みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
35.『メランコリア』とはズバリ鬱病のこと。重度の鬱病を患う天才監督による鬱病をテーマにした映画ということで、大変興味深い仕上がりとなっています。。。 この映画はかなりシンプルな構成となっており、ラース・フォン・トリアー監督作品としてはわかりやすい部類に入るのではないでしょうか。第1部で描かれるのは、結婚式という人生の一大イベントの中で奇行を繰り返す鬱病患者の姿。第2部で描かれるのは、人類滅亡という狂気の日を迎え、完全に理性を失ってしまう一般人の姿。第1部における主人公ジャスティンの姿にはかなりイライラさせられるのですが、第2部との対比によって鬱病患者の置かれた状況がよく理解できるという面白い構成となっています。。。 鬱病患者にとっては狂気の世界こそが日常であり、普通の人たちの輪の中に入れられ、普通に振る舞うことを強要されるということは激しい混乱を生むようです。愛する花婿と二人っきりの冒頭では幸せいっぱいだったジャスティンですが、大勢の客人の前に引きずり出されるとその笑顔は曇ってしまいます。家族が良かれと思って設けた宴なのですが、状況は彼女の許容範囲を完全に超えてしまっていたのです。結果、制御不能となったジャスティンは奇行を重ねるのですが、それは彼女に無理を強いた周囲に責任があったはず。にも関わらずすべての人から責められたのはジャスティンであり、愛する花婿も、生き甲斐だった仕事も失ってしまいます。。。 第2部は、「今日で世界が終わります」と告げられた一般人の物語。常識人だったジョンは妻と息子への義務を放棄して服毒自殺を図り、残された妻クレアは息子を連れて右往左往するのみ。人類滅亡という状況は秩序の中で生きる一般人の許容範囲を超えてしまっており、混乱した彼らはひたすらに奇行を繰り返すのみなのです。結婚式という場に引きずり出されたジャスティン同様に。鬱病患者は好んで奇行に走るのではなく、彼らにとって受け入れがたい環境に置かれたことによる避けられない反動として奇行が表れてしまうということを、監督は訴えているようです。。。 一般に、精神病患者を社会に戻すことが”治療”と言われていますが、我々とはまったく違う世界に生きる彼らを無理矢理に我々の世界に引き込むことが本当に正しいのか?この映画はかつてない構図でそのことを訴えてきます。この監督の圧倒的な構成力には相変わらず恐れ入りました。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 7点(2012-08-10 14:42:17)(良:3票) 34.はっきり言って、非常に感想の表現が難しい。 とてつもなく深遠な映画のようにも思うし、至極退屈で浅はかな映画のようにも思える。 監督自身が“鬱病”を患い、その自身の内情をそのまま映し出したかのような“悪い夢”のような映画だった。 自分自身の中に「鬱」がまったく存在しないのなら、何の迷いも無くこき下ろすことができたのかもしれない。 しかし、世の中の大部分の人がそうであるように、現代人のはしくれとして、自分の中の「鬱」と寄り添い折り合いをつけながら何とか生きてきた者としては、この映画が描き出す“果てしない憂鬱”を無視することなど出来るはずもなく、ただただどう向き合っていいものかと呆然としてしまった。 荘厳な終末感を描いた後半に対して、ただただグダグダな結婚式の模様を描いた前半が退屈過ぎるという評が多いようだが、僕はむしろ、幸せな風に見えた結婚式が徐々に確実に破綻してく様を描いた前半の方に、よりこの監督独特のおぞましさが溢れていたと思った。 冒頭の地球滅亡シーンは、恐ろしいまでに美しく、圧倒的な光景を見せてくれる。 ただそれよりも印象強く残ったことは、何と言っても主演女優の表現力だ。キルスティン•ダンストのパフォーマンスが物凄い。 映画は、彼女の恐ろし過ぎる表情を画面いっぱいに映し出して始まる。その表情には、実は怒りを伴っていないということに、殊更の恐怖を覚えた。 監督のラース•フォン•トリアーは、主演した女優の潜在能力を限界以上に引き出すことを強いる過酷な映画作りで有名だが、今作においてもその特徴は遺憾なく発揮されたようだ。 その“強要”に応えた若き実力派女優はやはり本物で、見事だった。 と、あらゆる側面で印象深い映画であったことは間違いない。ただ、だからと言ってイコール「面白い映画」だと断言できないのが映画の難しいところだろう。 結局、詰まるところ最初に記した感想に尽き、語弊を覚悟で表現するならば「鬱病患者の夢」のような映画だ。 非常に魅力的で興味を引かれるテーマではあるが、「他人の夢の話ほど、実際聞いてみてつまらないものはない」ということなのかもしれない。 