みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
8.いやあ、すんげえ面白かったです!もう今年のNo.1作品と断言してもいいくらい最高な映画でした。 とにかく、誰かのせりふじゃないですが、「映画って本当にいいものですね~」と言いたくなりますね。魅力的なキャスト(中谷美紀が本当に良かったし、とにかく豪華です。)、美しい映像、すばらしい音楽と面白いストーリーが見事に融合して、本当に笑えて泣けて・・・至福の時間を過ごす事が出来ました。 悲惨な人生を描いているんですが、何故か見終わった後「人生って素晴らしい!」と思えたし、何かパワーをもらえたような気がしました。 まだ見ていない人は騙されたと思って是非映画館で見てみて下さい。本当に面白いです!(騙す結果になったら申し訳ないですが・・・・・。) 【TM】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-05-31 00:29:20)(良:2票) ★7.「不幸」。とにかく「不幸」。映画の90%以上は、松子という“運命”に嫌われ続けた女の「不幸話」である。独特の美しいビジュアルと、特異でユーモラスな演出に彩られてはいるが、時に胸クソが悪くなるほどに、この物語は“不幸せ”に溢れている。あとほんの少しアプローチが間違っていれば、「大嫌い」な映画になっていたかもしれない。だが、ラストの描写では涙がにじんだ。 松子がどうしてこんなにも「不幸」であると同時に、「美しく」見えるのか。それは彼女が誰よりも、小さな小さな「幸せ」を望み続けたからだと思う。 主人公の女の「不幸」と、それを彩るミュージカル。そして、主演女優と鬼才監督の確執。映画のテンションとテーマ性はまるで違うが、この映画は日本版「ダンサー・イン・ザ・ダーク」だ。 これほどまでに、美しさを携えて、「不幸」に汚れられる女優は中谷美紀しかいない。「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のビョークと同様に、彼女が途中降板しなかったことが、最大の「幸福」かもしれない。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-05-29 19:07:15) 6.《ネタバレ》 技巧にすぎるかもしれない。しかし私は思いっきり感情移入してしまいました。松子の夢ってなんだったんでしょう。「ただいま」「おかえりなさい」 たったこれだけの単純なことだったんです。 それがわかったとたんに号泣してしまいました。 もう人に傷つけられるのはいやだ。人と関わりをもつのはやめようと引きこもる彼女。 しかし、それでも幸せにはなれなかった。そして最後にもう一度再起しようと人と関わってしまった直後にデブで臭くて汚い足の悪いババアに成り果てた彼女は意味もなく殺されます。世間は誰も同情しないでしょうね。殺したあいつらを弁護するかも。現実はそうでしょう。しかし、どんな人間にだって、その人だけの人生があるんです。幸か不幸かなんて関係ない。それはとっても大事なもの、かけがえのないもの・・それをこの映画は衝撃的にわからせてくれました。久々に素晴らしい映画に巡り合えました。中谷美紀の代表作となるでしょう。 【うさぎ】さん [映画館(吹替)] 10点(2006-05-28 01:58:47)(良:5票) 5.《ネタバレ》 中島監督、素晴らしいです 原作未読ですが、漫画で読んでたのでシークエンスに戸惑うことはありませんでした “彼女にとってはすっごくハッピー♪”(あんたが決めるなよ!って思う)とは到底思えない物語ですが、ただただひたむきに幸せをつかみたい、でも不器用な女性を描いてます ミュージカル風、毒々しいされど嫌味のない色使い、ユーモア、色気っちゅーかエロ気など、様々な仕掛けで不幸でバカな女の一生を明るく…いや明るめに綴ってる それらがなかったらただの“昭和枯れすすき”になっちゃうんだけれども… 松子は現代にそぐわない純な大和撫子、いい女にみえましたよ…とってもいとしいです 二時間(半)ドラマ的なんだけど映画館で観て欲しいです(な~んか脳裏に焼きつきます) 最後に…PG12というよりも18禁ですな♪(笑) 六本木ソルジャー様:鑑賞後、速攻でサントラ買ってました(^^; 【栗頭豆蔵】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-05-27 22:47:29)(良:1票) 4.「人生終わった」が口癖の人間が、その人生が終わる瞬間まで“希望”を捨てていなかったという点がなんとも印象深い。完全に終わったような人生を送っていたとしても、「まだ、まだ行ける」と立ち上がろうとする姿には感動を覚える(階段から転げ落ちても、バットで殴られようと、なお立ち上がろうとする姿も印象的だ)。そのような彼女の姿を見続けると、“自分もまだまだ終わらんよ”とチカラが沸いてくるようだ。 また、「留まるも地獄、行くも地獄ならば、一人じゃない方を選ぶ」という生き方はなかなか共感しにくいところはあるが、彼女としては“孤独”からどうしても逃れたかったのだろうと強く感じさせる。“家族”という帰る場所を失い、自分の居場所を求めて彷徨った遍歴は、正しいか間違っているかは分からないが、決して悪くはない。 何かをしてもらうのではなくて何かをしたい、愛されるよりも愛したい、現代の“受動的”な人間行動を否定して、“能動的”に行動し続ける姿が心を打つ。 その他にも故郷を想起させる“川”なども、セリフは喋られないが、松子の気持ちを深く代弁している。