みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
18.《ネタバレ》 いや~さすがはスコセッシですね。アングルからカット割りに至る全てが実にスタイリッシュに仕上がっております。だけど、スタイリッシュであると同時にもの凄くシニカル。これぞスコセッシ節なんですよね。人の業の愚かさを炙り描いたみたいな感じ。音楽と相まって、全編シニカルであるからこそ、後半の娘の取り合いのシーンが落差となってよりショッキングに感じる。巧いね。本作の主人公、そして会社で働いてる人たちは皆、人間というより喋る機能を備えた野生生物といった感じです。そんな連中の生活を覗き見するわけですから、面白いに決まってます。ドラッグ、セックス、セックス、ドラッグ。アホな会話にまた乱交。クスリが効きすぎてぶっとんじゃった時のレオ様は最高です。彼は本作でさらに一皮むけた演技を披露してくれます。前述のように本作はクスリと乱交のオンパレードなのですが、人間の性を描き出すという点ではやはりスコセッシは無類だなと感じさせるものがあり、それはの一代でのし上がって成金になってる人というのが、多かれ少なかれこの主人公とかぶるものがあると正直感じるのと、そんな主人公を羨望の眼差しで見る庶民たちがまたいかにもって感じでこれまた共感を持つわけです。誇張してるようで、まさに人間そのものをそのまま描ききってる。これぞスコセッシです。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-07-07 23:29:04) 17.長いよ! 2時間にまとまっていたらもっと楽しめたかも。長いだけにトゥーマッチな展開がさらにしつこくも感じる。高いレベルにあっての評価ではあるけど、どうも最近のスコセッシ作品はいただけない。R・ロバートソンが関わった音楽は良かったかな。 【kaaaz】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2014-06-28 01:18:12) 16.《ネタバレ》 漫画ゴラク的な雑誌に掲載されているような金融マンガ的なモノを元ネタにしつつも、レオナルド・ディカプリオを主役に据えたという無茶苦茶な作品とワタシはみた。「ウォール街の狼」って、「ミ○ミの帝王」(読んでませんし、観てませんが)と同じようなセンスでつけられたタイトルだと思いませんか? さしずめレオ様は、アメリカ版の竹内力。しかし、それが面白いんだから大したもんだ。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-06-08 00:24:55)(良:1票) 15.《ネタバレ》 強欲でIQが高い人は、株式ブローカーになります。強欲でIQが低い人は、B-BOYになります。 【VNTS】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-06-06 17:09:00) 14.《ネタバレ》 そりゃあスコセッシなんで映像的には面白いですけどね、他の要素に関してはひどい映画。 まず題材がひどい。犯罪者の書いた本をそのまま映画化しちゃったら、美化されたキャラが出来るに決まってるじゃないか。アプローチとしてはマイケルルイスとかが書いたWall Streetへの批判的な本を取り入れつつ、アンタッチャブルのようにFBIとベルフォードとのキャット・マウスゲームを通して描くべきだっと思う。 さらには犯罪がどうやって行われたのかわかりづらい。 金持ちは頭が良いって言ってた通り、普通だまされたら気づくでしょ。大量にペニーストックを売りさばかれた金持ちたちが黙っているとは思えない。その辺をどうやってよけて行ったのかがよく分からない。 ディカプリオ(演じるベルフォード)にはカリスマ性も感じられなかった。ぶっちゃけ最初にちょびっと出てくるマシューマコノヒーの方が合っていた。演技がうまけりゃなんでもいいってもんじゃないでしょ。スコセッシと仲良いかもしれんが、全部主演にしなくたっていいのに。。。とにかくベルフォードに受ける印象が馬鹿でしかない。口がうまいだけという印象。 大体セックスとドラッグだけでWall Streetを描くっていうのがひどい。 そりゃあコケインやってた(やってる)バンカーは多いだろうけど、そればっか集中しすぎ。 