みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
23.長かったが、当時のイタリアのセレブ階級の人たちのドキュメンタリーをみているよう。 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-09 22:06:19) 22.フェリーニの描いたローマ。 さまざまなイメージが観る者の頭をかすめてゆく。 ヴェネト通りの喧騒、突然田舎から訪ねてきたマルチェッロの父とその背中、死んだ友人、、、。刺激的な様々の出来事が、パズルのピースを組みあわせるようにローマとマルチェッロを形作ってゆく。 それを見る俺は、ローマを知らないのでわからない、どこまでが本当で、どこからがフェリーニの頭の中なのか。そういう映画の曖昧さにピッタリなのが「甘い生活」であり、フェリーニの映画たちなのだ。 2011/02/10 全文改訂。 【kagrik】さん [映画館(字幕)] 10点(2008-12-16 23:07:28) 21.《ネタバレ》 これは物語というようなものがあるようであり、ないと言った方が良い。はっきり言ってハリウッドの大作にしか興味のない方は観ない方が良い。観たら間違いなく退屈で眠くなり、二度とこの監督の映画など見るものかとなること間違いなしです。色んな国の映画に触れてから見ることをお薦めしたい。それは他のヨーロッパの監督、例えばヴィスコンティやベルイマンの映画と同じでけして、楽しい映画ではございません。この監督らしい人間の孤独のようなものをイタリアはローマの美しい街並みとそこに流れる空気、それはこの映画の場合だとだらしのない主人公とそんな主人公に関わる女達、流れる空気はけして、甘くはない。むしろタイトルとは反対に人生は厳しく辛いものであるとこの映画を観ると思わずにはいられなくなる。厳しいこと、辛いことが多いからこそ人は幸せを求めようとするものである。主人公マルチェロは甘い生活を求め奥さん以外の女とも関係を持とうとするが、それにより自分も奥さんも別の女も不幸へとなっていく。人生に甘さを求めれば求めるほどどんどん苦しくなるというまるで映画のタイトルを皮肉ったかのようなどこまでも惨酷であり、ラストのあの魚の眼の不気味なまでの表情にこの映画の怖さが描かれているようであり、また、この映画の前半のグラマー女優シルビア(アニタ・エクバーグ)とマルチェロのやりとりなどはフェリーニ監督からのワイラー監督へのオマージュ、あの名作「ローマの休日」を思わせる。この監督のローマに対する拘りのようなものも感じることが出来る。何度も言うように笑ったりワクワクしたりと楽しい映画ではない。そういう楽しさだけを求める人には向かないということを覚悟の上に観ないと絶対に途中で見るのを止めたくなります。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2008-10-25 19:35:03) 20.《ネタバレ》 映像はさすがに綺麗だが、話がこうもつまらなくてはどうにもならない。結局堕落した生活から抜けられない男の話で、これが実にダラダラと続く。ラストの対比はそこそこ良いものの、それだけのために3時間近くも必要な訳もなし。2時間弱程度にまとめて欲しいものだ。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 2点(2008-02-28 16:43:25)(良:1票) 19.《ネタバレ》 どうでもいい人達のどうでもいい内容の話で全ての言動は、最後のポニーテールの少女の美しさや尊さを引き立たせるためだけの役目でしかありませんでした。入り江を隔てた隙間がマルチェロ達と少女の住んでいる世界の差。向こう側に行こうと思えば行けた距離と水位であったにもかかわらずマルチェロは行こうとしなかった。それによって、彼が友人の死や日頃の退廃的な生活によって人と向き合い会話をしようという、記者にとって大切なものを失ってしまったという事が表れていた気がします。また、死してもなお何かを見続けようとする魚と友の死から目をそらしドンチャン騒ぎをして現実を見ようとしなかったマルチェロの対比。悲惨な描写ばかりでしたが、ラストの少女の満面の笑みからはそれらの憂鬱さを全て吹き飛ばすほどの力強い美しさ、希望を感じ、それが唯一無二の救いになっていました。今作が初めて観たフェリーニの作品でしたが彼が「映像の魔術師」と呼ばれている理由が少し分かりました。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-02-12 11:03:16) 18.《ネタバレ》 この監督は、映像にメタファーを散りばめているんですね。ストーリーなんか二の次。真の映像作家。そう思えば、難しくもなんともない。一シーン、一シーン、あ、これはそうだ、あれはこの例えだ、と勝手に思えばいい。冒頭のキリスト像の宙づりから、あ、もう、宗教をコケにしているな、と思うし、それが、ローマの街だと思うから、ほほうって、そういうことね。トレビの泉のシーンも、ベッドシーンの代わりと思おうが、歴史を無視している現代性と思おうが、それも自由。