みんなのシネマレビュー

ぼくは怖くない

I'M NOT SCARED
(IO NON HO PAURA)
2003年【伊】 上映時間:109分
ドラマミステリー青春もの
[ボクハコワクナイ]
新規登録(2004-03-17)【c r a z yガール★】さん
タイトル情報更新(2009-05-18)【8bit】さん


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監督ガブリエレ・サルヴァトレス
キャストジュゼッペ・クリスティアーノ(男優)ミケーレ
マッティーア・ディ・ピエッロ(男優)フィリッポ
原作ニコロ・アンマニーティ
脚本ニコロ・アンマニーティ
配給アルバトロス・フィルム
あらすじ
1978年、記録的猛暑に見舞われた南イタリア。麦畑が青空の下一面に広がる丘の数件の家からなる貧しく小さな村。そこで両親と妹と暮らす10歳の少年ミケーレ。ある日ミケーレは、丘の向こうの秘密の遊び場である廃屋で不自然にふさがれた穴を見つける。中を覗くと、なんと鎖につながれた男の子が横たわっていた・・・。 〝スティーブン・キングに匹敵する才能〟と言われイタリアで大ベストセラーとなったニコロ・アンマニーティの小説『ぼくは怖くない』を映画化。

ミスター・グレイ】さん(2006-09-05)
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【クチコミ・感想】

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50.《ネタバレ》 (突然変な話をしますが)自分の曽祖父はプロテスタントの牧師で、戦時中は慈善活動をしていました。皇国主義一色の当時は当然キリスト教は疎まれていたわけで、よく石を投げられて家のガラスを割られたと聞きます。でも彼は頓着せずに自分を非国民と罵る人たちにも食べ物を分け与え続けたそうです。自分を取り巻く世界のすべてが間違っているときに正しい行いをするのは簡単なことじゃありません。この映画のミケーレの状況もそうです。子供にとっての大人の存在は大きく、とくに両親は絶対的なものです。ミケーレは心から愛している父親ですら犯罪者であることを知りながら、あくまでもまっすぐに正しい道を行こうとします(辛い現実に向き合えず、短絡に犯罪に逃げた大人たちとは対照的に)。それでも「ぼくは怖くない」といえたのだとしたら、並大抵の勇気ではありません。そういう意味で、この映画は何よりもまず勇気の物語なのだと思います。 no oneさん 8点(2004-12-01 02:52:26)(良:2票)

49.画面いっぱいに広がる黄金色に輝く麦畑に思わず目が奪われてしまう。ややセピアがかった緑の陽光が包み込む中、ひたすら疾走する自転車。そして、そのまるで絵画に描かれたようなクリアーな風土は、まさしく遠い夏の日の記憶そのものだ。どこか懐かしさが込み上げてくる、その清々しさ、初々しさ。大自然の変化を少年の心象風景として捉えたカメラの素晴らしさ。ひとつの作品の出来を左右する、これはまさにその好例と言えるだろう。そして、それらが美しければ美しいほど際立つ、その下に蠢く大人たちの愚行や浅はかさ。疑いを知らない少年が、大人たちの世界に足を踏み入れたときの不安と困惑。その不条理で抑圧的な大人社会に翻弄される子供たち。何色にも染まっていない純粋なものが壊されていくことへの警鐘を鳴らした本作は、人間関係(とりわけその取り巻き)次第では、そのしがらみから抜けきれず、やがて個々の人生を狂わせてしまうことの危うさと、その一方で、人を慈しみ心を通い合わせることの大切さというものを我々に教えてくれる。まさに心が洗われる思いだ。 ドラえもんさん 8点(2004-07-19 15:46:01)(良:2票)

48.《ネタバレ》 なんだかよかったわー。 心臓止まるかと思うほどビックリしたとこが二ヶ所あったわ。 思わずビクッてなっちゃったわよ。ホホ。 制作者側が観客に伝えようとしてることとはズレてるかもしれないけど、アタシはこの映画を見て、人の信用を失うことがなにより怖いってことを痛感したわ。 息子の信用を失う(ミケーレの両親)、友達の信用を失う(サルヴァトーレ)、世間の信用を失う(誘拐に関わった人みんな)…。 信用って一度失ってしまうと、どんなに頑張ってもそう簡単には回復できないもの。 (もちろん映画の彼らは失いかけただけだから大丈夫だろうけど。) そして人を疑わなければいけない側もとっても不幸よね。 ミケーレも、自分の両親がまさか…って相当ショックだったと思うわ。 大人になっちゃうと人を簡単に信用しないからどうってことないかもだけど、子供の頃って親を疑おうなんて絶対に思わないものね。 こうして人を疑うことを覚えていくのが「大人になる」ってことだとしたら…大人になるってつまらないことね。 なんだか切ないわ。 ところで、イタリアにも蚊取線香とか「だるまさんが転んだ」とかあるのね。 ちょっとだけ親近感覚えちゃったわ。 梅桃さん [映画館(字幕)] 8点(2004-04-18 10:31:15)(良:2票)

