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ペーパー・ムーン

Paper Moon
1973年【米】 上映時間:103分
ドラマコメディモノクロ映画犯罪もの小説の映画化ロードムービー
[ペーパームーン]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2020-11-22)【イニシャルK】さん
公開開始日(1974-03-09)


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監督ピーター・ボグダノヴィッチ
キャストライアン・オニール(男優)モーゼ
テイタム・オニール(女優)アディ
マデリーン・カーン(女優)トリクシー
ランディ・クエイド(男優)ルロイ
ノーブル・ウィリンガム(男優)ロバートソン
津嘉山正種モーゼ(日本語吹き替え版【TBS/テレビ朝日】)
冨永みーなアディ(日本語吹き替え版【TBS/テレビ朝日】)
小原乃梨子トリクシー(日本語吹き替え版【TBS】)
島香裕ジェス・ハーディン(日本語吹き替え版【TBS】)
石田太郎ハーディン保安官(日本語吹き替え版【TBS】)
青木和代イモジン(日本語吹き替え版【TBS】)
阪脩フロイド(日本語吹き替え版【TBS】)
片岡富枝オリー(日本語吹き替え版【TBS/テレビ朝日】)
北村弘一牧師(日本語吹き替え版【TBS/テレビ朝日】)
平林尚三ロバートソン(日本語吹き替え版【TBS】)
山田礼子ウェイトレス(日本語吹き替え版【TBS】)
高村章子パール・モーガン(日本語吹き替え版【TBS】)
加藤正之法執行官(日本語吹き替え版【TBS】)
斎藤昌エドナ(日本語吹き替え版【TBS】)
沼波輝枝リボン店店員(日本語吹き替え版【TBS/テレビ朝日】)
千葉順二駅長(日本語吹き替え版【TBS】)
鈴木弘子トリクシー(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
飯塚昭三ジェス・ハーディン(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
脚本アルヴィン・サージェント
作曲ハロルド・アーレン"It's Only a Paper Moon"
撮影ラズロ・コヴァックス
ボビー・バーン(カメラ・オペレーター)
製作ピーター・ボグダノヴィッチ
パラマウント・ピクチャーズ
フランク・マーシャル(製作補)
製作総指揮ウィリアム・フリードキン(ノンクレジット)
フランシス・フォード・コッポラ(ノンクレジット)
制作東北新社(日本語吹き替え版【TBS】)
配給CIC
美術ポリー・プラット(プロダクション・デザイン)
ジョン・P・オースティン(セット装飾)
衣装ポリー・プラット(ノンクレジット)
編集ヴァーナ・フィールズ
録音リチャード・ポートマン
レス・フレショルツ
字幕翻訳高瀬鎮夫
日本語翻訳木原たけし(日本語吹き替え版【TBS】)
その他ビング・クロスビー(スペシャル・サンクス)
ディック・パウエル(スペシャル・サンクス)
あらすじ
「俺の名前はモーゼス・プレイ。ここカンサス近辺で地道に聖書を売ってる男だ。昔の知人が死んだってんで葬式に行ったら、墓地には汚ねぇガキが立っていた。…俺の子? 違いますよ奥さん、私ァね身持ちの堅ぁ~い聖書売りで。え、親戚の家まで届けてくれって? …行っちゃったよ、ガキ残して…しゃーねーコレを餌に田舎のマヌケをカモってやるか。こらガキ分け前よこせだァ? ナマ言ってんじゃ…オラ騒ぐな人目に触れるだろ! 子連れの詐欺師なんて聞いた事ねェ~!」…実の父娘共演、米30年代を活写するロードムービー。

エスねこ】さん(2006-05-07)
全てのをあらすじ参照する

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未見の方は注意です!




【クチコミ・感想】

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175.《ネタバレ》 母親を亡くした9歳の少女と聖書訪問販売の詐欺師とのロードムービー。娘の母親とつきあいがあり葬式に参列した詐欺師は、方角が同じということから、嫌々ながら、娘を遠くに住む親類の家まで送ることに。その道中で、父と娘を演じつつ、うまく詐欺をこなしていくといった話。詐欺の手口がなかなか参考になります。いや参考にはしませんが(笑。本作品の発表が40年前ですが、作中では、さらに40年前の禁酒法の時代という設定です。時代物の雰囲気を出すために白黒映画にしていますが、映像は鮮明で美しく、カンザスの大地の広大さが際だって感じられます。特にラストシーンがイイですね。 camusonさん [DVD(字幕)] 5点(2023-05-18 20:17:13)