パパラッチ(この映画からこの言葉は出たのかしら)なんて、腐った物(退廃した貴族とインテリ)にたかる蠅とでも思えばいいし、主人公のお父さんも、善人を狂わせる街ローマって言いたい材料かもしれない。そんな街早く逃げなさいって、ね。ひっきりなしにアメリカへの傾倒があるが、どこか明るいアメリカをローマの対照物と出しているような感じ。最後の魚、それは、主人公の姿でしょうし、最後の少女、健康的な正常な世界へ戻る差し伸べられた救いの手、正常になる最後のチャンス。それに背を向けた。夜の世界でしか生きられない。踊らないと生きられない。酒だ、女性だ。そして、この監督、横の動き、横長に人物、物を配置する構図が好きですね。それに横といえば、行列好きだなぁ。アメリカ女優で一回、田舎の屋敷で二回、最後のパーティ退場シーンで三回、もっとあったかな? この行列になんとも哀れさと滑稽さを出すのを発見したんでしょうね。8 1/2 でもやってたなぁ。この退廃映画、不思議なのは、こんな不道徳いかんと思うのではなく、どこか憧れてしまうんですね。映像の魔力ですよ、きっと 【K-Young】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-02-06 22:31:42)(良:1票) 17.《ネタバレ》 ストーリーは何てことはない、ゴシップ記者マルチェロの、行く先々で起きる出来事を羅列し繋ぎ合わせただけのストーリーのように思えます。 が、しかし、その一つ一つが全て失意の残る終わり方だったり、絶望感漂う終わり方で締めたところがなかなか興味深い。 トレビの泉で水しぶきと戯れていたら突然噴水が止まりそこにあった幻想的な雰囲気が消えて一瞬にして現実に連れ戻されてしまったり、奇跡が起こるとされる聖地に行っても奇跡が起こるどころか大雨に見舞われたり、互いを認め合う親友が一家心中をしてしまったり、元気だった親父にふと暗い背中を見せられたりと、何かと人生うまくいっていない様子。 極めつけはラスト。惰性や習慣で騒いでいたかのような、さほど大したことのないパーティーのように感じましたが、終わって外に出てみるとそこにあるのはやっぱり虚しさばかり・・・。しかも浜に上がった巨大な魚は、大海での威厳や存在感は一体どこへやらと言わんばかりの無残な姿でマルチェロの前に現れる。 どのエピソードもみんな暗い。一旦持ち上げといて不意に足元をすくわれるような、そんな暗い結末ばかりが映画を形成していくのだけど、こういう流れのストーリーは実は結構好き。 時折出てくるローマの街並みも、街灯が車のガラスやボンネットに反射することで画面全体がキラキラと輝いていて、モノクロの映像美を存分に堪能できるし、ニーノ・ロータの音楽も最初から最後まで(特にラストの乱痴気騒ぎで流れるヘンな曲「パトリシア」)完璧。 後で気がついたことですが、オープニングでヘリに乗ったマルチェロの声が相手に届かないというシーンが出てくるのに対し、エンディングでは逆に、相手からの声がマルチェロに届かないというシーンが描かれている。これは一体?!? 映画全体では一貫したストーリーはないように思えたけども、主人公マルチェロには最初と最後で変化が生じているということなのだろうか・・・と思ったら、どちらも自分から去ってしまってますね、ハイ。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-01-20 00:27:19)(良:1票) 16.《ネタバレ》 「185分」という非常に尺の長い作品。 本来、私は長尺の作品は苦手としているのだが、本作品は例外。 退廃したローマの風俗を余すことなく味わうことのできる本作は、感動的ラストシーンを持って終焉を迎える。 不毛で乱痴気なパーティが終わった後、主人公は気だるい体を引きずって海辺へと向かう。 そこで顔見知りの少女と再会する。 その海辺における、「主人公と少女との再会シーン」はあまりに素晴らしすぎる。 そして、あまりに眩しすぎた。 やっぱりフェリーニは凄い。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-09-03 16:06:50) 15.《ネタバレ》 馬鹿な大人のやるせなさ、何かストーリーあるの?って感じのよく分からない映画ではありますが、何故こんな長丁場をグイグイ引き付けるのか? とにかくオムニバスか?と思わせるほど、クールな映像(シーン)と音楽が完璧に並列だ。ある意味起伏の無い構成が現実的で余計に締めつけられるのだ。そして酒と女と婚約者、老いた父親と少女の瞳、爽やかな自然の光も時に眩しすぎて辛い。 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-04-22 23:37:13) 14.んー。。。これは合わなかった。確かに映像は美しくて艶かしいし、おもしろくないわけでもない。フェリーニが言いたいこともわかったと思うんだけど、「あーあ……。で?」という感じ。 これはまだ僕が21歳の若造だからでしょうか…。 【ファイティングアイリッシュ】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-10-01 06:33:31) 13.《ネタバレ》 美しい映画です。映像も、音楽も、出てくる役者さんも全てが退廃的で美しく、約3時間非常に素敵な雰囲気に浸ることができました。