みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
6.吉永小百合と三浦友和の汚れ役が珍しい。とはいえけっしてハマっているわけではなく、ものすごく無理してる感が漂ってきます。どう考えても、吉永小百合に死刑囚役は似合いません。またけっこう〝濡れ場〟が多いわけですが、いかにも「演技してます」という感じ。当然ながら肌の露出も最小限。終盤のほうで「私は人形みたい」「愛が欲しかった」みたいなセリフがありましたが、結局この女優さん自体、幸か不幸かその容姿のため、世間のイメージは清廉で人畜無害な人形として定着している気がします。それを脱却すべく、無理したくなる気持ちもわからなくはありませんが。 ただお話としてはけっこう面白い。津川雅彦と西田敏行のコンビは、家康・秀忠の前哨のように輝いています。丹波哲郎はやはり刑事役がよく似合います。田舎の温泉街の閉鎖的でジメッとした雰囲気も、いかにも日本的。やはり主役2人を適役の役者が演じていたら、もっと没入できたんじゃないかと思うといささか残念です。 【眉山】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2024-05-02 04:44:00) 5.《ネタバレ》 それまでのイメージではない役を演じると『新境地』の演技といわれ、女優さんの場合にはオマケとして濡れ場を演じると『体当たり』の演技と評されます。 これらの場合、演技そのものの評価ではなく話題作りが殆どだと思います。 本作では吉永さんは『体当たり』の演技をしていますが結果として上記の通りになったと思います。 彼女の作品を何本か見ましたが、不幸にも未だに女優としての彼女の力量を評価できる様な作品には出会えていません。 本作でも彼女の魅力を発見できませんでした。 濡れ場も紗を掛けたりしていますが美しくはなく、表情も単調で、バストのトップを隠すために不自然なカメラアングルになったりと、感情にも、そのもうちょっと下の方にも訴えるものは全く有りませんでした。 作品では女は不幸に、男は汚く、障害者は善悪を超越して純粋に表現されていますが、それらの要素が関連し合っても相乗効果的な展開には発展せずに結局殺人や男女の愛といった極端で単純な結果に落ち着き、物語としての深さを感じられませんでした。 雪の中で、かよとターボが戯れるシーンなどを含めて吉永小百合ファンが楽しむ作品であって、そうでない私は一体これは何なんだろうと思ってしまう程でした。 実在の死刑囚を基にした人物を吉永小百合が『体当たり』で演じた、という話題性を拠り所にした映画の様に思えますが、冷静に考えると個人的に肌の合わない作品ということで、そこまで酷いとは言えないかもしれません。 【しってるねこのち】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2015-04-29 18:37:08) 4.《ネタバレ》 男優陣は概ねよかったように思うし、吉永小百合の体当たり演技も悪くはないんだが、それでも綺麗に描きすぎて、女の情念のようなものが感じられない。単細胞のバカ女という設定なのかな?とも思ったがそうでもないし。 ストーリーは「これで死刑になるか?」(暴行夫に耐えかねて殺人と殺人を止めようとして殺人だし)という展開で全く説得力がない。女性初の死刑囚という実話がベースのようだが、実際はもっとドロドロしていたに違いないので、そのギャップにかなり違和感がある。 【東京50km圏道路地図】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2014-04-18 11:52:52) 3.《ネタバレ》 「天国の駅」と「おはん」でまったく異なる女性像を演じた吉永小百合は、この年日本アカデミー賞の主演女優賞に輝いた。日活時代に清純派お嬢様女優として活躍していた彼女だったが、さすがに70年代になるとそのイメージではやっていけなくなり低迷していた。それが本格的女優としてのきっかけとなったのが75年の「青春の門」であり、大きく花開いたのがこの「天国の駅」と「おはん」だったろうと思う。 この映画の林葉かよは本当に不幸な女性である。下半身不随となった夫、つけまとう元警官、狂った妻を持つ旅館の主人、彼らもまた不幸でありかよの身体に救いを求めていた。これがさらなる不幸を呼び殺人事件となっていく。彼女が求めたのは愛そのものだったろう。だからこそ彼女のために献身的に尽くすターボとの逃避行となるのだが、雪の中で戯れる二人の姿に安らぎを覚える。 惜しまれるのはあの主題歌、吉永本人に歌わせるとたちまち安っぽくなってしまう。忘れるところだったが、西田敏行の好演も光る。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 8点(2012-08-11 00:24:15) ★2.《ネタバレ》 この内容で女死刑囚云々を売り文句にしてはいかんでしょう。最初と最後の部分を抜けば、よくあるメロドラマ風味犯罪ものと変わりありません。大体、異様に情緒的だったり感情的だったりする描写の数々によって、死刑になるほどの犯罪としての重みも希薄になってしまっているから、その時点で主題と乖離しています。結局、丹波哲郎や津川雅彦の個人技に大分助けられているのではないでしょうか。彼らの登場ごとに、だれそうな場面が破綻を逃れています。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-01-06 04:09:08) 1.戦後唯一の女死刑囚の半生を描いた物語。 実話だけに興味をそそられる内容なのだが、本作はもの凄い脚色がされている。 実際の死刑囚カヨは、「美しさ」とは遠くかけ離れた田舎のオバちゃん。 犯行自体ももっとドロドロしていて、死刑になるのが当たり前のような事件なのだが、 ヒロインは清純派の名を欲しいままにした吉永小百合。 確かに汚れ役には違いないが、そこは美しくはかなくカヨの役を演じている。 映画なので事実と全然違っていても別に構わないのだが、 当然のことながら実際の設定や事件内容は、彼女の役柄に沿って変更されているので、 都合のいい展開や突っ込み所が多く、演出の方も空回りが目立つ。 三浦友和、丹波哲郎、津川雅彦と、脇役のキャスティングだけは良かったけどね。 ちなみに本物のカヨは死刑になるとは思っていなかったらしく、 罪を少しでも軽くしようと、担当捜査官に色目やスキンシップを計り、 金歯を覗かせながら盛んに愛嬌のある笑顔を振りまいていたそうである。 何とも凄まじい女だったらしいが、事実に則った吉永小百合の本当の汚れ役を観たかったな。 【MAHITO】さん [映画館(邦画)] 2点(2011-07-23 08:18:05)
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