みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
7.《ネタバレ》 地方流入者と地元。東京と地方。 この二つの軸が、一人のエリート男性一族の中で展開する。 エリートを高良健吾が好演。 嫌な奴なのだが、ラスト、門脇麦の表情に、さわやかな好青年なのかな?と思わせる。 門脇麦のただそこにいるだけのお嬢さんが、いかにも居そうな感じをさせる。 こんな人種、いるの~? いたら格差社会のモンスターだよ。 でも確かに地元民には、地方漂流民の姿は見えにくい。 地元民は繁華街とか近寄らないからだ。 大都会の男の不倫の対象にされた、二人の女性起業家の一言。 「私たちって東京の養分だよ」 大都会東京は、地方の若者の養分でこれからもドンドン肥え太るのか? 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2024-04-29 23:05:20) ★6.《ネタバレ》 評価のしにくい映画だ。お見合いの席では最高の相手に見えた幸一郎。それが婚約、結婚の過程で綻びが見え始める。難しい家に華子が溶け込むようにという配慮を一切見せない幸一郎。日本庭園のある店で会食した際も、せせらぎの上の飛び石をどんどん進んでしまい、渡りにくそうにしている華子に手を差し伸べる様子もない。そして、まるで子供のように何度も水切りに興じている。そして華子と婚約が決まったときも、自分から美紀との縁を切らなかった幸一郎。 最後まで見て思ったのは、どの登場人物も悪い人ではない。その人なりに一生懸命に生きているということだ。そして華子に配慮を見せなかった幸一郎も、ただそういうふうに育てられただけだからだ。美紀も里英も一生懸命に生きている。そして華子も遅ればせながら自分の道を探り始めた。 映画からはわからなかったのは、幸一郎と華子は結局、離婚したのかただ別居しているだけなのかです。最後の様子ではまだ幸一郎は未練がありそうだったので、復縁を目指しているように見えます。ただ、彼も代議士になることでいっぱいいっぱいのよう。華子を翻意させるような変化ができるかどうか。そもそもそれができてれば、離婚を思いとどまるよう全力で華子を説得できていたはずですが。 あと、華子は「逸子さんのマネージャーみたいなこと」が本当に自分のやりたいことなのか。上手ではあるがなかなか食べていくことが難しいバイオリニストのマネージャーでは、ほとんどボランティアだろう。生活費はすべて実家から出ているのだろう。音楽が好きなら、お友達のマネージャーみたいなことで満足せずに、それを軸足としてクラシック音楽業界の中で自分が輝ける道を見つけてほしいと思った。 【チョコレクター】さん [インターネット(邦画)] 6点(2024-01-04 18:30:22) 5.すごく面白いか? と問われれば「そうでもない」と答える気がする。 誰でもが楽しめるわけではないと思う。 仕事を引退する年になって、こういう作品を見ると、自分の人生には貴族は出てこなかったなという気がする。作品中「貴族」として描かれなかった人も、多くの人から見れば十分「貴族」のような気もする。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2023-11-10 15:13:25) 4.《ネタバレ》 生い立ちに絡み否応なしに訪れる厳しい現実を、痛々しいまでに容赦なく描いている。 それを演じ切った門脇麦は見事だし、彼女との対極的な存在として奔放な役柄を演じた水原希子もなかなかのハマり役。 女の敵は女として描くのではなく、女性同士を共存すべき存在として描いている。 そこに女流監督としての心意気を感じ、またセンスも感じる。 自立して生きている、もしくは自立しようと奮闘している現代女性への応援歌のような作品だ。 色々と苦しいこともあったけど、ほのかに希望を感じさせるラストは、なかなかの味わい。 世の中楽しいことばかりじゃなくて、最悪で泣きたい時もある。 そんな時、話を聞いてもらえる誰かが居れば、それで良いんじゃないかな。 劇中のそんなセリフが印象的だ。 外から東京にやってくる人達が憧れる典型的な東京の景色(東京タワー、東京駅)が分かり易く描かれていたり、虚しく流れる東京の夜の街風景が何度も出てきたりと、どこか寂寥感を感じさせる東京の描写も秀逸。 (余談) ・松濤という町の名前が幾度となく出てくるが、外から東京にやってきた人たちが決して立ち入ることのできない場所として描かれているのが面白い。 ・監督さん、わたしと同じ大学、しかも同じ学部・学科ということで、とても親近感を覚えたし、これからもマークしていきたい。 ・石橋静河さん、石橋凌と原田美枝子の子供と最近知って驚いた。というか、石橋凌の奥さんが原田美枝子ってのも重ねて驚き! 【にじばぶ】さん [インターネット(邦画)] 8点(2023-09-29 23:44:52) 3.《ネタバレ》 現代の日本でもこういうことってあるのかなーって目線で見ていました。作中の台詞にあるように、こういう貴族階級の人たちと一般人って棲み分けがされていて、お互いがほとんど関わらないようになってるのかなと映画を見ながら考えてしまいました。