みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
42.地図にも載っていない南海の孤島(=インファント島)の象徴である双子の小美人と、島の守護神である巨大な蛾(=モスラ)の特撮冒険物語。言わずと知れた円谷作品の中でも、ファンタジックな怪獣としては唯一無二のキャラクターで、作品としては「ゴジラ」「空の大怪獣ラドン」と並んで傑作の誉れ高い映画だったと言える。島での秘境・冒険モノのスタイルの前半から舞台が一気に東京へと移る構成となっているが、いかにも映画的な興趣満載で、調査隊の島での様々なエピソード(小美人を捕らえて一儲けしようとする一派との対立など)が、フランキー堺を中心にコミカルに描かれていくテンポの良さ。島民の祈りの中、巨大な卵に亀裂が生じモスラが誕生する瞬間の盛上げ方の上手さ。海を渡る幼虫モスラに攻撃を加える自衛隊機といった、パースペクティブな画面構成の美しさ。決壊したダムでのスリリングな救出エピソード。そして集中攻撃を浴びながらも、地を這って目的地へと進む幼虫のユニークな動きの面白さ。一方そんな中、ステージでは小美人を乗せた馬車が空中から舞台に降りて、中から出てきた二人(=ザ・ピーナッツ)が歌い始める、お馴染み“♪モスラの歌”。その音響効果の素晴らしさ。このシーン、一種のミュージカルと言ってもいいほどで、否応でも胸高まる名場面となっている。さらに、真っ二つに折れた東京タワーに成虫となる為の繭を作るアイデアが素晴らしく、夜間から一気に朝へと画面が切り替わる、その遠景に捉えたタワーと繭とのファンタジックな美しさ。やがて大勢の見守る中、四方からの熱戦砲の攻撃を受けるシーンになるや、そのボルテージは最高潮に達する。(直前、フランキー堺が光線避けのサングラスを慌ててかけるというシーンも挿入されるが、このあたり、本多猪四郎監督演出は実に木目が細かい。)成虫したモスラの極彩色の羽根の衝撃波で舞い上がる車などは、いかにもミニチュア丸出しで、この当時の円谷特撮のひとつの壁だったに違いはないが、むしろそれが円谷作品の味だとも言え、ここはご愛嬌と捉えるべき。優れたオリジナルの脚本に生命を吹き込み、(お得意のミニチュア・セットの緻密さはさらに進化している!)ダイナミックでスケール感溢れ、超大作の風格すら漂わせた本作は、特撮怪獣映画のお手本であり、円谷をして“特撮の神様”と言わしめた記念碑的な作品だったと言える。 【ドラえもん】さん 10点(2003-10-18 00:22:18)(良:3票) 41.《ネタバレ》 私は東宝怪獣ものではだんぜんこれが好き。映画好きになった一因は本作との出会いにあり、感謝の一本。変態していく展開がほかの怪獣にまさるし、やっぱり東京タワーに繭を作るっていうあのファンタジーね、これにまさるイメージは、ついに怪獣映画からは生まれなかったんじゃないか。また、やがて映画界を衰退させていくテレビの電波塔を折り倒して成虫する映画の怪獣、ってのが、今から見ると別種のファンタジーでもある。東京湾で消えたモスラがダム湖から出現するのをフォローするのが、フランキー堺の「どうしてこんなところへ…」というつぶやきだけで、それで済ましちゃってるのは凄いなあと昔から気になってたんだけど、このほど「江戸歌舞伎の怪談と化け物」という本を読んでいたら、役者の水中早替わりに関して「日本には地の底で水はつながっているという異界観があった」という説明があった。ああこれだったのか、東京湾から山の中の湖に移動するってのは、日本文化の伝統的な世界観に則ればごく自然な展開だったのだ、と永年の謎が氷解し、ますますこの映画が好きになった。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-12-01 12:15:31)(良:2票) 40.《ネタバレ》 モスラの本格的な大暴れまで1時間以上かかるので、子供の頃はイマイチ面白くなかった作品だったんだけど、最近久々に見返して驚いた。60年代の東宝特撮映画の中では珠玉の出来映えではないだろうか。何を隠そう、画面からのインパクトが凄い。