みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
22.《ネタバレ》 『誰かに見られてる』ってのも妙な邦題ですが、おそらく、メアリ・H・クラークの小説のタイトル「誰かが見ている」をモジって付けたんでしょうなあ。原題が『Someone to Watch Over Me』だから、当たらずとも遠からず・・・だいぶ遠いけど。先日、エンドクレジットを眺めてて初めて知ったのですが、この原題は、ガーシュインの歌曲のタイトルから来ているようで。あと、さらに余談ですが、その昔、日曜洋画劇場で『ニューヨーク25時・少女誘拐/恐怖の地下密室!レイプ殺人が招く二重犯罪』なる映画が放送されていて、これが実はメアリ・H・クラークの「誰かが見ている」の映画化作品であったのだそうな。そりゃ気づかんかったわい(笑)。何となく原作小説よりも面白かった印象もあるのですが、シャワールームの少女を映す無駄なサービスカットがあったりして(大したシーンでは無いけど)、もうテレビ放送とかはできないのかなあ、とか。 余談が過ぎました。さて。 1980年代にリドリー・スコットに対して持っていたイメージというと、「CF出身のスタイリッシュな映像作家」というもので、要は都会的なイメージ。特にブレードランナーあたりの印象が強かったんでしょうなあ。ところが90年代以降を見てると、結局どうやら、そういう監督さんでは無かったらしくって。『デュエリスト/決闘者』の監督であり、『エイリアン』の監督なのであって、「都会的」どころか、時代が現代ではなかったり、そもそも舞台が地球上ですらなかったり。現代が舞台であっても、都会的、というのとは大なり小なり、距離があるような。 そんな彼のフィルモグラフィの中で、この『誰かに見られてる』は珍しく、「都会的」と言ってよい作品だと思います。大都会の中心、ではなく、多少ゴミゴミしてますが、夜の街の雰囲気。リドリー・スコットって本当は、こういう作品をこそ撮りたかったんじゃなかろうか、と思えてくるぐらい、神経を使って作られた作品であるように感じられます。ぶっちゃけ、ストーリーは大してオモシロくないんですけどね、雰囲気が魅力的なのです。 大人の恋愛を絡めたサスペンス。いや、サスペンスを絡めた大人の恋愛映画、なのかな。殺人事件を目撃した女性と、彼女を警護することになった刑事のちょっと不器用なラブロマンス。彼女を付け狙う犯人役は、あの『逃亡者』の「片腕の男」のヒトで、確かに悪そうだし怖そうでもあるのですが、ガンガン襲ってきて大活躍するようなタイプでもないので、どちらかというと主人公である男女をめぐり合わせる方便として存在しているような、やや黒子じみたところがあります。 トム・ベレンジャー演じる刑事には妻と息子がいて、家族仲睦まじく暮らしてきたのですが、この事件に関わるようになり、警護のために夜は家を空ける生活に。さらには、その守るべき対象であるミミ・ロジャースとも何となくいい関係になってしまって、家族との間がギクシャクしてくる。 という設定も映画のための一種の方便であって、この設定のお陰で、ミミ・ロジャースと逢うのはいつも夜。彼女は、夜の雰囲気をまとった女性、なんですね。一方、妻や息子と会うシーンは、主に昼間となる。夜、妻と息子が不安そうにしていても、そこにはトム・ベレンジャーはいない。 女性と夜に逢う、と聞くと、何となく隠微な感じがいたしますが、実際にはあまりそういう印象が無いのは、刑事の不器用さ、ってのもあるのですが、彼女に関わるシーンでバロック音楽やオペラが流される、ということも関係しているようです。これがジャズ全開だったら、一気に2人はいい関係になりそうなところですが、そうはならないし、映画もそういう演出はしない。最初の方で小雨の中をトム・ベレンジャーが機嫌よく(?)歩いていると、流れてくるのはやや場違いとも思える、ヴィヴァルディのグローリア。ただの夜の雰囲気では、無いんですね。こういう音楽の使い方もあって、二人の関係がベタベタした印象にもならず、二人がだんだんいい関係になったとて、共に朝を迎えるシーンが無いから、エロい感じはいたしません。 二人でダンスするシーンは、これはやっぱりジャズですね。二人っきりではないので、ジャズが流れても安心です。いい雰囲気ではありますが、すでに少し、二人の間には距離もある。 で、クライマックス。例の悪人との対決。ですが、浮気相手と妻子が鉢合わせ、なもんで、ある意味、それ以上の修羅場かもしれぬ。男は妻子のもとに行き、女とは視線のみを交わす。このシーンも夜。夜が明けてから改めて別れるシーンとしてもいいのかもしれないけれど、あくまで夜のまま、女は立ち去り、映画も終わる。 うーん。いいじゃないですか。 【鱗歌】さん [インターネット(字幕)] 8点(2025-03-23 08:42:55)★《新規》★ 21.《ネタバレ》 御大R・スコットといえど慣れないことをするもんじゃないですなあ。リドリー・スコット味を感じるのはクレア邸の豪勢な内装くらいなもので、全体像は「三流ラブサスペンス」といったところ。 展開も演出も凡庸でこれといって見どころ無し。 犯人の立ち回りが話に都合よすぎる。