みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
97.何よりこの映画はファッションがいいですよね、脇役に至るまでとても野蛮な連中とは思えないほど(笑)見事な着こなしと小物へのこだわりだと思います。さすがイタリア人の映画といったところでしょうか。殺伐とした金の奪い合いでありながらオルゴールの音色が示すように物語の底には哀しみが流れています。大切な人がいなくなってしまった世界で自分はどう生きればいいのか、それがこの作品以降のセルジオ・レオーネ作品に通底するテーマです。モーティマー大佐(リー・ヴァン・クリーフ)もインディオ(ジャン・マリア・ヴォロンテ)も本当は金のことなんてどうでもいいのです、彼らは己の欲望に突き動かされて行動しているわけではありません。金よりもずっと大事な人が死んでしまった後では賞金稼ぎも強盗稼業もすべては暇つぶしの戯れでしかなく、だからどこか大人が子どもじみた悪ふざけをやっているような感覚が付きまといます。そうした諦観があるからこそ、この映画は大人の寓話であり続けていると思います。 【Сакурай Тосио】さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-05-25 23:41:45)(良:2票) 96.《ネタバレ》 ~for a few dollars more~あとほんの数ドルの上乗せのために。 私がもう一回りくらい世代が上だったら、きっと子供の頃に西部劇を楽しんでいただろう。だけど子供の頃は刑事モノやSF、カンフー映画なんかが流行っていて、西部劇はロードショーとかでも滅多に流れなかったから、名作と言われるものも、ほぼ観た記憶が全くない。最近になって、ようやく数作品観るようになったくらいで、マカロニ・ウエスタン鑑賞はこの作品が初めて。 モンコ(これ名前じゃないみたい)の泊まる宿の子供やマダムがもっと話に絡んでくるかと思ったけど、主題に関係ない描写をバッサリ切り取る、この潔さも良いと思う。バイオレンス・アクションが多めで、生活感が薄め。普段なに食ってんだ?とか、どうでも良い生活に絡む設定、必要じゃない情報や描写を削って、描くべきアクションを全面に出す描き方って、北斗の拳とかのアクション漫画なんかにも活かされていると思う。また勧善懲悪とも言い切れない、賞金稼ぎという立場も良い。 まだ若く、それでいてふてぶてしい貫禄がある、イーストウッドの格好良さを堪能する映画。とも言えるけど、ライバル•ポジションのリー・ヴァン・クリーフも格好良いではないか。影のあるモーティマーの過去。敢えてセリフで語らず、懐中時計とインディオの回想で結びつける描き方が、想像力を掻き立てて印象深い。 モーティマーの妹夫婦を襲ったインディオ。突発的な強行ではなく、実はずっと思いを寄せていたんじゃないか?とか…殺しの場面で懐中時計を使うのは、精神的な自傷行為に近いんじゃないか?とか…インディオにも単なる悪党で片付けられない魅力があるから不思議。 モンコとモーティマーの2人が最後に戦う展開かと思ったけど、復讐と賞金で2人の目的を棲み分け。カッコイイ主役2人をどちらも立てる展開は、後味が良くて素直に素晴らしい。 【K&K】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-10-19 22:43:05)(良:2票) 95.《ネタバレ》 賞金目当てや復讐劇で人がバタバタと死んでくのはこのジャンルならではの映画の世界観。音楽もかっこよくて、日本の時代劇にも通ずる爽快感。ピストルか日本刀かの違いだけで、エンターテイメントとしての殺しのシーンというのはどこの国でもどの時代にも必要なんだろう。単純にその所作をカッコイイと思うし、ヒーロー性を感じ(必ずしも善ではないが)そこに痺れる。ここ最近ではコンプライアンスとか何とかふざけた風潮が偉そうにはびこり、本作のような単純な殺し合いだけのものなんてのは見れない時代だなと改めて思った。