2時間ぐらいセックスとドラッグだけじゃないかと思ったくらい。ドラッグシーンが出るたび、またかよ・・・。とあきれてしまった。 謎のしきたりとか、部署ごとの縄張り意識、ヘッドハンティング、一つのディールの額の多さ・・・とかWall Streetには色々面白いトピックがあるのに、ドラッグとセックスだけで語るのは馬鹿すぎる。 結末もひどいもんで、仲間意識があったはずが簡単に全員仲間を売り、とても真っ当とは思えないスピーチビジネスで金を儲けるベルフォードに、可哀そうだなみたいな目を送る刑事・・・よく分からん。 問題提起したいのか、こうやって金儲けるんだぜヒャッハーとしたいのか、何がしたかったのか・・・? まさかドキュメンタリー風にやりたかったわけでもないだろうし。。 ま、この映画を観た時点で、視聴者もベルフォードの詐欺に合ってるってことなんですかね。 【ronronvideo】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 4点(2014-05-18 12:51:53) 13.ディカプリオ様の迫真の演技もさることながら、英語の発声が実にクリアーで美しい! 映画インセプションでもそう思いました。ヒラリー・クリントン米国務長官の英語も素晴らしく、正確な発声は知性を表すと思います。だからこそ、どんなにバカなことやっても、彼のスピーチには迫力と真実が宿り、凡庸な人々を惹きつけて止まないのだと思います。鉄板のビジネスモデルと宗教団体のような会社… 実話に基づいたこの物語は、昨今のいわゆる情報起業家に通じるものがあります。 【windance】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-03-09 02:11:59)(良:1票) 12.《ネタバレ》 「ウォール街の狼」の成功、狂乱、破滅をユーモアたっぷりに描いた180分に及ぶ実話に基づいたコメディ・ドラマ大作。主演はレオ様、ラリって車ボコボコにして電話線に絡みつくジョーダン・ベルフォートを熱演。いつぞやのアイドルぶりは陰を潜め、没落してトチ狂う役はもはやレオ様のオハコ。主題曲は「ウフフフフン…」。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-03-09 00:33:38)(笑:1票) 11.《ネタバレ》 タクシードライバーをほぼ40年前に撮ったスコセッシの最新作という事は、要はもはや今じゃ大ベテランの70歳すぎたおじいちゃんの最新作なわけですよねこれは。 それを考えるとこの映画の持つエネルギーはマジすごすぎ。70歳超えてから3時間も大金とセックス・ドラッグのみをただただ描き続ける監督がどこにいますか笑。 ディカプリオのキレ演技も激ヤバ!!全編に渡ってはじけまくってる。ジャンゴから思ってたけど本当に迫力のあるすごい役者だよ。タイタニックの甘いマスクの貴公子みたいなイメージはとうに超えた演技派と思う。ちょっとジャックニコルソンに見える時があったけど笑。 ナレーションで進めていく構成と「欲望と金に溺れ一代を築いた人間の栄光と破滅」というテーマがグッドフェローズとカブりますが、最後異国の地で庶民相手にカリスマ的セミナーを決め、復活を匂わせ終わる点はグッド~とは真逆ですね。 結局いくら金を稼いでも、本当の幸せってのは掴めなくて(妻と子どもや仲間も失うわけですし)、汗まみれで電車で帰るような所謂普通の暮らしの方が実は幸せなのでは?というメッセージにも感じましたが、だとしたらそれは遡れば市民ケーンで既に言われてる話で、題材として全く新しくないんだけど、やっぱりディカプリオの爆発演技と、スコセッシの70歳とは思えない若さに溢れたセンスによる映像・音楽技術により、コメディとしてちゃんと笑えるし、映画としてのウマさに唸れるという、エンターテイメントとして最上の高みにまで到達したと思う。 無駄が全くないとは言えないが、3時間もあっと言う間であり、楽しすぎてむしろずっと終わるな!!と鑑賞中に思っていたほど。 ある意味詐欺と言える行為で大金を手にし、その金で女と薬に明け暮れるという豪遊ぶりは、鑑賞者の大半である庶民からしたら嫌悪感そのものですが、結局その感情ってそんなに大金を稼ぐ能力のない庶民の嫉妬なんですよね。 最後のセミナーで一言も漏らすまいと熱心にメモするのは、ああいう金持ちになりたいって気持ちがあるって事だもん。