【鉄腕麗人】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2012-12-04 23:29:51)(良:2票) 33.《ネタバレ》 世界の終わりが来ることによって、鬱病患者とそうでない人間の立場が逆転するという構成が気持ち良かった。「鬱病の監督が撮った陰鬱なだけの作品」というよりは、むしろ逆かと思う。なぜなら、地球が滅びることを解放と感じて喜ぶ主人公が、姉やその子どもに対しては憐れみの感情をしっかり持っているのがわかるから。「世界が終わって嬉しい」という感情と、「家族が死ぬのは可哀想」という感情は、何の矛盾もなく両立する。そこに温かな余韻があり、セラピーめいた前向きさすら感じるのだ。落ち込んでいるときにこそ、見てみるべき作品なんじゃないかと思います。 【乱泥】さん [インターネット(字幕)] 8点(2023-02-06 22:11:31)(良:1票) 32.《ネタバレ》 センセーショナルで辛辣な映画を撮るトリアーの中では最も見易い作品だろう。ディザスターものの体裁を取りながらも舞台は屋敷とその周辺のみで、鬱病を主体にしたシンプルさ。鬱病への無知・無理解をストレートにぶつけ、ヒロインの心理状態をシンクロさせるような揺れる撮り方に見ていて辛くなるくらい(酔うという意味で)。避けられない破滅に、ヒロインと常識人の姉の立場が逆転していく過程が印象的。地球消滅なのに、どこか穏やかで爽快感のある終わり方。これに共感してしまうあたり、「生きているだけで素晴らしい」と強要する"普通"の社会にどこかしら違和感があったのだろう。閉塞感からのリセットを描いた壮大な"断舎利"映画だ。 【Cinecdocke】さん [映画館(字幕)] 5点(2017-06-08 18:58:17)(良:1票) 31.《ネタバレ》 妹思いの姉、カッコイイ旦那、祝福してくれる友人や親族たち。こんな立派な屋敷で豪華絢爛な結婚式・披露宴をやれるなんてホント幸せものですよ。でも、そんな周囲の気持ちとは裏腹に、ありがたみすら気づかず問題行動ばかりする主人公ジャスティンは紛れもない重度の欝病です。良識ある人が見れば普通はイライラします。 特に冷めた言動の母親然り、この母にしてこの子有りっていう感じですが、この結婚式の前半部分がとりわけ秀逸であり、長丁場とも言えるこういう伏線がじっくり描かれてるから故に、終末的な後半部分をより引き立てています。前半ではいたって正常であった姉の旦那。天体望遠鏡をみながら惑星が衝突するのを知ってか知らずか一抹の希望を打ち砕かれた瞬間、その直後信じられない行動をとるわけですが、人間ってのは何がきっかけで豹変してしますかわからない、まかに感情を持ち得た生物だと言わしめている。また、これまで冷静だった姉も取り乱しはじめるあたり、ジャスティンとの気持ちの揺れが逆転しちゃってる点も狙いなのだろうか? 冒頭の地球滅亡のシーンと後半のクライマックスあたりはシンクロしているわけですが、幻想的なシーンはとくかく美しい。幸せとは格も儚く崩れ去ってゆくものなのか…と絶望すら感じてしまい、何とも言えぬ重苦しいの展開なのにも関わらず、一瞬たりとも目が離せないのは、すでにその人物に感情移入しているからに他ならない。それは誰しもがもっている感情を上手くフィードしたラース・フォン・トリアー監督の演出力なのかもしれない。現実と非現実とは紙一重とはよく言ったものだ。 【シネマブルク】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2012-12-25 21:27:39)(良:1票) 30.《ネタバレ》 相変わらずの鬱病監督、ラース・フォン・トリアーの比較的メジャー(ハリウッド俳優を多数起用)な最新作。それでも、内容は相変わらずの悶絶鬱映画で、人類なんかみんな滅びてしまえばいいのに、という鬱特有の寂寥感溢れる結論でありました。でも、やっぱりこの監督は悔しいけど才能があるんだよね。前半のぐだぐだな結婚式では、鬱な花嫁が健常な人々から侮蔑の念で見られていたのに、後半、人類が滅びると分かったとたん健常者が次々と絶望に追いやられて狂っていく。そして反対に鬱な主人公は健やか心で現実を受け入れる。初めから希望なんかなければ、絶望なんかしない。とても暗鬱な美しさに満ちた作品でした。死にたくなるけど(笑)。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-12-18 19:42:38)(良:1票) 29.これはキューブリックの感性を上回る作品でした。映画の進化が著しく、秀作が目白押しの気がしますが、その中でもこの作品は凄かった。映像的にも、音楽的にも、演出的にも。