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金環蝕(1975)

1975年【日】 上映時間:155分
ドラマサスペンス犯罪もの政治もの小説の映画化
[キンカンショク]
新規登録(2003-10-09)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2021-07-30)【イニシャルK】さん
公開開始日(1975-09-06)


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監督山本薩夫
助監督後藤俊夫
キャスト仲代達矢(男優)星野康雄
宇野重吉(男優)石原参吉
三国連太郎(男優)神谷直吉
西村晃(男優)朝倉節三
高橋悦史(男優)古垣常太郎
内藤武敏(男優)松尾芳之助
永井智雄(男優)財部賢三
峰岸徹(男優)古垣欣二郎
神山繁(男優)若松圭吉
山本學(男優)西尾貞一郎
大滝秀治(男優)神原孝
北村和夫(男優)大川吉太郎
中谷一郎(男優)斎藤荘造
加藤嘉(男優)滝井検事総長
根上淳(男優)小島
吉田義夫(男優)花柳界の情報屋
鈴木瑞穂(男優)小野
前田武彦(男優)島田
福田豊土(男優)宗像
嵯峨善兵(男優)早川義信
久米明(男優)寺田政臣
神田隆(男優)酒井和明
早川雄三(男優)脇田
矢野宣(男優)荒井
原田清人(男優)青山達之助
外野村晋(男優)黒尾重次郎
山本武(男優)平川光正
花布辰男(男優)
京マチ子(女優)寺田峯子
中村玉緒(女優)荻乃
安田道代(女優)君千代
夏純子(女優)遠藤滝子
大塚道子(女優)加代子
長谷川待子(女優)かつ江
川崎あかね(女優)電力開発副総裁の女
笠原玲子(女優)星野の女
原作石川達三「金環蝕」
脚本田坂啓
音楽佐藤勝
撮影小林節雄
製作伊藤武郎
徳間康快
大映
企画武田敦
配給東宝
美術間野重雄
編集鍋島惇
照明渡辺長治
その他東京現像所(現像)
宮古とく子(配役担当)
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【クチコミ・感想】

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12


21.《ネタバレ》 キャスティングを見て、仲代達矢と三國連太郎の二大スター競演かと勝手に思い込み見てみたが、実際的には宇野重吉がメインの内容だった。
しかも仲代達矢と三國連太郎が直接会話するシーンがほとんどない。
これはとても残念だった。

その一方で、いかにも昭和的な風情のオッサンどもが脂ギッシュに暗躍する姿が丁寧に描かれていて、一つの様式美というか重厚さというべきか、結構楽しめた。

仲代達矢はノッペラとした陰気な政治家を演じ、実にいい味を出している。
やはり仲代達矢はこうした陰気オッサンを演じさせるとその魅力が倍増する。
(『鬼龍院花子の生涯』で粗暴なヤクザを演じていたが、どうにも似合っていなかった)
陰気な魅力爆発の仲代達矢と言えば、勅使河原宏監督の『他人の顔』が思い浮かぶ。
本作での仲代達矢は、敢えて声を張らず、むしろ若干かすれ声でセリフを喋っていたのが印象的だ。
実に陰気で魅力的な演技!
やはり仲代達矢は日本一の俳優だ。

それにしても宇野重吉は歯が汚いなぁ。
話し方も汚いし。
画面に出突っ張りだったので気持ちが悪かった。
もし映画館のスクリーンで見ていたらもっと気持ちが悪かったに違いない。

幾度となく女とイチャつき、女を抱くシーンが出てくるが、男ってものは金や権力を得ると、かなりの確率で女遊びをするもんなのかねぇ?
それともこれも昭和的な古臭さなのかな?
私には金も権力も(ついでに自由も)無いので真偽のほどは分かりかねるが。 にじばぶさん [インターネット(邦画)] 7点(2023-03-06 23:08:47)(良:1票)