色鮮やかで煌びやかな成虫モスラの羽化シーンはインパクト大で思わず圧倒される。巨大な羽で徹底的にニューカークシティを破壊し尽くすモスラの雄姿は、後のシリーズのそれとはまた違う魅力を持っていると思う。そして根底に流れている反核、平和への祈りといったテーマや安保闘争後の当時の社会情勢を反映した物語を、フランキー堺たちのコミカルなやり取りで娯楽色たっぷりに見せる手法には、ただただ脱帽である。ラストの「平和こそは、永遠に続く繁栄への道である」は21世紀だからこそ、心に留めておきたい一節である。 【ドラりん】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-02-25 22:54:38)(良:2票) 39.イヤ全くファンタジーの具現化とはこういうものだ~!という好例として永遠に記憶されるべき傑作ですね。「卵→幼虫→繭→成虫」の4大変態をビジュアルで納得させる力強さは、平成リメイク版も遠く及びません。特に東京タワーに繭を作り、羽化するシーンは絶品かつ圧巻!モスラの羽化を助長することになるロリシカの原子熱線砲のデザインが又素晴らしい。ザ・ピーナッツ扮する小美人が歌う「モスラの歌」も実に見事!容姿よりも歌唱力で勝負していた当時の歌手らの中でもズバ抜けて上手かったピーナッツ姉妹をこの役に抜擢した製作側の慧眼には恐れ入るばかりです。加えてカラーであることが当たり前の現代では到底考え及ばぬ色彩への拘り。先述の羽化シーンの息を呑む美しさも、この拘りが有ればこそだと思います。キャストも上原謙・フランキー堺・志村喬・香川京子ら一流を揃え、抜かりナシ。とどめにインファント島住民を嬉々として演じた東宝大部屋俳優たちの群舞!に圧倒されつつ…9点進呈。福永武彦先生が本作にどれほど貢献したのか甚だ疑問なのでマイナス1点。円谷英二特技監督ごめんなさい…。 【へちょちょ】さん 9点(2003-12-29 18:16:05)(良:2票) 38.《ネタバレ》 まさに東宝特撮の金字塔だと思う。やはり、この時代の東宝特撮ものは、作品世界がちゃんと構築できている。引き込まれるのもそれ故だろう。ザ・ピーナッツ演じる小美人はじめ、出てくるキャラクターはどれも存在感抜群だし、モスラが徐々に都心に迫ってくる緊張感も良い。後半の都心での攻防~東京タワー蹂躙に至っては(いまさら言うまでもないが)とにかく圧巻!各シーン、ミニチュアとは分かっていても見る者を引き付ける、もの凄い力を持っている。やはり、この手の作品が好きな人間は、幼少期「この風景のあそこに怪獣がいたら凄いな!」という思いを一度は抱くと思う。この映画はまさにそういう画を見せてくれる。とにかく全編に渡ってエンターテイメント性は抜群で、未だにそれは色褪せていないと思う。 当時の東京も楽しめて(109が無い!東急東横店古!…などなど)二度おいしい。先日、デパートでモスラ幼虫の人形を売っていて、本作のファンとしては勢いで思わず買いそうになったが、彼女の「気持ち悪い」の一言で挫折した。確かに、夜中に目がさめた時にクネクネ動いてたりしたら、一生立ち直れないだろう。 【カシス】さん 9点(2003-11-17 15:50:32)(良:1票) (笑:1票) 37.《ネタバレ》 それは僕が最も興味から離れた怪獣!神秘的なんだろうけど表情に乏しいデカい蛾にはあまり惹かれない。セットの小美人も嬉しくない。しかし今回午前10時の映画祭で4Kリマスターされて劇場公開されるなら、家で見るより幾分か楽しめるだろうという非常に舐めた態度で見に行きましたが、ごめんなさい…めちゃくちゃ面白かったです。 特にドラマは私利私欲で動く興行師ネルソンのカタコト日本語で策謀する悪党っぷりはなかなか良い味を出しているし、マスコミでありながら小美人を良心から助けようとするフランキー堺の様は三枚目ながらもだんだんカッコ良くみえてくる。 そして後半からのモスラ上陸はとにかくスケールが多くて驚き。カット割のせいか、見せ方なのか、疾走する戦車に、逃げ惑う人々、地上を這うモスラの空撮ショットに、建物の隙間から覗かせるモスラなど、今はもう見ることの出来ない昭和な街がこれから戦場になる雰囲気がこれでもかと出ている。 