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百万円と苦虫女

2008年【日】 上映時間:121分
ドラマ青春ものロードムービー
[ヒャクマンエントニガムシオンナ]
新規登録(2008-01-27)【カラバ侯爵】さん
タイトル情報更新(2024-03-11)【イニシャルK】さん
公開開始日(2008-07-19)


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監督タナダユキ
助監督滝本憲吾
キャスト蒼井優(女優)佐藤鈴子
森山未來(男優)大学生・ホームセンターでの同僚(中島亮平)
竹財輝之助(男優)海の家でナンパする男・ユウキ
ピエール瀧(男優)桃農家の長男(藤井春夫)
嶋田久作(男優)刑務官
モロ師岡(男優)刑事
石田太郎(男優)上田村長
笹野高史(男優)喫茶店ホワイトの店主 白石
キムラ緑子(女優)鈴子の母
堀部圭亮(男優)仕事先の小暮主任
矢島健一(男優)鈴子の父
斎藤歩(男優)海の家の主人(黒澤祐三)
弓削智久(男優)リコの元彼氏(浜田武)
平岩紙(女優)バイト仲間・リコ
江口のりこ(女優)拓也の担任(浅野弥生)
佐々木すみ江(女優)桃農家の絹さん(藤井絹)
ささの堅太(男優)
悠城早矢(女優)
齋藤隆成(男優)鈴子の弟(佐藤拓也)
安藤玉恵(女優)黒澤広美
青木和代(女優)
脚本タナダユキ
音楽櫻井映子
撮影安田圭
製作日活(「百万円と苦虫女」製作委員会)
ポニーキャニオン(「百万円と苦虫女」製作委員会)
電通(「百万円と苦虫女」製作委員会)
配給日活
編集宮島竜治
録音白取貢
照明石田健司
あらすじ
友人とルームシェアをすることになった鈴子。ところが引っ越し当日、友人は現れず・・・。深い人間関係が出来ることを恐れて引っ越しを続けながら生きる主人公と、周りの人々とのふれあいを描く。

コウモリ】さん(2011-11-01)
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【クチコミ・感想】

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93.《ネタバレ》 これ、結構良かったなぁ。 自分を探さないロードムービー。 若い頃、これと似たようなことやってたけど、結局疲れてリタイアしたなぁ。 若い頃の刹那的な移住旅。 客観的に見てる分にはとても楽しい。 自分はこんな旅、二度と経験したくはないけども。 とにかく孤独なんだよな。 移住先、旅先で人との出会いはあるけど、とても希薄なつながりな気がしてね。 にじばぶさん [インターネット(邦画)] 7点(2020-12-12 00:09:06)(良:2票)

