みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
3.《ネタバレ》 登場人物がおのおの勝手にしゃべってセリフがかぶったりするあたり、アルトマンらしさを感じます。 ゴッホとその時代の空気を描いものとして、画的なリアリティという点では今後これを超えるものは出ないと思われます(音的にセリフが英語ってとこがね)。ティム・ロスだってこの時はほぼ無名だから、スターを1人も起用していないという点でも非常にリアリティにこだわっている。 兄弟の結束に不可欠なものはまず「貧乏」ですが、もうひとついえば「もともとはリッパな家柄だった」というものがあるみたいです。ゴッホ兄弟もそうでしょう。 ゴッホ家のリベンジ、というものが相当あったと私は思う。 さて、「妻子より兄弟が大事」という場合に妻は微妙な立場ですが、よく知られているように、ゴッホの絵を売りまくって、有名になるために貢献したのはテオの妻です。 あるドキュメンタリーでは、テオの妻は生前からヴィンセントに親切で同情的で、そのため彼の死後本来なら紙クズ同然の絵を処分せず、なんとか認めさせたいと奔走したのだといいます(ヴィンセント・ヨハンナ間の手紙などが残っているらしい)。 確かに、そうでないと、いくら金に困っていたとしても、なぜ誰も欲しがらない絵を売り込んだのかという説明がつきません。 この作品では、兄弟愛を際立たせるため、ヨハンナは現実的な女として描かれており、特にヴィンセントに同情しているようには見えませんが、そのへんかなりズル(というか失礼)なんじゃないでしょうか。 現実には、テオが死んでこの映画が終わったあと、第2幕が上がり、彼女の活躍が始まるのです。テオの妻がいなければ、現在知られる画家ゴッホは存在しなかったのであり、面倒を見たテオも、死後の活動を引き継いだヨハンナも、ゴッホ家複合体「画家ゴッホ」の一部です。 旺盛な食欲と同様に、絵を売りまくるヨハンナの姿を予測しながら見終わるのもオツなものです。 売れない芸術家は他人の稼いだ金を当てにして、「せびる」を当然のこととして活動していたのだなあ、ということがよくわかる作品(でも他人の金で女まで買うなよな…)。 【パブロン中毒】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-10-03 21:06:54) 2.私は冒頭5分でティム・ロスに懐柔され、映画の世界に連れて行かれた。タイトルに名前を挙げておきながら弟テオの描き方が物足りない感じだったが、アルトマンの静かな演出、南仏の田舎の美しさ、静と狂気を手のひらを返すがごとく演じていくティムに感心しきりだった。現代、巨匠と言われて久しいゴッホとゴーギャン、黄色い家での痛々しい生活が芸術の世界の厳しさそのままに思えてならない。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-12-17 00:14:29) 1.暗い室内から野外へ飛び出す場面で、ヴィンセントと一緒に色彩の洪水なかへ放り出されたような・・・錯覚を覚えました。情景や描写で伝えるヨーロッパものっていいです。 【ジマイマ】さん [映画館(字幕)] 8点(2004-03-30 00:01:43)
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