47.割と軽いノリで観始めたのですが心に残る力作でしたね。まずあのイタリアの田舎の雰囲気が好きで美しい映像美にあっと言う間に引き込まれました。あのような場所で育った覚えも無いのに何だか懐かしい気持ちになってしまいましたよ。子供の視点から描かれているのも好印象。特に良いのは象徴的な空想の犬のシーンで、ミケーレの成長を何気ない子ども遊びの一つで描いているのが素晴らしいです。そしてこの映画を観ると大人になったつまらなさを感じてしまいますね。成長する、大人になるというのは身に付いていく事ばかりでなく、経験する事によって逆に失われてしまうものがあるのだと思います。犬に象徴されたもののように。犬が見えていた事がどんなにか素晴らしかったか。また犬を見たいなぁ~と、少し寂しい気持ちにもなってしまった作品でした。 ミスター・グレイさん [DVD(字幕)] 9点(2005-12-06 16:50:14)(良:1票)

46.《ネタバレ》 黄金の海とどこか悲しげな音楽が美しく、のっけから画面に釘付けになる。場面ごとの画の見せ方や気の引き方がとてもうまい。やるせないストーリーだが惹きつけられる。大人たちの起こした事件は、たとえ生活のための術だとしてもあまりにも愚かだ。母が主人公に言う「大きくなったらこの村を出て行って…」という言葉は、痛切な響きを持っている。生き続けることがそう単純でなく、いろいろなものを抱え込まなければ前に進んでいけないことを承知する年齢になった私は、子ども部屋でたまらず嗚咽する母に少なからず同情した。しかし、この悲しき大人たちの存在で、少年たちのイノセンスが際だって光っている。主人公ミケーレとフィリポが麦畑で戯れるシーンは幸福感溢れる画だった。ラストでことのほか強い光に照らされた「守護天使」に、幸せな未来が来ることを祈って止まない。 のはらさん 9点(2004-09-13 20:54:09)(良:1票)

45.《ネタバレ》 はじめに■其の一:以前、姪の一人がまだほんの幼い頃、「ねえ、“せんそう”って何?」と聞かれてドキッとした事がある。未だ“戦争”という言葉を死語に出来ない、自分を含めた世の中に憤りを感じる■其の二:どうやら最近知り合いの中学生がいじめに遭っているらしい。本人は詳しい事を語りたがらないが、ただ一言、「世の中、間違ってる」。それに対して自分は「そうだよ、間違ってるよ。水が低い所に流れるのと同じ位当たり前に、世の中は間違っている。だからそれに対抗する術<すべ>を手に入れなくちゃ、いけないんだよ」と答えた。というかそう言うのが精一杯だった■其の三:最近若い人がよく使う「ありえない」という言葉。僕はあれが大嫌いだったのだが、この作品を観ながら「確かに、若者や子供の視点から観ると、世の中は“ありえない”事ばかりなのかもしれない」と思った■<本題>:グロテスクな話である。しかしそれ以上に世界はグロテスクな様相を呈している。無垢な子供の視点から観ると、それがいっそう浮き彫りになる。あの村の大人たちは矛盾と不条理と欺瞞み満ち溢れた「オトナたちの世界」のメタファーなのかもしれない。 ぐるぐるさん 8点(2004-09-06 16:40:24)(良:1票)

44.《ネタバレ》 あのタイミングでヘリが来るということは、主人公が少年を見つけなかった方が、最上の結果に繋がる可能性が高かったのではないか? 或いは見つけてしまったとして、小学5年生が人の足を見たら、その時点で普通は親に相談するのでは。そうすれば、大人たちが夜中に密談していても、誘拐事件に気付く展開にはならなかっただろう。 マー君さん [DVD(吹替)] 5点(2017-07-23 12:24:29)

