みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
16.《ネタバレ》 このダムの事は、小学校で教えられた記憶がある。日本が世界に誇るものの一つだった。本作はその前段階の工事である、トンネル掘りの話。何か話が『海峡』とダブる。 しかし、こちらのプロジェクトの原動力は「電力需要の増大」。いきなり発電所がダウンした経験を持つ今の我々には、図らずも説得力のある話になった。が、そのあたりはあまり描かれずに、現場のトンネルやたちの話が中心。 前時代的なトンネル掘りの爺さんの息子で、専門教育を受けているらしい裕次郎が、合理的な判断で工事を否定するのだが、いつの間にか工事責任者の一人になっているのが、ちょっと腑に落ちないと言える。 まあ、やることに決まったならまっしぐらに進む、というのが望ましい会社員なのかも知れないが、精神論的に物事を突き進めるというのは、日本人の悪い癖だ。 で、結局『海峡』と同様、水に悩まされる工事だが、こちらもシールドマシンでトラブル解決。なんか凄い新技術科かと思っていたが、調べてみると結構昔に開発されたものらしく、ちょっとガッカリした事は事実。 それでも、黒部の自然は美しく、難工事に挑む技術者の物語には熱くさせられる部分はあり、殊に出水シーンの迫力は凄い(ありゃ、これ前にも書いたな)ので映画としては面白い。 ところで原作ありきとは言え、この話がなぜ黒部の太陽というタイトルなのか、ちょっとわからなかったのだが、最後にトンネルが開通したシーンを見て、『黒部の風』でもよかったのではないかと思った。 【Tolbie】さん [DVD(邦画)] 8点(2013-04-24 16:05:33) 15.鹿威しの音良すぎ! 【アキラ】さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2013-04-01 01:34:11)(笑:1票) ★14.ヘルメットに酒汲んで呑むなんて絶対嫌やわ。不潔すぎるわ。 【ケンジ】さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2013-03-29 23:50:51) 13.《ネタバレ》 かつて映画は映画館だけで観るために作られていた。 ビデオやDVDで既に知っている映画をリバイバルで観るとそれを実感できる。 自分の場合は例えば、「アラビアのロレンス」であったり、「七人の侍」であったり、「地獄の黙示録」といった作品だ。 これらをスクリーンで観たとき、自分はその映画の魅力の10分の一ぐらいしか体感していなかったことがよくわかった。 「黒部の太陽」はこれまでDVD等で目にすることはできなかったわけだが、この度、東劇のスクリーンで観られたことは幸運に思う。 ただ自分は、以前、実際に黒四ダムに足を運び、本作が観られない故に、原作や熊井啓監督の著書、脚本を読み、最近のテレビドラマも観たりと事前の情報を仕入れすぎていたので、すべてにおいて先が読めてしまったのが残念だ。 電気事業者のPR的映画でもあるので、今の社会状況を考えると複雑な気持ちでもあった。 個人的には衝撃や感動は薄れてしまったが、やはりこの映画、スクリーンを前提とした確固とした撮り方をしている。 会話に合わせてカメラが絶妙なタイミングで移動したり、テレビドラマ的な考えでは当然カットバックで見せるような会話のシーンで、三船や裕次郎のアップだけを執拗に長まわしで見せる撮り方は無駄がなく緊張感があり、風格を感じる。綿密な計算とリハーサルに基づいた「映画」の撮り方だ。 音の使い方も印象的だ。 雄大な風景もまさに「絵」がドラマを語っている。人夫が断崖絶壁を歩くシーンは怖すぎるし、大出水シーンでは役者は演技どころではない迫力だ。 東劇の観客は、当時を知っているであろう御高齢の方がほとんどであった。上映の宣伝が懐古的で、うまい宣伝ではないと思う。 年寄りの自慢話であっても今の若者が観る価値はあると思うのにもったいないことである。 かつて黒澤明監督が、日本映画に客が入らないなら昔のいい映画を流せばいいじゃないかという発言をしたことがある。 映画会社もそれで儲かるはずだと。 そうなのだ。名画座や懐古的な特集上映ばかりでなく、スクリーンで観る価値のある映画を、新鮮味のある切り口で宣伝して、定期的にリバイバルしてくれれば映画館はもっと楽しくなると思う。 