いろんな意味付けが可能なのでしょうが、映画好きな自分には、自分の中で「映画的」という形容詞ができあがってます。まず結婚式に時間をたっぷり使います。実に豪華な顔ぶれ。ここはここで群像劇的な色合いで、ジャスティンの女性心理をじっくり描きます。そして一転、姉のクレアの惑星接近に動揺する彼女をじっくり描きます。いろんな意味付けができるのでしょうが、自分はこの二つの視点を持つ映画の「映画的さ」にひたりました。ラースフォントリファーの世界にひたったんですねぇ。そして「映画的」をたっぷり感じ取りました。彼の容赦のないラストを持ってくるストーリーには辟易もしますが、この作品で大好きな監督になったことは間違いないです。最初の数分を観て、ネットでDVDを購入しました。 【トント】さん [DVD(字幕)] 10点(2012-09-19 04:26:59)(良:1票) 28.《ネタバレ》 冒頭に、堂々と結末が示されているにも拘わらず人間ならば誰もか抱いてしまう一縷の希望という物が、針金のワッカを覗き込むワンカットで見事に打ち砕かれてしまう瞬間が、さりげなく凄いです。 パニックに陥る街の様子なんて一切描かずに、細かな現象の積み重ねで想像させてしまう演出力には感動します。 永年仕えてきたであろう執事のおじさんが突然来なくなってしまう、なんていうのも人々の救いようのない事象を強く暗示していますし、1部と2部で描かれた相反する『絶望』と『調和』が、同じ点に向かって収束してゆくという構成も、とても思惑的です。 これがハッピーエンドと言うならば、こんなシニカルなハッピーエンドは見たことありません。 最も静かで、芸術的な気概に満ちたディザスタームービー。 もう四回見ました。 【Beretta】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2012-09-07 18:00:37)(良:1票) 27.《ネタバレ》 トリアーの作品の多くは、神経の弱ったアウトローの人間を、まわりの複数の人間たちが、「もっと周りの人間たちと協調しなさい」と注意したり、「かわいそう」と同情したり、憎んだりする描写が中心に描かれている。鬱とは何か?それについて他人は「悩むな」とアドバイスを与える。「もっと頑張れ」とも言う。しかしそのアドバイスには、憎しみと軽蔑が含まれていることに、言っている本人たちが気が付いていない。これを偽善という。トリアーはこの「偽善」を描くために生きているようなものだ。社会の一員になれない異端児を攻撃する本能が、われわれ社会にはある。地球破滅願望の心理は単純です。今、鬱病の自分が持っている不安を凌駕する不安が起これば、小さな不安は消えるからです。しかもそれは自分だけの不安ではなく、自分に対して「もっと頑張れ」とアドバイスをおくる憎悪すべき人々まで巻き込むことができる。姉のクレアの「滅亡」に対する恐怖は、さぞかし主人公にとっては心地よかったと思います。反対にメランコリアが地球から離れていこうとしたとき、彼女は少しがっかりした様子さえ見せます。トリアーはどの作品でも一貫して、社会の一員になりきれない弱者を描いてきた。そしてそういう弱者を周りの我々が、同情や軽蔑によって攻撃する様子を、偽善を交えて描いてきた。偽善こそ憎むべき存在であり、それは人類そのものを意味する。メランコリアは主人公の期待通り、すなわち彼女の敵である我々を滅ぼすために、再び地球に接近する。そして滅亡!ついに出たよ、トリアー流のハッピーエンド。彼の頭の中は人類に対する復讐心でいっぱいなのでしょう。そして私はそういう彼に共感するのだ。勇気を持って爽快感を味わえる映画だと断言しておきます。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 10点(2012-08-18 20:18:55)(良:1票) 26.オープニング、田園風景を馬が疾走するシーン、惑星が接近などの映像は綺麗かつ幻想的で素晴らしいの一言につきる。 でも、前半の結婚式は退屈でエンターテイメントとしては今一だろう。観ているだけで、イライラしてくる。(鬱病の人が主人公では仕方ないかも) ラース・フォン・トリアー監督とは、あまり相性が良くないのかも。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-08-18 00:46:01)(良:1票) 25.《ネタバレ》 確かに、映像的には美しかったですねぇ。主人公のジャスティンは、結婚パーティーだというのに見事なグズグズっぷりで見ていてイライラしちゃうほどなんですが、要するに彼女は鬱病なわけですね。だから人生で一番幸せなときなのに、全然幸せを感じてない。この主人公は、まさしくラース・フォン・トリアー監督それ自身なのでしょう。