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50/50 フィフティ・フィフティ(2011)

50/50
2011年【米】 上映時間:100分
ドラマコメディ
[フィフティフィフティ]
新規登録(2011-12-13)【たいがー】さん
タイトル情報更新(2023-11-03)【イニシャルK】さん
公開開始日(2011-12-01)
公開終了日(2012-01-20)


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監督ジョナサン・レヴィン〔監督〕
キャストジョセフ・ゴードン=レヴィット(男優)アダム
セス・ローゲン(男優)カイル
アナ・ケンドリック(女優)キャサリン
ブライス・ダラス・ハワード(女優)レイチェル
アンジェリカ・ヒューストン(女優)ダイアン
マット・フルーワー(男優)ミッチ
フィリップ・ベイカー・ホール(男優)アラン
アンドリュー・エアリー(男優)
浪川大輔アダム(日本語吹き替え版)
鶴岡聡カイル(日本語吹き替え版)
小林沙苗キャサリン(日本語吹き替え版)
木下紗華レイチェル(日本語吹き替え版)
弥永和子ダイアン(日本語吹き替え版)
富田耕生アラン(日本語吹き替え版)
Lynn(日本語吹き替え版)
音楽マイケル・ジアッキノ
撮影テリー・ステイシー
製作エヴァン・ゴールドバーグ
セス・ローゲン
製作総指揮ネイサン・カヘイン
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【クチコミ・感想】

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38.《ネタバレ》 日本で“難病もの”と言えば、“最後は主人公が死んで悲しい泣けるお話”と相場が決まっています。一時期邦画で大流行しましたし、夏にTV局発のキャンペーンでアイドル主演のスペシャルドラマが製作されることでもお馴染みです。刺身に醤油、トンカツにソースと同じくらい定番の味付け。ですから本作の軽やかアッサリ風味の味付けは、単純に新鮮でした。泣かなくてもいい難病もの。これだけで技あり。観賞に値すると考えます。【風味=音楽】は軽くても、旨味はしっかり、コクもあるのが素晴らしいです。主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットは、今をときめく堺“半沢”雅人を彷彿とさせるアルカイクスマイルが印象的。あの頬笑みは、おそらく心の防波堤。ガン告知前から爪を噛んでいた点からも、主人公の不安定な内面が窺い知れます。今回の一大事は、そんな主人公を激しく揺さぶりました。露わになる心の隙間。欠けていたピースは何だったのか。それは親子の絆だった気がします。「愛している」それだけで繋がれるのは肉親だからこそ。息子に「初めまして」と挨拶していた父親に蘇る家族の記憶。胸が締め付けられました。お父さん役の俳優さん、MVPです。揺さぶられた事で人間関係も篩いに掛けられた模様。「難病の彼氏を支えるアタクシってステキ!」な勘違い女とキッパリ別れられたのは不幸中の幸いでしたが、何より彼がツイていたのは、親友が側に居てくれた事でしょう。デリカシーって何?それ美味しいの?な奴ですが、「50%のギャンブルなんて最高じゃん」と言い切り、彼女の浮気を躊躇なくチクれる(しかも本人の目の前で!)ガサツさに、主人公は随分と救われたと思います。本当の優しさを知っている男でした。セス・ローゲンには殊勲賞を差し上げましょう。カウンセラーと患者という関係から始まる恋物語は、「結婚したのか?オレ以外の奴と」でお馴染み某携帯恋愛ゲームと同じくらい激しくツッコミたい衝動に駆られますが、彼女の方に打算が感じられないので許すことにします(笑)。お幸せに! 目隠シストさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-10-03 18:58:15)(良:3票)

