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【クチコミ・感想】
8.サイレント映画は、決して「サイレント」なのではなく、伴奏や弁士が付いたり、結構、賑々しく上映されていたことは周知の事実でしょう。ところが、これを現在鑑賞するとなると、粛々としたまるで儀式のような中でスクリーンを見つめるか、あるいはひとりぼっちでテレビ画面とにらめっこという状況に限られることがほとんどで、結果的に、お勉強モードに突入してしまう。。。。これはサイレント映画の鑑賞としては、明らかに間違った、そして不幸な環境であると言えるでしょう。でも、こうゆう「不利」な状況にあっても、心を動かされる見事なサイレント映画のいくつかが、現在に至るまでちゃんと語り継がれていることも事実。お勉強モードを否定しておいてなんですが、本作は、こうした「不利」な状況の中で、なぜサイレント映画なるものが、僕たちの心を動かすのか、そして何が映画なのかという疑問に答える格好の教材になり得るのではないか、と僕は思うのです。芸術とは美の表現。表現には「言語」が必要です。すなわち、映画における映像は記号に置き換えられ、それはまた「言語」に置き換えられる。音楽にしても美術(絵画や彫刻など)にしても、全ては「言語」に置き換えることができ、それぞれが単独で語る力を有していると思います。ですから、映画の場合、物語を語るのに、台詞や字幕スーパーインポーズという直接的な「言語」がなくても、映像さえ存在していれば、芸術たりうるはずであって、本作のように映像のみで映画を芸術に仕立て上げることは十分可能なのです。映像は「言語」であり、それ自体、単独で語る力を持っている。さらに言ってしまえば、映画はその映像の芸術。その意味で、これは映画という芸術のエッセンスが凝縮されたような作品であり、その本質をズバリ射ぬいた大傑作ということになるのではないでしょうか。技術の進歩によって実に多くの種類の「言語」を映画に取り入れることが可能になった現在。そして、それゆえにあらゆる「言語」を詰め込み過ぎて映画の本質から離れてしまった映画が多い現在。そうゆう現在だからこそ、今だからこそ、この作品は高く評価されるべきだと思うのです。 【スロウボート】さん 10点(2004-12-14 11:44:45)(良:4票)
7.人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろ・・・そして映画もいろいろ、って言うじゃな~い。でも台詞はなくても、言葉はなくても、字幕はなくても、素晴らしい映画は素晴らしいですから~!残念!!ってことで、この作品は映画の表現技法が移ろいゆくも、映画界のポラリスとして、すべての映画人が道に迷わぬように燦然と輝いてくれているのです。迷ってばかりの私もことあるごとにこの作品を初めとするムル様の作品を見るようにしております。来年はもっとサイレント作品を見るぞ~。気合だ~!! 【彦馬】さん 10点(2004-12-31 18:25:02)(良:2票)
6.《ネタバレ》 う~ん、まさに服装が人を作るとはこのことでしょうか…。制服を着ている時の主人公は威厳のある大男だったけど、それを脱ぎ捨てた瞬間あたかも化けの皮が剥がされたかのように酷く醜い存在に思えてきました。「サイレント映画は一つの形式としてほぼ完成形を極めていた」という先達たちの言葉通り、スポークンタイトル一つ表示されないこの映画は映像と役者の動きだけで実に巧みに物語を展開していきます。制服を盗んだことから罪の意識に苛まれホテルが倒れてくる幻覚を見るところや、白昼の夢のシーンなど、フリッツ・ラングと言い昔のドイツの監督たちはイマジネーションの止まるところを知らなかったのでしょうか。どんなに凄い人間でも肩書きを破ればただの人ということを教えてくれる、全ての映画の基本サイレントから学ぶべきことはまだまだ多いです。 【かんたーた】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-07-29 19:09:02)(良:1票)
5.「字幕を使わない凄いサイレント映画」であることを知らずに見たのだが「字幕が無い」ということになんの違和感も持たずに見終えたことを覚えている。それほどに画がなにもかもを表現している映画であったわけだが、反面それほど凄い映画だとも思わなかった。要するに字幕なしを凄いと思わせないほどの凄い映画なのであった。脚本が素晴らしいのだろう。そして脚本に沿った演技と演出とカメラワークと照明と編集が素晴らしいのだろう。至って普通の映画だと思う。が何度も言うように言葉を廃してなお「普通」に見せてしまうというのはやっぱり凄いのだ。「普通」の中にあってアパートの住民たちから笑いものにされるシーンの表現主義的な演出はインパクト大。最後の追加シーンは追加であることをこれまた後日知ったのだが知らずに見てもあきらかにとってつけた感ありありでちと困惑してしまったのだが、このあまりの空気の違いというのはムルナウの抗議の印なのかもしれないと思った。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-05-24 15:31:55)
