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十一人の賊軍

11 Rebels
2024年【日】 上映時間:155分
アクションドラマ時代劇
[ジュウイチニンノゾクグン]
新規登録(2024-08-25)【イニシャルK】さん
タイトル情報更新(2024-11-16)【イニシャルK】さん
公開開始日(2024-11-01)


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監督白石和彌
キャスト山田孝之(男優)
仲野太賀(男優)鷲尾兵士郎
尾上右近(二代目)(男優)赤丹
鞘師里保(女優)なつ
佐久本宝(男優)ノロ
千原せいじ(男優)引導
岡山天音(男優)おろしや
野村周平(男優)入江数馬
柴崎楓雅(男優)溝口直正
松尾諭(男優)小暮総七
音尾琢真(男優)仙石善右エ門
吉沢悠(男優)寺田惣次郎
駿河太郎(男優)斉藤主計
浅香航大(男優)岩村精一郎
佐野和真(男優)杉山荘一郎
佐野岳(男優)水本正虎
木竜麻生(女優)溝口加奈
西田尚美(女優)溝口みね
玉木宏(男優)山縣狂介
阿部サダヲ(男優)溝口内匠
原作笠原和夫(原案)
脚本池上純哉
音楽津島玄一(音楽プロデューサー)
主題歌Dragon Ashキャンペーンソング「Straight Up feat. JESSE」
配給東映
特殊メイク中田彰輝
特撮尾上克郎(シニアVFXスーパーバイザー)
神谷誠(特撮VFXスーパーバイザー)
編集加藤ひとみ
録音柴崎憲治(音響効果)
照明舘野秀樹
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【クチコミ・感想(8点検索)】

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2.「とても良いから、とても惜しい」というのが、鑑賞後、一定の満足感と共に生じた本音だ。

幕末という時代を背景に、小藩や中間管理職の悲哀と狂気、そして崩壊寸前の武家社会の愚かさを描いた本作は、久しぶりにエネルギッシュな娯楽時代劇を観たという満足感を与えてくれた。
本作の物語に描かれる群像劇は時代劇の枠を超え、現代社会の多様な人間関係や、あらゆる組織構造、さらには現在進行中の国際的な軋轢の数々とも重なる。
どの選択肢を選んだとしても、誰かにとっては「地獄」となるというジレンマは、どの時代においても普遍的であり、すべての人間が完全に満足する世界は存在しないという現実を改めて突きつけてくる。

物語構造上、十一人の罪人たちは絶体絶命の苦境を乗り越え、「生」を見出そうとする英雄のように描かれている。しかし、これは人間社会における狭小な一側面に過ぎない。
復讐のため冒頭で主人公にあっさり殺される侍や、砦を攻める倒幕軍の兵士たちにも、それぞれ親や子、家族がいるはずだ。名前もなく散っていくキャラクターたちにも、それぞれの正義や思いがあったことは想像に難くない。

その象徴的な存在が、阿部サダヲ演じる家老・溝口だ。
ストーリー上では悪役として描かれているが、彼の言動のすべては「家老」という職務に準じたものだと言える。確かに彼の謀略や非道な行為の数々は狂気的ではあるが、それも城下を取り仕切る“位”にある侍としては当然の行動だったのだろう。城下での戦を避け、町民から慕われる姿はそれを物語っている。
町民らに向けて乾いた笑顔を見せた後に訪れる彼自身の最大の「悲劇」が、この男が背負っていた中間管理職としての苦悩を何よりも雄弁に物語っていたと思う。

また、山田孝之や仲野太賀をはじめとする“賊軍”の面々を演じた俳優陣のパフォーマンスも見事だった。彼らは一面的なヒーローとしてではなく、それぞれが抱える罪や愚かさ、悲しみを通じて、社会とそこに巣食う人間の本質を体現していた。このアプローチが、本作の奥行きを大きく広げ、娯楽性に深みをもたらしていたと思う。

だからこそ「惜しい」と思うのだ。
映画全体に漂うエネルギー、現代にも通じる物語性、俳優たちの見事な演技、そして的確な演出力が光るだけに、一人ひとりのキャラクターに対する描き込みがもっと深ければ、さらに印象的な作品になったはずだ。
特に賊軍のキャラクターたちの背景描写が物足りなかったように感じた。
それぞれがとても人間臭く、魅力的な存在感を放っていたからこそ、彼らがどのようなバックグラウンドを経て、あの牢の中に閉じ込められていたのか。そのドラマ性がもう少し丁寧に描きこまれていたならば、彼ら最後に放つ命の灯火、その熱さと輝きが、さらに深く刻まれたことだろう。 鉄腕麗人さん [映画館(邦画)] 8点(2024-11-16 17:25:05)

1.《ネタバレ》 私の読解力が足らないせいもあるんだが、最初が少し説明不足かな。山田君演じる「あにやん」は妹が新発田藩士に手籠めにされたことを怒ってるんだと思ってたが、途中で妻だったと説明があり、やっと理解。いや、これは説明が不足しているのか、それとも方言が強くて理解できなかったのかちょっとわかんないんだけど。
で、そんなことがあって、あにやんは終始新発田藩を憎み、藩の力にはならないことを貫くんだけど、弟分のノロをはじめとする仲間が無残に殺されることを見過ごせず、結局命を落とす。
主役級の山田君にそんなに仕事させなかったのは良かったんじゃないかな。こういう映画って誰か一人最後まで生き残るやたら強い奴がいるもんなんだけど、そうじゃない演出は、他の登場人物が生きて逆に良かった。
印象に残ったのは、紅一点のなつ。演技は正直拙かったけど、もらった小判を予言通り女郎に身を落としたあにやんの妻に渡すところなんか、仁義に厚くてぐっと来た。
そして賊軍の中でも一人異彩を放っていた爺さん。あの腕の立ち方は只者ではないと思ってたけど、長州藩の槍の指南役だったとは。ラストで種明かしする演出が憎い。だって相手は奇兵隊だもんね。「義理あって…」のシーンはちょっと鳥肌立った。長く斬られ役をやってきたエキストラ専門の人みたいだけど、まさに「侍タイムスリッパー」を地で行く感じかな。殺陣も素晴らしくキレキレでこの映画に重厚感を与えていると思う。
最期に仲野君。
彼はこういう義理に厚い実直で真っすぐな役がぴったり来る。
ラストシーンの、指を失った右手に刀を結びつけるシーンからは圧巻。怒涛。
私も彼と一緒になって、阿部サダヲに一太刀浴びせたいと手に汗握って観ていた。
結局奴に一太刀浴びせたのは、娘のさなだったのは無念。
いや、見応えのある映画だった。
最近の邦画、頑張ってるなあ。こういう映画、もっと観たいね。 roadster316さん [映画館(邦画)] 8点(2024-11-03 16:17:51)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 7人
平均点数 6.71点
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6457.14% line
7114.29% line
8228.57% line
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【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 6.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 6.00点 Review1人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人

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