20.《ネタバレ》 悪い自民党と提灯持ちのマスコミ。■コロナ禍+東京オリンピック2020があぶりだしたように、そのなれの果ての世界に生きる我々のワケでして。一部の団体や組織のための政治であることを隠すことさえしなくなった自民党と、あの総務大臣政務官や政務会長や衆議院議長を糾弾できないマスコミ。■本作で、脈々と続くそのフォーマットを観て、怒りではなくて、ワタシはもう「あきらめ」の感情しかない。イヤな映画だと思う。■ワタシが疑心暗鬼になるのは、自民党議員の中には、好ましいこととはいわないけど、俺たちって所詮こんな感じだよねって、あたかも本作の登場人物のように振る舞っている人物もいるんじゃないか?、ということ。自己模倣。ある種の政治家の参考書みたいになってるんじゃないか?■ようするに本作や本作的なものが、このフォーマットを許すための逆・プロパガンダになっちゃったのではないか?(考えすぎ)。□それでも、悪い点がつけられないのは、気持ち悪い総理の女房役・星野官房長官を演じた仲代達矢と、彼の「最後のチャンス」とはなんだったんだろうと心にのこる石原金融王を演じた宇野重吉。役者は、確かにすごい。 なたねさん [DVD(邦画)] 6点(2022-12-10 04:43:53)

19.どいつもこいつも欲の皮の突っ張った奴ばかり、という設定が実に爽快。なまじ現実離れした「正義の味方」が登場しないだけでも、私的には大満足です。しかも派手なドンパチではなく、徹底的に裏でジメジメコソコソやる姿がいかにも日本的。「金環蝕」とはよく言ったもので、真ん中の漆黒をそっと覗き込むようなゾクゾク感がたまりません。
とりわけ秀逸なのは、やはり宇野重吉でしょう。「ショーチックバイッ」と歌う好々爺のイメージしかなかったのですが、すっかりヤクザな金融屋でした。あのいびつな歯並びも、いかにも昔のアウトローという感じ。それに、仲代達矢のこういう悪役も滅多に見られません。インテリで冷徹な策士を怪演していました。この両者が料亭で対峙する場面は、『椿三十郎』における三船敏郎との対決シーンに匹敵する緊張感を醸していたように思います。ここまで傑作。
ただし、その後の国会小委員会からが長い。たしかに重要なシーンだし、三國連太郎の見せ場ではありますが、見ていて疲れました。これは私の問題ですが。
ラストの締め方からも察せられますが、制作者はこの作品に「怒り」を込めていたのかもしれません。しかし現代から見ると、一級のエンターテイメントに仕上がっています。昔の政治の世界には、良かれ悪しかれ強烈かつ〝重厚〟なキャラがいろいろ揃っていたんだなあと、ある種のノスタルジーさえ覚えます。 眉山さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2015-11-15 04:02:22)(良:1票)

18.登場人物が腹黒男と空っぽ女に簡素化されてしまっているので実話ベースなのにちっとも生々しくない。 ProPaceさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-10-14 23:28:49)

17.《ネタバレ》 実話が元なだけに税金を食い物にする悪党が成敗されるなどということはありません。なんとも鬱な終わり方です(石原は在野で危険な仕事をしてるから隠し玉があるのかと思ったら、そんなことはありませんでした)。また、それ以上に嫌な気分になるのは、現代もあい変わらず、検察・マスコミが政権与党の困らない匙加減で事件捜査(国策捜査)や報道を行っていることです。 次郎丸三郎さん [DVD(邦画)] 7点(2014-11-26 20:11:21)

16.実話がベースのようで、こういう人間が実在し、この国を動かしてきたのかなあと思うと、何とも言えない気持ちになる。もう皆死んでしまったが、登場人物が皆雁字搦めで窮屈そうで、最後はどういう思いで死んでいったのだろうと想像してしまった。権力闘争という点においては単なる殺し合いをする戦国時代モノよりは実感があるかな。
カネを得るために権力が必要なのか?権力を得るためにカネが必要なのか?カネと権力の手段と目的の関係性について考えさせられた。
好々爺のイメージだった、宇野重吉の悪役が印象的。 東京50km圏道路地図さん [地上波(邦画)] 6点(2014-03-13 13:05:41)

15.贈収賄のお話は今も脈々と受け継がれているようなので、未来にも受け継がれていくのかなぁと思うくらいで取り立てて面白いとは感じませんでした。数多の名優が演ずる意地汚い面々の中で官房長官が飛びぬけて嫌らしく、仲代達矢は日本一の男優だと改めて認識しました。 The Grey Heronさん [DVD(邦画)] 6点(2011-10-06 00:45:30)(良:1票)