これ見た結果「殺し」を真似しようと思う人間がいるのだろうか。もういい加減一部のくだらないPTAみたいな人種に気を遣うような事はやめたらいいのにと、本作の感想ではないような事を考えてしまったなぁ。ラスト金銭的に丸儲けのクリントイーストウッドと、カッコよさを独り占めしたリーバンクリーフのバランスが絶妙に良かった。 【ちゃか】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-05-28 11:14:04)(良:2票) 94.《ネタバレ》 多分30年ふりに観たわけですが(自分の世代ならみんな大好きな)リーバンクリフのかっこよさは今見ても全く変わらず。 そこにしびれるあこがれる。 そしてこの映画の魅力はもう一つ。 先月お亡くなりになったエンリオモリコーネの手になる有名な劇伴です。 日本の時代劇であれアニメであれドラマであれ、劇中で西部劇っぽい楽曲が使われる場合、このエンリコモリコーネの曲をイメージした曲が使われるケースがほとんどです。 日本人が思い浮かべる「西部劇っぽい曲」が本家アメリカの西部劇のそれではなく、マカロニであるこちらの曲がイメージされるってのは、それつまり彼の楽曲が素晴らしかったから、それにつきると思います。 最後に「いやこれで数があった」で締める小粋さ含めて、マカロニウエスタンらしいかっこいい映画だと思います。 【あばれて万歳】さん [地上波(吹替)] 8点(2020-08-21 23:49:03)(良:2票) 93.《ネタバレ》 男は黙ってリー・ヴァン・クリーフ。イーストウッドも決して悪くないが、今作のクリーフおじ様は控えめに言って格好良過ぎる(ハゲだけど)。冒頭とかマジヤバい(鷲の眼光、黒いインヴァネス、銃を勿体ぶってジックリゆっくり構えるトコとかもう最高)。イーストウッドとクリーフおじ様のタッグはあまりに負ける気がしなさ過ぎて少々反則気味だが、この点でも今作は貴重だと言える。二人のキャラ設定も、腕前はほぼ互角だが、若い分やや短慮なイーストウッドを、鷹揚に構えて見事にあしらうクリーフおじ様が半枚ほど上手、という描き方が非常に好み。レオーネ的なジックリとした撮り方は随所に見られるが(特に決闘シーン等の見せ場)、全体としては比較的テンポも良く、かなり観易い西部劇だと言える(まあ少ーし冗長な所もあるケド)。このジャンルでは屈指。 【Yuki2Invy】さん [DVD(字幕)] 8点(2020-01-28 00:38:41)(良:2票) 92.《ネタバレ》 面白い!!各所で評価が高いのも納得の面白さでした。マカロニですが、西部劇を観たことがない友人に紹介するとすれば現段階ではこれを挙げます。深みがあるとか渋いとかいうのではなく、純粋にエンターテインメントとして面白かったです。 西部劇といえば復讐を主軸としたものが多いですが、この映画ではあくまで「賞金稼ぎ」であり、「実は復讐を含んでました」という描き方が良い。復讐のためというのも途中で匂わせますが、その匂いの濃度とタイミングが絶妙で、露骨すぎない点が良かったです。 また、主人公サイドをメインで描くのではなく、標的サイドを随所で描くのも良かった。インディオの発想の仕方、仲間との確執など。情報がなければ、「いやさっさと撃てよw」となってしまうところです。 インディオの「銃の腕は奴が上だ」が最後の伏線になっているところとか、細かいところに配慮が効いているのも好みです。 個人的に好きなのは、「じゃあこの距離は撃てるか?」という台詞が聞こえてきそうな帽子のシーンと、何といってもBGMです。口笛のあのテーマは、同じく口笛が美しい某ゲームの名曲を彷彿とさせます。 【53羽の孔雀】さん [DVD(字幕)] 10点(2013-12-21 05:25:24)(良:2票) 91.《ネタバレ》 “ドル三部作”も二作目からはいよいよセルジオ・レオーネらしさが目立ち始めました。