みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
4.「大列車作戦」って、語感が悪いですね~。「大スパイ作戦」では視聴率伸びないでしょ。さて本作。占領下のフランスから、ナチスドイツが大量の美術品を運び出そうとする。それをレジスタンスたちが、列車を利用したあの手この手で、阻止しようとするお話。やってることは小細工というか単なるイヤガラセというか、結構チマチマしているのですが、これを実際の機関車使ってダイナミックに演出されてしまうと、これはもう映画として圧巻。さらには、バート・ランカスターの身のこなしがこれまた凄い。梯子を滑り降りて機関車に飛び乗る一連の動き、機関車のパーツを流れるように作る一連の動き。これらのダイナミックなアクションの一方で、美術品のために人命が失われて行ってしまうという矛盾が描かれ、そこから生じる虚無感の漂う作品ともなっております。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-01-03 14:11:22) 3.《ネタバレ》 ジョン・フランケンハイマーが脂が乗った時期に撮った隠れた傑作です。この作品の影の主役はフランス国鉄の全面協力によって実現した蒸気機関車のアクションで、実物の機関車が衝突したり脱線したり、迫真のカメラワークもありすごい迫力です。また劇中何度も見られる空襲シーンも迫力ある映像で、特に操車場爆撃のシークエンスは空撮も交えた大掛かりな撮影で出色の出来です。この映画は機関車の修理やレールの交換など、メカニカルなシーンを丁寧に撮っているので物語にリアル感を与えています。バート・ランカスターはサーカス芸人の経歴を持っていたそうで、この映画でも塀を乗り越えたり階段から飛び降りたりする普通のアクションシーンでも身のこなしが軽やかで、観ていてほれぼれさせられました(最もそれが鉄道員らしくないとも言えるのですが)。 【S&S】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-09-12 22:52:08)(良:2票) 2.フランケンハイマーは、こういう「足」を使ったアクション映画を作らせると、ほんとうまいですね。フルスピードのカーチェイスも、ミサイルばりばりの空中戦もなくて、トロトロ走ってるだけの汽車と、ひたすら走って追い続けるランカスターぐらいしか出てこないけど、逆にリアルなスピード感に満ちていて、なんとかして列車の進行を遅らせないといけないという状況を実時間で体験しているような不思議な迫力があります。今作ったら、派手なぶち壊しアクションと比べて、地味すぎて、客受けしないと思いますが、古典として充分楽しめると思います。 【かねたたき】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-06-16 02:15:22)(良:2票) 1.《ネタバレ》 この映画を正義感に燃えた人達の成功したレジスタンスと受け取るひともいるかもしれませんが、最初に疑問を抱いたのに学芸員(ジャンヌ・モロー)の熱意に負けて美術品の争奪にそれと無縁な現業職員の人命を賭けさせることの空しさを描いたものとの考えかたもできます。機関士は美術品など知りはしないけれど、これを「フランスの栄光、フランスの宝」とお題目を唱えながらサボタージュを実行し、確かに列車はパリ郊外に出ることもなくて済み、参加者は射殺されてしまいます。その死体の山を前にしてドイツ軍の指揮官は「自分はこの美術品が好きだし、価値を理解している。芸術はそれを理解できる人間のものなのだ。」と言うときに、サボタージュを指令した人間は彼を射殺することしかできなかったのです。戦争もレジスタンスも必要悪かも知れないけれども、事情を知らず、またはそれを教えずに人命を賭けさせることに対する疑問を持たせる映画だと思います。 【たいほう】さん 8点(2003-08-04 01:19:32)
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