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ウディ・アレンの重罪と軽罪

Crimes And Misdemeanors
1989年【米】 上映時間:104分
ドラマ
[ウディアレンノジュウザイトケイザイ]
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2019-07-13)【Olias】さん
公開開始日(1990-04-06)


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監督ウディ・アレン
キャストウディ・アレン(男優)クリフ・スターン
マーティン・ランドー(男優)ジュダ・ローゼンタール
ミア・ファロー(女優)ハリー・リード
アラン・アルダ(男優)レスター
クレア・ブルーム(女優)ミリアム・ローゼンタール
アンジェリカ・ヒューストン(女優)ドロレス・ペリー
サム・ウォーターストン(男優)ベン
ジェリー・オーバック(男優)ジャック・ローゼンタール
キャロライン・アーロン(女優)バーバラ
ダリル・ハンナ(女優)(ノン・クレジット)
ジョアンナ・グリーソン(女優)
脚本ウディ・アレン
撮影スヴェン・ニクヴィスト
製作ロバート・グリーンハット
製作総指揮チャールズ・H・ジョフィ
ジャック・ロリンズ
美術サント・ロカスト
衣装ジェフリー・カーランド
編集スーザン・E・モース
その他ジュリエット・テイラー(キャスティング)
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【クチコミ・感想】

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30.《ネタバレ》 ウディ・アレンは、悲観的で皮肉なコメディばかりだと思っていたけど、この作品は少し違った。道徳心とか信仰心が題材となっている。この映画を観てて退屈に感じる人もいそう。モヤモヤは、モヤモヤのまま。悩みってずっと考え続けると、こじらせて自分でも良く分からなくなっちゃうんだよな~。ウディ・アレンが演じた男の行末が心配です。可哀想だ。 VNTSさん [DVD(字幕)] 8点(2014-01-24 21:01:27)

29.神についての映画は日本人と相性が悪い。期待したほどではなかったけど、悪くはないです。 カニばさみさん [DVD(字幕)] 6点(2013-08-01 23:02:18)

28.二つの話が交差するまで絶妙なバランスだったと思います。神は常に「見ておられる」のですが、そこで神職者が失明するのもウディ・アレンならではの設定ですかね。 HRM36さん [DVD(字幕)] 7点(2012-01-01 01:02:43)

27.ウディ・アレン作品って人間の本質に根ざしたテーマを描きながらも軽妙で洒落っけがあるところが好きなんだけど、残念ながら本作ではニヤッとするような箇所はほとんど無い。しかし、普通の人が普通に生きていて起こりうるいろんな<罪>を真正面から取り上げている点なんかは期待通りだった。 男と女の間で様々な罪(軽いMisdemeanorから重いCrimeまで)が展開するのだけど、根っからの悪人なんて実は一人もいなくて、それらの罪はあくまでもそれぞれがその時その瞬間を一生懸命に生きた結果なのである。  本作で語られる<罪>はあくまでも欧米のそれであって、無宗教な日本人代表のような私には実は本質を理解できてないのかもしれない。だけど、劇中で語られる”誰の心にもモラルの光はある”と言う言葉は心に響く。(日本の現実として、「法に触れなければ、バレなければ何をしてもいい」という考え方が以前より増えてないことを祈るばかり・・・)  監督・脚本家としてのアレンのすべての人に対する暖かいまなざしと、アレン演じる偏屈で冴えないポーカーフェイス男の視点との間に生じるギャップはいつもながら心地よい。 じゃん++さん [ビデオ(字幕)] 8点(2011-12-03 04:55:49)(良:1票)

26.《ネタバレ》 いつもなら“姉妹”が主人公であることが多いアレン映画ですが、“兄弟”にスポットを当てているのが珍しいですね。M・ランドー兄弟のキャラの色分けが特に印象的です。あの半分極道みたいな弟は、インテリの兄の情けなさが際立つだけに、『ブロードウェイと銃弾』の用心棒チーチの原型みたいな人物だと思いました。内容はアレンにしてはシリアスですが、どことなくユーモアを感じさせる語り口は健在で陰惨な感じにはならないところはさすがです。また彼としては珍しくカット・バックを多用しているのもちょっと新鮮。アレン演じる主人公はラストシーンでは踏んだり蹴ったりの状態で良心の呵責から解放されたM・ランドーと相まみえるわけですが、確かに「何も悪いことしていないのに、なぜ神は手を差し伸べてくれないのだ」という自己憐憫が傲慢の様に感じられます。私としては『神の不在』という問題にようやくアレンなりの決着をつけたシーンではと思います。そう考えると、結構この作品は奥が深いかも。 S&Sさん [DVD(字幕)] 8点(2010-04-09 22:50:25)

