みんなのシネマレビュー

街のあかり

Lights in the Dusk
(Laitakaupungin valot)
2006年【フィンランド・独・仏】 上映時間:78分
ドラマ
[マチノアカリ]
新規登録(2007-05-29)【ミスター・グレイ】さん
公開開始日(2007-07-07)


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監督アキ・カウリスマキ
キャストカティ・オウティネン(女優)
脚本アキ・カウリスマキ
撮影ティモ・サルミネン
製作アキ・カウリスマキ
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【クチコミ・感想】

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27.《ネタバレ》 ヘタレがどん底まで堕ちる話だ。しかし主人公は何度つまづいても、前に進んで行く手がかりを掴んでいる。それは端から見たら呆れるような幻想だけれど。思えば「浮き雲」も「過去のない男」も、主人公たちは黙々と前だけを見て生きていた。身のうちから喜怒哀楽を見せることもなく、ただ黙々と。前二作のうっとりと微笑みたくなるラストと違って、今回監督は余韻をこちらに預ける方法に出た。それでも、「希望は自分の内側からみつける」その矢印が見えた私には、何か明るいものを感じずにはいられない。はたして彼は本当に負け犬なのだろうか。自分の心の秤が試されている気がした。 のはらさん [映画館(字幕)] 8点(2007-10-09 23:25:41)(良:2票)

26.光と影の美しい計算された画面、だけどなんだか昭和の香りさえ漂う、微妙に演歌な感じ。なんでだろう。日本も昭和のころは庶民がちゃんと庶民だったから、そう思うのかもしれない。シャンデリアがあるのが憧れの金持ちの家、みたいな。うだつのあがらない主人公は、女にだまされ、でも淡々と運命を受け入れる。でも、犬を見捨てたり、自分を見捨てたりはしない。何の力もない庶民だから、受け入れなければいけないこともたくさんあるけれど、それと流されることとは違うのだ。 ETNAさん [DVD(字幕)] 7点(2009-01-06 01:13:50)(良:1票)

25.カウリスマキの“敗者三部作”の掉尾を飾るわけですけど、作を重ねるたびに悲惨になってきた主人公も、ついにここまでの境遇になってしまったかと嘆息してしまいます。三作の主人公の中でも本作のコイスティネンが最も無表情というか無感情の様に思えます。時は21世紀に入りフィンランドもEUに加盟していて通貨もとうぜんユーロになっています。それなのに10年前の第一作当時から時が止まってしまっていたような社会の状況、銀行は相変わらずゲス対応だしノキアの国なのにスマホどころかガラケーすら誰も使っていない。コスティネンは家族も友人もいなけりゃ職場の同僚からも嫌われている。挙句の果てには女に騙され宝石店泥棒の片棒を担がされて刑務所行き。出所して女と黒幕ギャングを見つけて復讐しようとするが、哀れ返り討ち。こんだけひどい目にあってようやく自分を理解して救ってくれそうな女性が身近にいたことに気が付いて呟くのは、「ここじゃ、死なない」、なんか最後にようやく希望が湧いてくる一言でした。 描き方によってはいくらでもダウナーになるストーリーなんだけど、カウリスマキ・マジックにかかると不思議とほんわかした映画になるのは不思議です。 S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2023-08-12 23:09:33)

24.《ネタバレ》 「浮き雲」「過去のない男」ときて、本作は映像が格段によくなったなと感じました。 フィルムが違うのかなんなのかよくわからないんですが、画質もくっきりしていて艶っぽい。相変わらず色彩もいいですね、特にオレンジの色がいい。 レトロな色彩も小道具もきっちり拘りを感じます、電気スタンド・ソファに無造作に置かれているクッション・・・雑貨類が私の好きな物で溢れている。 そしてやっぱり健気なワンちゃんが登場、このワンちゃんのために闘おうとするも返り討ち、コイスティネンはいつも返り討ちになるという哀しさ。 でも見た目はニヒルな男前ですしマフィアやギャング役もサマになりそうなルックスというギャップにユーモアを感じてしまいます。 コイスティネンは何をどう考えて感じてるのか、そういうとこはよくわからないんですがラストで遂に信頼できる人は誰かということに気付けたのかしらね。どん底でも希望は必ずあるんだと思えてそこが良いです。 焼きたてのベーグルを用意してもてなすっていうのがとても意外でして、私としてはコイスティネンの人柄が唯一わかるようなシーンでした、なぜかベーグルがアップになるカットも印象的。フィンランドでベーグルっていうのがまず意外だったんです。 カウリスマキ監督の作品は私の秋の夜長映画に決定です。 envyさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-11 14:35:29)