14.古き良き、密室談合政治の時代。それなりに大らかで余裕のある時代だったから、こうういうのも裏で成立してたワケでして、“政権交代”とはつまり、社会から余裕が失われた証でもあったり。そりゃま、この映画で繰り広げられているのは、今の視点からだって当然、「醜悪さ」そのものであることは間違いないんですけど。ただ、奇妙な暢気さを伴う“切羽詰まった感”が漂う昨今、こういう映画にはどこかノスタルジーを感じてしまうのも事実であります。まあしかしこの映画。とにかく、ワルそうなヒト同士が集まり、ワルそうな会話を交わす、というシーンのひたすら繰り返し。会話、あるいは電話。事件ではなく、会話のやり取りが描かれ続け、ここまで徹底していると、いやスゴイ。後半、1時間を切るあたりから少し動きが加わってきて、「スーさん大いに吠える」あたりはなかなかに盛り上がったりもしますが。この映画、醜悪さのオンパレードの中で、巨悪との戦い―――これを「善と悪の対決」と呼ぶにはすべてがあまりにダーティなんですけれども―――があって、でもその本当の対決は直接は映画に描かれずに封印されている感じがします。周辺の小競り合いの数々を描きながら、巨悪のイメージを浮かび上がらせる。金環食において我々が目にするものとは、それは太陽の輪郭なのか、それとも月の陰なのか。 鱗歌さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-05-28 00:24:27)

13.一人もわかりやすい潔白な人物がいないためか、メリハリがなくダラダラ話が進んで終わってしまう。宇野重吉の怪演をニヤニヤ見る映画。止まりか。 reitengoさん [CS・衛星(邦画)] 4点(2010-12-17 12:09:35)

12.今となっては、時代を感じさせる作品..(悪く言えば古臭い..) 社会派映画ではありますが、当時、この映画を観る人って、どんな人? 若者、女性? 中年層? 娯楽作品とは言えない本作をどれだけの人が観たのか..疑問です.. 後に創られる 「13デイズ」 「JFK」 レベルの作品であれば、十分に堪能出来るのですが... コナンが一番さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-12-14 12:53:39)

11.報道番組では連日のように国内政治の「弱体化」とそれに伴う社会情勢の不安定さが伝えられている。
「弱体化」と言うが、ならば過去の政治が今と比べて優れていたのかと言うと、決してそんなことはないだろう。
戦後の混乱からたとえ強引にでも劇的な復興を成したことは認める。ただその内幕では、真っ黒な混沌が渦巻き、幾重にも膿が蓄積され続けたのだろう。
その深くこびりついた膨大な膿が、時代が変わりゆく今になって徐々に表面化している。
詰まりは、この国の政治は「弱体化」しているのではなく、元々それほど強大な力なんてなくて、長きに渡って覆い隠してきた混沌が目に見えるようになった今、一体どうすれば良いのか分からない状態なのだと思う。

そういうことを、この映画で一部始終描かれる数十年前の日本政治の混沌の様を見ていて思った。

この映画に善人は出てこない。政治の内幕を描いた物語でありながら、登場する人物は揃いも揃って“悪い奴ら”ばかりである。
各々が「甘い汁」を吸おうと躍起になり、それらの行為に良心の呵責などは微塵も無い。当然、善が勝るというようなカタルシスは得られない。だから怖い。

悪行が公然とまかり通り、混沌は闇の中に埋められた。この国には、そんな時代が確実にあって、その上に今の社会が成立している。もちろん、その名残は方々で残っているだろう。
その現実を一般人がもっと認識し、何が善で何が悪なのか、その一つ一つを考えなければ、この国の先は無い気がする。 鉄腕麗人さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2010-08-19 14:42:50)(良:1票)

10.宇野重吉の存在感がありすぎて、ほかの人たちがみんな食われてしまってますね。仲代達矢や三國連太郎でさえもあまり光っていなかったのが意外。キャストの面々はみんな巧い人たちではあるので、見ていて退屈ではなかったのですが、描写の対象が拡散していてテーマは最後まではっきりしませんでした。 Oliasさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-08-07 00:14:52)

9.やらかした秘書(山本學さん)を責める首相夫人が怖い。首相夫人を演じたのは大女優の京マチ子さんだからさらに怖いね。今も政界はドロドロした所だが、1960年代なんて現代の比じゃなかったんだろうな~。 リーム555さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2010-08-04 12:52:02)