のっけから超ロングショットで始まるところなんかからしてもう痺れます。冗長と紙一重なレオーネ節ですが、凡百のマカロニ・ウェスタンの監督が束になっても敵わない彼独特の構想力ですよ。 メイン・テーマ「さすらいの口笛」が一緒なので『荒野の用心棒』の続編みたいな印象を持たれがちですけど、イーストウッドはどちらかと言うと影が薄くリー・ヴァン・クリーフとジャン・マリア・ボロンテとの元祖三すくみ状態を堪能すべきでしょう。 この映画のリー・ヴァン・クリーフのカッコよさは尋常なものではなく、『夕陽のガンマン』の主役はリー・ヴァン・クリーフだと私は断言しちゃいます。彼が使っている銃(バントライン・スペシャル)もカッコ良かったしね。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-11-19 20:35:43)(良:2票) 90.《ネタバレ》 本作を観る前に『続・夕陽のガンマン』を観ていたので、完全にリー・ヴァン・クリーフ=the Badなイメージで観ていたのですが、それが本作ではなんとイーストウッドと共闘!しかもえらく強くて銃も大量に所持!それを知った時の興奮たるや、『ターミネーター2』であの恐ろしいシュワちゃんが味方だと判明した時以上のものでしたよ。僕の脳内からthe Badをすっ飛ばすくらいの強さと渋さと格好良さを見せてくれる。イーストウッドも負けず劣らず相変わらずの格好良さ。さらに、本作から自分のスタイルを確立して余裕を持てたのか、レオーネの演出にユーモアが加わった。いい年こいた薄汚れた若干ハゲとヒゲ面がブーツを踏み合い、帽子を撃ち合う姿が可愛らしいのなんの。そして何よりも、小さな裏切り込みで紆余曲折の果てに共闘する2人の姿がカッコイイのなんのって。 レオーネの作品は毎度のようにくど過ぎるくらいのじりじりとした長~い勿体ぶった演出が売りですが、本作でも異様にしつこいオルゴールが炸裂。そろそろ...か?終わるか?いや終わ・・・らない。いよいよ終わるぞ~、っと思ったらイーストウッド登場~!かっこ良過ぎです。 ラストは別の道を進んでゆく2人の後ろ姿。素晴らしい。全編くどい。でもカッコイイ。だからカッコイイ。殺伐とした内容ながら、そのユーモアとモリコーネの音楽が相まって土臭く、荒っぽく、かっこよく、叙情的な絶妙な味わいになっている。 【Sgt.Angel】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-09-04 21:35:46)(良:2票) 89.《ネタバレ》 この映画のクリント・イーストウッドは文句なしにかっこ良い。歩く姿から銃の構え方にしても、あの煙草のすい方にしても本当にかっこ良い。それ以上にかっこ良いのが大佐役の俳優、リー・ヴァン・クリーフの渋さ、ラストの対決シーンの後、死体をクリント・イーストウッドに任せて去っていく。何たるかっこ良さ、作品全体に漂う空気、男の臭さで充満しまくりの映画って感じで、ただ、女性への配慮の仕方、描写などが優しさというものが感じられなかったのがマイナスと言えばマイナスで、この映画は男のかっこ良さを見る為の映画と思えば良いのかもしれないぐらいとにかく主演の二人がやたらかっこ良く、男なら誰しもあんな風にかっこ良くなりたいと思うであろうそんな作品だと思います。マカロニウエスタンって個人的にはさほど好きなタイプではないけど、これはそんな中では楽しむことが出来た。その要因にあの音楽のかっこ良さも挙げられる。 【青観】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-05-16 11:27:24)(良:2票) 88.《ネタバレ》 コテコテの西部劇。こーゆーのが見たかった。 クリント・イーストウッドが主役なのかと思ったら、もう一人主役級の人物が。この人が負けず劣らずかっこいい。 モンコとモーティマー大佐、2人の登場シーンがまずかっこいい。 