92.《ネタバレ》  作中人物に「えっ? 何で?」と思わされる事が多く、残念ながら肌に合わない映画だったみたいです。  まず、主人公の弟が「僕は逃げない」「だから受験はしません」と言い出す理由が分からない。  怪我させた相手に許してもらうまで諦めないというなら、別に中学が変わっても会いに行けば良い話だし、結局は事件を起こして問題児となったから受験を諦めたという、後ろ向きな結論に思えてしまいます。  主人公の彼氏が「彼女にお金を使わせていた理由」を言えなかった事も不自然で、男の見栄がそうさせていたというなら、どう考えても食事を奢ってもらったり借金したりする方が、情けなくて恥ずかしいのではないかなと。  極め付けがラストの主人公の行動で、結局また引っ越すって、どうしても理解出来ない。  「色んな人から逃げていた」と反省したはずなのに「今度こそ次の街で、自分の足で立って歩こうと思います」って、それ典型的な「明日から頑張る」な先送り思考じゃないかと、盛大にツッコんでしまいました。  これまで「自分探し」という行いからも逃げていた主人公が、今度こそ自分探しの旅を始めるという事なのかな……とも思ったのですが「今回は引っ越すけど、次の街では定住してみせる」なんて考えているようなので、そんな解釈すらも不可能。  泣いてスッキリしたら、またまた仕事を辞めて旅立ち「引っ越さずに、この場所で頑張ってみる」「彼氏を信じて待つ」という事さえも出来なかった姿からは、どうにも成長を感じ取る事が出来ません。  そもそも物語の合間に挟まれる「弟がイジメられる光景」が、実に胸糞悪くて、そちらの方が主人公の悩みなんかよりも余程深刻に感じられる辺り、物語の軸がブレているようにも思えました。  監督さんとしては、あの「男女が再会出来ずに、すれ違ってしまう切ないラストシーン」を描きたかったがゆえに、多少の不自然さには目を瞑ってでも、こういうストーリー展開にしたのかなぁ……と推測する次第ですが、真相や如何に。  そんな本作の良かった点としては「かき氷を作るのが上手い」「桃を採るのが上手い」と褒められるシーンにて、こちらも嬉しくなるような、独特の爽やかさがあった事が挙げられますね。  こういった形で「働く喜び」のようなものを描いている映画は、とても貴重だと思います。  同僚の女性に「良いんですか? 誤解されたままじゃないですか」と、長台詞で「不器用な彼氏の真意」を種明かしさせた件に関しても、今になって考えてみると、良かったように思えますね。  当初は(ちょっと分かり易過ぎるよなぁ……)とゲンナリしていたのですが、曖昧なまま「もしかしたら、愛情ゆえにお金を使わせていたのか?」と含みを持たせるだけで終わるよりは、ずっと誠実だったかと。  主人公に「来る訳ないか」と言わせた点も含め、両者の恋愛模様に対し、はっきりと答えを出してみせた姿勢には、好感が持てました。 ゆきさん [DVD(邦画)] 3点(2016-07-20 06:37:06)(良:2票)

91.年の離れた弟との交流が軸になっていたから一本つながっていて、とてもよかったと思う。 ピエールもよかったし、森山未來もよかった。 ラストはそこで切れるか、だけど色々想像できるのもいい。 HRM36さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-08-04 12:36:26)(良:1票)

90.《ネタバレ》 よい映画なのでしょうが、冒頭のルームシェアのくだりからしてありえなさ感が強く、なんか無理やり話を作っているなと感じてしまって、一度そう感じてしまうと、あれもこれもが真実味がなく、なかなか作品に感情移入できませんでした。ただ、そんななかでも、主役である蒼井優さんの演技は光っておりましたし、このラストは好印象でした。それにしても、いかにも岩松了さんとふせえりさんが登場してきそうなプチ不条理的タイトルはどうなのでしょうか?タイトルで敬遠している方がたくさんいるような気がします。 la_spagnaさん [DVD(邦画)] 5点(2017-08-28 23:39:00)(良:1票)

89.《ネタバレ》 主人公の若い女性が家出して、引越を続けながらいろんな仕事をするのが面白かった。 そして最後に男ができて、だけど男女はすれ違って会えない(会わない)。それが良かった。 主人公は正直者だ。 桃娘だったっけ? 拒否するとこが痛快だった。 他の人も書いてるが、カキ氷の才能は確かに愉快。 他人に褒められるというのは嬉しいものだ。遺伝子に組み込まれてるから? たまにはこんな、ふつうの人たちの映画が観たい。 たぶん製作費は、ハリウッド大作映画の一万分の一以下だろう。 内容のない大作の洋画より、内容のある低予算の邦画が観たい。今作がそれ。 激辛カレーライスさん [DVD(邦画)] 7点(2016-12-22 13:03:38)(良:1票)

88.偽悪的なタイトルだが、身構えることなく楽しめるまっすぐなストーリー 遠い昔話を思い出しているように優しく、これから始まる物語のように厳しい 最後にかじっているドーナツがとても美味しそうでした! 月のさん [地上波(邦画)] 7点(2016-12-22 11:05:15)(良:1票)

