みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
77.フランキー堺の魅力が詰まった傑作。駄作も多い川島雄三の最高傑作にして日本映画史に残るコメディ映画だ。なによりも脚本が優れている。群像劇のお手本にするべき。いくつかの落語から話を持ってきたからか、演出もどこか落語っぽい。名人の演じる落語を聞いている時の脳内映像を映画化したらきっとこんな感じなんだろう。初期の日本映画は落語からの影響が強かったが、もう落語から教わることはないと言わんばかりのクオリティの高さ。幻のラストシーンが実現していたら伝説の一本になったに違いない。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-02-25 14:32:39)(良:2票) 76.《ネタバレ》 学生の頃に夜中なんとなくテレビを見ていたら本作がやっていました。 フランキー堺さんは名前が格好悪かったり、彼の四角い顔が生理的にダメだったのでかなり嫌いな俳優でした。 見終わった後にテレビの前で「ヤバい、これマジでヤバい…」と声を出して1人で呟いた事を覚えています。 映画好きになら解って貰えると信じて書きますと、とんでも無い作品を見終わった時に、リミッターを超えた満足度から来る高揚感で脳みそがゾワゾワして体全体が吹っ飛ばされそうになって叫びたくなるアノ感覚です。(私だけだったらかなり恥ずかしいです…) その頃からおっさんの様に落語と時代劇が大好きだった自分には、ど真ん中でした。 生理的に受け付けない役者さんの作品を見て180度見方が変わって最高評価になった人は私の中で3人いますが、フランキー堺さんはその中の1人です。 侍、女郎、客、使用人、楼主、居残り等のそれぞれの欲や思惑が乱れ舞う品川遊郭相模屋で、立川談志さんが言っていた様に人間の業を肯定しながら話は軽妙に進みます。 その中でも、堺さんがとんでもなくカッコ良いです。 台詞回しからは粋で破天荒な人間を感じ、所作は軽快で無駄は無くそれでいて不思議と品や優雅さの様なものが漂うシーンもあります。 相模屋の1・2階を動き回る姿はまさにバレエのプリンシパルです。 死に向き合いつつ抗い、全力かつ狡猾に生きているメメント・モリ佐平次は相模屋では無双です。 他の連中とでは素養と覚悟が違います。 堺さん自身もまた然りです。 左幸子さんや南田洋子さん等も好演していますが、堺さんと周りの役者さんとではレベルというか正直演じている次元が違う様に感じました。 バカみたいですが毎回見る度に、堺さんが前に見た時と違うことを言ったり、違う演技をするのではないかと本気で思ってしまう程、作中では活き活きと自由で自然に見えます。 ラストシーンは自分の意を汲んで貰えなかった川島監督が会社に対しての当て付けでわざと質を落したのではないかと思う程、テンポも編集もよく有りません。 加えて、作中にもカット割りや音声、編集の稚拙な所は有るのでマイナス3~4点になると思いますが余裕で10点です。 それらのマイナス要因は、この評価が揺らぐ様な事では有りません。 【しってるねこのち】さん [DVD(邦画)] 10点(2015-05-02 22:32:23)(良:2票) 75.ご存知名作古典落語「居残り佐平次」をベースにしたグランドホテル形式の傑作。「居残り・・・」の他にも「三枚起請」「五人廻し」など有名な廓話が散りばめられていて楽しい。当時の日本映画の中では稀に見る湿気の少ない作品。筋金入りの近代人である佐平次が様々な人間模様が繰り広げられる品川遊郭「相模屋」のど真ん中を全てを巻き込みながら疾走する。自らの才覚で如才なく時にはごう胆に立ち回る佐平次の小気味好さに惚れ惚れとする。しかし、持病の薬を自ら調合する彼に一抹のペーソスが漂わぬわけではない。