25.この時代のウディ・アレンの軽薄さ、ごう慢さ、ひとりよがりを端的にあらわした映画。マーティン・ランドーのストーリーはともかくとして、自分が演じる「良心的であるがゆえに売れない映画監督」と、「軽薄でごう慢なTVディレクター」のストーリーで、いったいなにゆえに映画監督側を「可」と判断し、TVディレクターを「不可」と判断するのか。陰でコソコソとディレクターの悪口ばかりを云い、そのディレクターの映像にムッソリーニの映像を重ねるという悪趣味をしでかしている(この演出は、ムッソリーニはファシストで歴史上の「悪」であるという定説にしたがっているだけで、映画的に何らすぐれた演出などではない)のは誰か。「愛」がどうのこうのと説く教授(この教授の説がまたくだらない)を取材さえしていれば「良心的」と言えるのならば驚きだ。ミア・ファローの選択はおそらく正しい。この映画こそが「軽薄」そのものの例証。パーティーが大好きな人間など、こんなものだろう。スヴェン・ニクヴィストの美しい撮影が空しい。 keijiさん [ビデオ(字幕)] 2点(2010-03-09 18:03:26)

24.《ネタバレ》 数あるアレン作品の中でも、特にシリアスものとして位置づけられる作品。この映画を包み込む重苦しい雰囲気の中で、冴え渡るアレンのジョークはうまくスパイスの役割を果たしている。これがないと、この作品は重厚だが、若干平板な物語になってしまっただろう。 アレンはこの作品の中で人間の「罪」(sin)についての考えを観客に披露するが、それはおそろしくペシミスティックなものだ。最終的にこの映画が言いたいことは、「因果応報など存在しない」ということではないか?純愛は報われず、愛とも呼べぬ欲望に身を任せた者が繁栄するラストは絶望的で泣きたくなる。 厳しい視線で人間の哀しみ、滑稽さを鋭く捉え、絶えず自己の客体化を繰り返すアレンのコメディが面白くないわけが無い。この作品はアレンの卓越したコメディセンスを逆説的に証明している。 枕流さん [DVD(字幕)] 8点(2008-07-27 23:05:34)

23.アレンの感覚は私にはピッタリこない。でもこの作品は好きなほうだ。 ご自由さんさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-03-06 22:21:15)

22.《ネタバレ》 おもしろかったわ。 アタシ、今までウディ・アレンの作品ってなんとなく敬遠してたんだけど、ほかも見たくなったわ。 映画って二時間前後にストーリーをおさめなきゃいけないから、ある程度「こいつはいいヤツ、こいつは悪いヤツ」ってキャラクターをはっきりさせなきゃいけないところがあると思うんだけど、その点ウディは同じ人がいい人にも悪い人にもなりうるっていう真理をうまく描いてて…やっぱりすごいのね。 現実社会に完璧な善人とか完璧な悪人なんていないものね。 内容もすごく達観した「自分のしたことがいいことか悪いことかくらい自分で決めろ」的な突き放しがあって、とってもアタシ好みだわ。 良心の呵責に苛まれ続けるならそれもよし、自分の犯した罪を忘れられるならそれもまたよし…冷めてるようだけどそれが現実よね。 ところで…うまく浮気相手をなだめることができないんなら、最初から浮気なんてしないことよ!って…アタシいろんな映画のレビューで何度も言ってる気がするわ、これ。 ホホ。 梅桃さん [地上波(字幕)] 8点(2008-01-24 16:54:17)

21.《ネタバレ》 2度この映画を見ました。ウディ・アレンとマーティン・ランドーの2人の男の問題や愛情を交差させて皮肉なエンディングまで持っていくのはウディ・アレンならではです。彼のシニカルさというか穿った見方が面白い映画でしたが、見終って楽しい映画ではありませんでした。最初に見たときは正しい者、真摯に生きている者が決して幸せになれないような世の中を倦いているように感じ、役柄のウディ・アレンは思いこみが強くかわいそうでもありましたが、改めて見てみると当時の彼の実生活を重ねてしまい、酷い行いをしても罪の重さに耐えているのだから裁かれなくても罰は受けているというような、自己弁護のようにとれて興味深かったです。 omutさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-09-24 04:15:47)

