みんなのシネマレビュー

ザ・マスター

The Master
2012年【米】 上映時間:138分
ドラマ
[ザマスター]
新規登録(2013-02-01)【放浪紳士チャーリー】さん
タイトル情報更新(2018-12-23)【Olias】さん
公開開始日(2013-03-22)


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監督ポール・トーマス・アンダーソン
キャストホアキン・フェニックス(男優)フレディ・クエル
フィリップ・シーモア・ホフマン(男優)ランカスター・ドッド
エイミー・アダムス(女優)ランカスター・ドッドの妻 ペギー・ドッド
ローラ・ダーン(女優)ヘレン・サリバン
アンビル・チルダーズ(女優)ランカスター・ドッドの娘 エリザベス・ドッド
ラミ・マレック(男優)エリザベス・ドッドの夫 クラーク
ジェシー・プレモンス(男優)ランカスター・ドッドの息子 ヴァル・ドッド
ケヴィン・J・オコナー(男優)ビル・ウィリアムズ
ジョシュア・クローズ(男優)ウェイン・グレゴリー
レナ・エンドレ(女優)ドリスの母 ソルスタッド夫人
パティ・マコーマック(女優)ミルドレッド・ドラモンド
W・アール・ブラウン(男優)写真を撮る際にフレディと喧嘩になる男
メローラ・ウォルターズ(女優)バンドのボーカル
小山力也フレディ・クエル(日本語吹き替え版)
後藤哲夫ランカスター・ドッド(日本語吹き替え版)
落合るみランカスター・ドッドの妻 ペギー・ドッド(日本語吹き替え版)
魚建(日本語吹き替え版)
脚本ポール・トーマス・アンダーソン
音楽ジョニー・グリーンウッド
撮影ミハイ・マライメア・Jr
製作ジョアン・セラー
ダニエル・ルピ
ポール・トーマス・アンダーソン
配給ファントム・フィルム
美術ジャック・フィスク(プロダクション・デザイン)
デヴィッド・クランク〔美術〕(プロダクション・デザイン)
衣装マーク・ブリッジス[衣装]
編集レスリー・ジョーンズ〔編集〕
ピーター・マクナルティ
その他ハーヴェイ・ワインスタイン(サンクス)
ディラン・ティチェナー(サンクス)
ケヴィン・トンプソン[美術](サンクス)
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【クチコミ・感想】

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12


36.《ネタバレ》 ホアキン・フェニックスのシワだらけの顔貌が強烈なキャラクターを成り立たせている。
教祖のジジイにはあまりカリスマ性を感じず、ホアキン・フェニックスの独壇場であった。
第二次世界大戦で心に傷を負った男はアルコールに溺れるが、教祖と出会い一時はその宗教に没頭するも、洗脳されきれず見放される。
とても寂しく孤独な男を演じたホアキン・フェニックスのカメレオン俳優っぷりが凄い。 にじばぶさん [インターネット(字幕)] 5点(2024-08-17 11:53:17)

35.《ネタバレ》 孤独なフレディを見守る、ちょっといかがわしそうな(?)集団。
独特の心の癒し法で、多くの共感を生んでいく。
教祖の化けの皮がはがれる映画かなと思って観てたら、
フレディが新たな幸せをつかむとこで、映画は幕。

支えだった女友達が、実は既に結婚していた。
でも喪失感におぼれるフレディを、怪優シーモア演じる教祖は、
見捨てなかった。

ラストのエンドロールで流れる、運命の出会いを祝福するかのような
やさしいメロディに泣けてしまう。 トントさん [DVD(字幕)] 7点(2021-03-28 21:54:34)

34.《ネタバレ》 あらすじを見て結構自分好みの題材で期待していたんだけど、実際は想像していたよりこじんまりとしたお話でした。面白くない。ただ面白くはないけど内容は素晴らしいと思う。2時間近くおっさん二人の濃厚な関係性を描くだけ。最後のエンディングを迎えて、あぁ、これはフレディの魂の救済に向かう彷徨をを描きたかったのだなということが分かった。おそらくだけど最初の内は新興宗教という設定も物語上は機能はしているが撮っているうちに孤独な男の救いがどうすれば得られるのかという監督の思いが強く前面に出てしまった様な気がする。フィリップ・シーモア・ホフマンの教祖様っぷりもすばらしいのだが、やはりフレディという主役の人物造形がリアルでそれを見事に演じきったホアキン・フェニックスの演技が素晴らしかった。銀獅子賞受賞と聞いてなるほどねとは思う。 エリア加算さん [インターネット(字幕)] 6点(2021-02-11 23:19:34)