23.《ネタバレ》 女に騙され罪をかぶって刑務所行きを選択しておきながら、やっぱ復讐するという展開が全く理解できない。女優にも魅力がなくなんで惹かれるのかも理解できない。ただ只管イタイだけの主人公、そしてラストにちょっと希望があるという作品として見れば、それなりに評価できるのかもしれないが、自分にはダメだった。 東京50km圏道路地図さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-07-09 11:13:21)

22.《ネタバレ》 無表情で寡黙な登場人物、踏みつけにされ底辺に生きる主人公。 本作も監督名を伏せられて見てもカウリスマキの映画だなあと思わされる世界観。 その不器用さを利用され、強盗の共犯にされ1人で罪をかぶらされ服役し出所後も過酷な展開が。 しかし控え目に挿入されるユーモアが効いている。そして最後に彼は差し伸べられた手を握り返す。 そこには確かなぬくもり、カウリスマキの優しさが感じられました。 とらやさん [DVD(字幕)] 7点(2016-02-25 18:33:43)

21.《ネタバレ》 カップでナイフを砥ぐコイスティネンに、返り討ちにあって海にボロ雑巾のように浮かんでいる、或いは刺し殺して自首する、ラストが思い浮かんだのですが。打ちのめされて「ここでは死ねない」と呟いた負け組であっても負け犬ではない姿に、同様に踏みにじられて自壊しそうな私がどれだけ力づけられたかことか。女性が何の魅力もないのは彼にとっては一途に思う大切な存在だったという点で良かったと思います。 The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 7点(2016-02-14 16:20:22)

20.《ネタバレ》 アキカウリスマキのような作品って、なんで今の日本でできないんだろう?ここまでのワルっていないからかな?日本は女性がしっかりしてるからね。それにしても、どこの国も最後のセーフティネットは女性なんだね。もうラストは涙が出ちゃった。 トントさん [DVD(字幕)] 8点(2014-09-20 13:16:52)

19.《ネタバレ》 負け犬を描いたらフィンランド一のアキ・カウリスマキ監督。本作も負け犬主人公の悲しーい人生を俯瞰したショットを多用して描いている。「いつか俺はデッカイことやってのし上がってやるんだ!」と言いつつも、友達は居らず、彼女も居らず、金も無い。日課は河の畔のホットドッグ屋で愚痴をこぼすこと。余りにも惨めで笑えるのだけれど、同時に悲しくもなってしまいます。誰だって少なからず彼に感情移入する部分はあるだろうから(内向的な人なら尚更に)。仕舞いには強盗事件の犯人に仕立て上げられて、出所後も徹底的に追い詰められて正に人生の敗北者。しかしそれでも最後にポッと一輪の希望の花が咲く。どんなに惨めでも死ぬほど価値が無い訳じゃない。まだまだやっていける。そんな映画です。 民朗さん [DVD(字幕)] 7点(2012-04-28 21:10:17)

18.《ネタバレ》 北欧映画らしい陰鬱とした印象。少なくとも鑑賞後に元気になれる後味ではない。 lalalaさん [DVD(字幕)] 5点(2012-01-18 00:29:24)

17.大掛りな割にパッとしない映画が少なくない中、この「パッとしない」という事そのものを武器にオモシロ映画を撮ってしまうのが、このカウリスマキという人だと思っていたのですが。そしてこの映画も、やはりそうした映画のひとつかと思ったのですが。どうも前半、違和感を感じてしまったのは、ギャグが“出来すぎ””狙い過ぎ”という点。確かに面白いんだけど・・・ちと作為的。やっぱりこういう映画で欲しいのは、「笑わせる」という態度よりも、笑った後でふと「何で今のが面白かったんだろう」という余韻、ではないかと。言わば「作為の外に出ようとする」ための作為、ではないかと。などと言いながらも、映画後半に待ち受ける、宝石強盗云々という、物語の大きなウネリを考えれば、このくらい毒の効いたギャグがあっても良いのかな、などと思い直したり。ま、良くも悪くも「意外にとっつきやすい映画」という印象。ラストもまたキマリ過ぎっちゃあ決まり過ぎですが、後味がいいですね。 鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-05-04 21:12:23)