20.《ネタバレ》 年一本映画を撮っている人でなければ、こんな実験的なことやらないですよね。 どちらのドラマを一度失敗するだけの内容なので、それぞれの話の構成自体は単純。 実験精神に多少甘めに採点。 カラバ侯爵さん [DVD(字幕)] 5点(2007-06-25 16:53:34)

19.《ネタバレ》 これはアレン映画久々のヒットですね。彼の哲学が色濃く出てる作品で、群像劇風ですが忙しい感じもなく、引き込んだり、距離をとったりと緩急をうまくつけてます。マッチポイントがこれに似てるっていう噂を聞いてたんですけど、確かに似てる。でも、こっちのほうが断然いいですね。大本のテーマは同じですけど、こっちのほうがいろいろな比喩やサイドストーリーで深く描きだせてると思います。この作品の悲観的なラストはウディの世界観そのものです。神の不在は彼の映画の根本テーマのひとつですが、それが最もわかりやすく表現されている作品。ベンが盲目であることと、ジュダが眼科医であることはキーとなる比喩のようです。つまり、眼が見えず信仰に生きているベンがモラルを持ち、世界のありようや真実を見つめているジュダが殺人を犯すという現代の不条理。世界をよく見つめているのはジュダのほうだとウディは語っています。 スー・ミー,スー・ユー・ブルースさん [DVD(字幕)] 9点(2007-05-27 05:11:29)(良:1票)

18.《ネタバレ》 観た感想を言葉で表すのは難しい映画。様々なテーマが織り込まれており、かなり深い作品になっている。アレン監督作品の中でも好きな作品の一本。 悲劇的な作品なんだけれども、どことなくコメディとも捉えることができる。まさに「悲劇+時間=コメディ」のような作品。 既婚者であるジュダとクリフがそれぞれ妻以外の別の女性を愛してしまったことの悲劇をはっきりと対照的には描かずに、ぼんやりと比較しながら描いている点が面白い。 殺人という重罪を犯し、モラルや良心と葛藤しながら、結局は罪の意識を克服してしまい、罰せられることなく家族と幸せに暮らす成功者のジュダを演じたマーティンランドーの演技が実に繊細で見事だ。 潜在的には「ドロレスを殺したい」と強く思っているのに、弟に対して「殺しをして欲しい」と頼まずに、弟からの提案に仕立てている点がジュダらしい。自分の良心を傷めないようにしている。幼い頃の家族の団欒シーンで「誰が殺人の話をしたのか?」とジュダが自分の家族に聞き、「君だろう」と答えられるシーンと上手くリンクしていると思う。殺人を持ちかけたのはジュダ本人だと自らに思い知らしめる見事な手法。 また、そこにはいないはずの盲目になりつつある司祭のベンを自分の良心に見立てて、会話するシーンも素晴らしい演出だ。 ジュダを通して、罪の意識に向き合い、モラルや神、良心と葛藤しても、結局は罪を悔いることなく見事に逃げきれてしまう、現代における「神やモラルの不在」をアレンは嘆いているのだろう。 ジュダだけではなく、モラルを欠いているレスターは大成功を収め、ハリーという素晴らしい女性と結婚することができる。 一方、「神やモラル」を重んじる司祭のベンは盲目となり、人生の深みを知る哲学者のレヴィー教授は自殺をする。アレンは、神は盲目となり、モラルは死んだと伝えているのではないか。そして、ラストには、アレン演じるクリフは一人どん底の状況に陥っていく。クリフは「神やモラル不在」を嘆くアレン自身の姿なのだろう。 個人的に思うのは、クリフはもっと「モラル」を重んじるキャラクターか、「モラル」の選択を迫られるキャラクターにした方がより分かりやすくなったように思える。 六本木ソルジャーさん [DVD(字幕)] 9点(2006-08-18 00:18:28)

17.《ネタバレ》 非常にシニカルな作品でしたね。でも、現実の社会もまさにこういう構図なんだろうなとも思いました。(主人公の眼科医とW/・アレン演じる映画監督はまさに勝ち組と負け組の代表みたいなものですね。) 主人公の眼科医がやった事は、卑劣極まりないと思うし、許されることではないと思います。しかし、彼の「人は誰しも罪を引きずっている。自分を正当化しなければ、生き残っていけない。」というセリフは、つい「そうだよなあ・・・」と考えさせられました。 しかし、人物ドキュメンタリーにムッソリーニの演説シーンを例えで入れるセンスは凄いと思いました。(それも見事につながってるんですよね。)。そりゃ、撮られた方は怒りますって(笑) TMさん [ビデオ(字幕)] 6点(2006-05-12 12:00:23)