常に抜け目なく快走していた彼もラスト近くで野暮な土着の化身である様な杢兵衛に追及され脅されしどろもどろになってしまう。中途半端で浮き草である様な近代は大地に根をしっかり下ろした土着に脅されて自らの脆弱さを露呈してしまう。きっと川島自身も手強く湿気を多分に含んだ土着が鬱陶しかったのだろう。佐平次はその湿気と鬱陶しさを振り切るように走り去ってゆく。現代を生きる我々も性懲りも無く土着から逃亡を続けている。なんちってー。理屈抜きに楽しめる映画です。 因みに私はあのフランキーの着物の着方を未だマスター出来ずに居ます。 【水島寒月】さん 9点(2004-04-30 09:37:16)(良:2票) 74.左平次を演じるフランキー堺の独壇場。歩くカタチのさまになり具合ったらない。製作された1957年といえば、ラジオの時代。近所に寄席がなくても、落語は毎日のように放送されていたのだろう。そういう、ラジオで流されるいろいろな噺を知らず知らずのうちに覚えていた時代だからこの映画は成り立った。落語好きの私は大変面白く観ることができたし、脚本は傑作と自信を持っていえる(落語の噺の組み合わせの妙だけでなく、江戸の華の、火事と喧嘩の場面がちゃんとはいっているところがニクイ)のだが、古典落語を聴かない人がこれを果たして面白く観られるのかどうか、また、使われている言葉を全部聞き取れるのかどうか、はなはだ心もとない。私としては、古典落語を知らない人で、この映画を観たい人は、下敷きになっている落語を先に図書館のCDなどで予め聴いてみる事を勧めたい。私が認識できたネタについて、【エピソード・小ネタ情報】に記すので参照されたい。 【南浦和で笑う三波】さん 7点(2004-04-28 16:02:57)(良:2票) 73.石原裕次郎特集の一編としてダメな映画ばかりに挟まれての鑑賞(通算3度目)だったので、余計に面白く見ら れました。と・に・か・く、この時代の日活産のプログラムピクチャーのタグイといったら、脚本からしてどうにもデタラメな映画ばっかりで、今回の特集でも『陽のあたる坂道』と『赤いハンカチ』を除いたら見るんじゃなかったってなものがだいたいだ。そこへいくと同じ日活でも、川島雄三の、いや、日本映画の最高傑作のひとつと言ってもいいこの珍妙な時代劇は、なにより、出てくる俳優がみなイキイキとしていて誰ひとりとして素晴らしい。南田洋子も岡田真澄も芦川いづみも、二谷英明ですら(笑)、それぞれがそれぞれの代表作とも言えるくらいに。裕次郎だっていつものような当たり前のようにあてがわれた主役ではなく、大勢の登場人物のうちのひとりに甘んじている(?)にもかかわらず、すこぶるカッコイイのだ。言うまでもなく、豪奢な二階建旅館を建築した美術班をはじめ、スタッフ陣も揃っていい仕事をしている(黛敏郎の音楽もおっもしろいぞ~)。岡本喜八を“人徳の監督”と評したのは誰あろうぼくだけど(笑)、川島もそんな周りの優れたスタッフや俳優たちに恵まれ、慕われた監督だったのだ。同じ川島作品なら『青べか物語』『女であること』同様、これからも映画館でかかるたびに足を運ぶことになるだろう。なお点数は、有名な逸話→会社側の反対で結末が思惑通りにならなかった、の無念さを考慮して1点マイナス、ということで。 【茶蟻】さん 9点(2003-07-18 23:27:23)(良:2票) 72.細々言ったらきりがないね。したたかに(ああ陳腐な表現だ)生きる花街の女たちと翻弄される男。無責任な理想に燃える志士たち。そして死を見据えながらも覚悟できず(女は絶つ、クスリの調合には一生懸命)おのが命にすがる佐平次。それぞれ身勝手に生きる人間たち。ラストの鐘の音が象徴するように、人はいつかは死ぬ。どんどん時代は過ぎていく。それでも確かに一瞬、心と心がふれあう一瞬というものはある。それを象徴するのは「壊れた時計」。ラスト、地獄さ落ちるぞ~ゴーン(鐘の音)いや、わかってます。いつかは死ぬんです。