狂気によって破滅していくというよりも、あくまでも「時間」の経過に伴う自然の摂理や、人間としてのある種の成長によって、一生を終えていくというところだ。 ある者は老衰で、ある者は持病の進行によって、ある者は老いていく自分の姿に耐えられず、そしてある者は人間的成長に伴って生まれた盲目的な使命感によって……。 つまりそれらは、すべての人間が通常の世界で生きていく中で誰しも迎え得る結末であるということ。 この世界で生きるすべての人間は、「時間」というサバイバル中に身を置き、生死をかけて彷徨い続けているということを、この奇怪な映画世界は雄弁に物語っていたのだと思う。 どんなに異常で暴力的な時間経過の只中であっても、適切な“死の順番”を迎えられたことに対して、主人公家族の両親たちは“束の間の幸福”を得られたのだろう。 私自身、人の親として、また人の子として、せめてそのことは守りたいと切に願う。 【鉄腕麗人】さん [インターネット(字幕)] 8点(2022-07-10 00:19:50) 2.既視感のない内容でした。それだけで+3点。 怖かったり面白かったり悲しかったり・・さまざまな感情が呼び起こされました。 大人はどんどん老いて、子供も成長して、この先にどうなるんだろうと思いながら観ました。 M・ナイト・シャマラン監督の作品って、なんだかんだケチつける人が多いけど、私は素直に面白かったと思いました。 コロナ渦のせいで海も旅行も行けなかったので、映画館で観られてよかったです。 【たぬき野郎】さん [映画館(字幕)] 8点(2021-09-26 21:30:02) 1.《ネタバレ》 陸続きなのに脱出不可能なビーチで起こる怪異な事象の連続。最初から不安を煽る要素がいっぱい。続々と事件が起きて一人また一人と死んでいく。後半はホラー映画の展開も。二通目の暗号、なぜもっと早く読まなかったのか。険悪な仲だった夫婦が最後には和解するのが救い。時間が異常に早く進むのは結局自然現象で、それを悪用しているやつらがいたというオチ。被害者のパソコンの履歴を消したり、証拠を抹消したりできる組織力をもった悪者なら、多くの人を病気から救うための必要悪としてのいい人ぶった犯行でなく、このビーチを使ってもっと大それた悪事を働いたほうが効率的だったのではないか。一部始終を崖の上から望遠鏡で監視するというアナログな手法でなく、隠しカメラをいたるところに設置するなどよりITを駆使した方法はなかったのか。 【エンボ】さん [映画館(字幕)] 8点(2021-09-23 23:21:27)
【点数情報】
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