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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です!
【クチコミ・感想】
5.《ネタバレ》 まるでチョウ・ユンファ主演の香港ノワールのごとき邦題には騙されますけど、純然たる英国ノワールでユニークな視点のロードムービーでした。監督はスティーヴン・フリアーズで、『マイ・ビューティフル・ランドレット』で注目される前年に撮った彼の長編第二作目であります。タイトルバックに流れるギターソロがえらく渋いなと感心したら、なんとエリック・クラプトンの演奏でした。 強盗仲間を裏切って証言をして司法取引でスペインで隠遁生活をしていたテレンス・スタンプ、10年経って出所した仲間に居場所をかぎつけられて拉致されてしまう。このテレンス・スタンプが演じるのが実に不思議なキャラで、捕まるときこそ抵抗したけどボスが待つパリにまで護送される間は悟りきったように穏やかで、派遣されてきた殺し屋には協力的。この殺し屋二人組がジョン・ハートとティム・ロスで、途中で行きがかりで女を一人誘拐することになり、ほとんどこの四人で進行するスペインからパリを目指す奇妙なロードムービーとなるわけです。このジョン・ハートが演じる寡黙な殺し屋は印象深いキャラで、有能なのかはともかくとして非常に冷酷な男で、警察に通報しそうに思える目撃者を躊躇なく殺してゆくのです。コンビを組む若造がティム・ロスですが、当然ですけど若々しくて金髪なので始めは彼とは気づきませんでした。面白いのは処刑台へ歩かされている死刑囚のような立場のスタンプが、逃げるチャンスは何度もあるのにまるでガイドの様にハートたちを導く理解しがたい言動で、それに二人が翻弄されてゆくところでしょう。若いロスの方は女に情が移り気味でスタンプの影響が顕著になりますが、けっきょくハートには通じずに悲劇が訪れます。 「お前は運が良い」と女だけは殺さなかったハートが、その為についに国境を越えられなかったラストは予想通りの展開ですけど、まだ駆け出しの頃のスティーヴン・フリアーズの才気は十分に堪能できました。この映画のジョン・ハートを観ていると、『ジャッカルの日』でジャッカル役でも良かったんじゃないかと思うほどでした。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-06-06 23:02:13)
4.《ネタバレ》 例えば銃撃戦や激しいアクションなどは目が慣れてしまうことがありますが、静かなまま、ひりひりと最後まで手に汗握らされる心理戦ドラマがあります。この映画がまさにそれ。
殺し屋2名とターゲット一人、巻き添え人質が一人。四者四様の思惑が交錯し、狭い車内に充満する不可思議な空気。不可思議オーラはもっぱら殺られる運命のT・スタンプが醸します。死を恐れぬ淡々とした死生観に、さしものベテランヒットマンである非情のJ・ハートも心を動かされるのでした。・・が、いやこれがね、まさかのラストへの慎重に敷いた伏線とはね。人の心は測りがたし。心に生じた静かな感銘をアッサリ裏切られたJ・ハートの狼狽したような表情たるや。気持ち、分かる。
逆らう新米手下は切ってしまおう、というところまではジョンの心の内にあったことでしょう。でもいっとき「天晴だ」と感嘆し本名まで明かしたテレンスに気持ちをスカされるとは予定外。かくして彼の判断が狂い、女を逃がしたばかりに自らの首を絞めることになるのですねえ。人生一寸先は闇ですね。
皆良い芝居をしています。なかでも映画初出演のティム・ロスがチンピラ顔を大いに活かしてのびのび子分役を演っており、印象強烈です。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-08-08 23:24:38)
3.《ネタバレ》 寡黙な殺し屋 ジョン・ハートに点数の全てを。その激シブさに惚れ惚れで釘付けに。何の躊躇いもなく人殺しをする彼が、噛みつかれたりかちあげられたり目潰しされたりと散々な目に遭わされた小娘を殺せずに命取りになった結末を悔しい思いで見つめる。あのウィンクは一体・・・・まさかの惚れた弱みだっとしたら・・・・悔しさで頭がクラクラする。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-02-07 13:50:46)
2.《ネタバレ》 近年は女性を主人公とした映画が印象的なスティーヴン・フリアーズですが、
風景も、1つのクルマで旅をする3人の男と1人の女、
4人の誰もが理解し合おうとしない乾ききった世界観と雰囲気が全編に漂う一風変わったロードムービー。
どう見てもプロの殺し屋らしくないジョン・ハートと、その子分のいかにもというチンピラのティム・ロスの2人。
この2人がパリのボスの元まで連れ帰るかつての裏切り者で、妙に達観した死生観をもつ男がテレンス・スタンプ。
しかし、いざ銃を向けられるとオロオロと命乞いをする。彼らが見せるギャップが物悲しさを誘う。
この3人だけでは地味すぎると思ったのか、巻き添えのような形で1人の女が旅に加わりますが、
彼女の存在意義が今一つ感じられず、どうして彼女が生かされたのかも謎。
決して嫌いではない空気を持ちつつも、彼らの行動に釈然としない部分も多々感じる作品です。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-01-31 17:19:59)
1.《ネタバレ》 在りしの日の、目白にあったとあるレンタルビデオ屋で、オススメされていたので、閉店時に買ってきて、今さらながら観た一本。
このレンタルビデオ屋が推す作品は、本当に渋い、本当の映画好きが勧める作品ばかりで、本作もその例にもれない、独特の雰囲気を醸す作品だった。
最後の最後まで、「?」続きの内容で、観る者を飽きさせない。
決して大げさなアクションや演出があるわけではない。
終始、一種ハードボイルドとも言えるような空気感が漂う。
そんな静かな展開ながら、内容がギュッと詰まっていて、一時も目が離せない作りは実に見事。
主な登場人物は4人、いや、どうでもいい存在の女を除くと、実質3人で物語は静かに進んでいく。
特に、殺し屋のボスと連行された裏切り者の、二人の対峙が心理戦のような痺れる展開に。
最初の印象では、殺し屋のボスが冷静で冷徹な殺し屋キャラ、それに対して、連行された男は度胸の据わった死を恐れないキャラ。
このキャラが、終盤になって、まったく崩れてしまう。
冷静で冷徹だと思われた殺し屋が、実は気分屋だし、女に情をかけて逃すわ、連行された男は宗教ばりに死を恐れない不気味な男かと思いきや、最後の最後で命乞い。
この序盤と終盤とのキャラ変が、実に面白いし、実に奥深い。
人間、誰もがしがない世の中を生きていく上で、表面上、仮面をかぶってどこか強がっている。
特に男はそうだ。
だが、追い込まれれば、誰しもシッポを出し始める。
要するにボロが出る。
そのボロを必至に探ろうとする男と、探られまいとする男。
相手より自分が優位に居たい、優位であると相手にアピールする男。
そんな人間味が、どんなにクールで冷静な雰囲気を持った男にも、必ず存在するし、特に、そこに女が絡んでくると、男は意外や脆いものである、と。
そんな人間描写、そして心理戦、金や女にまつわる欲、それらが短めの尺の中で、無駄なく鋭く描かれた逸品。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2015-12-06 22:52:03)
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【点数情報】
Review人数 |
5人 |
平均点数 |
6.60点 |
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