刑事の家族を人質に取ってどうなるというのだ。 途方もなくヘタレな男を演ってるトム・べレンジャーが全然かっこ良くない。ミミ・ロジャースのスタイルだけ良かった。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2024-11-15 23:29:29) 20.《ネタバレ》 原題の“Someone to Watch Over Me”は言わずと知れたガーシュイン兄弟の名曲で、タイトル・ロールではスティング、エンド・ロールではロバータ・フラックがそれぞれ渋い声で歌唱してくれます。確信犯なんでしょうけど「誰かに見られている」という邦題はまるでストーカーに付け回される恐怖を表しているかの様な印象を与えてくれますが、本来は「誰かが見守ってくれている」という風に訳すのが正解です。 なんと言いますか、リドリー・スコットの最初で最後のロマンス・ミステリーはどう観ても失敗作としか言いようがなかったです。ストーリーからして退屈の極み、犯人の素性も動機も行動も理解不能だし、トム・べレンジャーの刑事も最後まで良いとこなしです。ミミ・ロジャーズは面通しの際に犯人を特定しなかったと解釈して間違いなさそうですが、その犯人がなぜ彼女を殺そうとするのかがイマイチ理解できない。時がたつと証言を覆すかもしれないという不安はあるかもしれませんが、人質までとって立てこもったりしたらもう終わりだって。この犯人ベンザ役の俳優の面構えだけは強烈でした、極悪人としか見えません。 それでも映像にはしっかりとリドリー・スコット印がついていまして、闇と光の対比は彼の得意とするところですが、それが一種の臭みにつながるのも事実です。同僚刑事が撃たれた後の病院のシークエンス、病棟をつなぐ廊下の奥の方が室内なのに霞がかかっているんです、いくら何でもやり過ぎでしょ(笑)。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2019-11-06 23:33:48) 19.雰囲気の良さなのか、結構観させる映画だが、内容は大したことか無いと言わざるをえない。 ちょっとしたサスペンスやロマンスがあるものの、微妙な盛り上がりがずっと続いて終わっている感じ。 【simple】さん [地上波(字幕)] 5点(2015-06-19 20:55:00) 18.犯人ベンザの行動が意味不明です。自分から警察に近づいてどうする。 【noji】さん [地上波(字幕)] 4点(2011-09-30 17:57:33) 17.まず、誰かに見られてるという邦題は間違いだと思う。 劇中でそのようなストーキング行為のようなことは行われていないし、殺人犯の脅威もそこまでではない。 サスペンスだと思って借りたのだが、これはラブロマンスというジャンルの方が適しているといえる作品だった。 リドリースコット監督、サスペンスという部分に惹かれたのだが、そういう部分での満足は得られなかった。 【Sugarbetter】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-01-21 20:17:41) 16.犯人が全然怖くないので緊迫感がありませんし、ラブストーリーもどうでもいい感じ。 【K】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-04-06 19:40:53) 15.一本の映画でホーム・ドラマと恋愛劇それにスリル・サスペンスの三本分楽しませてくれるような非常に雰囲気のいい好きな作品です。トム・べレンジャーがまだ今の中年オヤジになる前のハンサム・ボーイで暖かい、いい家庭がありながら、いかんせん男てすから仕事がらみのなりゆきで浮気に走るのは仕方ないですかね?!余談ですが殺人犯がベンザだけにトイレにはご用心。 【白い男】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-11-10 00:42:19) 14.《ネタバレ》 リドリー・スコットらしくない映画でサスペンスよりラブストーリーだか不倫愛だか、そっちの方の印象が強いんだけどいまいち盛り上がらなかった。ロレイン・ブラッコの男勝りの演技や若い若いトム・ベレンジャーの家族をとるか、愛人(?)をとるかに悩む雰囲気が見ものですけど押しがちょっと・・な気分です。後半の定番的な家族が人質、がなければよかったんだけどなぁ~。 【M・R・サイケデリコン】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-11-16 12:02:51) 13.《ネタバレ》 最後、トムべレンジャーが何の考えもなしに家族を助けに行くとこなんか、ちょっと観終わってから物足りないものを感じました。男勝りの奥さん(デブラウィンガーかと思ってました)が良かったです。監督のリドリースコットは名作2本「エイリアン」「ブレードランナー」の後で、この作品を創ったんですね。きっと当時は期待して観に行って、がっかりした人が多かったんじゃないかな。