更に成体に変化してからはラドンの如き風圧で車を薙ぎ倒し、ステージは東京からまさかの異国ロリシカへ。どう見てもマンハッタンな高層ビル街をコレでもかと蹂躙していくモスラは圧巻!まさか国外に飛び出すとは思わず驚きました。 そして最後は小美人をモスラに返してめでたしめでたし…なんだかあの蹂躙された光景を見た後に、小美人も人間もみんな笑顔なのは少々疑問は残るけど終わりよければすべてよしって事で! そんな訳で最後の最後までテンポが良く飽きることなく楽しく見ることが出来ました。 この完成度は東宝怪獣映画の中でも随一ですね。 【えすえふ】さん [映画館(邦画)] 8点(2022-01-05 23:56:21)(良:1票) 36.《ネタバレ》 【三大怪獣 地球最大の決戦:1964年】【怪獣大戦争:1965年】と共に、当作品も鑑賞する機会を得たので投稿します(なお、勢いで投稿した後に、皆さんのレビューを拝読し、2日後に追加・修正させていただいております。良投票してくださった方、ごめんなさい…)。 当作品は、私が幼稚園にあがるかあがらない頃に、TVで初めて観た【東宝製作の怪獣映画】です。幼い私は「モスラは、ウルトラマンに出てくるヒドラやシーボーズと同じで、悪い怪獣(スイマセン、当時の私はこういう言葉を使っていました)じゃないぞ。悪いのは、あの外国人だぞ。お願いだから、小さいお姉さん達(スイマセン、当時の私は“小美人”という名称が頭に入りませんでした)を、早くモスラに会わせてあげて…」と一生懸命、祈るように観ていたのを覚えています。 その後、高校生の頃にTV放送されたとき(放送用のカット版)は、幼児期の記憶が蘇ったのと同時に「インファント島の人々が石を打ち鳴らして警告する姿などに『もう戦争はたくさんだ』という当時の製作スタッフの皆さんの真摯な願いが随所に込められていると思う。まさに日本だからこそ作り得た力作だ!」と感じ入ったものです。 そして、今回、DVDでノーカット版を観たわけですが、以下、3つの感想を持ちました。 まず、ドラマについて。他のレビュアーさん達と同様、フランキー堺さんのコミカルな演技に好感が持てました。そしてドタバタに脱線せず、真面目な展開を崩さない本多監督のバランスの良い演出に感心し、最後まで飽きずに観るこができました。 次に、特撮について。これも他のレビュアーさん達が語り尽くしておられますが…東京の街並みをはじめ、全て手作りされたミニチュアは大規模で、その労力を考えるだけでも、当時のスタッフの皆さんの熱いエネルギーが伝わってくる思いがしました。それにしても、渋谷界隈は、↓の【カシスさん】のおっしゃる通り、今とは様相が随分違っています。不謹慎かもしれませんが「現在の街並みは、モスラが“通過”した後につくられたのではないか」…そんな連想が頭に浮かぶほど、渋谷での破壊シーンに迫力を感じました。敢えて言うなら、汚れ塗装まで施した渋谷街に比べ、ニューカーク・シティのミニチュアは作り込みが甘い印象を受けました。しかし、提携した外国の映画会社の要請で急遽、作製したものなので仕方ないかな…と思います。それでも、モスラによる突風で無数の車が飛び交う絵作りには抜かり無く、さすがだと思いました。 最後に、テーマについて。今回は【戦争 ― 平和】以上に【一部の人間の欲望のために、多くの人達が不幸になる】という点が印象に残りました。特に「モスラには善悪の区別はありません。私達を島に戻す本能しかないんです」という小美人の台詞を反映するように、モスラは、ただひたすらに小美人を求めて、周囲を破壊しながら突き進みます。その姿を、私は【自然災害】のように思いました。製作当時は想定していなかったでしょうが【一部の国の利益追求のために地球温暖化の歯止めがかからず、その気候変動の巻き添えになる人々】という図式を、今回、連想しました。その意味合いで【平和】を捉え直すなら【国際的な相互理解と協働】といった言葉が今日的なのかもしれません。 さて、採点ですが…上記で言及したテーマほどに深読みしなくても【私利私欲に対し、 善意・良心が勝利する物語】として素直に観られる作品だと思います。