みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
11.主演の方はきっと素晴らしい人物なんでしょうね、縁の下の力持ちへのリスペクトがひしひしと伝わってきます。ただ本人へのこだわりキャスティングでかえって作り物っぽく見えてしまうのが残念でした。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2018-02-10 18:21:55) 10.企画にはものすごく共感できます。斬られ役にかぎらず、世の中には生涯と誇りをかけて磨き上げた熟練のワザというものが多々あります。ところがそういうものにかぎって、一部の人にしか評価されなかったりします。そのギャップが生み出す悲喜劇もまた、各所で起きているはずです。 そう思って見ていたところ、たしかに前半はそんな雰囲気でした。時代遅れ感や高齢化の問題も絡んで、なかなかいい感じ。チャラくて合理的な若者に隅に追いやられ、それが時流だからと諦観することは、少なからぬ中高年が経験していることと思います。 ところが、最後に無理筋でひと花咲いてしまいました。やっぱり日本映画ですね。嘘くさくて残念。 【眉山】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2018-02-03 12:35:36) 9.《ネタバレ》 キャストや題材等、素材は非常に良いもので期待できるものが揃っているだけに、仕上がりは残念に感じた。 若いチャラチャラした監督や俳優は映画の中で浮きすぎている。確かに異物であることは際立っていたが、あれだけ露骨に変化を表現してしまうと冷めてしまう。主人公が寡黙な人だけに暗に意味する演出が相応しかったように思う。 さらに最後の若いプロデューサーが主人公の側に味方するように全部撮影しようとリードするところ。彼の心境の変化が全く理解できない。なんでやねんと思っている間に終わってしまった。 とにかくもったいない作品と感じました。 【さわき】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2018-01-11 20:00:55) 8.《ネタバレ》 中心の3人くらい以外のサブキャラが今ひとつ活用されていないとか、萬田久子の役はもっと老齢の人をキャスティングすべきだったとか、指摘できる点はいくつもある。しかし、時代劇への情熱、殺陣への愛情、そして福本清三という希有な俳優への敬意といった制作の直球動機がどこまでも貫かれていることがすべてをカバーしているし、この作品はそれだけでOKなのです。最後の松方弘樹&山本千尋との斬り合いは、まったく定石通りの着地とはいえ、それ自体がすでにかつての時代劇の制作手法と一致しているところに意味があるのです(余韻を残す締め方も良い。この制作動機からすれば、あの斬られ演技の後はまったく「いらない」のだから)。あと、大部屋役者の配役の決まり方とか、トランポリン・CGなどの現場での使い方とか、その辺の撮影風景をきちんとシーン化しているところも評価したい。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2018-01-06 20:15:26) 7.《ネタバレ》 京都・太秦といえば個人的には大映の「大魔神」三部作(1966)だが、この映画は東映である。劇中で大御所役の松方弘樹氏も、大魔神と同時期の東映特撮時代劇「怪竜大決戦」(1966)に出ていたが、これは映画自体がそれほど知られていない。 この映画では冒頭から現代的な映像で斬新な印象を出しており、また特にラストが非常にすっきりした形で終わったのは感動的で、続くエンディングの曲も騒がしくなく素直な余韻を残していた。主人公は非常に謙虚な人物に見えたが、その場になれば大御所でも挑発してみせたりして、大御所の方もまたそれなりの顔で応じていたのはベタなようだが盛り上がるのは間違いない。 全体としては福本清三氏の時代劇への貢献を顕彰し、いわば記録保存する映画のように思われる。