37.《ネタバレ》 もっとバカを全面に出したコメディかと思いきや、シリアスなテーマを軽快に描いたかなりの良作。 死ぬかもしれない人に対して「普通に接しよう」と心がけることは、なんて不自然なんだろうと、そんなことを思い知らされる。ただ、本作はあくまでもコメディとして描く部分も多いため、あからさまに不自然に接する人が、おもしろおかしく描かれたりもするのが、いい塩梅。 セス・ローゲン演じる、主人公の親友カイル。このキャラクターが素晴らしい。主人公のアダムには無償の愛とも言えるほど、献身的に尽くす。毎日朝迎えに来たり、家に入り浸ったり、外に連れ出したり、病院への送り迎えや、薬をぬってあげたりもする。その上、軽口でおちょくったり、ナンパのために利用したりと、無理してる感が全くない。長年連れ添った夫婦レベル。このレベルをあの彼女が要求されてたんなら、そりゃ無理だろ。 それだけにこの友人は、最後まで「もしかして、コイツただのバカなんじゃないの?」っていう疑惑を残しておいてほしかったのも確か。 こいつがイイヤツすぎるところが不満点でもあり、感動ポイントでもある。 普通の難病映画なら肝となる部分をサクサクっと流し、あっという間に話が進み、いつの間に終わっているというテンポの良さ。テーマがテーマなだけに、面白いだけに、もっとジックリ描かれてしかるべき部分が多かったようにも思える。 「えっ?」と思ったのは、おっぱいを強調する若いセラピストとあっさり恋仲になっちゃうところ。 この二人はくっつきそうでくっつかないぐらいじゃないとなぁ。 すべからさん [映画館(字幕)] 8点(2012-07-29 02:06:17)(良:3票)

36.《ネタバレ》 「観客が癌患者のドラマを見る」のではなく、「癌患者が周囲を知る」という視点のドラマが新鮮でした。友人のカイルが憎めない良いキャラで、そこも好きです。実は本を読んで必死に勉強していたことが分かるのも、ベタだけど温まります。本以外の小道具の数々も魅力的。ハッパ入りのマカロン、ナニの毛を剃るための洗っていないバリカン、キャサリンの車の中のゴミ、ボケたお父さんが自慢するブルックスブラザーズのスーツ、アダムの手術中に、お母さんがお父さんに飲ませる薬、塗り薬用の綿棒・・・。どれもいい感じにドラマを彩ってましたなあ。 それにしても恋人のレイチェル。彼女はどうなんでしょうね。この映画では割と悪役(?)的なポジションになってしまいましたが、彼女から視点で描いても一本の映画になりそうな気がします。彼氏の闘病を支えようとしたけど力になれず、個展は大失敗、彼氏にあげた自分の絵も「新しいテレビに合わない」という理由で外され、最終的には燃やされる(笑)。身から出た錆とはいえ、かなりエグい映画になりそう。だけどちょっと見てみたい気もする。下手すりゃ自分も彼女のようなポジションに立つことになるかもしれないから。 ゆうろうさん [映画館(字幕)] 8点(2014-03-09 12:55:17)(良:2票)

35.《ネタバレ》 こういうのって日本じゃ企画段階でストップされちゃうんだろうな。癌というテーマを半分コメディにしちゃうというプロット。実は脚本家の実話を元にしているというのが救いの種なんですね。自分が5年後に50パーセントの生存確率と言われ、周りの相談相手が自分の理想とは違う人ばかり。それをネタにしてナンパをする悪友、浮気している彼女、まだ3人目という心理カウンセラーの見習い…。でも皆それぞれ彼のことを心配している。特に悪友の家の洗面所にあった「癌患者との接し方」というタイトルの本に、たくさん折り目がついているのには感動しました。本当に癌を患っている人に勧められるか私にはわかりませんが、とても「ハートフル」な映画なのは間違っていませんでした。 クロエさん [CS・衛星(吹替)] 7点(2013-01-16 03:06:41)(良:2票)

34.《ネタバレ》 27歳の若さで癌を宣告された青年と周囲の人々の狂騒を描いたヒューマン・コメディ。難病ものって、最後に主人公が死んで感動を押し付けるってパターンが多いけれど、本作はそんな難病映画へのアンチテーゼとして、病気を明るく笑い飛ばす。コメディと言っても下品になりすぎることなく、真摯に癌患者を描いているのだが、必要以上に深刻になったり、「生きてるって素晴らしい!」などと当たり前のメッセージを発したりはしない。現代的なリアリティをもって、癌との〈お付き合い〉を等身大に描いているのだ。人が死ねば泣けると思っているバカな日本映画にも見習って欲しいものだ。キャストは全員素晴らしいが、新米セラピスト役のアナ・ケンドリックが、『マイレージ・マイライフ』に続き好演している。 フライボーイさん [DVD(吹替)] 7点(2012-07-15 06:59:30)(良:2票)