今の若者にとっても新鮮であるに違いない。 裕次郎の遺志は、多くの映画人の遺志でもあると今回の上映を観て考えてしまいました。 【どっぐす】さん [映画館(邦画)] 8点(2013-01-31 22:10:46)(良:1票) 12.日本の全土木従事者に敬意し、感謝したくなる、最高のエンタテイメントでした。観た後に「黙って私に、樽酒とヘルメット持ってこい」と、超興奮。や、トンネル掘ってないのに私。 【aksweet】さん [映画館(邦画)] 10点(2012-09-27 08:07:08) 11.《ネタバレ》 オリジナル全長版が全国巡回上映中ということで、見てきました。どうしてもNHKで放送された短縮版(特別編)と比較してしまうわけですが、やはりオリジナルの方がよかった。 カットされた部分はけっこうよくわかるのですが、石岡親子に関する重要(と思われる)場面が結構ありました。この親子の描き方にやや不満があったのですが、その点は解消されました。特に石原裕次郎演ずる息子の変化(製図屋から現場の人間へ)、父親と同じだと言われた時のショックなど、よくわかります。それに父親が死ぬ場面までカットされていたような気が……。あれがないとこの親子の話は尻切れトンボでしょう。これが補完されたおかげで、ドラマとしての厚みが理解できました。 牧子病死に関しては、トンネル工事の難しさに重ね合わせたのでしょうが、ちょっとあざといという気もします。もっとも、本作ではどこまで事実を反映しているのかわからないので、本当に亡くなっていたら申し訳ないです。 あと、関西電力の社長がずいぶんよく描かれています。まあ致し方ない面もあるのでしょうが、何が何でもダム建設を成し遂げるという信念はあったのでしょう。いくら金をかけてもいいというのは、時代的なこともあるかもしれませんが、ダムが絶対必要であるという確信がなければ言えないこと。こういうところは、今でもこちらに訴えかけるものがあります。 ということで、単なるダム建設(のためのトンネル掘り)映画ではなく、十分ドラマ性を感じさせる作品でありました。来年はDVD化される予定だそうで、この機会に多くの方の目に触れることを期待しつつ、以前より点数をアップしておきます。 なお、以前のレビューは私のブログに転載するつもりです。 (2012年09月03日改訂) 【アングロファイル】さん [映画館(邦画)] 9点(2012-05-28 20:51:32) 10.《ネタバレ》 BSで放送された「特別編」なる145分くらいのバージョンを観ました。オリジナルが観たかったです。子供の頃から、この工事のことはよく耳にしました。難工事の代名詞でした。何故、そんなダムを作る必要があったかというと、電力が必要だからです。エネルギー生産に対する電力会社の大義と、ゼネコンや現場の下請け企業の意見がぶつかります。劇中、労働者を犠牲にして工事を進める電力会社を裕次郎が責めるシーンがあります。十分な電力供給=国家の発展のため、と電力会社は言う。しかし、国の発展のために人が死ぬことを黙認する状況は戦争と同じではないのか。実際、Wikiによると171名もの方が殉職しています。まさに、戦争と同じだと思いました。仮に工事の受注見積もりに「171の人命」と書かれていたら、このダム建設は成立しただろうか? あくまで、21世紀的な疑問符です。エネルギー需要という意味において、わずか半世紀の間に状況は大きく変わりました。多くの命を犠牲にしてエネルギーを作った時代と、命を奪う危険を危惧してエネルギー生産を停める時代。この二つを並べると、とても極端です。「発展」に対するビジョンに「調和」が欠落していたことの証明だと思います。作品のレビューになっていないです。すみません。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-05-13 19:49:34)(良:1票) 9.汚れ、命を賭し、憎しみ、喜び、混濁する感情を蔓延しながら、穴を掘り突き進む男たち。 使命、理想、信念、金銭、利潤……それぞれがこの仕事に取り組んでいる理由は様々だが、それらすべてに共通しているものは、男たちのギラギラとした「欲望」であると思えた。 