【ゴジラ:1954年】が【人間の営みの影や悲しみを描いた傑作】なら、当作品は私にとって【幼児期+高校時代+現在…】と積み重ねた思いのもと【人間の光の部分を(信じたいと)描いた力作】として、対の存在です。私も10点を献上させていただきます。 ━ 備考 ━ 幼児期から耳に焼き付けられた「モスラ―やっ!モスラ~♪」の歌声…今回の再見で、小美人を演じたザ・ピーナッツお二人の声量やパンチのある歌いっぷりを、やはり素晴らしいと思いました。後年、モスラは東宝作品に何度も登場し、小美人もコスモスと名を変えたりして多くの女優・歌手の方々が演じています。歴代のモスラ作品を観た各世代の皆さんごとに「この人達の歌声こそ最高!」という親しみがあることでしょう。 【せんべい】さん [DVD(邦画)] 10点(2018-01-11 21:40:38)(良:1票) 35.《ネタバレ》 インファント島の美術が冴えに冴えている。 黒塗りの日本人でもいいじゃない。 特撮映画ってどこか似たり寄ったりになってしまうんやけど、東京タワーに繭を作るモスラから見世物小屋小美人まですごいビジュアルイメージ。 あと3枚目の主人公が頑張るって個人的に好みの要素まである。 最後の解決方法も怪獣を倒すのではないってのも粋でいいね。 アイデアとロマンとちょっとした風刺の効いた良作。 【CBパークビュー】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-02-13 21:48:47)(良:1票) 34.関沢新一の一見軽いが奥の深い脚本、本多猪四郎の緻密な演出、円谷英二の凝りまくった特撮。 『ゴジラ(1954)』、『空の大怪獣ラドン (1956年)』『大怪獣バラン (1958年)』などを経て、本作は明るい作風。正に映画が娯楽の王様だった時代の作品なので見応えがある。 【ガブ:ポッシブル】さん [DVD(邦画)] 10点(2015-10-19 16:44:08)(良:1票) 33.《ネタバレ》 日本の怪獣映画の流れを変えた、エポック・メイキングな作品。これまでの怪獣映画といえば、どちらかというと暗くて重めの作風でしたが、本作はそんなものをまったく吹き飛ばしてしまっています。ファンタジーの要素もありますが、とにかく華やか。モスラ(成虫)の羽根模様もさることながら、劇中での小美人のショーが華やかです。こんなシーンの出てくる怪獣映画なんて、国内外を探してもほかに見つからないんじゃないでしょうか。それと、頻繁に出てくるユーモラスなシーン。あちこちで笑って楽しめる映画です。重要な役どころで子供が出てきますし、ファミリー向けを狙っていることはたしかでしょう。それまでの怪獣映画も基本的に娯楽作品ですが、これは娯楽の方向性が違う。そして今後、東宝の怪獣映画はこの方向性に向かって進むこととなります。ただそのために、単純な善悪二元論に陥ってしまったのは残念でした。 とはいえ、個人的にはこうした方向性が好みなので、高く評価したいです。歴史的な意義や特撮(特に合成)のみごとさも含めて。(レビュー700本目) 【アングロファイル】さん [ブルーレイ(邦画)] 9点(2015-01-21 19:20:39)(良:1票) 32.《ネタバレ》 なんといっても特筆すべきは幼虫が街を行進する特撮でしょう。卵からの孵化や成虫の飛翔、ダムの決壊など賞賛すべきシーンは幾多ありますが、やはり素晴らしきは幼虫です。我々の住む空間とほとんど変わらない目線に、幼虫の巨大な顔面が迫ってくるシュールさ。これが、精緻なミニチュア技術と相まって妙な現実味を含んだ不気味な迫力となっています。幼虫特有の「目線の低さ」にアングルを合わせた故の妙味です。人間にさらわれた小美人を救出するためだけに動く「追跡マシーン」としての恐ろしさをより一層膨らませています。シナリオとしては、低年齢層向けの感は否めません。小美人を商品として扱おうとしているヤツが「小美人は商品だ」なんて言いません。こういう、セリフからこぼれる善悪の分かりやすさは、いかにもお子様向けという感じです。しかしそれでも、特撮をはじめ音響演出や映像センスには目を張るものがあるのも確か。