彼もまた、鬱に悩まされていたそうな。惑星メランコリアが衝突するという時、ジャスティンはある種、悟りを開いたかのように平穏としていて、姉の方が落ち着きなくなるわけですが、これはまぁ、独り身のやつが街中で幸せそうなカップルを見つけて「うぅ~、地球が爆発すれば良いのに」て思うのとそう変わらないような気もします(笑) 。自分の怖いもの、邪悪だと思うものが全部吹き飛んじまえばいい、監督自身が、こういう映画を作ることである意味治癒効果にでもなってるんじゃないかしら。 【あろえりーな】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-08-07 10:50:25)(良:1票) 24.《ネタバレ》 メランコリアがうつ病とは知らないで見ました。後で知って、なるほどと思える作品です。背景にある地球滅亡というのは、実は私も持っている感覚です。最近の異常気象、地球温暖化、金持ちしかやっていない株式投資などのマネーゲームでおかしくなり、そこに貧乏人も払っている税金で救済し、経済がおかしくなり、年金などのなくなっては困るお金をギャンブルし、発展途上国が次々と発展してきて、地球をどんどん汚します。しかし、これを止める手だてがありません。なぜなら、それを私たち先進国がやってきたことだからです。なんという憂鬱なことでしょう。ただ、地球があのように滅亡するとは思っていません。人類が滅亡するだけなのです。そう、恐竜のように。地球のガイア論がありますが、私はそれも信じています。地球が息をとめるか、寒くするだけでほとんどの動物が死にます。それをしそうだと思っているのです。私もうつ病かもしれません。 【matan】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-05-20 15:15:48)(良:1票) 23.《ネタバレ》 とても楽しめた。 この世の終わりに際し、日頃のリア充は大パニック、逆に世を憂うキルスティン・ダンストは至極冷静。 この対比と皮肉が面白い。 日頃は不調でも、いざという時は強いんだ。 そう、人生は何事もトレードオフの関係にある。 今ある自分を何ら嘆くことはない。 【にじばぶ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-10-08 20:04:40) 22.《ネタバレ》 「ネタバレのイントロダクションなど不要!」と言いたいところですが、『100日後に死ぬワニ』方式の演出と捉えれば納得できます。何気ない日常も「まもなく地球が消滅する」枕詞が付けば別物に変わる。実際ジャスティンの態度は一般的なマリッジブルーの症状と何ら変わりなく、彼女が抱えていた「憂鬱」の正体を知らないままでは、詫びも寂びもあったものではありません。真実を見通せる能力を持つ彼女いわく、地球は宇宙で唯一生物が存在する惑星とのこと。我が身可愛さで嘆くような次元の話ではなく宇宙規模の大事件。「イチからゼロ」に変わる運命の瞬間が迫っているのだとしたら憂鬱度も一層増すというものです。とはいえ地球が消滅しようと自分だけが死のうと、自意識レベルの結末は同じ。たぶんジャスティンは「大して変わらない」と思い、クレアは「全く違う」と認識している気がします。人間らしいのはクレアの方。一方ジャスティンは「悟りの境地」とも言えますが、真実を誰とも共感し合えない孤独の先に行き着いた心境でもあり、どこか哀れに思えます。彼女が最後に考えたキャッチコピーが「無」というのも、さもありなん。 終末世界を描く映画の中では刺激度はかなり低めだったと思います。暴動や略奪、集団自殺なんて物騒な描写はありません。これは民衆に破滅が予告されていなかったせいです。もちろん天文学者がこの結末を予想できないはずがなく、各国政府が事実を隠蔽していたと推測されます。しかしこれは「嘘も方便」の類。こんな時に「知る権利」が発動していたら地獄絵図は不可避でした。唐突に、抗う術がないから救われる。それが「死」の本質という気がします。ここから尊厳死の意義について考えるのは飛躍し過ぎでしょうか。木の枝で組んだ魔法陣は気休めの象徴。大した覚悟も無く迎える最期というのも悪くないのでは。 私が今まで観てきたラース・フォン・トリアー監督作品の中では、最も「観易い」映画でした。鬱度はさほど高くありません。ただこの監督の場合、これが誉め言葉にはならないのがユニークなところ。貶しているつもりはありません。でも些か冗長だったとは思います。大監督が制約無く創った芸術作品とでも申しましょうか。歓迎すべきなのでしょうが、多少制限があった方が客観的に「良いもの」が出来たりして。「名作は2時間超が当たり前」の風潮ですが、2時間以内に収めてくれていたら8点でした。 