33.27歳の若さで癌を宣告される主人公。生存確率は50%(インターネット調べ)。 もちろん物語の主軸は主人公の“闘病”だが、この映画が凄いところは、決して病そのものを悲劇とそれに伴う安直な感動を描いているわけではないということだ。 この映画に描かれていたことは、“癌患者初心者”の主人公の姿であり、人生において初めての「経験」における苦しみや葛藤、それについての感動だった。 主人公が癌患者の初心者であれば、主人公の親友は“癌患者の親友の初心者”、母親は“癌患者の母親の初心者”、恋人は“癌患者の恋人の初心者”、そして新米セラピストは“癌患者のセラピストの初心者”なのだ。 一人の男の岐路に立ち会った“初心者”同士が、それぞれに思い悩み、失敗し、傷つき、正解などない行き筋を模索する。 癌に限らず、重い病気を患ってしまうことはそりゃあ大変だし、それが生死に直結するとあらばそりゃあ悲しい。 しかし、生存確率を示されようが、余命を宣告されようが、「死」に至るまでその人が生きていかなければならないことに変わりはないだろう。 ならば、「癌」という新たな“特徴”を持って生きていくしかないし、逆に言えばただそれだけのことなのだ。 それは口で言うには簡単で行動として表すにはとても難しいことだけれど、この映画では、そういうことがセス・ローゲン演じる主人公の親友(悪友)の言動により表現されていた。 この物語自体が、セス・ローゲンの実体験からよるものだとのことで、彼の演じたキャラクター性には、軽薄さと下品さの裏に分厚い説得力が備わっていたと思う。 誰しも、初めて経験することには、大いに戸惑い、大いに悩む。 この映画は、そのあまりに普遍的なことを、癌というこちらも普遍的に重いテーマに対して真摯に向き合って描き出し、そして見事に笑い飛ばしている。 鉄腕麗人さん [映画館(字幕)] 8点(2012-04-29 00:53:33)(良:2票)

32.《ネタバレ》 若年性の癌を患った青年のあるがままの姿を描いているこの映画は、いわゆる難病モノと言われている映画のジャンルでは珍しいなと思いました。本当にこの映画は劇的なことはそれほど起こらない。それが逆にリアリティを生み出しており、内向的な主人公が自身の境遇に対して慟哭するシーンはグッときました。 民朗さん [映画館(字幕)] 8点(2011-12-25 09:54:51)(良:2票)

31.このネタをコメディにしてしまうことに関する是非を問うたらキリがないので、そこは敢えて言及しないものとして。 こんなに不満のない映画も珍しいほど、よくできたヒューマンで、 役者の演技、脚本、すべてに納得できる作品でした。 ◆ 最後の方、カイルの家でアダムが本を見つける場面。あれは実に良かった。 めたもんさん [インターネット(字幕)] 7点(2018-05-09 13:58:57)(良:1票)

30.《ネタバレ》 「母さん、落ち着いて聞いてくれ。実は僕、癌なんだ。2日前に分かった。でも、大丈夫。ネット情報だけど5年後の生存確率は50%、カジノなら楽勝の勝率だよ、きっと生き残ってみせるさ」――。ラジオ局に勤める働き盛りの27歳の青年アダムは、愛する彼女や友人たちと充実した日々を送っていた。だが、ある日彼は、医師から重度の癌を患っていることを知らされるのだった。突然のことに、もちろん動揺を隠せないアダム。それでも彼は、周りの心優しい友人や恋人、セラピストの励ましを糧に、持ち前の楽観的な性格からなんとか前向きに生きようと試みる。施設から捨て犬を引き取ってみたり、思い切ってスキンヘッドになってみたり、自虐ネタで女の子をナンパしてみたり…。だが、そんな気丈に振舞うアダムも、とうとう癌という病と真剣に向き合わざるを得なくなってしまう……。若手脚本家が実際に体験したそんな重い事実を、反対に終始軽いタッチで描いた闘病物語。うん、評判どおりなかなか良かったですね、これ。まるでポップアイドルグループのPVのようなセンス溢れる映像と軽快な音楽でこんな暗いお話を、ちゃんと現実の理不尽さを直視しながらも最後まで小気味よく見せきるこの監督と脚本家の手腕は素直に素晴らしいと思います。若い女性カウンセラーとの恋愛描写もちょっぴりご都合主義っぽかったけれど、医師と患者との間で揺れ動く彼女のいじらしい姿にはけっこう胸キュンでした~。反対に、あの浮気しちゃう主人公の彼女のいかにもビッチって感じの描き方は、脚本家の相当の私怨が込められてますね(笑)。なんだか、同じくゴードン・レヴィット主演の男目線ラブストーリーの佳品『(500)日のサマー』を思い出しちゃいました。総じて、世に溢れ返る薄っぺらいお涙頂戴の闘病物語とは一線を画する、軽さと重さの間を絶妙のバランス感覚で描いた人間ドラマの秀作であったと思います。ただ…、主人公の親友であるカイルがあまりにもデリカシーのないやつ(こいつ、ホントに女とHすることしか考えてねーんじゃないのって何度も突っ込んじゃったし!笑)で、いまいち僕の好きになれないタイプのキャラクターだったんで、そこだけちょっぴりマイナスっす。 かたゆきさん [DVD(字幕)] 6点(2014-11-17 18:01:49)(良:1票)