だから好きに生きてもいいんです。この映画が教えてくれました。 【飼育委員】さん 10点(2003-04-03 01:18:58)(良:2票) 71.《ネタバレ》 ほぼ全てのシーンが一遊郭の中で閉じるような舞台で数多くのイベントがテンポが良く回転。早回しのような速度ながら全ての役者が活き活きと活動。練られた脚本に感心する。とてもじゃないが真似出来そうにない世渡り上手で超明るい中に死の影を漂わせる渋さ。かなり完成度の高い作品である。 【ほとはら】さん [DVD(邦画)] 7点(2024-09-07 16:32:15)(良:1票) 70.《ネタバレ》 初めて観ましたが、映像的にはものすごく凝っていて時代的な再現も素晴らしいと思うのだけれど、 感覚的にはすごくポップで新鮮な時代劇だなと感じました。出演者の面々を見てもそうなんだろうなと。 テンポが早くみんな早口で、ぜんぜん飽きさせない。そして全体的に画がカッコイイです。 【あろえりーな】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2018-10-31 19:46:28)(良:1票) 69.《ネタバレ》 <デジタル修復版>愉快、愉快。佐平次のような男は現代にもいるのだけど、こういう奴はどこに行ってもだいたい成功してしまいそうだ。無銭飲食しておいて居残るから「居残り佐平次」、ここから「お前さんにはずっと居てもらいたい」と言われるまで価値を高めていくんだから痛快だ。「墓を教えろ」とうるさい旦那が出てきてからは観てるこっちまで面倒くさくなっちゃうけど、それがあるから最後の全力疾走が気持ち良い。テキトー男が立派な訳ではないけど、人生を重く考えすぎず生きていけたら素晴らしい。「地獄も極楽もあるもんけえ、俺はまだまだ生きるんでえ」 フランキー堺はもちろん、左幸子、南田洋子の好演も光る。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-04-04 18:10:09)(良:1票) 68.《ネタバレ》 居残り佐平次=立川談志/6代目円生か5代目志ん生。品川心中=6代目円生/5代目志ん生。三枚起請=5代目志ん生。明烏=8代目文楽か3代目志ん朝。芝浜=3代目三木助。船徳=8代目文楽。大工調べ=6代目円生/5代目小さん、10代目小三治。文七元結=6代目円生/3代目志ん朝。お見立て=3代目志ん朝。を前もって聞いてみるとより楽しめる、かな?あと映画館で見るのも良いけど副音声の付いたコレクターズエディションで見るのもグッド。愛蔵版のDVDとしてここまでやってくれると嬉しい。邦画史上最高のエピローグの一本として(たとえ監督川島の意図通りでなかったとしても)私自身の記憶に残る日本コメディ映画の頂点。 【Nbu2】さん [映画館(邦画)] 9点(2007-09-16 22:55:18)(笑:1票) 67.「10年後にはどうなっているか分からない」日本、つきまとう明日への不安の中でも明るく生きる人々。夜空の星がどうして輝いているのか、それは太陽に照らされているから。そう、星は一人では輝けないのだ。じゃぁ、太陽は誰に照らされているのだろうか・・・? テンポよく退屈する暇など全くない楽しい映画だが、その雰囲気はどこか寂しげ。 【紅蓮天国】さん 8点(2003-11-16 13:36:18)(良:1票) 66.《ネタバレ》 落語の「居残り左平次」を下敷きにした時代劇で、とてもテンポがいいです。短いショットを効果的に挟んで、場面の展開も早いし、台詞も軽快。左平次、こはる、おそめなどはもちろん、全ての登場人物のキャラクターが個性的に描かれているのでみんなちゃんとした存在感があります。人間の中にある強欲とか、思い込み、強がりといったものを喜劇として面白おかしく表現していて、映画を観てる側はそんな人間の弱さが自分の中にもあることを知りつつも、客観的に見せられると思わず笑ってしまう。