みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
5.時代劇専門チャンネルでテレビドラマの第4~6シリーズを観て面白かったので、劇場版を借りてきました。 1本のチャンバラ映画としてすごく面白いです。三匹が出会う前の設定でテレビドラマより尺の長い94分ということで登場人物も展開もじっくり見せる描写です。 本線はありつつ三人それぞれに女性とのエピソードが混ぜられたり、三者三様の立ち回り、あまり拝んだ事のない丹波哲郎さんのヒドいやられ方など(笑)テレビとは違う面白さがありました。 ただテレビ版よりもだいぶ硬派な印象ですね。26話でエピソード毎に遊べるテレビと違って予算がある反面あまり遊べない規制もあったと思いますが、もうすこしユーモアのあるシーンが多くても嬉しかったかなと(特に長門勇さんファンは)。丹波哲郎さんカッコ良かったです! 【まさかずきゅーぶりっく】さん [DVD(邦画)] 8点(2016-08-29 01:11:50) 4.《ネタバレ》 今ではもう観かけることのめったにない泥くさい時代劇の佳作。なんといっても浪人のキャラの個性が際立っているのが魅力。ヒューマニズム溢れる浪人、田舎者丸出しの槍の名人、ニヒリズムの剣客。なかなか揃わない三人が揃ってからの勇躍ぶりは期待を裏切らない。◆随所に映像美が光るのも魅力。百姓が倒れた後の花のアップ。裏切りの浪人が倒れた後の簪のアップ。障子の影で見せる闘争シーン。監督の美学が炸裂。◆プロットは単純だが、三人の侍に女性を絡ませて人間ドラマを深めている。浪人との触れ合いによって成長する代官の娘、夫殺しの浪人と逃避行を試みる百姓の未亡人、剣客と恋に落ちる女郎屋の女将。残念なのは女性の悲劇が映画の主題と必ずしも一致しないということ。代官の娘は百姓より侍の方に向いているし、未亡人は裏切って村を捨てようとするし、女将は百姓の遊女を打擲する。哀れさは出ているが、主題と一致しない。少なくとも剣客が恋仲になるのは女将ではなく、自害する百姓の遊女すればよかった。そうすれば剣客が百姓に味方する理由も明確になる。◆主題は百姓が藩主の籠に強訴を試みるも失敗するというもの。首謀の三人が殺されると誰も強訴しないのだ。誰も命がほしい。虚しさだけが残るラストだが、百姓の難儀ぶりは最低限にしか描かれていないので、心に残るものが少ない。尺を長くして、罪のない代官の娘を拉致した罪に見合うだけのもの、百姓の生活苦や犠牲などをもっと描くべきだったろう。侍に較べて百姓に魅力がない。三人の侍をいかに恰好よく描き、三人の女性をいかに悲劇的に描くかに腐心して、百姓の方にまで神経が行き渡らなかった印象がある。◆クライマックスだが、浪人達の相手は悪代官ではなく、藩の役人になっている。敵役が入れ替わってしまったのでは気が削がれる。藩の役人は悪代官の元締めであることを強調すべきだったろう。ラスボスがあっけなくやられるもの残念な点だ。剣の名人の設定にして、もっと三人を危機に陥らせるべきだろう。◆他に疑問点もある。いくらなんでも編み笠の簪には気づくだろうとか、代官はどうして剣客に刺客を放ったのかとか。◆いろいろと不満を述べたが、百姓が浅くしか描けていないことに目を瞑れば、まったく無駄のない見事な剣術活劇になっていることを強調したい。隠れた名作ともいえるべき、おすすめ作品である。 【よしのぶ】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-08-31 09:02:11)(良:1票) 3.キャラクターやテンポのバランスが恐ろしいほどキッチリとしていて、エンタティメント性も損なっていない。佳作中の佳作。どこから切っても真っ当な時代劇。年寄り向けのノンカロリーな時代劇ばっかり作ってないで、こういう滋味や滋養のある作品を製作してくれりゃあなぁ!と、切にボヤく私だ。実に腹八分目といった感想と評価。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-06-14 01:57:36) 2.時折セリフが臭かったり、三匹の結ばれぬ恋など、ややエピソードを詰め込みすぎた感も否めないが、そんな違和感を補って余りある桁外れに面白い娯楽時代劇。今まで観た五社作品の中でも、ダントツのベストであり、現在でも通用する迫力ある映像に最後まで酔いしれた。 役者陣も最高。剛胆な丹波、ニヒルな平、愛嬌ある長門。いずれの個性が凄味となって炸裂する。そして何と言っても桑野みゆきの魅力! 囚われの時の眼差しにはゾクッとした。結局、見終わった後、最も残像が鮮明に浮かぶのは、桑野の瞳に尽きると言って良い。紛れもなく傑作。 【丹羽飄逸】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-01-13 20:39:11)(良:1票) 1.いや~コレめちゃくちゃオモロイですねえ。娯楽の鏡と呼びたくなる程、よくできたストーリー。悪代官の娘を農民が人質にとっている所に偶然出くわしたGメン丹波哲郎。ひとまずは高見の見物を決め込むのだが、演じている丹波自身は、おそらく農民の味方をする気マンマンなのである。顔に出ている。ただ、脚本の都合上、いきなり農民の味方をするのもヘンなので、一応ここは態度を保留する。しかし勿論、映画観ている側にすれば、丹波がいずれ農民側に立つのは明らか、そればかり待っているのだから、少し焦らせば充分である。そして丹波さえ農民側に立てば、二匹目の長門勇が農民につくまでの描写など、時間を割く必要もない(見たまんま)。こうなりゃあとは三匹目の平幹二朗が態度を決めるのをゆっくり見守ればよい(気のせいか、少しSHINJOに似てるなあ)。何しろその間、丹波哲郎が大サービスで映画を盛り上げてくれるし。そしていよいよクライマックスの一大チャンバラへ。見ごたえあります。でも最後の1対1の決闘はなんか中途ハンパでしたね。いっそ『スパルタンX』みたいに3人で戦った方が・・・なんてことはナイけど。というわけで、ストーリーの方はオモシロすぎるくらいオモシロいのですが、その一方で五社監督の演出、1シーンごとに入念に練り、工夫を凝らして撮っている、そのハリキリ具合もよく感じられて、なんだかゴーセイな一本を観たなあ、という充実感があるのでした。 【鱗歌】さん 8点(2004-05-30 02:26:45)
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