日本の古典特撮映画として世界に誇れる作品でしょう。 【Jar_harmony】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-06-18 23:35:49)(良:1票) 31.モスラ初登場の本作。モスラの動きが、とても雄大。 子供向けということで、相変わらず脚本に穴は多いが、映像もきれいだし、 怪獣は一体しか出てこないので、ストーリー展開は思ったよりバタバタしていない。 この時代では怪獣映画もドル箱だったのだろうか、昭和36年というとても古い作品だが、 力も入っているし、特に特撮に関しては非常に丁寧に作られているなと感心した。 日本の特撮技術は世界一だ、という話を子供の時に聞いた記憶はあるが、 あながち手前味噌だとも思えない。円谷英二がそれだけ偉大だったということなのだろう。 いつハリウッドに抜かれてしまったのか、ちょっと残念である。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-08-17 08:38:31)(良:1票) 30.モスラといえばザ・ピーナッツですよね。面白かったです。難点は「怪獣ごっこ」で遊ぶときに、モスラをやりずらかったことです。 【ジャッカルの目】さん [地上波(邦画)] 8点(2011-02-05 09:41:18)(笑:1票) 29.《ネタバレ》 東宝が生んだ怪獣の中で、ピンで主役を張れるのはゴジラとモスラだけだろう。ラドンもイイ線まで行くけど、存在意義が中途半端なんだな。ゴジラが破壊の象徴ならモスラは平和の象徴。この対極の設定がお互いの存在を際立てせている。モスラ登場となる本作はさすがにかなり力が入っている。初見は随分と昔。小学校に入る前後にテレビで観て例の東京タワーのシーンが強く印象にのこっていたのだけど、今見直しても納得する出来栄えだった。特にモスラを迎え撃つ軍隊の特撮は大変頑張っていた。ワンカットの中に熱線砲やジープなどのミニチュアを何個も出して違うスピードで動かしているのには驚いた。フランキー堺のちょっとおどけた正義漢も良かったです。今回、新たな感想として浮かんだのは悪役のこと。アメリカとロシアを合わせたような架空の国のおっさんを極悪人にして、最期はモスラがその母国を蹂躙し、小美人を救出し、めでたしめでたし。でも、公開当時の観客たちは力道山がカラテチョップで外国人レスラーを蹴散らすのと同様のカタルシスを感じていたのではないだろうか。うがった見方かなぁ? 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-03-26 21:52:16)(良:1票) 28.へぇ、これってこんなに昔の映画だったんですね。2001年宇宙の旅も映像がすごいと思ったけど、こちらは日本映画ということもありそれを上回る驚き。ザ・ピーナッツがよい♪ 【トナカイ】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2006-06-19 21:26:48)(良:1票) 27.これ、面白かったなぁ^^ ピーナッツの「モスラ~やっ♪」がずーーっと耳に残ってます^^ そして映像。 円谷プロって、やっぱり凄い特撮集団なんだなぁと今更ながらに思いしらされますね。 幼虫が強い! いや、幼虫という弱々しい生き物が頑張るという絶妙な強さ加減。 「行け行け、モスラ~~~~!」ですね^^ 怪獣映画数々あれど、この映画のおかげで、「蛾」なんて弱っちぃモチーフの怪獣なのに、モスラ贔屓になっちゃった人多いですよね^^ 俺もそのクチ(笑) 【とっすぃ】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-11-21 23:24:42)(良:1票) 26.50年も前の特撮とは・・・ただただ凄いです。昨今の特撮よりもよっぽど生きているように動くモスラ幼虫に感動!東京タワーでマユを作るところなんか本物みたいでした!あのクネクネ感に肌の色リアルです。ザ・ピーナッツが歌う『モスラ~やモスラ~♪』の幻想的な歌声に何か引き込まれました。