この二人がこれから出会って仲間になるのか。はたまた、敵同士になってしまうのか。それを想像するだけでもワクワクしてしまいます。 二人の初対峙シーンが激アツで、帽子のとばしあいでスキルを競いあうなんてオシャレ。 『北に行くよう説得しろ』と言われ、『南に行け』と進言し、結果『東』に行くことになったのに、なぜか先に待ち伏せしているモーティマー大佐。『お前は逆のことを言うだろうと思っていた。インディオは疑い深いから、違うところに行くだろうと思った。エル・パソ(西)に戻るはずがないから、行先は東しかない。』 ここめっちゃ好きです。モーティマー大佐の手のひらの上で、インディオもモンコも踊らされてます。リンゴ撃ちのシーン最高です。なんかもう『相棒』って感じで良いですよね。 みなさん絶賛されているなか、こんなこと言うのは勇気がいるのですが、個人的には敵の役不足感が残念でした。 登場シーンこそ、カリスマを感じさせるほどの悪党っぷりだったのですが。話が先に進めば進むほど小者っぷりがあらわに。モンコとモーティマーが金の隠し場所から出てくるのを待ち伏せする知恵があるんだったら、金が無事かどうかくらい確認しなさいよ。 そして手下たちにモンコたちを始末させて、金を持ち逃げしようとする小者っぷり。そこは仲間を大切にするワルでいてほしかった。 とゆーことで、凄く期待値が上がってしまったんですが、それに対して終盤が盛り上がり切れなかったかなぁ・・・と。 モーティマー大佐の真の目的が復讐だったっていうのは良かったですけどね。 モーティマー大佐がバウンティハンターやっているのも、いつかインディオにたどりつくためだったんですねぇ・・。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2023-08-16 01:06:21)(良:1票) 87.《ネタバレ》 キャラが粒立っていて、台詞と演出が粋。ちょっと無理矢理感のあるストーリー展開でも、人物の魅力で引っ張って行ってくれます。 イーストウッドとリー・ヴァン・クリーフ、つかず離れずの二人。この頃はまだ若いイーストウッドがリーにヒヨッ子扱いされているのが微笑ましい。かのハットの撃ち合いで気持ちを測る場面は渋くて心ときめきますね。 なにしろ役者の顔が皆良いのでさしものイーストウッドもややかすみ気味。二枚目枠ならば立ち姿も素敵なリーに軍配が上がりますし、ならず者連中の脂ぎった悪人顔の群れったら迫力満点です。特筆すべきは何といってもクラウス・キンスキー。やはりあの顔は凄い。途中退場が惜しまれます。個人的にはこの映画での顔№1でありました。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-02-20 21:21:28)(良:1票) 86.吹き替えで見たのはよかったのか悪かったのか。 ルパンと次元と五ェ門と銭形の争いになってるし。 結果、粋とおバカは紙一重という作品になってしまったような。 【東京50km圏道路地図】さん [CS・衛星(吹替)] 4点(2020-08-13 18:43:05)(笑:1票) 85.《ネタバレ》 音楽はマカロニ・ウエスタンの最高傑作且つ私的勝負曲でありこれまで度々お世話になりました。本作はクリント・イーストウッドのマカロニ・ウエスタンという何となくの理由でスルーしてきました。リー・ヴァン・クリーフ、クラウス・キンスキー、ジャン・マリア・ヴォロンテ出演というのを知りこの歳での初見。「男は黙ってリー・ヴァン・クリーフ」 胸熱激熱激痺れ。彼が主役です。クラウス・キンスキーとの二度の対峙はお宝映像。共に息をするのも憚られるもんの凄い緊張感。ジャン・マリア・ヴォロンテとのラストの対決も忘れ難い。過去の因縁に於ける死者を悼む二人の思いが一言も語られることなく溢れ出る鳥肌ものの演技。若きクリント・イーストウッドは二人の引き立て役としてなかなかの味わいでした。永遠の曲であると共に永遠のマカロニ・ウエスタンとの遅ればせながらの出会いに感激です。