33.ストーリーはあってなきがごとし。ほとんど、監督の脳内二重人格会話を延々と聞かされているような感じ。本来は達者な役者陣に対しては、「こんな苦行によく立ち向かって耐えているなあ」という感心は起こりますが、これでは芝居の鑑賞はできません。 Oliasさん [ブルーレイ(字幕)] 4点(2018-12-23 01:24:48)

32.《ネタバレ》 PTA監督、またまた恐ろしい映画を作ったなあ。新興宗教モノの定番で主人公が教祖にハマっていく展開かと思いきや、ホアキン・フェニックス扮するフレディは、フィリップ・シーモア・ホフマン扮する「マスター」のランカスターに心酔してるようでいても、彼自身の根本的なキャラは最後までブレないまま終幕。ある意味、これまで完全な社会不適応者だったフレディに唯一向き合うことで、これまでの思想や理論を、よりトンデモな方向へと深めて、変わっていくのはランカスターのほうだ。「深く関わっているのに平行線」という数学的にはあり得ないのだけれど、人間関係においては、ある種の「本質」を突いている。それにしても、PTAの作風は、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』以来、変わってしまったなあ。個人的には、カタルシスもドラマもある『マグノリア』風のほうが好きだけれど、こうゆう重厚で演技も映像もキレまくっているのも、なんだか脳のいつもと違うところが刺激されるようで悪くない。贅沢をいえば、いまの「一見さんお断り」な雰囲気は少し和らげてほしいなあとは思うけど。 ころりさんさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-04-02 23:23:05)

31.《ネタバレ》 心に傷を負った男の魂の彷徨。

フレディが入信したのはマスターのカリスマ性ないし父親の面影に惹かれたのであって、宗教は二の次だ。
逆もまた然り。
マスターは自由奔放なフレディに憧れを抱き、お互いに足りない部分を補い合う共同体の関係を匂わせる。

しかし、それは双方が未完成の存在であることと密着し、フレディの余りある力が、
マスターの王国を破壊しかねない危うさも持つ。
だからこそ、黒幕的存在の妻が王国の存続のために男二人を操ろうとする画策が垣間見える。

最終的に二人は袖を分かつ。
残りたくても己の本能が拒否する矛盾、引き留めようにも手の届かない焦燥感、
それぞれが完全になりかけた瞬間、臓器移植の拒否反応のように共同体でなくなってしまった。
"救い"から見放されたフレディは、これからもダンスする相手を変えるように、
現実に存在しない"砂の女"を求めて彷徨い歩くのだろう。
いや、他者承認されずとも生きられるありのままの自分=ニーチェの提唱する"超人"と見るべきかもしれない。

ホアキン・フェニックスの"動"の怪演、フィリップ・シーモア・ホフマンの"静"の怪演の摩擦が恐ろしくも凄い。
重厚な画作りが不安と翳りの50年代アメリカを更に浮き彫りにさせる。 Cinecdockeさん [映画館(字幕)] 8点(2015-11-28 01:41:33)(良:1票)

30.《ネタバレ》 相変わらずP・S・ホフマンは凄い芝居をするなあ。この作品でもほれぼれ。新興宗教の教祖様であるこの役、催眠術を使ったイカサマ師に見えなくもない。けれど人を引きつける包容力があったり、批判意見にはかっとなったり、ヨメの尻に敷かれてたりなど人間臭さが実にリアルな教祖っぷりだ。
で、ホフマンの独壇場になるかと思いきや、P・フェニックスがこれまた堂々と渡り合ってる。社会生活はアルコールが原因で破綻しちゃってるダメ男。しかしなんと彼は精神の自由といった部分だけは生命力が強くて、さしもの洗脳教祖も飛び立つフレディを止められなかった。フレディの、ぐだぐだでいながらも自己決定力が強いというキャラクターは演じるのがとても難しいと思う。身体全体からささくれた空気を発散し、目の据わった演技は見事だった。
役者二人はすごい仕事をしてるんだけども、お話はいかんせんおっさん二人とやり手ばばあの三すくみが陰気にだらだら続くばかりなので正直面白くはなかったっす。 tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-05-26 00:07:33)

29.ストーリーはなんだかよくわからなかったですがホアキンフェニックスの野性味というかワイルドさが印象的でした。 珈琲時間さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-05-08 08:19:23)