4.《ネタバレ》 喜劇でなく字幕さえも無い無声映画が、現代にも通じるところのあるテーマを起承転結明快に描いている事に驚きます。プライドをズタズタにされた悲嘆ぶりに胸を衝かれます。しかし、汚職したのではありません。職業に貴賎はありません。何時までも嘆き続けることはないのです。その事を教えてあげるべきは家族です。本作の家族は言語道断でした。ハッピーエンドバージョンは他愛なさ以上に下品さを感じ、ない方が良かったです。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-20 13:49:09)
3.さすがに字幕を一切排されていると、分かりにくさがあった。
特に前半から中盤までは、よほどの集中力をもって画面をにらんでいない限り、容易には理解できない。
少なくとも私はそうだった。
ところが、終盤に入ったところで、がぜん話は盛り上がる。
とても分かりやすくなるのだ。
そしてラストシーン。
自らが辛い経験をしたことがあるからこそできる、トイレの掃除夫への心遣い、そして理解。
下積みを経験しないと、ろくな人間にはなれない、それを雄弁に語った作品だ。
苦労した時には、「今の苦労は必ず後々の役に立つ」と自分を勇気付けて踏ん張る。
本作は、そうした気持ちをもって前向きに生きている人々への讃歌なのではないだろうか。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2007-11-29 20:37:24)
2.《ネタバレ》 この映画のエピローグを見て、ふと思った。もしかしてこの映画、コメディなのでは・・・と。
付け加えられたエピローグがコメディタッチで描かれているからということもありますが、それよりも、エピローグに出てきたトイレのボーイを見てそう思いました。
やはり、ポーターにはホテルの顔としての対応が出来、荷物運びをするに相応しい人がやるべきであり、トイレのボーイもまた、同様の事が言えます。適材適所とはよく言ったものですが、この映画ではそれと全く反対の状況を作り出していると感じたとき、ふとこのような考えが浮かんできてしまったのです。
不幸のどん底にある老ドアマンが富豪に成り上がった経過も、到底起こり得ないようなシナリオですし、そもそも、ドアマンをやっていたくらいの迫力のある大柄な人間がトイレに異動させられる事自体ありえない話ですよね。あれだけの大男がタオルを渡している姿というのは哀れみというよりはむしろ、滑稽さの方がより強く感じられてしまうのです。
付け加えられたエピローグがそれまでの雰囲気とガラッと変わってコメディっぽくなったのは、ムルナウ自身原作にコメディの要素を感じていたからかもしれません。
ここまで推測を巡らしてみると、凄い迫力のドアマンの表情(特に目がスゴイ!)も後になって考えてみると、どことなく滑稽に思えてきてしまいます。
それと、既にたくさんの方が仰られている通り、会話などの字幕を一切排除して演技だけで映画を作り上げたというのは、やはり並大抵のことではありませんし、制服の入ったクローゼットの鍵を瞬時に抜き取るシーンのスリル感や噂が広まっていくシーン、また、辞令のyour old ageの文字の超ドアップなどの迫力に溢れたシーンもあり、細かい部分でも唸らされるところが多く存在しますので、シリアスものにしろコメディだとしても、いずれにしても良く出来た映画には違いありません。
★通算100レビュー★ 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-09-24 22:27:22)
1.あらすじで書きましたように、字幕がなくても設定や物語がよくわかる、非常に完成度の高い作品です。スラップスティック・コメディ(ドタバタ喜劇)ではないことを考えると、これは驚異的なことだと言えましょう。しかし本作で使われている視覚演出は、現在でも当たり前のように見ることが出来るものばかりで、今この映画を改めて観る価値自体は薄くなっている気がします。本作の先見性、歴史的貢献度は疑いようがありませんけれども、そういう面での評価は他の方におまかせして、敢えてこの点数です。ところで、オープニングの音楽は名曲だと思うんですけれど、CDにはなっていないのでしょうか。 【円盤人】さん 5点(2004-03-06 17:16:46)
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【点数情報】
Review人数 |
8人 |
平均点数 |
7.62点 |
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