87.逃げる姉と逃げない弟。各々に強さがある。ケータイを持たない姉と弟を手紙が繋ぐ。 カネを手に入れる度に海・山・地方都市と逃げ続ける姉、それを弟は強さと見る。結果弟は追い詰められる。その弟の姿を見て逃げないと誓う姉。 誤解や裏切り、信頼と不信、本音を言う言わない、出会いとすれ違いそして別れ。人間関係の距離のとり方の難しさ等々、人生のいろんなものが詰まっている。最終的には「逃げない」がテーマになっている印象だが、自分を追い詰めるぐらいなら適当に逃げてもいいと思うのだけれど。で、「自分探し」なんかやめちゃってラクに生きればいい。 東京50km圏道路地図さん [DVD(邦画)] 9点(2014-01-23 10:43:22)(良:1票)

86.《ネタバレ》 蒼井優が人付き合いの苦手な女の子を好演。 トラブルを避けるために本心を隠して人と距離を置く。 それが嫌な目に遭って来た体験から得た処世術。 そんな中で出会った彼氏や、弟との文通が鈴子の気持ちを動かす。 姉弟の絆は微笑ましく感動的でもあった。 ところが、誠実そうに見えた彼氏のほうは、次第にお金をアテにされるように。 そんな男とは別れて正解。 と思っていたら、まさかのどんでん返し。 口下手で不器用な二人のラストがなんとも切ない。 何やってんだよ、じれったい。 でも、後からちょっと冷静に振り返るとかなり無理のあるところがチラホラ。 鈴子を引き止める手段としてお金を借りて百万溜めさせないというのが浅はかすぎる。 金を借りたら軽蔑されるリスクがあることくらいわかるだろうに。 問い詰められたときも、嫌われたくないなら真相を言うはずだし。 それができないほどのダメ男には、飲み会での対処とかを見るかぎり思えなかった。 それに割と早めに自分から好きだとちゃんと告白もしていたし、それを考えると好きだからここに居てほしいとくらい言えなきゃおかしい。 キャラがブレてる。 そもそも百万円溜まったら引越しという設定に違和感を感じていたが、要するに金を借りて葛藤を生むためのストーリー上の都合でしかなかったのか。 携帯電話のある時代にこんなすれ違いドラマって本当に久しぶりに見た気がする。 携帯電話のおかげで、日常でのすれ違いはほぼありえなくなってしまったから、そこから生まれるドラマもなくなってることを実感。 鈴子の場合は、人と関わりたくなくて持ってなかったということで説得力を保ってはいるが。 幾つかの矛盾点を打ち消しにするほど、蒼井優の魅力が出ていた。 蒼井優じゃなければ、ストーリーにリアリティがないので凡作になっていたかも。 飛鳥さん [DVD(邦画)] 7点(2013-07-06 22:56:29)(良:1票)

85.《ネタバレ》 ハッピーエンドを期待してましたが、なぜか重い展開と重い展開のサンドイッチみたいな構成になってて見終わった後すっきりさせてくれないですね。序盤と終盤以外のロードムービー?的な感じの部分に関しては文句なく面白いのになんでこんな捻くれた感じにしたんでしょうか?まあタイトルがすでに捻くれた感じではあるんですけど。中島が100万円貯めさせないためにあのような行動をしたのは予想していたのですが、見せ方ヘタクソか!とツッコミを入れたくなるぐらいお金をたかる駄目男でしかなくなっているのが残念。終盤だけで-4点。 映画大好きっ子さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-04-15 00:26:55)(良:1票)