でもこれはサスペンスと言うより、ちょっと雰囲気のいい大人のラブストーリーってとこで、作品の幅を大きくしようとリドリースコットが挑戦した作品なのかもしれませんね。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2008-02-26 19:48:07) 12.《ネタバレ》 リドリー・スコットの映画の中ではエイリアン、ブレラン、に次いで好きな映画です。当時(20年位前?)ビデオで何回も見ました。ストーリーは落ちも含めて大して観るべきものはありませんが、トム・べレンジャーの艶っぽさ全開の演技と音楽だけで私にはリプレイする価値がありました。それと当時のリドリー・スコットが好んで使ってた水を含んだ映像も落ち着いた感じで好きでした。 【すんくじら】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-01-24 06:38:55) 11.《ネタバレ》 ストーリーはとくに目新しくもないし、ジャズをふんだんに使った映画も数多くありますが、全編に漂う独得の静かな雰囲気に魅せられてしまいました。さりげない街の映像と、それにかぶる音楽も素敵でした。トム・ベレンジャーの目線は若かりしころのマーロン・ブランドみたいな淋しげな瞳で、この映画ではじめて魅力的だと感じました。トミー役のハーレイ・クロス、なにげないシーンで、すごくうまいなあと感心しました。テーマソングのSomeone To Watch Over Meの幾つかのヴァージョンが使われていますが、エンドロールに流れるロバータ・フラックが余韻を残します。 【omut】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-09-17 15:00:21) 10.リドリー・スコット唯一(?)のロマンチック・サスペンス。筋立てよりも住む世界のかけはなれた2人の人間の心が寄りそってゆく過程の繊細な描写が魅力。2本のネクタイ、舗道のステップ。スコット作品としては小品ながら独特の味わいをもち、刑事モノには不似合いのようなスタンダード・ナンバーもしっくり。 【レイン】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-03-09 20:10:07) 9.《ネタバレ》 トム・ベレンジャーのピークといっていいころの作品かな。サスペンスとしてはイマイチ印象弱いです。護衛についたミミ・ロジャースと浮気しちゃう、でも奥さんがイヤになったわけじゃないから罪悪感を感じながらもついつい欲望には勝てないベレンジャー、あの切ない目がよいワ。頼りがいがあって、強くて守ってくれて、その上セクシーな男となりゃしょうがないなあなんて思いますよ。ああ、でもここでも「危険な情事」同様、最後にカタをつけたのは奥サマでしたね。へ~これリドリー・スコットなんだ、そのわりにはスケール小さいというか、らしくないですね。どっちかというと、こういうのはトニー・スコットのほうが職人技利かせてくれそうな感じ。 【envy】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2006-03-08 22:30:41) 8.題名からストーカー映画だと思って見てみたら全然ちがーう。2時間ドラマの範囲で終わらせて欲しい内容でした。ストーリーよりもベンザが何人か気になっちゃいました。 【およこ】さん 5点(2004-07-10 08:26:10) 7.R・スコットは好きな監督の一人だが、映像美だけでは最後まで観せきることができないことを証明した作品。『ブラック・レイン』・『ハンニバル』とあわせて、もうこの手の脚本には手を出さないほうがいいのではないか? T・ベレンジャーは決して器用な役者ではないと思うが、このような役柄は見事にはまっている。 【恭人】さん 5点(2003-12-07 17:37:56) 6.私もトム・ベレンジャーのような刑事さんに護衛していただけるのなら、恋に落ちてもいい。す・て・き。 【fujico】さん 7点(2003-10-18 20:11:40) 5.トム・ベレンジャーにとっては「プラトーン」の次の映画になりますが、同じ人とは思えないくらいです。つくずく演技のうまい俳優さんだと思います。大ヒットした主題歌「Someone To Watch Over Me」今でも口ずさんでいます。 【sugai hisae】さん 10点(2003-07-13 18:34:36) 4.空気感・雰囲気が好きです。黒の中にもう一押し「黒」を描ける監督ならでは。 【ビックルT】さん 7点(2003-07-11 14:11:25) 3. イヤ悪いけどリドリー・スコットには畑違い過ぎてチョット辛い凡作。サスペンスも取って付けたみたいで全然彼の作風に似合わない題材。観てるこっちが気恥ずかしくなってしまう。特に女性が観たら相当に不快感を覚えるかも。ラブストーリーつっても逆玉狙いの不倫だし。 【へちょちょ】さん 5点(2003-03-15 03:23:32)
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