16.やれやれ、とてつもなく気の長そうなこんな主人公は疲れます。これもまた典型的な不幸な人生、先が心配。 白い男さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-04-09 22:16:43)

15.《ネタバレ》 恋も、仕事も、すべてを失った男が、最後に見つけるもの。 洗練の果てに結晶化した、カウリスマキ節の極北という感じがします。 カウリスマキ監督自身 「主人公にとって幸いだったのは、この映画の監督が心優しい老人であったということです。ラストシーンは希望で光り輝いています」 と書いているラストシーンの完璧さには、打ちのめされます。 いくつか散りばめられているユーモアも、とても笑えます。 藤堂直己さん [DVD(字幕)] 9点(2008-08-30 22:26:32)

14.《ネタバレ》 カウリスマキらしい間の取り方が楽しいけれど映画自体はいまひとつでした。カウリスマキの映画の登場人物は問題は山積みだけど憎めないタイプが多いのですが、この主人公は優柔不断で下手すると、これじゃ友人がいないのも恋人ができないのも当然な気持ち悪いだけの男で終わってしまう気がしました。 omutさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-08-04 19:32:13)

13.つかみどころの無い映画なんだけど、色彩感覚や演出、演技などはもう堂に入ってます。好きです。最後のかすかな希望に未来を感じます。 Balrogさん [DVD(字幕)] 7点(2008-07-21 23:48:09)

12.《ネタバレ》 コンスタントに新作出されるとあんまり有り難みが薄くなってしまうけど、でもやっぱいいなこの人。いつも“ちょっといい話”なんだよね。どん底できざす希望の光。ブアイソな壁に囲まれた場面の間に、夢のように美しいヘルシンキの夕景や夜景が入るその光のよう。もうスタイルについては言うことがない、完全にこなしきった一つの話芸になっている。今回ホントにうまいなと思ったとこは、男がずっと口を鎖ざして女を守りとおし有罪の判決が下った後、そのかばわれ続けた悪漢の情婦はどうしてるか、というと、悪漢どもがトランプに興じている後ろでつまらなそうに掃除機をかけてる、ってとこ。この苦いユーモアがカウリスマキの真骨頂。 なんのかんのさん [DVD(字幕)] 7点(2008-04-20 12:12:32)

11.好みが別れる映画。 単純に「不幸が続くだけ、最後も救いようがない」という展開がやるせなすぎる。 もちろん、ほんのちょっとだけ幸せ(良い笑顔でした。)もあるのですが、 僕には合わなかったです。「過去のない男」の方が僕は好きですね。 ふくちゃんさん [DVD(吹替)] 4点(2008-03-28 01:58:59)

10.ストーリー的にも嫌いじゃないけど、場面場面ばチョキチョキ切れてるみたいなのは、どーにかならないもんでしょうか。全体的に舞台を映画にしてるみたい・・・・。 さらさん [DVD(字幕)] 4点(2008-03-11 11:12:32)

9.こういう作品は雰囲気を好きになれるかどうかが評価の分かれ目になるんでしょう。 はっきり言ってこの雰囲気が駄目なら、見る価値を見出すのは難しい。 ドラマチックな物語があるわけでもなし、ロマンチックな恋愛があるわけでもなし、ただ淡々と男の不幸な境遇が描かれていくだけ。 まあ、僕はそんなに嫌いじゃない感じでしたけどね。 感情を一切表に出そうとしない男が唯一繰り出した冗談にちょっと感動しました。 もとやさん [DVD(字幕)] 6点(2008-03-02 19:21:34)

8.《ネタバレ》    やるせなす度満点!!!     あぁ~カウリスマキ~★    男 情婦 犬 女 少年     おのおのがそれぞれ やるせなす。 やるせなす過ぎて、今回はチと呆気にとられたWA★     でもね、「かもめ食堂」タレナガシ生活のおかげで、微妙にわかるフィンランド語もちらほら♪     音楽&音のセンスはあいかわらず好きデシ ってことで、 最近あんまやすせなくないあたしなもんで 4点     ★K★さん [映画館(字幕)] 4点(2008-01-06 21:43:52)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 27人
平均点数 6.44点
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200.00% line
313.70% line
4311.11% line
513.70% line
6518.52% line
71348.15% line
8311.11% line
913.70% line
1000.00% line

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