8.《ネタバレ》  ダムがらみの汚職は別にありがちで何も感慨はありませんでしたが、それに絡んで二人の人間の命が奪われてるのに、警察、検察、マスコミが全く動かないどころか隠蔽に走ることに恐ろしさを感じました。(古垣と石原は少し国家権力を甘く見杉)
 どこまで本当かわかりませんが、政権与党=行政・立法が検察と良好な関係を持ち、マスコミをてなづければ、何でもできる強大な権力になることがよくわかりました。
 一見平和でありながら、随分恐ろしい時代だったわけで。
(むしろ、制作された時代にはそんなこと当たり前で、その恐ろしさが充分理解できてなかったかもしれませんね)
 それと比べれば、政権与党と検察の関係が極めて険悪である現在は、国民にとってむしろ幸せな時代ではないかと。

※無意味に出てくる女性の裸体って、何なんでしょう。少なくとも「金環蝕」にそういうものを求める人間は少ないと思われ。昔の人の感覚はよくわかりませんw
平成23年3月6日再見
なんか、この映画の中の悪よりも「正義」全般が胡散臭いですね。まず、「正義側」が自分も賄賂をもらってる公社総裁、提灯記事で日銭を稼ぐ業界紙経営者、恐喝の常習犯の金融業者、マッチポンプの代議士、こんな連中に突然正義に目覚められても。
それから、この映画の「正義」の視点も嫌だなあ。いったい、結局何が訴えたかったのか?監督の思想傾向から考えれば、「貴方達の今住んでいる社会体制は腐りきってるんだから、立ち上がって改革しなさい」くらいのことまで、深読みしちゃうけれど、どうなんだろう。正直、監督が目指したような強権的な政治が行われるような社会より、この映画の中のような、あるいは現在も我々が住んでいるような社会の方が住みやすいと思われ。
「白河の清き流れに住みかねてもとの田沼の濁り恋しき」 rhforeverさん [DVD(邦画)] 5点(2010-02-21 11:51:16)

7.前日に衆議院が解散し、当日は皆既日食だった昨日にレンタル屋で今日これを見ずしていつ見るのかと思い鑑賞。
政治が全く変わっていない所が驚きでした。
宇野重吉の存在感ある演技が良かったです。今リメイクしたら彼の役所はどうなるのか? ジョウオンズ博士さん [DVD(邦画)] 8点(2009-07-23 23:21:34)

6.《ネタバレ》 今から30数年前に作られたのに、まったく現在と変わらない体質の日本の政治である
ことがはっきりと分かりました。しかし、権力サイドでは最も良心的だと思われた前電
力開発総裁も土壇場で裏切るとは思いませんでした。これで一気に脱力感に襲われまし
た。真ん中が黒い、という題名の意味だそうですが、これでは、唯、真っ黒というだけではないですか!しかし、名優ぞろいの中でも宇野重吉のいやらしさは抜群でした。

亜酒藍さん [DVD(邦画)] 6点(2008-04-10 01:16:26)

5.「構想10年…27大スター出演」という政治ドラマ。27大って…みんなスターかよ(笑)。と予告篇から楽しめます。「まわりは金色の栄光に輝いて見えるが中のほうは真黒に腐っている」というお話らしい。長くて難しくてよくわからないけど仲代達矢・宇野重吉・三国連太郎・西村晃、今はこういう名優っていないなぁとしみじみ。 バカ王子さん [DVD(字幕)] 7点(2005-10-22 21:30:34)

4.編集の影響か展開が古くさい。登場人物が多すぎて1人1人に深みが無く、重点を置くべく宇野重吉、仲代達也などもとくだん光らない。明らかに原作の勝ち。残念。 monteprinceさん 5点(2004-10-27 01:18:36)


3.コメディかと思うほど何十年経っても変わらない日本の政治、予算委員会?の場面など妙にリアルで迫力有るけど笑ってしまう。永田町界隈の時の流れは止まってますね。 亜流派 十五郎さん 7点(2003-12-30 14:27:02)

2.実在の人物に似せる演出など、とことん政治を皮肉っているところは面白い。それに応える豪華キャストの演技も華々しい。政界は現在もひとつも変わらないが、現代版で映画を撮るなら、
果たして誰を起用したらよいものか・・・。やっぱり、仲代達也、三国連太郎、大滝秀治になってしまうんだよなあ・・・。 神谷玄次郎さん 7点(2003-12-21 21:29:53)

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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
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★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 21人
平均点数 6.29点
000.00% line
100.00% line
200.00% line
300.00% line
414.76% line
5628.57% line
6419.05% line
7733.33% line
829.52% line
914.76% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 4.50点 Review2人
2 ストーリー評価 5.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 6.00点 Review1人
4 音楽評価 3.50点 Review2人
5 感泣評価 1.50点 Review2人

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