(アヌーク・エーメいいですね。) 心の中ではそこから脱け出したいと思いながらも、退廃的・享楽的な生活を送っている主人公の姿には惹かれるものがありました。(マルチェロ・マストロヤンニの演技が素晴らしいです。) 【TM】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-04-16 21:40:02) 12.《ネタバレ》 三時間弱はある映画なのに、これほど短く感じるとは思わなかった。あの少女が出てきた時、ラストでこの娘が救ってくれるに違いないと思ったんですけど、また退廃的な甘い生活に戻っていくわけですね。それにしてもフェリーニの映像とニーノ・ロータの音楽が組み合わさったときの麻薬性はすごい。まだまだケツの青い僕がこの映画の魅力を100%理解しているわけはないですが、ほんとに完全に時間を忘れて楽しめました。今なら81/2を前より楽しめる気がする。 【アンダルシア】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-02-01 06:16:24) 11.《ネタバレ》 「道」でも触れたけど、コレなんかもイヤらしい(別にイヤらしくなくてもいいけど)中年になって以降に見るとマストロヤンニ扮するゴシップ記者マルチェロへの感情移入度が(そりゃもうとんでもない程に)激変する典型的な作品だと思う。人間誰でも若い頃には胸に掲げる理想があり、将来への輝かしい展望を持つ。勿論、それを見事に達成する者も(ごくまれには)いるだろうが、やはり現実は厳しくこと志と違った地点に敢え無く到達してしまう人生の侭ならなさを痛感する者が大半だと推察する。私も御多分に漏れず今ではしがない塾の講師として辛うじて口に糊する日々なだけに、マルチェロの「流石にいつまでもこんな頽廃した暮らしを続けていてはマズイ。何とか脱却しなくては…!」という思いも束の間、いつの間にかズルズルと慌しくも気だるい日常に引き摺られてゆく描写は痛いほど共感してしまった。全くもってフェリーニの旦那は容赦ないッス。ラスト、砂浜に打ち上げられた巨大な腐魚の象徴する余りに重い後味に9点。嗚呼、意志弱き者よ。汝の名は…! 【へちょちょ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-08-19 00:32:32)(良:2票) 10.退屈で退屈でしょうがなかった。この映画の良さが分かる人間に早くなりたいです。 【リーム555】さん 1点(2005-02-21 19:08:08) 9.しまった、やられた(笑)。マストロヤンニ側で彼女を見つめちゃったよ~(TT)。 【ジマイマ】さん 5点(2005-02-19 21:31:59) 8.いいなあ眠らない街ローマ!「甘い生活」でも良いけど、ドルチェ・ヴィータの方がなお良い。ビデオでしか見てないので自分にマイナス1。 【みんな嫌い】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2004-10-24 00:09:08) 7.《ネタバレ》 セレブたちの退廃とした生活を、フェリーニの分身・マストロヤンニが扮する記者の目を通して描いていく。記者自身も、退廃の象徴たる富豪の娘や欲望の象徴たるハリウッド女優らと夜毎のパーティを過ごすうちに”甘い生活”に溺れていく。憧れの生活を送る友人の自殺に絶望を感じても時すでに遅し。映画中盤では、純真の象徴たる出稼ぎ少女に一度は癒される(救われる)。しかしラストではその救いの声が波音にかき消される。”甘い生活”=「限りない欲望と退廃が渦巻く世界」にどっぷりとつかってしまい、もう後戻りは出来ないことを暗示しているような、なんともせつないエンディングでした。前3作『道』『崖』『カビリアの夜』では魂の救済が描かれたが、この作品では、行きつくところまで行った文明がもたらした退廃は救いがたいと言ってるように感じた。 【R&A】さん 8点(2004-06-09 12:25:33)(良:1票) 6.この映画に関しては芸術だと思います。 声が聞きたい。(ビデオ) 【zero828】さん 10点(2004-02-23 02:37:39) 5.幻想だね! 【k】さん 9点(2004-01-23 17:11:58) ★4.冒頭のヘリの映像から圧倒されっぱなしになってしまった。それほどこの映画には魔力があるということだろうか。それはやはり、皆さんが書かれているように宗教の退廃、人間生活の墜落といったテーマをリアルな描写とフェリーニの精神世界の幻想の映像化という対比する二つの映像表現によって強烈に描いている点にあると思った。ニーノ・ロータの切ない音楽、そして、マルチェロ・マストロヤンニの無鉄砲で華のある演技がこの世界の創造に最大の貢献をしていると感じた。 それに、「甘い生活」という題名自体が皮肉たっぷりだ。甘くない、逆に辛いと感じてしまう。 フェリーニは「私は映画だ。」と言っていたがまさしくその通りだと思わせてしまう大傑作だと素直に思う。 【たましろ】さん 10点(2004-01-07 19:46:39)(良:1票)
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