みんなのシネマレビュー

殺人カメラ

Machine to Kill Bad People
(La Macchina ammazzacattivi)
1952年【伊】 上映時間:83分
ドラマコメディファンタジー
[サツジンカメラ]
新規登録(2007-07-15)【ミスター・グレイ】さん
タイトル情報更新(2024-07-27)【イニシャルK】さん


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監督ロベルト・ロッセリーニ
原作エドゥアルド・デ・フィリッポ
脚本ロベルト・ロッセリーニ
音楽レンツォ・ロッセリーニ〔音楽〕
製作ロベルト・ロッセリーニ
あらすじ
イタリアの小さな漁村。網元や流通業者、高利貸し、村長らによって牛耳られているこの村でチェレスチーノは写真屋を営んでいた。その彼のもとに聖アンドレアと名乗る老人が現われ、カメラで写真を撮ることで被写体を死に至らしめる能力を授ける。彼は悪人と思える人物を次々と撮影し正義の鉄槌をくわえていくが、村には殺すべき対象が後を尽きず・・・。 寓話的でロッセリーニには珍しい喜劇。

ミスター・グレイ】さん(2007-11-08)
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【クチコミ・感想】

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3.《ネタバレ》 こういう喜劇を撮らせたら、パゾリーニには遠く及ばない。 ロッセリーニには、喜劇よりシリアス劇の方がよく似合う。 階段ばかりの海に面した街。 ロケーションはとても良い。 そこには自分の利益しか考えない人達ばかり。 もちろん、それは時代と場所を超えて、どこにでも存在する人間達なのだが、とにかく金への執着が強い。 ここにも経済的格差が存在し、それは現代でも変わらない。 人殺しのできるカメラを手に入れた主人公が、悪人を次々と葬っていくが、悪人は次から次へと現れ、きりがない。 結局、世の中、悪人だらけという結末に。 そして悪人を裁いているつもりの主人公も、実は人殺しの悪人になってしまったという皮肉。 コメディの中にも、皮肉と社会風刺がこめられている。 にじばぶさん [ビデオ(字幕)] 5点(2016-04-15 10:07:37)

2.《ネタバレ》 ロッセリーニもコメディを撮る。悪魔が悪い奴を殺す方法を教える。宗教的に見れば「人に人を罰する権限はあるのか」となって、ロッセリーニのテーマとしてつながってはいる。高利貸しの老婆も遺言の中では善行を見せ、あんなに愛し合ったロミオとジュリエットも、跡継ぎとなればいさかいをする。この世、善人と悪人に分けてレッテル貼れるものじゃなく、みんなすまして写真撮ってるときのような滑稽な生きものではないか、いう話。階段の多い土地、いつもそこを歩かされるアメリカ人。偽の聖アンドレアの片足のコツコツいう音や、水の流れる音。ラストで生き返ったってのが、声で分かる仕掛け。ロバもね。なかなかユーモアのセンスのある人だったんだ。挙手のままの棺とか。主人公、世の中はこうあるべきだという考えを漠然と持っている庶民なの。いい顔してる。 なんのかんのさん [映画館(字幕)] 7点(2013-12-08 09:26:40)

1.《ネタバレ》 内容は簡単で極めて教訓的な喜劇であり、作中に出る説明文だけでオチまで読めてしまうくらいなのですが、神が世界を創造するかのように村のジオラマ作りから始まり、一つの世界が構築されていくシーンからして寓話的でユニーク。主人公はまさに迷走中で、常に走り続ける姿には味があります。死ぬ際のポーズの滑稽さは幼稚にして品がありますし、〝悪魔の世界も実力主義〟と嘆くヨボヨボじいさん悪魔などは同情したくなるくらいで、独特の皮肉とユーモアが笑えます。 ただ一つ残念なのは、一回だけ巻き添えに写してしまうところがあるものの、せっかくの〝カメラ〟という道具が単なる殺しの道具でしかなく、カメラという特性を十分には生かし切れていないように思えるところです。例えば、〝善人に集合写真を頼まれる〟だとか〝自分が写されそうになる〟とか…自己嫌悪に陥るくらいつまらぬ考えしか浮かばないのですが、そんなことです。これでは別にカメラでなくとも良かったのではないかと思ってしまうのです。 まぁでも、写真は魂を抜くという迷信もありますから。煙の出所は知りませんが、イタリアにもその手の迷信があるのかもしれませんね。 ミスター・グレイさん [DVD(字幕)] 7点(2007-07-17 18:22:37)

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【点数情報】

Review人数 3人
平均点数 6.33点
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