でも、登場人物の中でこの人間の滑稽な弱さを客観的に見られるのは左平次だけなんですよね。ここが面白いです。しかも、左平次も胸を患っていて、要領よく立ち回るその裏で、時折、自分の死期を悟ったような台詞を吐く。この設定が実に川島監督らしく、笑いの中にこうした暗い影を描き出すことで作品の深みが増しています。 【スロウボート】さん 9点(2003-10-31 00:06:40)(良:1票) 65.日本映画の最高傑作とまで断言してしまおう。とにかく面白い。面白いんだけど、喜劇にしてはどこか物寂しい空気が作品全体に漂っていて、観客のあいだから「爆笑」はおこらなかったように記憶してます。「引き」の画が多いせいかもしれませんね。 【じゅんのすけ】さん 10点(2003-06-17 20:00:14)(良:1票) 64.「こちとら、てめえひとりの了簡で生き抜いてきた男だ。首が飛んでも動いてみせまさあ。」という、主人公の台詞(たぶん、映画のオリジナルではない)があるが、この映画の雰囲気を見事に言い当てていると思う。『貸し間あり』や『特急にっぽん』など川島雄三作品の主人公を数多く演じたフランキー堺は、本作でもそうだが、全くじっとしていない。いつも落ちつきなく、ちょこまかちょこまかよく動く。まるで、立ち止まってしまうと二度と動けなくなるかのように。 【なるせたろう】さん 10点(2003-01-06 19:34:55)(良:1票) 63.《ネタバレ》 GYAOの無料動画で視聴。これが2度目の鑑賞です。前回は画質や音質が悪くてよく分からなかったけど、今回はデジタルリマスター版とあって内容は理解できました。 たしかにとても良く出来た映画で、これなら国際的な評価にも値するだろうと思ったけど、残念ながら、のめり込むほどの魅力は感じられなかった…。あまりにも緻密に作り込まれた結果、かえって明快さに欠ける気もするし、結末のカタルシスにも乏しく、墓場から去っていくラストシーンもちょっと寂しいですね。スタジオセットから飛び出して現代を走り抜けるラストなら、だいぶ印象は違ったかもしれません。 【まいか】さん [インターネット(邦画)] 8点(2022-09-27 02:51:59) 62.《ネタバレ》 日本映画の傑作! 女郎部屋の無銭享楽者が、そのお金を働いて稼ぐのだが、 ちゃっかりしてて、そのヤリ手ぶりで売れっ子女郎たちからもモテモテ、 その才覚で次から次へとトラブルを解決し、またどっかに行っちゃう話。 フランキー堺が見事にはまり役で、 時は幕末、異人が国内に乗り込んでくるのに一矢報いようと動く侍たちのリーダー(高杉晋作!?)に石原裕次郎。 俳優も見事なら、細かな小道具もこれまた他にない凝った造り。 監督は、女郎を活き活き描く、「女は二度生まれる」の川島雄三。 贅沢な一品。 【トント】さん [DVD(邦画)] 10点(2021-08-01 21:23:35) 61.《ネタバレ》 古典落語の「居残り佐平次」をベースに、幕末の品川遊郭に通う男達と女郎らが繰り出す様々なエピソードを描く群像劇です。 フランキー堺が演じる主人公の佐平次は、胸の病に良いからと品川遊郭に繰り出し、金が無いのに派手に遊び、あげく物置部屋に叩き込まれ「居残り」(誰かが金を持ってくるまで遊女屋に軟禁される)の身となります。 ところが佐平次は、持ち前の機転と調子の良さで、遊女屋で次々と起こる揉め事を解決し、いつの間にやら主人や女郎から頼られ、ちゃっかりと祝儀まで貰う存在に。こんなしたたかで図々しい男を、フランキー堺が憎たらしさたっぷりに演じており、それがこの映画の見所だと思います。 高杉晋作を演じる石原裕次郎との絡みもありますが、役者としての格や存在感は、フランキー堺が圧倒しています。 他にも、お歯黒べったり、ニンマリとした笑顔が特徴的な女郎を、左幸子がさすがの存在感で演じています。