29.最近見た闘病ものでは、唯一泣けませんでした。逆にそこがよかった。闘病ものというと、お決まりのお涙頂戴的な内容になりがちなのだが、軽いタッチでテンポがよく、登場人物も個性的でものすごく見やすいし、 見た後にどんよりとした気持ちにならないのが良い。実際に、大病を患ったことがないし、周りにもそんな人はいなかったが、変に感動に持っていこうとする映画よりも、こういう映画を見るほうが、生きる勇気がわいてくるのではないだろうか?と思った。いずれにしても、重い映画をみるぞという気構えがなく見れる映画でオススメです。 シネマファン55号さん [インターネット(字幕)] 8点(2014-08-07 15:16:34)(良:1票)

28.《ネタバレ》 良かったね~無事に手術が成功して。もぉああいう「待ち」の時間はいやなもので、まるで当事者になったような気持ち。そんな中、セス・ローゲン演じる悪友カイルがとってもよい。ちょっと(かなり?)下品で粗暴なやつ(苦笑)だけどああいう友達がいるってのは、素直にうらやましいなと、思ったり。癌との闘病の描写もお国が違えば描き方もかわるというお手本のような本作。セラピストとの関係もいわばアメリカ的である意味お約束の展開。日本人じゃこんな風にはつくらないだろうね、間違いなく。ちょっとそこらへんが気にはなったけど、あれぐらいじゃないと夢がないって(笑)。夢の実現も映画のチカラですから。なかなかでゴザイマシタ Kanameさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-08-03 09:40:17)(良:1票)

27.《ネタバレ》 自分自身の話、腫瘍が見つかり、あと一週間程度で自分が癌か否か判定を受ける。「かもしれない」の状況ではかなり平常。「癌です」と言われたら、どう変わるんだろう? 全く想像できない…というか、平常のままな気がして、そういう心理状態に意外感。そこが映画で説明されて、ナルホド納得。そこからだんだん壊れて行く主人公の感情の在り方を、これからそうなるかもしれない自分のこととして冷静に眺めた。主人公が「セラピーなんて時間の無駄」と途中退席しちゃったシーンは二人ともの気持ちがやりきれなくて泣けた。家族に見せたくない不安定はどうしたらいいんだろうね? という疑問も芽生えたが、一番気になったのは「自分だったら癌の友人の彼女が浮気してるのを、友人に教えられるか?」だった。多分、僕はできないな。「愛してるよ」を言われた痴呆パパの表情が良かった。アンジェリカが普通一般のお母さんを演じているのを初めて観て、それが印象的でした。 だみおさん [DVD(吹替)] 7点(2013-07-13 15:22:24)(良:1票)