父親に愛されたかったという強い思いから思いついた“変顔”も印象的に使われている。原作には盛り込まれておらず、監督のオリジナルアイディアと聞いたことがあったが、非常に高い効果を生んでいると感じる。さらに、人生の最後を迎えて、天国のような階段を登り、家族や妹の元へ帰っていく姿も非常に美しく描かれている。“嫌われ松子”は監督には非常に愛されていたと感じさせるシーンだ。 監督と中谷美紀の仲が非常に悪かったという噂だが、監督は松子というキャラクターに対して深く深く気持ちを込めていたのではないか。 女優に対してそれだけ多くの注文を付けることは、それだけこの作品に対して深く入り込んで、作品の質をより深めようとする努力みたいなものなのだろう。この作品を観ると、監督の強い意気込みを感じられる。 松子という女性の一生を描くために、“ミュージカル”形式を採用したことも監督の狙い通りに完全にハマっている。だらだらと断片的に人生を描くよりも、ストーリーがぐっと引き締まる。その時々の松子の内面を印象的に描き出すとともに、歌詞を通してもダイレクトにメッセージを伝えることができるような仕組みになっている。残酷なストーリーだが、これによって笑って明るく見られるような効果もあるだろう。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(邦画)] 8点(2006-05-27 19:59:08)(良:2票) 3.《ネタバレ》 うう、個人的にはこの点数が限界…。要するにこの映画、ただ嫌われ松子の一生を描くだけでなく、甥の笙が松子と関わった人物の証言をもとに彼女の過去を辿っていく話が並行して進むわけだが、この「二部構成」が逆に物語のテンポを悪くしていたようにも思います。笙が松子の人生を辿ることが映画の中でどう活きていたのかイマイチ僕にはピンと来ないし、ラスト近くの笙の言葉も意味が分からん。夢に生きることを諦めた笙と死ぬまで夢に生きた松子という対比は分かるけど、なんかまたもう少しパンチが欲しかった。あと『下妻物語』以上に過剰な演出の数々(やたらとCGやアニメ使ったり等々)もちょっとハナにつくし、片平なぎさもしつこ過ぎ。逆に、個人的に一番注目していたBonnie Pinkの出番が随分少なくてガッカリです。 【とかげ12号】さん [映画館(邦画)] 6点(2006-05-27 19:32:34) 2.《ネタバレ》 たまたま舞台挨拶の回のチケットが取れたので行ってきましたが(市川実日子嬢@少し酔っ払いがステキだったぁ)、ホントは「ポセイドン」見るつもりで、これはそんなには食指が動いてませんでした。最近の邦画にありがちな、チャラチャラやかましいスタイルばかりの映画かな?って。で。「松子」は正真正銘、映画でした。お金の価値が人の価値、いっぱい稼いだから素晴らしい人生、そんな価値観を松子は根底からひっくり返してみせます。松子の転落人生が不幸だ、無価値だと捉える事は容易いでしょう。しかし、映画のマジックを駆使して描かれる松子の人生は、実はそれなりに幸せに見えて、それなりに魅力的だったりします。何をもって幸福と考えるのか、何に価値を見出すのか。それを他者が決め付けるのは大きなお世話だったりする、そんな事をこの映画は考えさせてくれました。【ここよりしばし追記・激しくネタバレ】で、この映画、創作・映画のルール上3箇所大きなミスを犯しているように見えます。1つは死人のモノローグ。1つは二人のモノローグによる人称の混乱。1つは回想シーン内での回想。しかし、これらが全てミスではなくて正当なものだった事が明らかになるのが「内海くんへの長大なファンレター」。人々の記憶や思いとは関係なく、松子部分はファンレターとして1つの作品だったワケです(だからファンレターを出して以降の松子は語りません)。多分、この監督は映画ってモノを判ってて挑発してます。非常に挑戦的態度な映画です。映画は送り手と観客の戦いなのですなぁ。【ココマデ】毒々しい色彩からテクニカラー調、モノトーン、8mmまでを駆使して、様々なジャンルを内包してみせるのも映画ならば、一人の人生にじっくり向き合わせてくれたのもまた映画なのでした。ただ、点と点を結ぶ線の上から更にキュッキュとマジックで太く塗って強調するような説明過剰、サービス過剰な部分が、映画の流れを悪くしてしまっていたので、そこが減点対象。何はともあれ、意外にも『映画を見た』という充実感は、この数年の中でもいちばんと言える作品でした。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 9点(2006-05-27 18:29:07)(良:1票) 1.とにかくクリエイティブ。 今まで見たこともなかったハイセンスな映像と音楽がシャワーのように 途切れることなく降り注いできます。 そこらのハリウッド映画なんて目じゃありません。 それも、ただ勢いがあるだけではなく、心に訴えることも忘れない。 何度も鳥肌が立ち、泣きそうになってしまいました。 時間軸がテクニカルすぎて映画のリズムを崩してしまったのと、 「不幸な人生なのに、彼女にとってはすっごくハッピー!」 という宣伝のわりには松子がハッピーに見えなかったのが 難点ですが、そんなことはどうでもよいと思わせるほどの 圧倒的なパワーがこの映画にはあります。 中島哲也監督にはこれからも日本映画界を引っ張っていって欲しいですね。 【Ruby】さん [映画館(邦画)] 9点(2006-05-27 16:49:45)(良:1票)
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