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 10点(2020-06-12 13:26:19)(良:1票) 84.《ネタバレ》 タイトルの原題は主役のモンコの為に有りますが邦題はダグラスの為に、そして内容的にはダグラス中心と言っても良いくらいです。 冒頭のメインキャストの登場シーンの順番や各人への時間配分等をみても作品に対してのダグラスの重要性は明らかだと思います。 イーストウッドに思い入れを持っている人には面白く無いかもしれませんが、別段そうでない私にはこの構図は非常に面白かったです。 イーストウッドをメインにしてリー・ヴァン・クリーフを完全な脇役にしても成り立つくらいイーストウッドの存在感と渋さは確立されていた印象でしたが、敢えて2人を立たせる事によりお互いに対する新たな緊張感が加わるのと同時に若干の人間味のようなものを感じて作品に厚みが出来たと思います。 容姿もキャラクターもそれ程違わない2人がお互いの存在を潰し合わずに擁立出来た理由は調度良い演出と脚本だと思います。 勝手にポーターに荷造りさせたり、足踏んだり、帽子を撃ったり、作戦から逸脱したりと先に仕掛けてくるのはいつもモンコですがダグラスがそれをしれっと往なしつつ力を見せつける様は見ていて心地良かったです。 また、この演出と脚本の調度良さは勿論作品全体にも及んでいて2人が渋すぎるのに重くなり過ぎずに、ガンファイトが多くても軽くなり過ぎない等と話自体が結構丁寧に作られている事を認識させられます。 2人の賞金稼ぎが存在するだけで不安定で破綻確定な設定ですがインディオを仕留める彼等の目的を別のものにしたお陰で収まりの良い纏まり方になっていますし、それに付随して出てくる途中の話や小物等もかなり効果的だったと思います。 出演者のカッコ良さ、的確な演出と脚本、そして音楽の使い方と楽曲自体も素晴らしかったです。 100年以上前のアメリカが舞台の話を50年以上前にイタリア人が映画にして日本人の私が今見て喜んでいます。 単純に『良いものは良い』という事だと思いますし、色々な壁を超えて楽しませて貰えて何となく嬉しくなってしまいます。 【しってるねこのち】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-09-13 18:58:00)(良:1票) 83.《ネタバレ》 マカロニウエスタンが邪道だなんて知った風な事をほざく奴らは、「真昼の決闘」のように西部劇の常識を溝に捨て、プロ意識の欠如した作品こそ真の邪道だという事に気付いていない。 西部劇は、「大列車強盗」の頃から銃をブッ放して当たり前の筈だ。 しみったれた詩情や、湿っぽい西部劇などツマランだけだ。 レオーネは最高だよ。 ホークス、デミル、アルドリッチのように「グダグダ言ってねえで撃って撃って撃ちまくりやがれ」という精神だから良い。 むしろ凄惨な殺し合いの合間合間で光る一瞬のドラマの方が俺は惹かれる。 「ウエスタン」は自分にはちょいと退屈だったが、この頃のレオーネはただただカッコ良い。 「続・夕陽のガンマン」も間延びした感じでちと退屈なのだが「喋ってないで撃てよ」という神セリフを聞く度に全てを許してしまう。 大体、帽子を撃ち合うだけであそこまで楽しませてくれるんだから最高だ。 リー・ヴァ・ンクリーフが鞄をガパッと開いて大量の銃器を観客に印象付ける場面も良い。 大量の仏をリアカーに積み上げて「金がたんまり入るぜ」ってシュールな絵面が素晴らしい。この死生観のあやふやな感じが良い。 死んで終わりではなく、死後も“役”が与えられるのが良いじゃないですか。 銃声がデけえ?何言ってやがる、「シェーン」なんか爆撃音じゃねえか!! モリコーネの曲は何度聞いても気持ちが良いね。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-04-07 19:59:22)(良:1票) 82.