26.《ネタバレ》 家族にいくつかの問題は持ちながらも、現代人としてはいたって真面目であり人並みな暮らしを送っていたアダム(=ジョセフ・ゴードン=レヴィット)。そんな中唐突に自分にガンがあることが判明。周囲の人間や自分の中の葛藤などと紆余曲折しながらそれに向き合っていくというお話。 タイトルは生存率。まさに生きるか死ぬか真っ二つという状況で当たり前ですがアダムは苦悩し、足掻きます。アダムの家族・友人・彼女・カウンセラーもそれぞれにアダムについて苦悩し、足掻きます。決して平坦とは言えない道程ながらもそれでも彼は自分なりに一歩ずつ前進し、ある種の信念を得てラスト手術に臨みます。 借りる時にろくにDVDのジャケットも見ず最初私はこれがコメディだと思っていました。やたらテンションの高い友人は出てくるしガンが見つかったとか父親がアルツハイマーだとかは、こう言ってはなんですが洋画(というか米画)特有のブラックジョーク的なフラグ程度にしか思っていませんでしたが、思った以上にシリアスに作りこんであるストーリーで良い意味で裏切られました。 しかしカウンセラーに限ってはやはり「映画」的展開でした。あんなに気を許してくれるカウンセラーなら良いなあとか、少し羨ましく思ってしまったり。美人だし、こういうと批判されるかもしれないがあんな人とカウンセリングで毎回会えるって思ったらそれだけで元気になれそう。でもやっぱり自分がガンとかだとそうも思えないのかな。う~ん、こればっかりは当事者になってみないとわからん。 と、まあ独り言のようなつぶやきですみません。良い映画ですよ!上記のつぶやきのように、色々考えさせられると思います。 TANTOさん [DVD(字幕)] 7点(2012-11-16 22:41:40)(良:1票)

25.《ネタバレ》 ある日、突然ガンを宣告されたらどうするか。生存率が50%と知らされたらどうするか。この作品は彼女がいて、親友がいて、職もあって、それなりに幸せなアダム(27)に訪れた転機を淡々としかし温かく描いている。 昔から短い余命を告げられたり、難病であることが判明することが作品の根幹を成す作品は多いが、この作品の面白さはそれを徹底的に等身大の視点で描き、しかも同時にエンタテイメントとして昇華させているところにある。この主題に対して、アダムとその周囲の人々のやり取りを描いたシーンを積み上げることで、彼自身の内面の変化に迫るという作り方は映画という媒体では最も自然であり効果的なアプローチだったと思う。アダムは必要以上には悩まないが、当然悩んでもいる。彼の周囲が惑い、アダムがガンを患うという事実に翻弄されることで、彼の悩みはますます深くなってしまう。先日「エンディングノート」を鑑賞した際にも感じたことだが、死に直面するということは、自分と周囲の人々との関係性を新たに構築しなければならないということを意味し、気を使われるだけではなく、自分が気を使わなければならないということにもなる。一般的に、身体的な不調が精神的な不調とも繋がりやすいのはそこにも原因があるのだろう。 しかし、この作品で、アダムの救いになるのは、時に彼を悩ませるその周囲の人々からのサポートであることも面白い。親友カイルの荒々しいサポート、セラピストであるキャサリンの初々しいサポート、母であるダイアンの有無を言わさぬサポート。彼女であり、結果的に彼と分かれることになるレイチェルの存在すら、決して彼にとっては無でなかった。周囲の人々の時には迷惑なサポートを受けて、アダムは徐々に本当の「生きる意味」を見つけていく。その様子は真に迫って感動的だった。 キャストも揃っている。全員が良い演技をしていたと思うが、特にアナ・ケンドリックの新米セラピストぶりは観ていて微笑ましかった。セラピストでありながら、患者と恋に落ちるという反感を買いそうな役どころだったにもかかわらず、キャサリンという憎めないキャラクターを完璧に理解し、見事に演じていたと思う。セス・ローゲンの安定感もさすがである。 ちゃんと劇場で観て本当に良かったと思えた作品だった。同世代の独身男性には特にオススメしたい。 枕流さん [映画館(字幕)] 8点(2011-12-17 11:16:54)(良:1票)