28.《ネタバレ》 予告編がものすごく面白そうだったのだが、実際見てみると思っていた内容とちょっと違ったという印象だ。
予告編では宗教にはまっていき、最後は信じられなくなり、だまされるなというような内容かと思ったのだが、実際はどちらかというと新興宗教に肯定的な内容だった。ホアキンの演技力が素晴らしく、それだけでも必見ではあるが、内容を期待してみるとあれ?っという映画だった。 シネマファン55号さん [ブルーレイ(吹替)] 5点(2015-01-19 11:27:13)

27.会話が多く、演技力が問われる映画。
互いに孤独でどことなく惹かれ合ってしまう「男の友情」とでもいう内容だが、ドラマティックな展開が多くあるわけでもないので、人によっては退屈だと思う。
もう少し深められる可能性があったので、惜しいともいえるか。 simpleさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-10-26 10:45:54)

26.役者の演技力はすばらしい。人の心が、どのように変化するか、惹かれあうか、洗脳されるか、などを観るのには面白い映画。でも、多くの人には勧められない。 cogitoさん [DVD(字幕)] 4点(2014-10-11 09:12:39)

25.とても続々する映像がいくつもあり、上質な映画ではあったけれど
残念ながらストーリーが面白くなかった。 aimihcimuimさん [DVD(字幕)] 6点(2014-09-07 14:01:34)

24.《ネタバレ》 どういう類の話なのか分からないままレンタルしました。子供がいない時に観て本当に良かった。のっけから品性のない映像。で、結局はそのファーストシーンに戻る作品でしたが、いったい何を描きたかったのかよく分かりません。壁と窓を往復する作業だったり罵倒されて無反応でいるなどは、とってもやばい洗脳にしか見えないし、これで何か大きな事件へ発展して行くのか思ったら全くそういう話ではなく、あのしつこい洗脳的作業を通して描かれていたのは、主人公が実はちっとも変わらない感情を隠し持っているシーン。要は、主人公は表向き順応してみせるがマスターにも飼いならせないってことでした。「目標を決めて走るんだ」のシーンは笑ってしまいました。出来の悪い犬ですか? で、ろくに描かれもしなかった元恋人に会いに行き、会えず…。教祖の誘いも断りふわりふわり。結局、大好きだった女性と離れてしまって彷徨った魂の落ち着け場所が見つからない男が、現世で一緒になるのを諦めて、来世で再び巡り合うことを願って…っていう話し?(ラストの歌の歌詞からすると、そういうことですよね) それをストレートに男女の姿で描かず、男2人の物語にして見せるという技というのは巧いと思いますが、だからどうなんだという気も…。監督さんゲイなんじゃないでしょうか? この作品でホアキンが見せる涙は印象的でした。 だみおさん [DVD(吹替)] 3点(2014-07-29 17:37:25)

23.《ネタバレ》 なんとも不思議な映画だ。けど分かる。これはマスター(教祖)と呼ばれる男と主人公との友情の物語だ。偶然、マスターのもとに転がり込むが、戦争で受けた傷を治せず、マスターの教えにも染まらないまま、憑かず離れずにいる主人公。いったい何を考えていっしょにいるのか、初めから終わりまで(正確には終わり近くまで)分からないまま映画は続く。二人の関係について考えてみた。およそあらゆる宗教の教祖や、なんらかのイデオロギー団体でそれなりの地位を保っているほどの男なら、心のどこかで、もちろん無意識にだが、自分のかかげる教義が嘘であること、言わば人の心を救う作り話であり、そういう理論装置でしかないことを知っているのではないだろうか。だから「マスター」は、この男を見限れないし、信頼もしている。簡単に主従関係に入ることで心の安定を求めようとしないこの男の自由さに友情さえ感じている。主人公の自由で、自分になびかない、訳のわからない魂に、自分と合い通じるものがあることを感じ取っているのだ。さて、ほとんど何を考えているかわからないままの、そしてどこか異常なままの主人公は、マスターが最後に、もう一度戻って来い、一緒にやろうと提案した時、初めて苦しい選択に迫られた表情を見せる。これ一回だけだ。しかし男は自由な生き方を選ぶ。どんなに貧しく惨めな孤独でも、一人で生きる…自由に生る…、そんなつぶやきが最後に甘い歌に乗って響いてくる。終わる直前まで、暗く憂鬱なだけの映画だったが、かすかにかすかに…おかしみのような哀しさが伝わってくる。(ちなみにカルトの話というと敬遠しがちな方のために一言述べておくと、マスターの教義はけっして狂信的なものではなく、一言でいえば輪廻転生みたいなもので、どこかにこんなのが一つや二つ現われてもいいなあ…と思う程度のものです)。 さん [DVD(字幕)] 8点(2014-07-27 18:55:40)