あとラストカットの参加者たちの見た目というか服装が、庶民を表すのにちょうどいい具合なのよ笑。確かにこいつらじゃ大成する事はねえなって笑。んでそんな自分もまさに彼らと同じ地味な格好なのに気付きガチでヘコんだり笑。 とにかく娯楽映画としての最高傑作。映画館で圧倒されるべし!! 【TK of the World】さん [映画館(字幕)] 10点(2014-03-03 15:52:53)(良:1票) 10.《ネタバレ》 見る前は、3時間も退屈しないで見れるか心配だったんだが、まるで心配無用。 あんまり内容おぼえてないんだけど、デカプリオが吠える!ラリる!!ヤりまくってプッツン!!!ってのに、ひたすら魅了されていた。 デカプリオがまるでゴリラのようで、いつか血管キレてしまうんじゃないかって心配だった。彼の一挙手一投足が面白すぎる。本当にすごい役者になったもんだ。 キマりまくって、這いずりまわって痙攣するシーンは 映画史に残る怪演だったじゃなかろうか。 最後にこれだけは言わせてくれ。3時間おしっこ我慢できません! 長い映画には、インターミッション入れてください!! 【すべから】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-02-23 12:05:32) 9.《ネタバレ》 …なんだろう。長い上映時間にもかかわらず飽きずに見られたけれど、「面白かった!」感が薄い感じ。 ドラッグをキメたディカプリオの熱演は楽しいけれど、主人公に魅力が乏しいみたい。ちょっと違法なことやったけど楽しく稼いだ男がいたよ、って話なの? 終盤になって『グッドフェローズ』をもう一度見たくなってしまいました。 【こんさん99】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-02-22 19:19:06) 8.《ネタバレ》 ○ディカプリオによる金とセックスとドラッグのオンパレード。18禁になったといえここまですごいとは思わなかった。○もう狂人を演じても様になるディカプリオはさすがだが、度が過ぎるといつぞやのアル・パチーノみたいにならないか心配。○助演のジョナ・ヒルも最近株が急上昇中で今後にもぜひ注目したい。○全体的には往年のスコセッシ節が久々に発揮された印象。「ヒューゴ~」からみ始めた人はびっくりするだろうな。○3時間飽きずに見られたが、もう30分くらい短くてもなと。その割に回収できてないエピソードもちらほらあったような気もするし。 【TOSHI】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-02-17 21:44:05) 7.乱れ飛ぶ欲望とドラッグ、そして3時間の尺を目一杯使って映し出される人間という生物の下衆の極みの様に、序盤から偏頭痛を覚える程にクラクラしっぱなしだった。 こんな人物のこんな人生が実在して、この悪行の果てに今ものうのうと生きているということに「世も末だ」と感じる。 が、それと同時にまったく逆接的な感情が、この映画を観ているにつれ大きく膨らんでいることに気付いた。 それは、実は世界中の誰しもが、この人物のこんな人生に憧れを禁じ得ないのではないのかということ。 勿論、世界中の殆どの人間は、彼の人格と生き様を否定するだろう、いや否定したいのだろう。 ただそれは同時に、彼のような生き方が絶対に出来ないことに対しての、人間という生物としての「嫉妬」ではないか。 “善悪”という価値観以前に、この世界に巣食うすべての人間は強欲なのだ。 強者が弱者を喰らうのは、至極当たり前のことであり、世界が彼を否定出来るのは、ただ単に彼の行動論理が、大多数の価値観に反しているからだ。 勿論それが社会の秩序というものであり、彼の行為を肯定する理由にはまったくならないのだが、この映画はそういう人間が本来隠し持っている真理をあぶり出しているように見えた。 一旦は失墜した主人公の言葉に群がり陶酔する大衆の眼差しを映し出すラストシーンは、人間のその愚かしい真理を如実に見せつけられているようで、思わず目を背けたくなった。 このあまりに荒削りで猛々しい映画が、71歳の大巨匠の最新作であることには驚きを越えて唖然としてしまう。 マーティン・スコセッシという生ける伝説は、映画監督という表現者の極みすらも通り越し、若返っているように思えてならない。 そして最後に言及しておかなければならないのは、勿論主演俳優レオナルド・ディカプリオ。 