慶應の内部生と外部生のように。 五章に分かれて作られているストーリー。急に過去に戻ったり現在になったり少し時系列を掴むのが難しい映画でした。基本的に上流階級の家でいわゆる箱入り娘的な華子を中心に、その婚約相手となってくるさらに上流階級出の青木幸一郎、そしてその遊び相手の美紀の3人を中心に話は進みます。 印象に残ったシーンやセリフはいくつもありました。上述のものもその一つだし、橋の反対側を歩いていただけの通りがかりの女子高生と手を振り合ったシーン、「女同士すり減らす必要はない」や「結婚に縛られず、いつでも別れられる自分でいたい」という考え方も共感できました。 特に印象に残ったのは最後の方のシーンで、「みんな決まった場所で生きてる。親の人生をトレースして、そっちの世界もうちの地元もなんだか一緒。」政治家の世襲のニュースなんかを思い出したりして。そういえば岸田首相の息子も翔「太郎」だったなあとか。でも、そこが上流階級の家だろうが一般家庭の家だろうが貧困家庭の家だろうが、それが環境であれば基本的にそこに疑問を持って生活する人のほうが特殊なんでしょうね。例えば我々現代の日本人が、日常に戦争のある生活なんかリアルに想像できないように。 環境に逆らって生きることが別にいいことだとも思いません。その逆もしかり。極論どっちでもいいかと。ただそのどっちかをきちんと自分で選択し、そしてその結果を自分の選択の責任としてしっかり受け入れる、そういう心持ちだけあればそれでいいと思いました。 ずっと落ち着いたトーンでじっくり考えられる、良い映画でした。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 8点(2023-01-17 10:46:37)(良:1票) 2.《ネタバレ》 私は地方出身で、で大学に入った時に上京して以来ずっと東京住まいという人間ですが、幸か不幸かあまりこーいう「階級」を意識する様な人間関係には近付くことなく過ごしてきたのではあるのですね。ただ、ゆーて今作の門脇麦みたいな境遇の方々てのが今なお(ワリと大勢)いらっしゃるのは承知しておりますし、またその意味では今作の2人とゆーのは一見対照的に見える様で、ごく典型的で何より「古典的」という意味では大いに共通点のある女性像をそれぞれ体現してるのかもな…とも思うのです。私よりも更に若い人達だとまた、この感覚にももはや世代格差が在るのかも知れない…とも思いますが、まず私にとってはこの2人とゆーのはごく容易に共感してゆけるというキャラクターではあったのですよね(実際、まあまあ同世代と言っても好い年齢設定でもあるのですし)。 本作は物語としては、この女性2人(⇒特に門脇麦側)のある種の成長とゆーか人生の転機とゆーか、そーいったごくシンプルなモノを描いてゆくお話ではあるのですし、その実際の結末もまた比較的シンプルで分かり易いモノ(⇒何なら所謂ごく「先進的な」=「最近は特に好くある」モノ)だったと思ったりもします。そもそもこの2人って、成長とはゆーてもその元々のスペック(=彼らがそれぞれ属する階級・境遇において求められる素養)とゆーのは全く全然低くないという感じではあるので、だから何かそんな劇的な展開があるというワケでもない全体として実に緩やかなお話でもあったとは思います。率直に序盤が(その階級の存在そのもののイヤらしさを見せつけてくる感じが)結構心地好くなくもあったのですが、中盤以降は非常にまろやかにどこか温かく観てゆけたし、また爽やかに観終わることも出来たかと。個人的にはかなり好みな作品でしたね。 主演の2人、まず門脇麦さんについては、やはり序盤に「いま何やってんの?」と訊かれて「家事手伝いとゆーか…」とか答えちゃうトコロなんかにはかなりギョッとさせられもしたのですが、重ねて最後まで観るとごく共感できるキャラではありましたし、また終始決してヴィヴィッドに感情を発露するワケでもないのに実に何とも「伝わる」種々の演技とゆーのはモ~流石だったな…と思いました。他方、水原希子さんの方も、重ねて彼女の方が当初の門脇麦さんよりはやや「人間が出来ている」という感じかなとも思うのですが、そのサバサバとした自然体な魅力とゆーのはコレも自然に伝わってくる様でその意味では中々好い演技の仕事だったかと。他、この2人のそれぞれ親友役の石橋静河さんと山下リオさんの2人も(コレも流石の)芸達者!というグッドな出来だったと思います。人間ドラマとしては、演技面でもチャンとクオリティ備わってる作品かなと。 【Yuki2Invy】さん [DVD(邦画)] 7点(2022-08-07 20:06:31)(良:1票) 1.上流階級出身でもないし,地方から有名大学に進学したこともない私としては共感できるものがありません. 水原希子が演じた美紀がエンディング付近で自転車を漕いでる姿には「頑張れ!」と声をかけてあげたい. 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 5点(2022-05-04 22:55:07)
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