《ネタバレ》 マカロニウエスタンの名作で、セルジオ・レオーネ監督の演出にエンリオ・モリコーネの音楽が絶妙。思わず口笛を吹きたくなる。 二人の賞金稼ぎの劇画的強さが単純にカッコいい。そんなに簡単には相手を信用しない腹のさぐり合いもおもしろく、ベタベタしないドライな友情も好感が持てる。 インディオは恋人に浮気されて怒りで射殺したのかと思っていたが、ただの横恋慕だったよう。だったら、殺された女の兄が復讐の鬼になったのも腑に落ちる。 ただ、インディオが捕らえた二人を逃がした策略は、ストーリーを盛り上げるためにそういう展開にしたのだろうけど相当無理がある。 【飛鳥】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-11-28 20:57:54)(良:1票) 81.《ネタバレ》 現代においてなかなか善悪的に手放しでカッコイイとはなりづらいお話ではありますが、映画としてはカッコイイっすよねぇ。 なんつってもクリント・イーストウッド演じるモンコ、リー・ヴァン・クリーフ演じるモーティマーの男前さといったら! んでもって、主役の二人もヤラレ役の男たちも、汗や血が男臭そうでたまんないっすね。 最近の映画スターは映画の中でもキレイな白い歯で汗一つかかずにアクションしちゃったりしてますが、やっぱりこの映画みたいにやってもらわないとね。 近年、無味無臭な映画が多い中、やっぱり昔の映画の良いところって、こーゆーことなんだよなぁと改めて思いました。 【ろにまさ】さん [地上波(吹替)] 8点(2013-06-06 19:41:07)(良:1票) 80.《ネタバレ》 イーストウッド&レオーネの『ドル3部作』の中でも、文句無しに「カッケー!カッケー!」と痺れっぱなしになれる本作。「モンコ」と「大佐」の2人の賞金稼ぎに(適度な緊張感を保ちつつも)次第に友情が生まれてゆく様がヒジョーに心地いいです。夕陽の中を立ち去る大佐の姿こそ、まさに「夕陽のガンマン」…。そして皆さんが散々書いているので今更書きにくいンですが(笑)ラストの決闘場面での「メロディーが消え…た…と思ったら再開キターーーーッ!!!(そしてイーストウッドがイイ顔)」のシーンは、俺が今まで見て来た映画の中でも多分「ベストカッケー!大賞」受賞ですわ(笑)。 【幻覚@蛇プニョ】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-01-07 10:55:43)(良:1票) 79.《ネタバレ》 最後に笑うのは誰?そういうコンセプトの映画ってこの頃からあったんですね。しかし、敵と向き合ってもまずタバコに火をつける、その余裕が素敵だ。またイーストウッドにはこういう余裕が似合うんだ。リーバンクリーフを最初に見たのは「ニューヨーク1997」だったので、てっきり最後の最後で本性見せるんだろうと思ってたら、ムチャクチャいい人やん。あまりにも最後のリーバンクリーフの後姿がカッコよかっただけに、イーストウッドの後姿が猫背に見えて、せこいおっさん、という印象がちょっとあった。でも面白かったぁ。こういう映画がまだまだ出てきて欲しい。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2009-04-06 05:50:32)(良:1票) 78.リー・ヴァン・クリーフのあの眼光はすごい。 いつかああなりたいと思いながら、年だけ重ねてしまった。 ブーツを踏み合いするシーンが、子供っぽくて、かわいい。 音楽は満点。鑑賞後は、口笛でついつい吹いてしまいます。 【くぼごん】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-11-10 17:07:04)(良:1票)
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