やはり“穴”に突っ込んでいくのは男の役割で、良い意味でも、悪い意味でも、男にしか出来ない仕事だなあと感じた。 どういう理由か知らないけれど、プロダクションの意向で今作はビデオ・DVD化されていないらしい。 今回は、NHKで放送された「特別編」なるものを観たわけだが、どうやら1時間以上短縮されているダイジェストとも言える「編集版」だったようだ。どうりで、人間描写の所々で唐突さを感じたわけだ。 三船敏郎、石原裕次郎という二大スターの競演が色濃い作品だったが、キャスト一覧を見る限り、他にも著名な俳優が多数出演しており、オリジナル版はもう少し群像劇が濃い作品だったのだろう。 時代的なものなのか、登場する人物たちの言動に少なからず違和感は覚える。それがリアルかそうではないは別にして、少々偏った思想が見え隠れすることも否めない。 そういった部分も、エンターテイメントとして楽しみきれなかった原因だと思う。 が、それは時代を超えてきた映画を観る上での必然であり、そういう違和感もまた映画を観る上での面白味だと思う。 今すぐに195分もあるオリジナル版を再度見直したいとはさすがに思わないが、実在の巨大ダム建築におけるドキュメント要素だけとっても価値はある作品だと思う。 歴史的大事業に臨んだ人間たちのドラマ性が、より溢れているであろうオリジナル版のDVD化は必要だと思う。 【鉄腕麗人】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-04-12 16:31:13) 8.《ネタバレ》 冒頭の登山風景こそその状況の厳しさに息を飲むが、その後は、三船か石原が誰かと喋っている状況を映すか、工事現場で工事をしている光景を映すかの繰り返しで、どこの工事が、誰にとって、どのような意味があるのかということが表現されていない(ナレーションでいくつかの解説はあるが、それを台詞や演技で表現してほしかった)。また、巧者揃いの役者をこれだけ揃えていながら、ほとんど使いこなせていない気がするのだが。エキストラの雑な使い方も目についた。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-03-25 02:28:45) 7.2012.03/20 鑑賞。裕次郎没特別編で140分に短縮。黒部の美しさと工事の過酷さが対比で迫ってくる。トンネル工事の臨場感、圧迫感は素晴らしい。短縮版故かチョットとドギマギする箇所あり。豪華俳優には恐れ入る。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-03-21 21:11:58) 6.《ネタバレ》 3時間を超えるような長い映画はよほど面白くないと途中で疲れちゃうから、短縮された「特別編」の放送を喜んでいたけど、実際に観てみるとダイジェスト版のようで全然面白くなかった。もちろんお金がかかっている映画だってのは分かる。映像は高いレベルにあるし、キャストも豪華だ。でも、現場と上の確執、岩岡親子の物語などがまともに消化されないまま終わってしまい、とってつけたような北川の娘の死にも不満が残る。オリジナル版を観られる日が来るかは分からないけど、それまでの暫定としてこの点数で。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2012-03-21 00:30:17) 5.三船敏郎や石原裕次郎などすごい役者がたくさん出演して見ごたえがあった。 【ホットチョコレート】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2012-03-20 14:15:27) 4.40年以上も前、学生時代に見ました。 その後、土木の世界(主に大口径隧道)に従事した者にとって、ぜひもう一度見たいと思っていました。 17日にBSで放映するみたいですが本当ですかね(番組表にはありますが、ちなみに16日には「栄光への5000k」も)裕次郎の意向で絶対に映画館も含めて再上映は無いと聞いていたのですが。 記憶があやふやなので点数は仮につけておきますが17日以降にもう一度投稿したいと思います。 【ウルフィー】さん [映画館(邦画)] 8点(2012-03-11 07:30:38) 3.195分と言う長尺ながら飽きることなく観ることができた点は評価できるが、本筋に関係ないところとか、同じようなトンネル掘削シーン等は削ってシャープにした方が見やすいと思う。