43.《ネタバレ》 ストーリーはシンプルで、特に珍しくはない子供の誘拐もの。 でも、子役の演技や演出がいいので一味違ってくる。 最初は普通の両親かと思えば、誘拐犯だったという子供目線の意外な展開はおもしろい。 金のために子供を誘拐して最後は殺そうとしたのだから、人としては最低のクズ。 そんな汚れきって身勝手な親とまだ純真な子供にも親子の愛情があり、そのやりとりが何ともいえない哀感を醸し出す。 子供に見せられない親の姿というのは、どんな事情があろうとも情けない。 兄には見えない犬の見える妹、仲間内での意地悪や裏切り、そのフォローや仲直りなど、子供たちの世界が生き生きと描かれ、どんよりと重たいオーラの大人たちと対比的。 肥溜めのような大人の世界に、二人の少年の友情が救いとなって、悲劇ではあるものの後味はそれほど悪くない。 飛鳥さん [DVD(吹替)] 6点(2015-01-28 23:59:05)

42.《ネタバレ》 なんせ、主演の子がうまい!天使のような子だ。 美しい村の背景や汚い大人たちの間にあって異様な存在感を放っている。 あの子を徹底的に魅力的に描いてラストのアレだからたまったもんじゃない。まさかほんまに天使になってしまうとは。 冒頭の罰ゲームでミケーレが身代わりになるとこが伏線っちゃ伏線やけど… 監禁された子供が不自然なのが難点かなー。普通の少年を配役したほうが主人公の少年との交流が活きたし分かりやすくなったと思うんやけどね。まぁそこは文芸作品が原作としてあるからしゃぁないか。 観た後、鬼子母神のエピソードを思い出した。 CBパークビューさん [DVD(字幕)] 7点(2014-06-07 01:16:19)

41.《ネタバレ》 広大な風景と軽やかな澄んだ音楽と、元気に駆ける子供たちを見ると日頃のストレスがぶっ飛ぶ。 ただそういう癒し系映画ではないらしい。 ふとしたことで少年はある秘密を発見してしまう。 それは大人たちの秘密だ。 その謎を少年の視点で追っているところが良い。 子供の目線からみた大人の社会とか世間ってだいたいこんな感じだろうなっていうのが伝わる。 大人たちの事情があまり語られないのがまたミステリーな感じで良い。 素晴らしい自然の描写はその土地の気候を見事に描く。 ほんのり感じる幼女のエロスと濃厚な熟女の色気はなんだろう。 主人公は美少年であり、その少年からも色気を感じる一瞬がある。 ときに気候はその土地の人間を色っぽく見せる。 少年が穴の中にあるものを発見する場面がめちゃくちゃ怖かった。心臓が止まると思った。 この他にも緊迫感が張り詰める場面がいくつかあるのでドキドキした。 ただその緊迫の場面もごく自然にやってしまうのは監督スタッフの腕前なんだと思う。 少年は秘密の場所で天使と出会う。その不思議さが印象的。 天使が布にくるまって水を飲むシーンが映像としてなにか美しい。 子供の視点で描かれる物語の中で、 少年ふたりが大人たちに隠れた場所で秘密をもつというのはなにか性的な感じもした。 この映画はアルバトロスの予告で知ってスタンドバイミーと比較されてた記憶があります。 スタンドバイミーはまるで自分が少年の真ん中にいるような感じだったと思いますが、 この映画は少年たちをもっと遠くから見ているような感じがした。 子供の視点で描かれているのに遠い。この遠さは悪いのではなく、それが儚い記憶のようでなんとも良い。 「ぼくは怖くない」というタイトルの意味が分かってきたとき、 友情と勇気が素晴らしいものだと思った。 (2012年の感想) ゴシックヘッドさん [DVD(字幕)] 7点(2014-03-05 23:43:33)

40.《ネタバレ》 しらなかったものですから、じつはタイトルだけでホラー的なものを想像していました、だから、この映画を観て、少年の眼を通して描かれる、大人、友情、経験がさわやかに入ってきたとき、良い方に期待外れで喜んだものです。子供時代、親は子供のヒーローだったものです、いつからだろう大人は汚いことをすると知ったのは、なんか忘れていたものを思い出しました。ただ、最後、気になります、ああ、気になります。 minさん [DVD(字幕)] 7点(2013-10-23 22:07:35)

39.鑑賞中ずっと「わたしは怖かった」 余りにも身勝手な大人たちの中にあって、怖くない筈がないであろうに意志を通す10歳の少年に頭が下がります。あの銃声の絶望感はかつて味わった事がないものでした。哀しい時に見る景色は綺麗である事を思い起こされる大地の光景と共に心に残る作品です。 The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 8点(2013-09-14 12:47:36)