84.《ネタバレ》 よかったー!これはいい映画ですね。鈴子の昔の同級生のシーンが残念だったけど(あとで弟との絡みで生きてくるシーンだっただけに残念)、それ以外はとっても丁寧で、じわじわ泣けてくる、すばらしい作品でした。主人公が魅力的というより、自分の姿を主人公に重ねて見てしまう映画でした。「わかるなー」って。蒼井優は、うまいですね。佐々木すみ江(桃農家のおばあちゃん)の芝居もすごくよくて、印象に残りました。ラストシーンは、追いついて分かり合えちゃう展開だったらやだなーと思っていたので、終わり方もとっても気に入りました。そう!ラストシーンはこうでなくっちゃね! コウモリさん [DVD(邦画)] 8点(2011-10-28 14:29:29)(良:1票)

83.《ネタバレ》 蒼井優のPVのような映画であり、その蒼井優はやはり良かった。何度も見せる戸惑うような表情が特に良かった。それと、主人公の性格には自分と似ているところが多くって、彼女の気持ちに共感しながら見ることが出来た。後半の強くなった弟の手紙にはホロリとさせられた。弟の話を絡ませたのは正解だったと思う。山村での村民の扱いが少し酷過ぎるように思えた。ここまで極端に酷い人々がいるだろうかと疑問に思った。田舎に住んでいる者としては、作り手に田舎への偏見があるのではと感じた。後、最後の終わり方が結末的にはあれでいいとは思うが、カット割がいまいちに感じた。 スワローマンさん [DVD(邦画)] 5点(2010-05-07 22:50:43)(良:1票)

82.《ネタバレ》 揉め事は嫌い。自己主張はしません。まるで“菜っ葉のように”笑う鈴子。彼女のような人を見かけませんか?“彼女はワタシだ”自分はそう感じる一人です。四十近いオッサンが、二十歳そこそこの娘に共感するというのも照れくさいですけどね。2人の心が通じ合ったとき嬉しかったこと!恥ずかしながら泣きました。いい男を掴まえたなと。絶対に幸せになれよと。ですからダメ男の顔を見せた亮平に憤りました。大事な娘を弄んだ奴は許さない!完全に父親の心境です。結局勘違いだった訳ですが、あれは亮平が悪い。彼の心の弱さが引き起こした誤解です。彼女を引き止めて断られるのを恐れたのか。あるいは彼女の生き方を変える責任に慄いたのか。いずれにしても、怖れるのは真剣である証。奴は信用していいです(苦笑)。結末について。亮平は確かに鈴子を見つけました。恋物語として、ハッピーエンドの条件を満たしています。ここで映画が終わっている事に意味がある。2人がやり直せるかどうかよりも、鈴子が失恋の痛みを乗り越え、自分の足で立って生きて行く決意をしたことが重要なのです。今までの彼女はずっと逃げてばかりでした。でも周りに振り回されてばかりでは、幸せは掴めない。旅を通じて彼女は学びました。いじめっ子から逃げない弟の方が、ずっと強いことを知りました。彼女の人生の主語が“周囲の人たち”から“自分”に変わったのだと思います。この世は理不尽でいっぱい。人生はままならない。だから強く生きていこう。やっぱり弱ったときは腹ごしらえ。したたかな女は美しい。デビュー作『モル』や脚本を手がけた『さくらん』でもそうでしたが、監督の描く女性は、みんな痛みを乗り越え強く生きています。耐え忍ぶだけじゃない。ちゃんと行動する。言いたい事は言う。とても魅力的だと思います。そんなタナダ的ヒロイン像を蒼井優は見事に体言していました。本作は間違いなく彼女の代表作。稀代の大女優になるであろう蒼井優の、今のきらめきを感じ取ってください。 目隠シストさん [CS・衛星(邦画)] 10点(2009-07-11 21:26:09)(良:1票)