もはやハリウッドの頂点と言って過言ではないこの俳優が“汚れられる”ようになって久しいが、今作での汚れっぷりは尋常ではなく、どこまでも滑稽で、どこまでも凄まじい。 彼のキャリアはまだこれからも長く長く続くだろうが、このジョーダン・ベルフォート役が現時点での集大成であることは間違いない。 ともあれ、ジョーダン・ベルフォートという人物が最低最悪のクソ野郎であることは、最も間違いないことだけれど。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-02-11 13:54:28)(良:1票) ★6.《ネタバレ》 かなり下品ですけど飽きずにみられました。とにかく、女性の裸が美しいですね笑。女ですが、ナオミには見とれちゃいました。ただ、映画としては不要なシーンもおおいかな(大げさな船の転覆シーンなんかはいらない。タイタニックのオマージュ?)とても印象的だったのが、ナオミが離婚切り出す直前なのにセックスに応じるシーン。離婚するほど愛がないのに、なぜ出来るの?と思いがちですが、夫婦って、そういうものですよね。ディカプリオはたまにジャックニコルソンに見えてしまいました。演技力なのか、老けたのか。たぶんどっちも。ただ、ディカプリオの演技は最高でした。 【ギニュー隊長★】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-02-06 18:32:36) 5.これだけ下品とバカ騒ぎのオンパレードなのに3時間が長く感じられないという不思議映画。 見ている間中、ソドムとゴモラという単語が頭にちらつきました。これはまるで、スコセッシ監督が天に向けたスクリーンから神に挑戦しているような映画。そらそら、アンタが作った人類がこの体たらくなんだが地獄の業火はまだかね?という。 というわけでまともな神経の観客が席を立つのは当たり前というぐらいの糞展開です。 金、女、人気に名声、果てしのない快楽。どこまでも欲望だけを満たすために突っ走る連中は、実に元気でものすごい働き者なのです。報酬が下品とはいえ、勤勉そのもの。 快楽を得るために馬車馬のようになっているバカな人間の滑稽さを、レオナルド・ディカプリオという役者はあまりに魅力的に演じている。そこがすごい。 相手のことをこれっぽっちも考えず、屑株を口八丁手八丁で売りつけるときの顔と全身の芸を見るだけでも彼が稀有な役者だということはわかるんだけど、それ以上に、人として最低なはずの彼が、どういうわけか見ている間中いとおしい。これは役者の魅力が脚本を突き抜けた幸福な例だと思う。 そしてラストシーンで彼が醸し出す空気の向こうで、何やら目をキラキラさせている市井の人々が、彼よりも愚かしく見えるという罠。 ここから受け取るメッセージとは、などとどうでもいいことを考えず、レオという役者を堪能しに行くだけでも十分楽しい。いい役者を得た監督がやっと、化学反応を起こした。そういう映画です。個人的に、レオにはこの作品でぜひオスカーを手にしてほしいですね。たぶん無理だろうけど。 【あにさきすR】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-02-05 08:49:20)(良:3票) 4.下品過ぎ。笑えない下品さは腹立たしいだけ。3時間ずっとドラッグとセックスだけ。最後は仲間を売った卑怯者の伝記など、何のカタルシスも味わえない。「俺はこんな汚れ役も演じられるんだぜ」というディカプリオの単なる自己満足によるマス掻き映画(下品ですみません)。 【Q兵衛】さん [映画館(字幕)] 3点(2014-02-03 13:54:04) 3.《ネタバレ》 落語家の桂枝雀は創作落語「茶漬け閻魔」の中で、「無限地獄というのは、いつもドンチャン騒ぎをしていて一見楽しそうに見える。鬼は金で買収され、針山はゴルフ場に、血の池には屋形船、熱湯地獄には温泉旅館が立ち並んでいる。けれど、昨日より今日、今日より明日と、永遠に楽しいもの、面白いものを追い求めて片時も休むことができない場所だ」と表現していました(つまりこの世ってことですね)。この映画はまさにそんな無限地獄に放り込まれた気分になる作品です。最初はあまりに下品な酒池肉林ぶりに唖然としましたが、すぐに馴れて(?)映画館で何度も爆笑してしまいました。けど、さすがに上映時間3時間。