38.《ネタバレ》 てっきり幽霊やモンスターに対してぼくはこわくないといった感じかと思ったら、想像とは全然違ってなかなかエグい話でしたね。少年の行動にはハラハラさせられます。妹ちゃんがかわいくていいアクセントになってますが、その後のこの一家を想像すると何とも言えない気持ちになってしまいます。 映画大好きっ子さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-10-17 20:47:25)

37.序盤はどこか「スタンド・バイ・ミー」を思い出す展開。冒頭から何度も登場する青空の下一面に広がる麦畑の風景も、10歳の少年ミケーレの汚れなき心も、綺麗な映画です。一方で描かれる大人の汚さ。しかし優しい笑顔のウラに隠された別の顔を持つ父、「大人になったらこの村を出て行きなさい」=「私達のようになってはいけない」とミケーレに教えながら、村のしがらみに縛られた母の姿には大人の悲しき一面も感じられます。子どもが持ち得る勇敢さ、純粋さと大人というよく見られるテーマを一風変わった切り口で描きながらも温かみのある作品となっています。 とらやさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-01-14 00:57:15)

36.冒頭からドラマの行方がどうなるのか興味深く見入ってしまうようないい映画です。主演の少年の子供ならではの純心さには胸打たれました。 白い男さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-01-13 14:19:49)

35.《ネタバレ》 風景は素晴らしく、あの抜けるような青空の下でバカンスを過ごしたいと思うが、ストーリーはすぐに忘れ去ってしまいそうだ。ヨーロッパ映画の芸術的な画にこだわる映画はあんまり好きになれません。 いっちぃさん [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-11-08 20:14:09)

34.《ネタバレ》 んんん?なんだこりゃってのが終わった時の感想。そりゃ父親に撃たれたシーンは衝撃だし一応解決はしたんだけど何か色々腑に落ちない。伏線らしいものがいかされてないからかな。ただ味方だと思ってたものの実は悪いことしてた展開はわりと珍しくて好きな展開だったりする。 とまさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-10-30 06:09:33)

33.《ネタバレ》 ストーリーそのものは極めて予想できるものにもかかわらず、心に響いてくるタイプの作品。「囚われた子供」というミステリー性はあまり生かされていないが、その「非日常性」は利いてきているように思う。 ■「なぜあの子は閉じ込められているのか」については、ミケーレが夜に考えていたようなストーリー(映画「鬼畜」や劇場版「TRICK」とかそんな感じ)の方が面白いと思う。そこら辺はちょっともったいない気も。実際、設定が「誘拐」であることのメリットはほとんど利いてないわけで、だとしたら「村における秘密の掟or差別的偏見」みたいな方が。 ■この映画を「大人」と「子供」と切っている人は多いけど、それは必ずしも当たっていないと思う。例えば、子供たちの中でも「罰ゲーム」と称して女の子を脱がせようとしたり、落ちたら大怪我しそうな梁の上を歩かせたりはしているわけだし、ミケーレも秘密を話した友人にあっさり裏切られる。しかも裏切った理由は「車を運転してみたいから」というしょうもない動機。 ■だからこの村は「強いものがのさばる社会/正直者がばかを見る社会」であり、子供たちはまたその縮図の中にいると見た方がいいだろう。そしてミケーレの父はまさにその中における「負け組」に位置している。くじ引きにおける二度の「負けを引く」という演出が彼の「運の悪さ=負け」を象徴している。両親は負けたレースにおいて損な役回りをさせられ、結局犯罪に転落して社会からもはじかれる存在になっていく。そしてそれはミケーレ自身も引き継いでおり、だから母は「村から出ろ」というのであろう。 θさん [DVD(字幕)] 8点(2011-02-18 01:35:10)

32.内容はそれほど衝撃的でもないが、子供の視線で描かれていることで衝撃度が倍増で、親たちが犯している犯罪がやるせなく哀しい。ミステリアスで独特の雰囲気の犯罪ドラマ。 きーとんさん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-21 02:12:05)

31.うーん感情移入できず。おもしろくなかったです。脚本も大したことない。 よしふみさん [DVD(吹替)] 4点(2010-04-03 17:39:39)

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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 50人
平均点数 7.20点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
424.00% line
5612.00% line
6510.00% line
71326.00% line
81734.00% line
9510.00% line
1024.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.66点 Review3人
2 ストーリー評価 6.25点 Review4人
3 鑑賞後の後味 7.50点 Review4人
4 音楽評価 7.66点 Review3人
5 感泣評価 5.66点 Review3人

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