81.《ネタバレ》 「人のセックスを笑うな」を観たばかりで主演つながりであんまり期待していなかったが思いがけず3回ぐらい泣いてしまった。蒼井優の持ち味が最大限引き出されていたように思う。 自己主張が下手で不器用なだけなのに、人知れず我が身の不運を嘆いて生きている人はきっと多いと思うが、そんな人々の肩にそっと手を置いてくれるような作品。人間はいくつになっても自分が変わろうと思えば変われるという希望が沸く。きっと中島は正直に引き留めたところで彼女の意志の強さに自分の存在が勝てないことが証明されてしまいそうで怖かったんじゃないかな。ラストに甘さを残さないのもむしろ爽やかで良い。 lady wolfさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-07-09 14:48:12)(良:1票)

80.憲法に移転及び職業選択の自由が定められている。でも、この映画の彼女のように、その自由を最大活用する人は滅多にいない。この映画は、どこへ転居しても同じで逃げないことが大切、なんて説教くさいことを言ってるようで、その反対のことを訴えていると思う。人はもっと、自分が暮らす場所を探求すべきなんだ。家族同居でなければ、ほとんどの人が職場と家賃で住まいを決めるが、彼女の行動は逆。まず、住み始めてから仕事を決め、その土地を住みながら検分する。100万円貯まる頃に面倒なしがらみが生じていたら、あっさり引越し。たぶん、これを繰り返すうちに、100万円貯まっても引っ越したくない土地が現れるという発想だ。暮らしにくければリセット可能。これって、幸せの探求と同義だと思う。だから、他人から苦虫女と思われたって、どんどん引っ越せばいいんだ。人が暮らす場所は、その人にとってどんな必然性を持った場所なのか? そんなことを考えさせてくれる、ちょっと変わったロードムービーでした。 アンドレ・タカシさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-07-04 02:22:43)(良:1票)

79.《ネタバレ》 喫茶店から早足で去る蒼井優とそれを自転車で追う森山未来のシーンがいい。それもそこまでの二人が接近していく描写(飲み会のエピソードとか)が丁寧だから生きる。ずっと人間関係が生じそうになると逃げてきた彼女、かき氷の天才とおだてられても、桃もぎが上手と持ち上げられても、人間関係がややこしいことを引き起こすに違いないという確信があって、その前に去ったり、逃げ遅れてややこしさに捕まったりの“逃亡生活”を送ってきた。でもやっぱりしゃべる相手の誰かが欲しかったんだよな。このガーデニングコーナーの仕事で、初めておだてられずに叱られたが、そのかわり後ろ姿に「おやすみなさい」と手を振る相手を見つけられた。その嬉しさが喫茶店で「しゃべりすぎてしまう」シーンにつながる。あの早足で去ろうとするスズ子さんの「しゃべりすぎ」を後悔する恥ずかしさ、でもそれより、他人に開かれた自分に対する戸惑いのようなもののほうが強く、後ろで泡食ってるナカジマ君も戸惑いの極致、「これから村八分です」と絶望してみせ、しかしそういう態度を示せる相手がいることへのさらなる戸惑いもあって、あんたたちとってもいいよ、と声をかけてやりたくなった。このシーン最高。ナカジマ君の後半は、問いつめられたとき「百万円たまっても行かないでね」としゃべっちゃえばよかったわけでやや不自然なんだけど、まあどっちも「なにやってんだか」と不器用なカップルだったということで、納得してやるか。 なんのかんのさん [DVD(邦画)] 6点(2009-07-03 12:05:16)(良:1票)