【目隠シスト】さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-11-28 19:29:49) 21.《ネタバレ》 鬱病の話は散々出たのでもうやめておこう。 これはつまり、巨大惑星メランコリアを男性になぞらえた、壮大な愛の物語だ (笑) 全ての発端は、ジャスティンの「誘惑」だ。誘惑と書いて字の通り、彼女の美しい裸体が惑星を誘う。彼は地球の近くを素通りするつもりが、素っ裸で森林浴をする彼女に気づいてしまった。地球上で最高の「美」を見つけてしまったから、さあ大変。彼女に一目惚れしてしまった彼はしばらく悶々と地球付近に停滞したが、彼女の求愛サイン (枝のヤツ) にとうとう抑えきれなくなり、まっしぐらに彼女のもとへ、、 メランコリア (鬱病) とジャスティン (鬱病) は抱擁し合い、その愛は地球を救う・・・ どころか、その愛は地球を破滅させてしまった。 色々な警告だろうな、さすがは、ラース・フォン・トリアーだ。 【タケノコ】さん [DVD(字幕)] 6点(2020-10-22 02:21:35) 20.何かいい方法はないものか、地球を救う起死回生の何かがと思って観ていたらそのままいってしまった。 そういう映画ではないんですね。 【TAKI】さん [DVD(字幕)] 6点(2017-12-02 18:31:39) 19.《ネタバレ》 人類が滅ぶとなったとき絶望する人もいるが、喜ぶ人がいても何も不思議な事ではないし、今までそういった人々に焦点を当てた映画は見たことはなかったので自分には新鮮だった。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 4点(2015-10-29 14:04:52) 18.見てられない。これはひどい。 【aimihcimuim】さん [DVD(字幕)] 1点(2014-09-28 01:28:54) 17.《ネタバレ》 異色な映画であることは確かですね。惑星衝突という人類滅亡を前に一家族だけに焦点を当てた物語はある意味下手なパニック映画に比べてよかったと思います。惑星衝突の際にクレアの旦那が勝手に自殺しちゃうのはこれまでの彼のキャラからしてちょっと唐突で違和感を覚えました。最後の惑星衝突からエンディングロードという流れ、実際に映画館で観ていたらどんな気分なんだろうなって思いました。 【珈琲時間】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-09-09 12:47:12) 16.《ネタバレ》 前作「アンチクライスト」を輸入Blu-rayのモザイク無しで見た後、その見た人の精神をえぐるようなダメージを前にして、もうこの監督の作品からは遠ざかろうと思っていたにもかかわらず、今作の予告編のスーパースロー映像に衝撃をうけてまたまた見てしまった(笑) 結果から言うと前作ほどのトラウマ感は無い しかし最初にパート1「ジャスティン」とタイトルが出た時に「アンチクライスト」の章で別れているドラマを思い出して嫌な予感がした はたしてパート1はやっぱり嫌な感じ ヒロインも嫌いだし、出て来る人物もことごとくイライラさせる 如何にも嫌な奴の母親 いい歳してチャラい父親 むかつく上司 なによりもこの監督の毎度の事だが、鬱病のヒロインが嫌い 自分はグロよりもこの精神病をテーマにした映画が苦手だ ヒロインのキルスティン・ダンストはスパイダーマンもそうだが存在が不可解 どの辺がいいんだろうか不思議だ しかし後半のパート2「クレア」篇では徐々に近づくメランコリアを不気味に、しかし静かに描く エンディングでは冒頭で描かれたスーパースローの衝撃がもう一度展開されるのかと期待したが、それは無しでむしろ冒頭のシーンはただの終末イメージである事が分ってちょっとがっかりした ここではパート1で気に入らなかった連中の終末を、ことごとくスーパースローで見せてくれれば、前半のストレスから一転して最大のカタルシスを得たのにと思ったが、鬱病のラース・フォン・トリアーにそれを求めるのはお門違いである このラストの衝撃をヒロインの妄想であるとする見方もあるようだが、それだとこの作品そのものが監督の矮小な妄想世界と言う事になるので、そう言う見方は私には出来ないな しかし全体を通して不安を呷る揺れるカメラや荘厳なワグナーの「トリスタンとイゾルデ」がこの作品を重く見応えがある物にした 【にょろぞう】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-04-19 10:04:40)
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