みんなのシネマレビュー

存在のない子供たち

Capharnaum
2018年【レバノン】 上映時間:125分
ドラマ
[ソンザイノナイコドモタチ]
新規登録(2020-10-06)【コナンが一番】さん
タイトル情報更新(2021-01-23)【かたゆき】さん
公開開始日(2019-07-20)


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配給キノフィルムズ
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【クチコミ・感想】

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7.そりゃあゼインは怒りますよ。
彼の気持ちに大いに納得、すごく共感します。
仲良しの妹は遠くに行かされてしまうし、学校へは行けないし、お腹は空いている。
ぐつぐつ、イライラ、いつも暗い顔のゼイン。
演技とは思えない、迫力ある姿に圧倒された。

ドキュメンタリーではなく撮影された作品だが、ゼイン少年も似たような境遇だとか。
作品ラストの笑顔も素敵だったし、公式サイトでこれからの人生を嬉しそうに語った姿、こちらもほっとした。

しかし、映画としては実話を織り交ぜたとしても浅いところあり、ファンタジーっぽい雰囲気は不要かもと感じた。
それでも、レバノンについて関心を持てた事、この作品に感謝している。

紛争や戦争が終結しますように、心から願っています。 たんぽぽさん [インターネット(字幕)] 8点(2023-01-22 15:33:58)

6.なんか、めちゃくちゃ言いにくい邦題なんですけど、何とかならなかったんでしょうか。
でも内容は、素晴らしいです。
基本的には、貧しさ、過酷さ、悲惨さ、というものに裏打ちされた物語、とは言え暗さ一辺倒にはならず、それどころか、そこにはしばしば、美しさと呼べるものもあって。
主人公の少年の表情、それは時に虚ろなものに見えるけれど、その微妙な陰影を映画はしっかりと捉えています。それ以上に、あの赤ん坊の何とも言えぬ表情と仕草。どう演出すれば、こんな「演技?」がカメラに収められるのか。
この映画の主張するところには賛否もあるかもしれないけれど、映画が映画として心打つものであれば、充分ではないか。という気持ちにさせられます。 鱗歌さん [地上波(字幕)] 9点(2022-10-31 21:46:55)


5.《ネタバレ》 無戸籍や無登録の問題を対象としているのかな、と漠然と予想していたが、全然違っていた。「子が親を訴える」という衝撃の導入部すら、それはつかみにすぎず、そこに依拠した作品ではまったくなかった。提示されているのはずばり、「歓迎されない生誕」であり、「存在を全否定された子供たち」である(その本質を捉えた邦題はまさに秀逸)。日常生活の中で当たり前に「出て行けクソガキ」と罵られ、お前なんかいらない扱いをされる。それはもちろんレバノンだけの問題ではないし、だからこそテーマとしての普遍性を有している。視点はあくまで少年視点であり、むしろ淡々と醒めているが、そこで言われている中身は実に重い。●それと、ヨナス役の赤ちゃん、一つ一つの仕草まできちんとその場に必要な「演技」をしていてびっくりしたんだけど、どうやったらああできるんだろう? Oliasさん [DVD(字幕)] 7点(2022-06-12 00:13:00)

4.貧困層に生まれ戸籍もない子供の、
哀しいヒューマン・ストーリー

余計なBGMや演出などを抑えめにしてあり、
ドキュメンタリーような見せ方で、より現実的なツラさを表現
裏を返せば、淡々として娯楽映画としてのドラマ性が薄い

貧困で、幼い子供、社会的な力もなく、
弱い者が過酷な環境に追いやられる、
という切実な光景はよく描かれていた。

「罪を憎んで人を憎まず」の真逆というか、
人(親)を憎んで罪(貧困)を憎まずと、いった印象
貧困社会・現実への情景はそれほど描かれず、
憎しみがほぼほぼすべて人(親)に向けられている。
映画としては「負のヒューマンドラマ」 愛野弾丸さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-03-21 10:58:13)

3.《ネタバレ》 レバノンのスラム街に生きる貧しい少年がある日、裁判所に両親を訴えた。理由は、「こんなクソみたいな世界に僕を生んだから」。前代未聞のその理由にマスコミや世間は瞬く間に色めき立つのだった。そうして始まった公判で明らかにされたのは、あまりにも過酷な少年の人生だった――。まあ言いたいことは分かるのですが、僕は全く否の立場ですね、これ。無責任に自分を生んだ癖にロクに世話もしてくれない両親に対する、この少年の怒りは確かに分かります。でも、この少年、そんなどうしようもない境遇へと両親を追い込んだ社会というものへの視点が一切ないんですよ。ただちゃんと育ててくれない親に対する怒りのみ。これって、引きこもりの暴力息子が「腹減ったからとっとと飯作れ!」「可愛い息子のためにちゃんと金稼いでこい!」と怒鳴り散らしてるのと本質的には一緒なんじゃないでしょうか。この悲惨な境遇は全て両親のせいという、あまりにも視野狭窄なこの主人公に僕はムカムカと怒りが湧いてきて、最後など「そんなに産んでほしくなかったなら、とっとと自殺したらいいじゃん」とまで思っちゃいました。怒りを向けるべき相手は絶対的な貧困であり、それを生みだした社会システムであって、決して両親だけではないと僕は思います。ただ、とても芝居とは思えない子供たちのナチュラルな演技は素晴らしく、変幻自在なカメラワークにも目を見張るものがあります。あまりにも過酷な第三世界の真実をあくまで冷静に直視する監督の目線の鋭さにも感服せざるを得ません。とは言え、やはり僕はこの作品に通底するテーマというものに一切共感できない。こればかりは考え方の違いなので如何ともしがたいですね。 かたゆきさん [DVD(字幕)] 5点(2021-01-23 01:00:43)

2.《ネタバレ》 面会に来た母親の口から、一人死んだが、新しく子どもが生まれると聞かされる。
そこでブチぎれたゼノン。
テレビ局に電話して、両親を訴えるという。
面倒見切れぬくらいなら、子どもを産むな。
僕を生んだ罪で両親を訴えるのだ。
しかし、今度生まれてくる子供は、もうすぐこの世に出てくるのだ。
その子も生活に困窮した日々を送るのだろうと、ゼノンは呆然とする。

ここでポイントは、両親が、一人死んでも、また産めばいいという考えをもっているのだ。
たとえ、愛をいっぱい与えなくとも・・
これは、実はこの両親も、同じような境遇で育っているため、さほど
罪悪感をいだけないのだ。
負の連鎖である。

闇の業者が出てくるが、これは臓器売買だったかもしれない。
そこまでは映画では描かない。

「火垂るの墓」「誰も知らない」などを思い出す。
世界は豊かになっているという。
でも、まだこのような事実があるのも確かなのだ。

傑作! トントさん [DVD(字幕)] 8点(2020-11-22 00:01:05)

1.予備知識なしで 鑑賞..レバノンの貧困層の生活を 生々しくドキュメンタリータッチで描いた作品..なかなかヘビーな内容でした..ただ 設定や細かい部分にツッコミどころが散見され、そこがなんともリアリティーに欠け(作者が作った嘘が見え見え 詰めが甘い)マイナスポイント..伝えたいことは十二分に伝わってくるので、映画としては成功なのかもしれない..が 一級品とはほど遠い.. コナンが一番さん [DVD(字幕)] 7点(2020-10-09 12:58:47)

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【点数情報】

Review人数 7人
平均点数 7.14点
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5114.29% line
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7228.57% line
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9114.29% line
1000.00% line

【アカデミー賞 情報】

2018年 91回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2018年 76回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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