「一体このバカ騒ぎはいつまで続くんだw」と思った瞬間寒気が。「これ、永遠に続くんだ・・・」と思うとゾゾゾとします。商業映画だから、しょうがなく3時間で終わらせて「あげた」映画であって、3時間「も」ある映画ではない。ほっといたらいつまでも続きます。短編映画ですよコレ(笑)。「タクシードライバー」や「キングオブコメディ」のように先に突き抜けて行くようなラスト展開も印象的。ネジが一回転するのと同じで、決して後戻りすること無く1周回って新たなステージに突入。もっと奥に、もっと大きな渦を作っていきます。そして多かれ少なかれ、皆その渦からは逃れられない。まさに無限地獄。寅さんの「鉛筆を売るための人情に訴える話術」も、ジョーダンは待ってくれなさそうです。 【ゆうろう】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-02-03 00:39:11)(良:3票) 2.《ネタバレ》 とても楽しめました。終始ハイテンションで3時間あっという間の娯楽映画です。スコセッシ映画の中でも断トツで笑える映画でした。ただ18指定というのも納得という感じです。 モノローグを使用したり、主人公がズルズルと追い込まれていく感じはグッドフェローズに近い気がしましたがあちらよりも自分としては楽しめました。終始ドラッグと女ばかりで、圧倒されてしまいましたが。スコセッシの最近の作品には無いノリを感じました。スコセッシとディカプリオの集大成ではないでしょうか。ディカプリオはコメディのほうが似合いますね。 ディカプリオファンの女性は見る前に覚悟したほうがいいです。ケツに蝋燭をさされて喜んでます。このレビューの中で最大のネタばれです。 【やっぴーK】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-02-02 01:07:13)(良:1票) (笑:1票) 1.《ネタバレ》 とにかく最高に楽しくて楽しくて仕方がありませんでした!レオナルド・ディカプリオとジョナ・ヒルのアッパー系のドラッグをやってる時のラリラリ演技は超面白いし、オネエちゃんのオッパイもバンバン映るし(下品で済みません)、軽快な音楽に合わせてテンポも抜群、所々「どうやって撮ったの?」っていうシーンも多くて画的にも全然飽きない。以前に『ヒューゴ』と作品賞を争った『アーティスト』のジャン・デュジャルダンを起用するなんて全く粋なことしますねぇ。 ストーリーも個人的には申し分無い物だったと思います。この映画の肝は意図した物かは解りませんが、ニーチェの「超人思想」なのではないでしょうか。キリスト教が存在する以前、世の中は"強者こそ正義、弱者こそ悪"でした。強いマッチョメンが人体の理想型だし、金は無いより有る方が正しい。古代ギリシャ時代やルネサンス期なんか見ると正にその通りです。生物学的には疑いもなく正しい理屈です。でもキリスト教の出現でヨーロッパ圏は逆に"弱き者を助けるのが正義。金儲けばっかり考えてる奴は悪!"となってしまいました。その思想が今も続いている。 本作のウォール街の証券マン、特に主人公ジョーダンは弱者から金を吸い取ってでも金儲けがしたい、今の価値観ではクソの様な連中として描かれます。如何にゴミ株式に投資させるかを嗅ぎ回る正に狼(ウルフ)共。実際の証券マンがどうかは知りませんが(個人的にはそう違いは無いと思ってますけど)、とにかくこの映画ではそういう人種として描かれている。彼等はニーチェが言うところの超人そのものです。「金儲けして何が悪いの?自分が底辺から這い上がる為に弱者を踏みにじるのが悪い事なの?」と。嘗て証券マンを夢見ながらFBIにいるデナム捜査官は観客が投影されているキャラクターなのでしょう。彼は金儲けの世界に一瞬惹かれている様な素振りを見せるし、ジョーダンの逮捕が確定した時も嬉しそうな表情を浮かべない。 最後に映されるデナムが地下鉄で茫と見つめる貧困に喘いでる人々、ジョーダンのセミナーに参加して何の価値もないペンの売り方を必死に考える人々。金持になる為に他者を騙し、蹴落とす事が間違いなのか。どちらの生き方が正しいかは観客が決めなければいけない事なのだ。 ……、いや私はそんな生き方は御免ですがね。 【民朗】さん [映画館(字幕)] 9点(2014-02-01 22:46:20)(良:4票)
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