南田洋子が演じる女郎との取っ組み合いの喧嘩のシーンは、臨場感たっぷりで、砂ぼこりの匂いが画面から漂ってくるかのようです。 この映画は、役者達がみな生き生きとそれぞれの役を演じており、昔の映画とは思えない程、熱気が充満しています。そこが傑作と言われる理由なのでしょう。魅力のある映画だと思います。 残念なのは、昔の日本映画に多いのですが、音声が非常に聞き取りづらいところです。何を言っているか分からないので、ストーリーの細部が掴めません。字幕が欲しいところです。 【wayfarer】さん [DVD(邦画)] 8点(2020-01-19 19:08:07) 60.初見は傑作と思ったが、時間がたつにつれて、評価が目減りした作品。フランキー堺の魅力は変わらないが、落語をモチーフにした「タイガー&ドラゴン」と比べれば、ギャグセンスなど、古くなっているのは仕方ないか。確か、立川談志は評価していなかったと思う。 【にけ】さん [映画館(邦画)] 7点(2018-12-20 13:35:55) 59.《ネタバレ》 落語調の演出ばかりに目が行きがちですけど、数編の落語噺をくっつけながらそれを幕末動乱期の事件に見事にシンクロさせたストーリーテリングが絶妙で、歴代邦画の脚本ベストテンを作ったら間違いなくベスト3には選ばれると思います。舞台の品川宿を文字通り歴史の通り道として見せていて、遊郭の前の街道を通り過ぎるのは異人の軍楽隊や幕府の早馬、焼き討ちされた異人館に駆け付ける火消しなどまさしく尊王攘夷に激動する歴史そのものだと言えます。遊郭に上がり込んで攘夷をたくらむ高杉晋作たち長州藩士たちは妙に軽い乗りの若侍という印象で、これはきっと製作当時の学生運動に対するイメージを投影しているんじゃないかな。60年安保は三年先ですけど尊王攘夷は反米闘争のメタファーで、脚本陣に今村昌平が名を連ねているので十分あり得ることだと思います。高杉晋作と佐平治は同じ像の裏表、佐平治は高杉晋作のブライト・ハーフなんですよ。二人とも結核患者ですし、佐平治も晋作と同様に明治という新しい時代を見ることはなかったと思います。 そして凄まじいのはフランキー堺の伝説的な演技で、もう神がかりとしか言いようがない。特に私が好きなのは放り投げるようにして羽織に腕を通す仕草で、カッコよすぎです。驚異的な滑舌でまくしたてる演技をたっぷり見せた後で、一人になった瞬間にふと見せる迫りくる死に怯える表情、こんな演技は彼以外には誰もできません。ラストのシークエンスで佐平治と絡む東北なまりのおっさんが現れるとなぜか佐平治は滑舌も悪くなりおどおどしてしまうのが不思議ですが、これは佐平治にはおっさんが冥途の使者のように感じてしまったからなんでしょうね。そうなんです、佐平治は自分の余生があまり残さないれていないことを自覚していた川島雄三の分身でもあるんですよ。 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2018-09-20 23:57:47) 58. 初めて観たときは時代劇の傑作!と思ったが、二度三度と観るうち、お調子者の主人公に対する反感とともに、映画で落語を観てもしゃあないという気分が強まった。 生き生きとした人物描写で、俳優陣も演出に応え好演。江戸時代の風俗に命を吹き込ませ、小物ひとつにもディテールが行き届き、細部にわたる演出の緻密さが際立つ。遊郭を俯瞰する構図も見事。 異人館の焼き打ち等、幕末の世相を反映しつつ、攘夷を語る長州侍に対する皮肉も込められる。惜しむらくは、落語調の演出が過ぎること。 【風小僧】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2018-07-22 11:21:59)
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