174.《ネタバレ》 タイトルと出演している子役であるテイタム・オニールが史上最年少でアカデミー賞を受賞したことだけは知っていたが、実際に見たのは今回が初めて。母を亡くした少女・アディ(テイタム・オニール)とひょんなことから彼女をおばの家まで送り届けることになった詐欺師の男・モーゼ(ライアン・オニール)の珍道中をを描いたロードムービーだが、とにかくこの二人の息の合ったコンビぶりが最高で、映画全体の雰囲気もよく、脚本もシンプルなこともあって見ていてすぐに引き込まれた。とくにやはり、アディの存在感が際立っていて、どことなく大人びていて冷めた視線でクールな感じなのが見た目のかわいらしさとのギャップになっていて面白いし、またそれがどこか頼りない感じのモーゼとのいいバランスになっている。そんなモーゼがいつの間にかアディに主導権を握られているように、映画を引っ張っているのは明らかにアディで、本作はまさにアディ役のテイタム・オニールに尽きる映画だろう。あえて白黒で撮影されている映画だが、それは見事に舞台となる1935年という時代性を出すのに成功していると思うし、映画の雰囲気にもよく合っている。モーゼはアディの父親ではないかというのが冒頭からあり、その事実か否かは最後まではっきりと分からないままなのだが、アディの詐欺師としてのセンスの高さや、何よりも実際の親子が演じていることがその答えだと思わずにはいられない。無人で動き出したトラックを追いかける二人の姿で終わっていて、実に後味がよく、このラストシーンも印象的だった。しかし、その先には果たして何が待っているのかということを想像すると少し怖くもあり、一抹の不安もよぎる。でも、この二人ならきっと大丈夫だ。そう信じたい自分がいる。もう少し若いころに見ておけば良かったという思いもあるが、本当に久しぶりに何度も見たくなる映画に出会えて良かった。 イニシャルKさん [DVD(吹替)] 9点(2020-11-22 10:45:47)(良:2票)

173.《ネタバレ》 映画の、全体的なイメージがとてもいいです。お月さまに座ってるポスターとか、「PAPER MOON」ていうタイトルもそうだけど、そのタイトルロゴとか、レトロな音楽とか、、その全てを含めて、映画という枠組みを越えたおしゃれ絵のカタログのようです。テイタム・オニールのフォトジェニックな存在感があって、カタログは完成。まさに永久保存版、と言えるでしょう。 でも始まってみれば、彼女のその愛らしいルックスに大人びた冷めた目線、そのギャップにちょっと面食らう。思えば、ギリギリですよね。これがあと2~3歳ほど年長だったら、ただのクソ生意気なガキですから、ホントに奇跡的なタイミングで映画として記録に残したと思う。 ストーリーは全体的に大人はバカでカモで異性に目がない、子供 (彼女) は冷静でクールに描かれてる感じでした。 途中、モーゼは痛い目に合ったりもしますが、そこは聖書をエサにした詐欺師ですから。ハッピーエンドで終わるために、罪の清算には「罪の償い」が必要なんです。 全編を通して、カメラは車中の二人を主に正面から捕らえていますが、一転してラストは後ろから。 目の前に広がる、どこまでも真っ直ぐに続く長い長い一本道・・・。 車はポンコツで、チームワークも悪そうですが、、まぁこの二人なら何とかなるでしょう!! タケノコさん [DVD(字幕)] 8点(2020-06-18 17:56:56)

172.女の子テイタムオニールの天才ぷりに感服するばかり。どうしたら子供が可愛らしくみえるかを自分でよく解っていてそれを表現までしている。ほんと詐欺や犯罪のロードムービーなのになのにそれがほのぼのしてる。名作。 タッチッチさん [DVD(字幕)] 9点(2019-10-02 14:49:21)

171.《ネタバレ》 子供好きには堪らない映画。おしゃまな女の子を演じているテイタムが最高。可愛いし、せつないし。子役演技の最高峰。 にけさん [映画館(字幕)] 9点(2019-01-19 20:38:57)

170.《ネタバレ》 評判をきいて鑑賞。 おもしろかったー! モーゼとアディのキャラがとても魅力的! 保安官につかまって、お金を帽子に隠して、帽子の隙間からお札の顔がでてくるところは笑わせてくれました。 後味もとてもいい!おすすめ! へまちさん [DVD(字幕)] 9点(2017-11-04 20:34:06)