22.《ネタバレ》 ○どことなく深夜に見たい映画。○長回しの会話シーンが多くある今作において俳優の演技力が試される部分もあるが、特にホアキン・フェニックス、フィリップ・シーモア・ホフマンはそれに余る活躍をされた。素晴らしかった。フィリップ・シーモア・ホフマンが亡くなられたのは本当に残念だ。 TOSHIさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-05-06 18:57:32)

21.《ネタバレ》 心に歪んだ傷を背負った元兵士フレディ。人生という迷路を彷徨い続けていた彼は、ある日マスターと信者たちから慕われる新興宗教の教祖と出会う。空虚だった自分の人生を満たしてゆくかのようにマスターへと惹かれていくフレディと、そんな彼を息子のように見守るマスターとの異常とも言える友情を描いた重厚な人間ドラマ。この監督の前作でも感じたことだけど、とにかく説明不足。起こった出来事をただ淡々と客観的に描き、その背景にある事実は観ている人それぞれに行間を読んでくださいというこの演出手法はあまり好きではありません(前半の主人公が造る謎のお酒のエピソードはいったいなんだったのでしょうか?)。そうして描かれる主要テーマもかなり難解なもの。うーん、どうなんだろう、これは。この監督のこれまでの作品(特にマグノリア)には理解出来ないなりに心にグッとくるものがあったのですが、この作品にはどうにもそれが欠けているようにしか思えないのです。主演俳優の、三者三様の熱のこもった圧巻の演技は確かに見応えがありましたけれど、残念ながら僕には心に響くものの乏しい退屈な映画でありました。ポール・トーマス・アンダーソン、次は昔のように猥雑な熱気と高尚なテーマが絶妙なバランスで同居しあう群像劇の傑作をまた撮って欲しいと切に願います。

《追記》2014/2/2、フィリップ・シーモア・ホフマンが急逝されたとのニュースが舞い込んできました。詳しいことは分かりませんが、原因は薬物中毒とのこと。悪役でも善人役でも見事な存在感でもって演じ分けるハリウッドの名バイプレーヤーとして、彼の赤ら顔をもう見ることが出来ないと思うととても残念でなりません。ご冥福をお祈りします。 かたゆきさん [DVD(字幕)] 5点(2014-01-09 07:27:31)

20.ホアキン・フェニックスの「風貌」が全部すごい。
眉間の深い皺、深く窪んだ目、背中の曲がり具合、腰に手を当てる独特の姿勢、主演俳優の完璧な“役作り”そのものが、この映画のハイライトであることは間違いない。
映画とは「人間」を描くものであり、時には、そこに息づく人間の姿そのものが、ストーリーを凌駕して脳裏に焼き付く。この映画は、そういうタイプの作品だったと思う。

「映画」として面白かったかというと、必ずしもそうとは言い難い。想像以上に分かりにくく、腑に落ちない要素が多い作品だったと言える。
主として描かれるのは、トラウマを抱えた帰還兵である主人公と、彼が師事した新興宗教の教祖、この二人の人間模様である。
この二人をはじめとして登場人物は限られており、極めて限定的な人間関係を描いているにも関わらず、主人公らの言動の真意が非常に汲みづらかった。

ふいに出会った二人が明確な理由なく惹かれ合っていく最初の船室での対峙シーンには、見応えと説得力があった。
ホアキン・フェニックスとフィリップ・シーモア・ホフマンという、ハリウッドでも指折りの巧い俳優同士の抜群の演技力を堪能できるシーンだったと思う。

ただし、そこから繰り広げられるこの二人の男の衝突と絆の様には、意思が読み取れない部分が多々あり、一転して説得力に欠けて見えた。
己の理解力の無さも勿論あるのだろうけれど、やはり脚本が脆弱性も多分にあると思わざるを得ない。

俳優らの演技は終始素晴らしいし、卓越したカメラワークによって映し出されたシーンはどれも心に染み入ってくる。
ポール・トーマス・アンダーソンの映画を観るのはこれでまだ3作目だが、1970年生まれのこの監督が、「巨匠」と呼ばれ始めるのにもはやそう時間はかからないことは明らかだろう。