78.《ネタバレ》 蒼井優という女優の存在を初めて認識したのは「リリイ・シュシュのすべて」だった。そのとき何となく只者ではないという感じはしたが、この映画で私にとって彼女は唯一無二の素晴らしい女優というポジションになった。本作の不器用な主人公・鈴子はとびきりの美人であってはいけない。かといって勿論ブスでもいけない。どこか陰気な感じで、生きにくそうだが、その後ろ向きなミステリアスさや儚さがそれなりに魅力的にも見える。当然、万人受けするわけはなく、寄ってくる男も限定される。さらに二十代そこそこという年齢設定も考えるとこの鈴子を演じられるのは蒼井優以外に私は考えられない。監督が蒼井優の魅力と持ち味を最大限に活かし、また蒼井優もその意図に沿った結果生まれた素晴らしい映画である。だからといってこの映画が蒼井優の魅力のみで成立しているとは思わない。ストーリーも秀逸である。特にラスト。森山未來演じる青年の裏切りの理由解明が蛇足という意見には全くの同意であるが、前に進む鈴子を応援するかのようにすれ違いのラストを選んだタナダ監督の心意気(?)に感動。とりあえず笹野さんのマイクテクはツボだった。 よーちーさん [映画館(邦画)] 9点(2009-05-21 18:51:58)(良:1票)

77.映画は面白かった。でも、前科があるとか、両親とか、弟とか、社会性とか、100万円とか、ごちゃごちゃいっても「可愛い顔」をしているから男にもてる。でも、それでも十分じゃない模様。いったいどうしたいんだ?やっぱり「自分深しの旅」なんだろう? 変わり者の。これは、「変わり者の、自分探しの旅を、一般の普通の人に観てもらう」、そういう映画だ。むかしから日本映画にはこういうのんがよくある。でもそういう映画にいったいどういう意味があるのか、今もってよく解らない。 メロメロさん [DVD(字幕)] 7点(2009-04-30 23:14:27)(良:1票)

76.《ネタバレ》 中島君はなんで「あなたに旅立ってほしくないので、資金を貯められないようにじゃましてました」ってなんでいえないのでしょうか。彼女を失うことになっても言えない!ってかんじですね。全体的に作り手側の思い込みが強すぎて 商業映画にはあるていど必要な「話の展開の普遍性」が欠けています。 子猫をあっさり殺すところや、ステレオタイプのいじめのシーン、今にも一揆を起こしそうな村人の集会なども少し下品です。 紫電さん [DVD(邦画)] 2点(2009-04-10 21:17:33)(良:1票)

75.《ネタバレ》 しつこすぎない演出や演技、「山梨に勝てる」等の小ネタ、蒼井優など良い所、光る所は沢山有りましたが終盤の味付けを大失敗してしまいましたね…。傑作から「蒼井優だけの映画」に成り下がってしまいました。勿体無い。ラストだけ駆け足になって浮いてしまっているし金銭問題はせっかく作り上げたホンワカした雰囲気を壊す要因になりかねない。演出としてやってはいけない事でしょう。ラストの台詞は良かったものの自分としてはこの点が限界です。ドーナツをくわえる蒼井優が可愛かった。 bolodyさん [DVD(邦画)] 6点(2009-03-20 01:03:55)(良:1票)

74.《ネタバレ》 百万円を貯めたら次の街(自分を誰も知らない街)に引っ越すという話自体は面白いのですけど、最後の鈴子が弟の手紙を読んで、自分は今まで逃げて生きてきたと云う事が分かったのに、「姉ちゃんは次の街に行ったら逃げずに住もうと思います」って何か間違っている気がするのですが……。もう今いる都市から逃げ出してるじゃねえか!と。 演出上仕方ないのですが、中島君も彼女に去って欲しくなかったら「行くな!」と言ってあげればいいのにと思う私は色々ダメなんでしょうね。でも人間言わないと伝わらない事だってあるとお思います。 蒼井優の演技は良い。 民朗さん [映画館(邦画)] 6点(2008-10-15 09:19:54)(良:1票)

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【点数情報】

Review人数 93人
平均点数 6.33点
011.08% line
100.00% line
222.15% line
311.08% line
444.30% line
51718.28% line
62021.51% line
73032.26% line
81212.90% line
955.38% line
1011.08% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.71点 Review7人
2 ストーリー評価 4.90点 Review10人
3 鑑賞後の後味 5.66点 Review9人
4 音楽評価 5.00点 Review6人
5 感泣評価 4.57点 Review7人

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