そう言う意味では、短縮版(130分程度)の方が良いのかもしれない(短縮版は未見なので断言はできないが)。 内容的には、NHKのプロジェクトXで見て知っているから格別の感動はないが、土木技術者として胸が熱くなるのは避けられない。ぶっちゃけ、「風の中のすばる♪」と中島みゆきの「地上の星」がいつ流れるのかと期待してしまった・・・ そう考えるとプロジェクトXも良し悪しだなぁ(本作の感想ではないが)。 ついでに言うと、石原裕次郎の演技と言うより、三船敏郎の渋い演技が光る。 --- 熊谷組社員研修の一環として行われた上映会に参加してきました(念のため書くけど、俺は熊谷組の社員ではない)。ノーカット版(195分)を観たのですが、本社ビルの会議室での上映会だったので、環境としては非常に悪い。石原プロとの申し合わせにより、社員研修とかでしか上映できないらしい。もったいない。 上映会に笹島信義氏(石原裕次郎が演じる岩岡のモデル)が来ていたが、「黒部ダムの現場は、嬉しいこと、悲しいこと、辛いことも沢山あったが生涯忘れられない現場だ」と言った主旨のことを仰っていた。 【あきぴー@武蔵国】さん [試写会(邦画)] 8点(2009-08-30 01:26:56) 2.石原裕次郎の17回忌特別シネマ上映会で遂に観ることが出来ました。本当に、この迫力はテレビやDVDでなく映画館で味わうべき作品だと思いました。 ただ、縮尺版だったのが残念でした。いつか完全版を映画館で見たいですね。という事でその日まで8点です。 【TM】さん [映画館(邦画)] 8点(2006-09-15 18:12:31) 1.《ネタバレ》 この映画は、戦後日本を代表するプロジェクトのひとつである通称:黒部第4ダムの建設に関わる男たちの苦難のドラマを映画化したものである。上映オリジナル版は、3時間を 超える長尺であるが、残念ながら私は、2時間ちょっとに編集した縮尺版しか観ていない。この映画は、石原プロと三船プロの共同制作作品であるが、故石原裕次郎の意向があるとかで、ビデオ化やDVD化の許可を石原プロが出さないといわれている。そのため、 まれにしか観る事ができない幻の作品となっている。ドラマの中心は、黒部第4ダム建設 プロジェクトのうち、特に難関とされた大町側扇沢-黒部までの関電トンネル工事現場 が舞台となっているが、施工主である関西電力を始め、実際に工事を請け負った 各ゼネコンの全面協力の下に、ひじょうにリアルな映像を作り出しており、 その臨場感あふれる舞台で三船敏郎と石原裕次郎という当時の2大スターが切迫した演技を競演している貴重な作品。映画館の巨大スクリーンでのみ上演してほしいという 気持ちはよくわかるが、できれば是非、オリジナルの長さでDVD化してほしい。 (追記) 今日(2012-9-1)オリジナル版を錦糸町で観てきた。東日本大震災の復興の一助という ことで全国縦断チャリティー上映会を行っていてその一環のようだ。 短縮版、オリジナル版比較すると一長一短という感じがした。オリジナルは、本筋と直接 関係のない部分が増え散漫な印象がある。そのわりには、破砕帯という最大の難敵を 突破するプロセスが練られていない。オリジナルの最大の長所は、オリジナルってこと だと思うが、付け加えるなら親子や白血病のエピソードの意義が短縮版よりはわかった気がした。破砕帯突破は、人の志、知恵や努力あるいは犠牲によって克服できたが 一方で人の力には限界もあるということでバランスをとるためと、人の志、知恵や努力、成果は世代を超えて受け継がれるという意味だと理解した。白血病にしても、当時は治療できないものでも今では治療可能かもしれない。当時難しかったトンネルでも現在の工法なら余裕かもしれない。しかし重要なことは、当時の人の志、知恵や努力、犠牲があるか ら現在があるということ。黒四ダムによる発電は現在も有効であるし、発電量の調節が 容易な水力発電の意義は、火力、原子力などの比率が高まっても なんら変わらない。 【サラウンダー】さん [映画館(邦画)] 8点(2005-10-31 22:03:55)
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