だからこそ、今作についても、脚本にもうほんの少しの訴求力があったなら、きっと「傑作」になったに違いないと思える。惜しい。

ただ、この映画のホアキン・フェニックスはきっぱり凄い。それだけは何度でも言いたくなる。 鉄腕麗人さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-12-03 01:00:19)

19.貫禄を見せるフィリップ・シーモア・ホフマンと、彼に全力でぶつかっていくホアキン・フェニックス。そして、影の実力者らしき静かな存在感を見せつけるエイミー・アダムス。確かに、彼らの演技合戦は素晴らしいレベルに達しており、見て損のない映画に仕上がっています。その一方で、この映画が一体何を言いたかったのかという点については腑に落ちない点が多く、アカデミー賞で演技部門には複数ノミネートされたものの、作品内容に係る部門でのノミネートがなかったという評価には、非常に納得がいきました。。。
本作はサイエントロジーの設立から拡大までを描いた作品だということで、本国では大きな論争を生みましたが、実際には、宗教や信仰というものはそれほど大きく扱われていません。教祖様の教えは科学と宗教を折衷したインチキ臭いものだが、アル中の主人公・フレディは、そのデタラメな教えによって人生を救われてしまう。この点を深く掘り下げれば、「信仰とは何か?」という哲学的な映画になったはずなのですが、勿体無いことに、本作はその点を見事にスルーしているのです。では本作で何が描かれているのかというと、インチキ教祖と信者の間に生まれた謎の友情。暴力に訴えてでも教団と教祖様を守ろうとするフレディは完全にイカれており、教祖様の周囲でも、「あの人はヤバいから切ってしまおう」という声が根強いものの、なぜか教祖様はフレディに対して特別な思い入れを持ち、決して切りません。フレディもフレディで、教祖様の巻き添えを食って留置所に入れられた時には、「なんだよ、この教え。インチキじゃないか!」と信仰をはっきりと否定するものの、その後も教祖様と行動を共にするという意味不明さ。本作は信仰の物語ではなく、異常者同士の歪んだ友情を描いた物語なのです。。。
しかし、二人の間の友情がどうにも消化不良。監督が言わんとすることは頭で理解できるものの、ドラマチックではないので心に響いてこないのです。『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』の仮想的な親子関係や、『マグノリア』の憎んでも憎みきれない肉親への愛情物語などと比較すると、PTAの演出は随分落ちたなと落胆させられました。撮影技術や役者への演技指導といった表層的なスキルについては熟成を感じさせられるものの、主題の煮詰め方については、寧ろ退化しているように感じました。 ザ・チャンバラさん [ブルーレイ(吹替)] 6点(2013-11-10 02:41:42)

18.《ネタバレ》 みなさんの演技はすばらしいのですが、眠さとの戦いでもありました。つらかったです。エイミー・アダムスがすべてを牛耳っているようにも見えましたが。。。どうですかね。
HRM36さん [DVD(字幕)] 5点(2013-10-15 09:36:58)

17.《ネタバレ》 う~、難しいですねぇ、、、。難しいというのは、話が難しいのではなくて、言わんとすることが掴みにくい、という意味です。前作『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』は何から何までよく理解出来たのですが、主役二人の関係が微妙すぎてどうにも最後まで乗れず、、、。いや、主従関係、ある種擬似的な父と息子というものだとは思うんですよ。ドッドはフレディを更正させることを目的として取り込み、フレディはドッドから逃れたい、でも逃れられないみたいな、そういうところを常に揺れ動いてる。そういう父と息子の関係を教祖と飲んだくれで表現してるんだと思うけど、、、でも度々あるあの熱い絡みと抱擁。なにが二人をそういう関係にさせてるのか、う~む。 あろえりーなさん [DVD(字幕)] 6点(2013-10-10 21:45:48)

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【点数情報】

Review人数 36人
平均点数 6.39点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
338.33% line
438.33% line
5822.22% line
6616.67% line
7513.89% line
838.33% line
9616.67% line
1025.56% line

【アカデミー賞 情報】

2012年 85回
主演男優賞ホアキン・フェニックス候補(ノミネート) 
助演男優賞フィリップ・シーモア・ホフマン候補(ノミネート) 
助演女優賞エイミー・アダムス候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2012年 70回
主演男優賞(ドラマ部門)ホアキン・フェニックス候補(ノミネート) 
助演女優賞エイミー・アダムス候補(ノミネート) 
助演男優賞フィリップ・シーモア・ホフマン候補(ノミネート) 

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