24.《ネタバレ》  『母親にガンを打ち明けるシーン』、ガンの予防になるからと母親が緑茶を入れようとするシーンには涙が出ます。車の中でアダムが突然感情を露にするシーンも良い。今まで押さえていた感情が噴出し、不安と絶望がついに理性を超えてしまう貴重なシーン。その直後、友人宅で『ガン患者と共に生きる』的な本(正確な名前忘れた)を見つけてしまうのが、マンガチックでベタすぎますが、凄くぐっときます。ここでは『ヤンキーが良いことすると5割増しで良い人に見えちゃう』という心理が働いています。個人的には一番好きなシーンかもしれません。  と、ここまでシーン毎の感想しか述べていません。それはこの作品がエピソードを羅列したような作品だからです。1つ1つのシーンを見ると凄く良い。確かに良い。ですが1本の映画として見るとなんとも評価のし難い作品です。  主人公アダムが突然ガンを宣告されたこと以外、これといった事件が起きません。レイチェルの浮気はありますが、誰しもが想定しちゃってるでしょうし、ハプニングとしては弱い。さもありなん、といった感じです。  大きなドラマ、山場を作らないのであれば、いっそドキュメンタリー調にしたほうがよかったかもしれません。  この作品は『友人や家族がガン患者となったとき、どう寄り添っていくのか』を、ガン患者の目線で描いた作品。難病ものですが、ライトに描かれているので深刻になりすぎないところは良いですね。更に、キャサリンというかわいいセラピストが本作にハッピーな雰囲気をプラスしているのも好印象。アナ・ケンドリックは素敵な女優さんですね。  ジャンルがコメディになっていますが、私はこの作品をコメディとして見ることはできなかったです。 たきたてさん [DVD(字幕)] 5点(2019-09-19 12:00:19)

23.悲しいストーリーの筈が、何故か主人公の笑顔にはんなりしてしまう。死に対して逃げも隠れもしない。欲を言うなら、もうちょっと先まで描いて欲しかった。 ゆっきーさん [DVD(字幕)] 6点(2018-04-23 17:42:54)

22.個人的には友人のカイルがツボ♪ 登場人物はみんな良いアクセントになっていて、全体として蛇足も無く、抑揚もちょうど良かったかな。 アダムの表情の変化が台詞以上に印象深かったのは役者さんの力なんだろう。 もう少し、50/50感が後半に出せたら良かったかな~・・・? ババロンさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-11-01 12:45:11)

21.みなさんの評価に同じく、期待してなかったけどよかった。 登場人物たちのやりとりも、クスッと笑えました。 僕自身、いつ死んでもいいやとか思ってるけど、実際に当事者になったら精神的にも大変なんでしょうね。 プラネットさん [インターネット(字幕)] 7点(2017-03-03 23:29:59)

20.《ネタバレ》 なんだろ、ちっとも特別な描写など無かったのにとても良い映画だったと感じました。 出演者がそれぞれの方法で病気に向き合いますが、それぞれの方法がとても控えめで押し付けがましくなくて良かったです。大病を患ったことがなくても、、大病かも?と不安で検査などをしたことがある人でしたらそれなりに、それぞれの立場で共感が得られると思います。そして気遣いとは裏腹に、本人(=家族)以外の人にとっては所詮は他人事という描写も見逃せませんでした。これのおかげでよりリアリティがあったように思います。 結末の付け方が多少ご都合主義でしたが、バッドエンドにしなかったおかげでホッコリした心地よい気分で観終わることができたと思います。女性目線で厳しい評価の方もいますが、これに関してはたまたま男が主人公だっただけなので、立場を入れ替えて脳内補完してほしいところ。 アラジン2014さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-03-27 18:12:48)

19.《ネタバレ》 私は幼なじみを癌で亡くしました。ちょっとご無沙汰している間に彼は私に何も告げることなくひっそりと亡くなりました。後から彼の兄に聞いた話ではいろいろ迷っていたとのことです。確かに末期癌の場合、誰かに告げて気休めや慰めなど聞いてもむなしいだけの気もします。それにもし私が癌の話を聞いていたとしても果たしてカイルの様に親身に寄り添って励ますことができたのか自信がありません。この映画はハッピーエンドで本当に良かったと思います。 イサオマンさん [地上波(吹替)] 6点(2015-01-05 10:39:45)

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【点数情報】

Review人数 38人
平均点数 6.87点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
412.63% line
537.89% line
61026.32% line
71231.58% line
81128.95% line
900.00% line
1012.63% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.66点 Review3人
2 ストーリー評価 7.60点 Review5人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review5人
4 音楽評価 6.25点 Review4人
5 感泣評価 6.25点 Review4人

【ゴールデングローブ賞 情報】

2011年 69回
作品賞(ミュージカル・コメディ部門) 候補(ノミネート) 
主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)ジョセフ・ゴードン=レヴィット候補(ノミネート) 

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