終盤、川島Pが突然変節したように見えたのは悪い意味で意外だったが、序盤でもこの人物は「人気のダンスグループ」の男の扮装を見て表情を曇らせた場面があったりしたので、別に時代劇を破壊するつもりだったのではなく、この人物なりに若者向け時代劇を再構築しようとしていたと思われる。この映画の監督は、年齢(と経歴)からすれば劇中の若手監督に相当するだろうが、実は劇中プロデューサーと同じ立場で先人に敬意を表する映画を作ったのかも知れない。 また本編の英語字幕が完備していて「北米劇場予告編」というのがあったりするので、時代劇というものを国内限定の文化遺産にせず、いわば人類全体で共有できる文化的価値として知らしめる意図があったとも思われる。実際この映画の監督が、このあと海外向けに「NINJA THE MONSTER」(2015)といった映画を作っているのは実践例かも知れない(が、中身を見ると少し心許ない気がしなくもない)。 ちなみに自分としては松方弘樹氏が、戦国時代を舞台にしたアイドル映画「ギャルバサラ -戦国時代は圏外です-」(2011、有村架純初主演)で織田信長役をやっていたのを見たことがあるが、これも前記の特撮時代劇と同じように、基本のところがしっかりしていてこそのバリエーションということだろう。その時代劇の基本部分(歴史的事実の尊重を含む)をどのように維持していくかも重要ではないかと思われる。 なお余談として、主人公の妻役で出ていた海老瀬はなという女優は京都の出身で、これより前の松竹映画「京都太秦物語」(2010)には主演で出ていたが、その相手役が著名ダンスグループのメンバーだったことが映画の価値を落としていた。また軽薄なアイドル女優役で出ていた中村静香という人も、京言葉を話す場面はなかったが実は京都出身であり、特に意味のないキャスティングのようでも一定の意図があったのかも知れない。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-11-24 22:22:33) 6.《ネタバレ》 実直な福本さんのお人柄が伺える良い内容&意外に豪華な出演者でしたね。そういいつつもとても腹立たしい社長の娘婿?が最後にスーパーいい人になってたのは違和感アリ。ちょっとそこら辺のあたりが詰めてあればもっと良かったかな? そんな印象でゴザイマシタ 【Kaname】さん [映画館(邦画)] 6点(2016-03-29 20:22:55) 5.《ネタバレ》 新しく進化していくことは嫌いではない。むしろ好き。時代のニーズに合わせた昨今の時代劇も良いと思う。ただ根底には、それまで築き上げてきたものに対するリスペクトがなければならない。それがないものは恐らく、拒絶されてしまうだろう。古きものを後世に残していくことは非常に根気のいることだと思うし、並大抵の努力では結果は見えてこないかもしれない。時代劇。チャンバラ活劇。日本が世界に発信できる最大の武器を、どうか絶やさずそして、「美」を失わないで欲しい。この作品には、「リスペクト」と「美」があった。静なる動を感じられた。特に盆栽に花が咲いたところにそれを強く感じました。だからこそ二つほど苦言を。題字は出来れば縦書きが良かった。それも手書きで。あとあの憎たらしいプロデューサーの急激な変化には正直、クエスチョンが鳴り止みませんでした。 【Dream kerokero】さん [DVD(邦画)] 6点(2015-02-11 09:39:55)(良:1票) ★4.●福本氏、主人公でありながらセリフが少ないです。しかし剣戟シーンによってそのカッコよさは十分に伝わりました。チャンバラは後世に残すべき素晴らしい文化だと思います。本体に当たる時代劇の斜陽化は止める術がODANOBUみたいな似非時代劇に頼るしかない状況に近づきつつあるのが歯がゆいです。●香美山を慕う若手女優(後にメジャー化)とのくだり(特に後半)はファンタジーっぽさを感じましたが、終盤のチャンバラと渾身の斬られ演技がすごかったのでOKです。スタッフが最初からこれをラストに配置しようと構想していたことが分かり、大変好感を持てます。 