169.親子の事実の曖昧さが二人の距離感として表れて、良い感じにドラマを作っている。 子役がこれほどハマっている映画は今までに見たことが無いほどで、序盤のアディの可笑しさから作品に惹きこまれました。 残念に思ったのはエンディングで、あれほど愛着が湧いた親子だったのに、これからハッピーに生きていけるような未来を全く想起できませんでした。時代も国も色々が大きく違うということで価値観の問題もあるでしょうが、父親と出会うまでのアディの不遇をもう少し描いてくれていたら救いがあったのにという感想が残りました。 さわきさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-04-03 23:46:49)

168.《ネタバレ》 タイトルは知っていたけど初見。しょぼいペテン師と詐欺的センス抜群のマセガキが織り成すロードムービー。コミカルな雰囲気とハラハラドキドキするような駆け引きの中に漂う切なさが何ともいえない。最年少オスカーの演技は素晴らしいけど、幼くして頂点に立ってしまうと伸び代は期待できないのかな? ProPaceさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2017-03-16 22:14:25)

167.このロードムービーで、ともに旅をするのがオッサンと少女。とくると、なんだかイカガワシイ感じもするのだけど、なにせ演じているのが実の父娘だもんだから、とやかく言う筋合いのもんでもない訳で。でもまあ、何となく不思議な空間。その後とかく問題の多かったお二人だから、さらに妙な感じもしてくるけれど、それはさすがにこの映画とは関係ない話。なのかな。 テイタム・オニールが最年少オスカー受賞、という点でも注目される本作ですが、さてそんなに彼女の演技が際立ってスバラシイのかというとよくわからなくって、ただ、この映画のこの雰囲気に、見事にマッチしてる、ってコトは言えるでしょう。映画に恵まれた、ってのは、あると思います。彼女のしかめっ面は、横でライアン氏がセッカチでコミカルな演技をしていることで、何やら貫録を感じさせるし、本作でしばしば用いられるパンフォーカスの画面、その奥行きを背景に、これまた彼女の顔が妙な迫力を持ってたりする。一体、何でしょうね、この存在感は。 このお二人さん、かなり困ったヒトたちなんですけれども、憎めない。ってのはウソで、ちょっと憎たらしいんだけど、何だか危うくて、だから目を離せない。不器用でいて、実は何だかチャッカリもしていて、とにかく自然体でいい味出してます。自然体なのに、この貫録・・・。 鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-03-15 22:31:31)

166.予想通りの映画らしい映画。 脚本も演技も引き込まれるものがある。そして、これを現代で作ることはもう出来ないんだろうな、という作品。感動はそれほどでも無いが、気楽に観るにはちょうど良い。 simpleさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-03-05 22:50:20)

165.《ネタバレ》 2016.11/04 鑑賞。親を亡くした少女と詐欺師の男が織り成すロードムービー。おしゃまで機転の利く頭の良い少女に振り回されるさまが大変面白い。白黒画面とテイタム・オニールの演技には恐れ入る。また聖書セールの詐欺とは神をも恐れぬ不謹慎さも底に流れる優しい心根も素晴らしい。脚本の持つ素晴らしさだ。 ご自由さんさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-02-02 19:06:32)

164.孤児と詐欺師の珍道中の傑作。子役が堂々と詐欺をしたり、騙したり、煙草吸ってたりと褒められた映画ではないが、何せ頭がよく回って大人はみんな騙されてしまい、太刀打ち出来ない。実父でもあるライアンオニールも、セコい役回りで、アディに常に主導権を握られてるのが実に面白い。子役のテイタムオニールの名演技に脱帽。最後に打ちのめされて、アディから〝また、一から聖書を売って行こうよ〝と慰めの台詞が出た時は、思わず受けてしまったと同時に泣けてきた。シナリオも良い。 SUPISUTAさん [DVD(字幕)] 9点(2016-12-30 13:36:18)