ニューヨークの建物がニセモノチックだったのが残念です。この頃の東映特撮を超える作品はもうでないのかな・・・。 【はりねずみ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-11-13 01:41:38)(良:1票) 25.唯一「怖いモスラ」が観られる映画だと思います。成虫になってからはそれほどでもないんだけど、小美人を連れ戻すためにただまっすぐ東京の町を破壊しながら進むモスラ幼虫はけっこう怖いです。ゴジラと違って全く表情がないから余計に怖い。それにしても、怪獣映画史上初めて東京タワーを破壊するのが、平和の使者モスラだったとは…。 【とかげ12号】さん [ビデオ(吹替)] 7点(2005-11-04 22:51:21)(良:1票) 24.《ネタバレ》 見たのは小学5年くらいの時で、単純に面白かったという記憶がある。モスラの攻撃で決壊したダムから主人公が赤ん坊を間一髪で助けるシーンは未だに覚えている。この作品はそれまでの東宝怪獣映画と違ってファンタスティックな映画になっているのも見どころ。また、今見れば主人公を駅前シリーズや社長シリーズでお馴染みのフランキー堺が、またヒロインを成瀬や黒澤などをはじめとした巨匠監督の映画に出まくっていた香川京子が演じるのも異色な感じがする。ところで、やっぱり小美人はザ・ピーナッツがいちばんいいな。♪モスラーヤ、モスラー♪。 【イニシャルK】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2005-09-24 14:26:42)(良:1票) 23.《ネタバレ》 卵から幼虫、幼虫から繭、そして繭から成虫へと劇的な変体をするモスラのこれらの変化の真髄は、[移動方法の変化]に集約される。卵という「点」における停止状態から誕生という生命の出発点を経て、「線」移動を開始する芋虫状の幼虫となる。幼虫による移動の特徴はその距離をそのまま忠実に辿るところにあって、「跨ぐ」ということをしない移動方法によって通過場所は例外無く破壊され、その跡はあくまでも「線」を基本としている。その愚鈍なまでの忠実さは、その後に来る飛翔に向けての聖なる自制として感動的ですらある。幼虫としての移動距離を全うした彼は、第二の誕生を迎えるべく再び「点」に引きこもる。繭という自主的な卵に身を潜め、しばしの停滞を演じる。その直後の羽化。繭から「再生」したモノはまるで別の生き物だった。小美人を探し求めるためのDNAを受け継いだ、しかし全く違う肉体がそこにはあったのだ。 この肉体がもたらす最大の成果は「飛ぶ」という移動形態を獲得するところにある。 この「飛ぶ」ことによって彼は人間達がへばりついている「面」の世界を一気に凌駕することになるのだ。自力では飛べない人類がX軸とZ軸によって生成される「面」の世界に留まらざるを得ないのに対し、「飛ぶ」ことでY軸のプラス方向を獲得した彼は「面」に執着する人類を俯瞰の位置で見おろす、「宙」の世界を制覇する神々しい存在へと自らを転身させていくのです。■この華麗なる転身物語と同時に、この映画の世界観もインファント島という土着の地から、東京へ、そして急転、日本人が憧れをもつ欧米の地へと、順次ブランド・アップさせていることに気付く。そんな映画的構造の中に1961年公開当時の高度経済成長期の気運を見たようで大変興味深く感じました。が、しかし、結局、彼は小美人を救出して、今まで構築してきた「ブランディング」などかなぐり捨てて、出発点である土着の地、インファント島にあっさりと戻ってしまうのです。無粋きわまりないことは百も承知だが、イメージ戦略の端くれにいる自分としては、この有様を見て「おい....モスラ、お前、もったいないじゃん....」という言葉がつい口から漏れ出てしまったのでした、マル。 【マーク・レスター】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-05-11 22:24:17)(笑:1票)
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