【次郎丸三郎】さん [DVD(邦画)] 9点(2015-02-10 13:43:29) 3.《ネタバレ》 時代劇ファンとして、昨今の時代劇の減少や若い役者の時代劇離れは嘆かわしいものがあります。そんな状況の中、黙々と斬られ役を続け、撮影所とともに老い果てていく一人のベテランの物語。この映画を見る直前に、私はたまたま念願だった京都太秦映画村に行ったこともあって、劇中に出てくる殺陣ショーも現地で見ていたので、つい最近見た覚えのある場所が次々出てきて嬉しかったです。残念ながら主演の福本さんは斬られ役としては抜群ですが、しゃべりの演技の方は得意でないようで、とことんまでセリフが削られていたため、若干もやもやしましたが、全体的には良くできたドラマかと思います。松方弘樹が同時期に上映していた『イン・ザ・ヒーロー』と同じような役所で出ていたのが印象的。「またお前を斬らせてくれ」。さて今後、時代劇の伝統はどうなってしまうんでしょうね… 【蛇蟇斎狐狸窟】さん [映画館(邦画)] 6点(2015-01-25 00:36:27) 2.《ネタバレ》 チャップリンの傑作『ライムライト』を基に、斜陽となった時代劇の衰退と微かに見える未来への希望を描いた作品。「5万回斬られた男」とも言われる斬られ役者の福本清三さんが、ご本人の分身ともいえる主人公を演じます。 確かに時代劇は衰退の一途を辿っていることは間違いないでしょう。近年でも時代劇は度々映画でも公開されているものの、それは若い美形俳優を主役に据えた(本作の中で描かれる『ODANOBU』の様な)アクロバティックな殺陣の作品だったり、ラブストーリーを主軸に置いた作品だったり、コメディに特化した作品だったりする。松方弘樹や近衛十四郎らスター時代劇俳優は既に若者への求心力はないし、ましてや福本清三さんの様な謂わば裏方の時代劇俳優は辛酸を舐める思いで仕事をしているのでしょう。 しかしながらこの映画を観ていると本当に時代劇俳優の、松方弘樹らの殺陣の美しさに惚れ惚れする。終盤の桜が舞い散る中での松方弘樹と敵役を演じる福本清三さんの立ち回りは大変格好良かった。心底この文化が斜陽になり消えかかっている事実に悲しさを感じました。そう思わせるだけでこの映画は勝ちだと思います。まだまだ若い者に時代劇を受け継いで復興させられる筈だ!という時代劇役者たちの矜持を感じました。 私も最近の時代劇は余り足を運ばなくなってしまいましたが、これからは積極的に観に行って時代劇業界を支えてみたくなりました。但し、出来ればやっぱり本作で描かれる様な美しく、また血沸き肉躍る殺陣の作品が観たい所です。 でも手放しで喜べる出来かと言うと断言できない所もありました。一番は悪役が何となく改心してしまうこと。いや、いつ改心したかも明示されないので、本当に脚本の都合で良い奴になったようにしか見えない。せめて主人公の限界を超えた奇跡の立ち回りを見たことで、つい感極まってしまい考えを改める位の理由づけは欲しかった。また根本的な問題ですが、主演の福本清三さんは主演俳優としての演技に慣れてないためなのか、滑舌の問題で聞き取り難い箇所がいくらかあった。 【民朗】さん [映画館(邦画)] 7点(2014-11-05 21:26:24)(良:1票) 1.《ネタバレ》 限られた劇場でしか上映されなかったのが本当に残念。日本一、いや世界一の斬られ役「福本清三」さんの生き様が胸に迫ります。主役のはずの福本さんが、劇中ではしっかり脇役としての任務を全うしておられます。逆に脇役のはずの松方さんら大御所俳優はきちんと主役オーラを出しつつそれでも「福本さんの一世一代の主演映画を全力で支えるぞ」という決意が感じられ、お互いの男意気に思わず感涙が・・・。久しぶりに見た「いい邦画」でした! 関係無いけど…もしかしてレビュワー人生初の一番乗り? 【S.H.A.D.O.】さん [映画館(邦画)] 8点(2014-11-05 18:57:01)(良:1票)
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