163.《ネタバレ》 傑作! 何度でも観たくなる。 脚本がいい。セリフがいい。役者も何もかも全てがいい。 だが待てよ。二人は詐欺師だ。 この二人は、金持ちか悪人にしか詐欺はしないって? それは違う。 金持ちに見える貧乏人がいるのが現実だ。個人の判断は、個人の判断でしか……ない。 9歳の女児なら可愛いが、19歳の女詐欺師はもう可愛くないよ(フィクションなら別だが)。 二人のピークは映画の中の間であって、これから明るい未来はない気がする。 そんなふうにしか生きられない人たちがいるのは、仕方がないことかもしれないが。 現実の詐欺師って、映画のようにステキじゃない気がする。いや、そうだろう。 だがこれは映画だ。現実なんて関係ない。いい映画だね。何度でも観たくなる。 ところで、主役の女児の腕毛がすごいね。まるで毛深いおっさんだ。 【追記】2016年11月28日 女児の腕毛は別に珍しいことじゃない。 白人の美人女優でも腕毛の処理を全くしない人が多いみたい。 東洋人の毛深いおっさんより、白人の美人女優の方が毛深い気がする(色が薄いから気づき難いが)。 激辛カレーライスさん [DVD(字幕)] 10点(2016-11-28 12:36:55)(良:2票)

162.《ネタバレ》 友人であったオーソン・ウェルズのアドバイスを受けた、ボグダノヴィッチの傑作。 「殺人者はライフルを持っている」や「ラスト・ショー」、後の「マイ・ファニー・レディ」でホークスやプレストン・スタージェスへのオマージュを捧げてきたボグダノヴィッチ。本作はあえて白黒で撮られ、舞台を中西部に変更したのもボグダノヴィッチの懐かしき時代へのリスペクトだろう。 同時期に「都会のアリス」を撮っていたヴィム・ヴェンダースもさぞかしたまげただろうねえ。どっちも素晴らしい映画だけに。 少女が見つめるもの、葬儀、道の向こうを奔る車、他人の墓から花束をぶん奪って参列する男、エイメン(AMEN)。 風が吹き荒ぶ原っぱ、ポンコツ車で少女を連れていく旅の始まり。 この娘が最初可愛くないんだか可愛いんだか仏頂面、おじさんもかっこ悪いんだか何だか。 そんなデコボコな二人が徐々に表情を和らげ、距離を詰めていく様子が面白い。遠くから徐々に近づくショットで話し合う人々の表情を繰り返し強調する。 ドアを閉めて子供を送り出したら詐欺師の仕事開始。慣れなれしくお尻を触って追い出すのも、まだ単なる子供扱いだから。 風を受けて回転するエンブレム、ポケットに託される資金、食事を通じて親子のような関係に近づいていく二人。少女の叫びを正面から受け止め、拳を机に叩き込む口喧嘩。 車で街をめぐる旅、「隠れろ」と言った理由、新聞に刻まれた印、後部座席に積まれていたもの、真実を知って苦い顔をせざる負えない。 帽子を脱がないのはまだ他人だから、預かった子にベッドをゆずり自分は雑魚寝、煙草を吸うのは「子供扱いしないで」というアピールと背伸び。 胸に輝く星に遭遇するピンチ、思わぬ「パパ」の声。 仏頂面にはリボンをプレゼント、帽子を脱ぐのは親しくなっていくから、子だくさんには無料サービス、訪問先に拡がる憧れ、運転中の喧嘩。 帽子を投げつけズボンだけ脱いで寝る男を他所に、箱の底から探し出すもの、鏡を見ながらアクセサリーや香水なんか付けたりしてにんまりするのが可愛い。 床屋、男の子じゃないもん(ドアを蹴り開ける)、札束とレジ打ち機の数字、必殺泣き脅し、書かれた文字、新しい“ドレス”。 遊園地、わたあめ、親子のように「パパ」にねだり、微笑む月は待ち続ける。 ハーレム、女と荷物を乗せて走る横移動、詐欺師しか注意しない喫煙(当たり前のように火を貰うなww)、席を取られ、付き合いの長い男を奪られ遠くで座り込む嫉妬、女どうしの説得。 揺れ動く腰を見つめる野郎どもに呆れ、独り寂しく煙草を吹かす。 ホテルでの一件はサスペンスフルな展開に。 暖房器具をよじ登り、窓の先から覗いたもの、朝食の間に行われる共謀、ホテルの受付から引き出す情報、原稿を作る練習、階段を登ったり降りたりを繰り返し、ドアの前に置かれる贈り物、交わされる視線、ドアの間から覗く視線、手を振り合う別れ。 煙草をやめるのは男を「パパ」のように慕い親子のような関係になっていったから。開かれたドアから出る者、窓から見つめるもの、追跡、茂みから覗くもの、開けられるもの、渡されるもの。 侵入、接近と交渉、運び出されるもの、近づくもの。闇夜で不気味に光る煙草の火。 保安官たちとの遭遇からホークス映画さながらのスリリングなアクションも展開される。 後ろからジリジリ近づく音、ライトが光り音が鳴り響くのは存在を知らせるため。箱、運ばれてくるもの、差し出す両手、弾を確認し構えられるショットガン。 帽子に隠される“顔”、容赦なくひっくり返され砕かれ放り投げられるもの、帽子が掴むもの。 廊下のコーナーで一瞬見せるジョン・フォード「駅馬車」のジョン・ウェインを思い出すようなショット、コーナーを曲がったら駆け出し階段から落とされるもの、車に乗り込んだら猛スピードでぶっ飛ばして走り出せ!河の前で急カーブ、警察とのカーチェイス、障害物がありゃ斜面を登り追い越す。 追手を撒くための車探し、挑発的な交渉と決闘、一撃。 受け継がれるエンブレム、ドアが外れるようなオンボロ、運転を任せ後押しするようになった信頼関係。 扉を開けた瞬間に待つもの、先回り、鬼ごっこ、路上から飛び降りる追跡の行方。 ボロボロになっても送り届けられるもの、座席に残された贈りもの。 サイドミラーに映るもの、投げ捨ててもまた拾い上げればいい、抱え込んで乗せてやればいい。車は旅人たちを誘うように坂を走り出し、道の彼方へと消えていく。 すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2016-09-28 16:15:12)(良:1票)

