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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です!
【クチコミ・感想】
★5.58年版を先に見ましたが、まんま一緒ですね。好みとしては全般的にこちらの方が好きです。太鼓シーンはこちらの方が細かく打ち方をしてくれますが、迫力では三船の方勝っていた。ラストの風に揺れるポスターなんか実に粋でよかった。 【亜流派 十五郎】さん 7点(2005-01-05 18:14:04)
4.これはいいですよ~。無法松と言うけれど乱暴なのは芝居小屋の大暴れくらい(升席でにんにくを煮るってすごい!)。それより 板妻の松五郎はまっすぐな正直もので、なによりなんともいえない愛嬌があってとても魅力的だった。へちょちょさんが言及しておられるのと同じく、時間の経過を美しい人力車の車輪の回転で見せたり放っておかれた車の客が後方でサイレント風に手足を振り回して怒っていたりするところ、祇園太鼓のバックシーンに波や雲などをはさんで豪快さを強調したり、回想場面のシュールなシーンなど随所に素晴らしい演出が見られるのに感嘆した。運動会での松五郎の走りなど演技はコミカルであったり、太鼓打ちや最初の喧嘩シーンなど様式的にも見えるのが面白い。確かに松五郎が未亡人に魅かれているという描写はなく、純粋に母子を支える無私のきっぷのいい男、というあたりの印象になっているのは話の膨らみに欠けるようで残念だが、それでも十分素晴らしかった。ラストの松五郎の残した貯金のエピソードには涙がこぼれる。
【キリコ】さん 9点(2004-03-20 20:07:43)(良:2票)
3.この作品がバンツマ初遭遇。まるで太陽のような人。ほとばしるエネルギー。喜怒哀楽のどれもが、奔流となって迫ってくる。強烈な父性。「無私」という言葉を久しぶりに思い出した。 【水の上のハイウェイ】さん 9点(2004-02-24 08:18:07)(良:1票)
2.《ネタバレ》 お二人のレビュー&コメントが実に素晴らしく、既に本作の魅力を語り尽くしている感もある。今更私如きの出る幕は無いのだが、どうしても書かずにはいられない映画史上の傑作だけに蛇足のコメントを加えること平にご容赦の程を。先ず語らねばならない点として岩下俊作の原作「富島松五郎傳」を見事なまでに簡潔にして明瞭なシナリオへ昇華させた伊丹万作の脚本がある。この映像化を念頭に置いた説明的描写を極端に省いたシナリオの存在なくして本作の傑出したクオリティは成り立たなかったと思わしめる出来だ。本来ならば自ら監督したかったであろう伊丹の無念を託されて演出した盟友・稲垣の力強い演出力にも触れなければなるまい。伊丹には生来の病弱を反映するかのように演出が繊細で今一つ迫力に欠けるきらいがあった。つまり本作に関しては稲垣の持ち味である骨太で力強い演出力が見事にそれを補完する形となった訳だ。しかし、伊丹らしさは車軸の回転をあしらった場面転換、据えっ放しのカメラで往来の時間軸だけをスライドさせる絶妙な処理、幼少の松五郎が森をさ迷うシーンの独表現主義を思わせるタッチ、人力車の客が往来に放置されて怒る場面のサイレント喜劇調などに散見される。各シーンに見せる宮川一夫の驚異的カメラワークについてはお二人の繰り返しになるので割愛させていただく。最後に阪妻について。当時の彼は時代劇の大スターとしての地位を既に確立しており、卑しい車夫の役をオファーされた時には大いに逡巡したという。結局引き受けるに当たり、彼は稲垣に「演るからには死ぬ気で演る。その代わりアンタも死んでくれ(その位の覚悟で演出してくれ)!」と迫った。この役者魂!この気概!!これぞ本物の役者というものだ!と胸打たれた。お二人が看破されている通り、阪妻の魅力とは豪放さと繊細さが同時に内在するアンビバレンツさにあると思う。こうした点を踏まえ改めて観るとクライマックスの小倉祇園太鼓シーンやラストの預金通帳が見つかる場面など毎度涙で目頭が熱くなる。悪いが三船版では感動はあっても、こうはならない。以上、例え二度の検閲カットがあろうと本作には満点しかありえない。私の脳内補完では検閲カットも何ら問題にならないからだ(笑)。 【へちょちょ】さん 10点(2004-02-01 12:21:44)(良:2票)
1.宮川一夫キャメラマンが自らの「出発映画」とするだけあって、全編にわたって彼のキャメラが冴え渡っています。オープニングのクレーンショットは、観るものがまるで画面に吸い込まれるかのような見事なキャメラワーク。後の溝口作品における数々の名シーンを連想させるこのクレーンによる移動ショットは、まさに宮川の出発点と言えるもので、物語の始まりでいきなり本領発揮のスーパーショットです。有名な松五郎の回想シーンも圧巻。オルガンの伴奏をバックに叙情たっぷりの画をオーバーラップでつなぎます。今でもこれだけ長いオーバーラップの使用はめずらしいですが、これを現像ではなく、フィルムを巻き戻しながら手動で行ったとのこと。まさに映像の職人で、驚嘆します。残念ながら、この回想シーンも検閲の犠牲になってしまい、松五郎が思いをよせる陸軍将校の未亡人の部分はカットされます。抑制の利いた演出が、阪東妻三郎の繊細さを十分に引き出し、叙情詩のような傑作に仕上がっていますが、この作品を見る度に戦時中の検閲について考えさせられる、ある意味、問題作です。 【スロウボート】さん 8点(2004-01-16 22:40:33)(良:2票)
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【点数情報】
Review人数 |
25人 |
平均点数 |
7.88点 |
0 | 0 | 0.00% |
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1 | 0 | 0.00% |
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2 | 0 | 0.00% |
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3 | 1 | 4.00% |
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4 | 0 | 0.00% |
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5 | 1 | 4.00% |
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6 | 4 | 16.00% |
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7 | 4 | 16.00% |
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8 | 4 | 16.00% |
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9 | 5 | 20.00% |
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10 | 6 | 24.00% |
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【その他点数情報】
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