16.深いとか浅いとか言う以前の問題として、普通につまらなくてありきたりな内容の話でした。 Kさん [DVD(字幕)] 4点(2006-04-25 22:38:05)

15.神の法と人の法、人の法では罪に軽重があるが全てを見通す神の前では、罪は信仰の有無や信仰の軽重でもなく、罪はただ罪として人の心に宿るものでしかない。愛は人を救いもするが、深く強い愛が人によっては重く、人によっては疎ましく、愛の深さこそが人に罪を犯させるとするならば、愛こそが重罪なんだろうか。 亜流派 十五郎さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-02-10 22:50:38)

14.《ネタバレ》 シリアス路線ウディ・アレン映画のひとつですね。主人公が神の不在やニヒリズムに悩まされるのはいつもの事としても、それと戯れて笑いにしてしまうことなく、「神の不在」に関しては正面から取り組んでいる印象です。このテーマからは、有神論と無神論、信仰と懐疑、道徳と欲望・・・様々な対立が生まれ、現在では後者の無神論、懐疑、欲望が優勢を占めているんでしょうね。映画でもジュダは殺人をしても普通に生きる一方、道徳の象徴のような司祭は失明し光を失い、愛と道徳を説くレヴィ教授は自殺してしまう。普段のアレン映画なら「人生は楽しまなきゃ損だ、神の不在やニヒリズムに悩まされるより楽しもう」といった主人公の転換点があるけれど、この映画で一番人生を楽しんでいるのは、おそらく不倫相手殺害を依頼しても何も変わらず生きていくジュダという皮肉。これだど、いつもみたいに「楽しまなきゃ損だ」という方向に持っていけず、普段の自分の主張に非難を浴びせるようなことをするあたりは、シニカルというか自虐的というか、何ともアレンらしい気がします。一方のクリフはと言うと、教授には自殺され、彼女は奪われ、人生の悲哀に暮れるしかない。この映画に予定調和的なものは全く無く、そんなものを期待するのはジュダが言うように「映画の観すぎ」なのかもしれない。ウディ・アレンのシニカルな部分を強調した映画で、かなり苦味が効いているが、このほろ苦さが極上というのがアレン映画でしょう。 ペリエさん [DVD(字幕)] 9点(2005-11-30 01:53:57)

13.宗教的な思想は実感がないけれど、こういう大真面目なテーマを持った話は好きです。人生はささいな選択の繰り返し、人生は不公平で、どうにもならないものはどうにもならない。この重い作品を比較的軽い雰囲気で見せられるのはウディ・アレンならではなのかなぁと思いました。でもちょっと重くて怖いのでもう一度見たくはないです。この人のほかの作品は見てみようという気になりました。 るいるいさん 7点(2005-01-08 21:54:22)

12.深いね~~ウディアレンらしいといえばそうなんだけど…コミカルさが欲しかったかな~~でも、彼の哲学というか世界が良く見えるし、天才ココにアリって感じの作品です。サラッと見る映画でもないね~ レスマッキャン・KSKさん 7点(2004-08-01 23:17:29)

11.報われない努力と失望、後悔、罪悪感等、マイナスな、でも現実的な感情が溢れ出てくる。それでも後味の悪さはあまり無かった。それがなぜかは分からないけど。 ラーションさん 8点(2004-05-24 05:33:48)

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【点数情報】

Review人数 30人
平均点数 6.93点
000.00% line
100.00% line
2310.00% line
300.00% line
426.67% line
513.33% line
6413.33% line
7516.67% line
8723.33% line
9620.00% line
1026.67% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.00点 Review1人
2 ストーリー評価 8.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review1人
4 音楽評価 6.00点 Review1人
5 感泣評価 Review0人

【アカデミー賞 情報】

1989年 62回
助演男優賞マーティン・ランドー候補(ノミネート) 
監督賞ウディ・アレン候補(ノミネート) 
脚本賞ウディ・アレン候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1989年 47回
作品賞(ドラマ部門) 候補(ノミネート) 

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