161.概して子どもが活躍する映画というと、やたらと超人的だったり、マセガキだったり、そして最後は無理やり感動系に持ち込もうとするのがパターンです。しかし、さすがに〝老舗〟の本作は違いました。全編にわたって冷静で仏頂面、そしてカネにこだわっている(またはカネを言い訳にしている)のがリアルです。 それに何より、2人の危なっかしさがいい。特にラスト、どう考えても持続可能性が低く、さらに大きな落とし穴が待っていそうなのに、その道を選んでしまう2人の悲哀と滑稽さがたまりません。ハッピーエンドを装いながら、見る者に一抹の不安を与えて終わるという、なかなか奇特な作品でした。 眉山さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-04-23 13:57:56)

160.《ネタバレ》 テータムもライアンもいいが、私が印象的だったのはカメラワーク。逃亡Uターンの360度回転2連発にはびっくりしたし、ここぞというところでアップからの引きや鏡の駆使といった小技をちりばめているのもポイントが高いし、向こうへ逃げていったライアンが戻ってくるのを手前から全部撮ったショットにもどきっとした。決めとなるべき部分で、俳優の表情の変化をきっちり撮りきっているのもポイントが高い。残念なのは、トリクシーを追い出すシークエンスで、手が込みすぎてテンポが落ちていること。あそこはもっとあっさり切り上げてよかったと思う。●(追記)今頃になって気づいたんだけど、主人公の名前は"Moses Pray"(モーゼの祈り)、やっていることは聖書の売りつけ詐欺。そして、素朴に聖書を信じる人ほど引っかかる詐欺の手口になっている。もうこれは、直球ど真ん中というくらいのアンチクライスト作品です。でも、そんな彼だからこそ傷ついた少女を救うことができたし、最後に2人を結びつけるのは、紙でできた作り物の月。「張りぼてでも、中身がなくても、素朴に人を愛する心があれば、人は救えるんだよ」というメッセージを感じます。筋肉男とのレスリングに立ち向かい、マフィアにボコボコにされるモーゼが、私には、汚れたキリストのように見えます。 Oliasさん [DVD(字幕)] 7点(2016-03-23 00:01:38)

159.《ネタバレ》 昔、私の兄が中学校の映画鑑賞でこの映画を劇場に見に行って、あとで作品の選択がまずいと先生に苦情が来た映画です。たしかに子どもに学校が見せる映画ではありませんね。 チンケな詐欺師が、付き合った女(死亡)の子どもをふとしたきっかけで親戚の家に送り届けることになり、道々詐欺をはたらくが、この子どもが詐欺師よりも詐欺の才能があり、度胸も観察眼も詐欺師より上。チンケな詐欺をしていたのに、いつの間にかこの子の影響で、だんだんにヤバイ仕事に手を出すよりになり、ついには痛めつけられてすべてを失う羽目に。でも、2人の間に奇妙な愛情関係が芽生え、子どもは親戚の家を飛び出し、詐欺師との旅に出る。 よくも悪くも古いアメリカ映画。そこそこおもしろいし、今見ると郷愁を誘うけど、繰り返し見たいとか、感動するとか、人生が変わるという映画ではない。今後2人はどうなるのかとか、ツッコミ所は多いですが、細かいことを言わずにさらりと見る映画です。有名な映画なので、一度見て損はありませんが、そんなに期待するような映画ではありません。 チョコレクターさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-03-14 12:57:39)

158.《ネタバレ》 ご存知テイタム・オニール奇跡の名演、この時彼女が作った最年少オスカー受賞記録は、40年以上たっても未だに破られていない偉業です。いま観直してみると、子役としては類を見ない様な感情を抑えた演技ですが、正直そんなに上手いという印象は薄い。まあそれはあまりに自然な演技なのと、彼女の個性を100%引き出したアルヴィン・サージェントの絶妙な脚本の功績が大だと思います。実の父親ライアン・オニールとの呼吸もさすがにピッタリですからねえ。実はライアンはテイタムや弟を虐待していたと後に問題になりましたが、劇中の二人の関係はそういうライアン親娘のセルフ・パロディみたいな感じでもあります。また劇中彼女が喫煙するシーンが何度もでてきますが、どう観てもほんとに吸ってる様にしか見えません。たぶんフェイクシガレットを使ってると思いますけど、今じゃあたとえCGを使ったとしても子供が煙草をふかす映画なんて撮ったら良識派から袋叩きにされるのは必定ですよね、嫌なご時世です。 そう言えばテイタムちゃんは今はどうしているんでしょうか。彼女ぐらい綺麗に「子役は大成せず」の格言を実証してくれた俳優は珍しいぐらいです。ひょっとしたら、年齢も近くやはり子役から大女優にまで登りつめたジョディ・フォスターみたいになっていたかもしれなかったんですよ。人生とは本当に先が判らないものです。 S&Sさん [映画館(字幕)] 9点(2016-03-02 23:39:49)(良:1票)

157.《ネタバレ》 『ある愛の詩』や『バリー・リンドン』etcなどの主演で知られる、70年代の人気俳優ライアン・オニールと、実娘テータム・オニールが共演を果たしたロードムービー。 本編はオールモノクロであるため、1930年のレトロチックなアメリカの雰囲気が醸し出されています。 個人的に、物語自体はそこまで魅了されたわけではないのですが、(いくら映画とはいえ、幼い娘が法外なぼったくり詐欺に関与する展開は気が引けました・・)アディを演じた当時10歳のテータム・オニールの知的さを兼ね備えた愛らしい大人顔負けの名演技にぐっと心を鷲掴みにされました! お父さんと娘、目元や顔の輪郭が瓜二つですね~(笑) まあ、結局アディの実の父親が明かされることはなかったのですが、 個人的にはモーゼと本当の父娘だったというオチを期待しちゃいました。 テータム・オニールは、本作でアカデミー助演女優賞を史上最年少で受賞。 (現在もなお、この記録は破られていません!?) 一見の価値ありですね~ ぶっちちさん [DVD(字幕)] 6点(2015-11-29 13:02:49)

156.《ネタバレ》 ティタム・オニールの他の子役にはない独特の雰囲気がとてもいいですね。でもタバコ吸ったり、というかそもそも詐欺の片棒を担いでる時点でちょいとダメ。あんまりそういうことを子どもにさせてほしくないなぁ、とか思ったり。まあぁそういいつつ、いい余韻の残るラストシーンはとっても良かったデスハイ Kanameさん [DVD(字幕)] 6点(2014-10-20 20:27:51)

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【点数情報】

Review人数 175人
平均点数 8.01点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
431.71% line
542.29% line
6137.43% line
73318.86% line
86034.29% line
93922.29% line
102313.14% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.50点 Review12人
2 ストーリー評価 8.71点 Review14人
3 鑑賞後の後味 9.21点 Review19人
4 音楽評価 8.90点 Review11人
5 感泣評価 8.20点 Review10人

【アカデミー賞 情報】

1973年 46回
助演女優賞テイタム・オニール受賞 
助演女優賞マデリーン・カーン候補(ノミネート) 
音響賞リチャード・ポートマン候補(ノミネート) 
音響賞レス・フレショルツ候補(ノミネート) 
脚色賞アルヴィン・サージェント候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1973年 31回
作品賞(ミュージカル・コメディ部門) 候補(ノミネート) 
主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)テイタム・オニール候補(ノミネート) 
主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)ライアン・オニール候補(ノミネート) 
助演女優賞マデリーン・カーン候補(ノミネート) 
監督賞ピーター・ボグダノヴィッチ候補(ノミネート) 

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